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プロローグ
症状は神様にも通用します2
しおりを挟む「ようこそ、フィルロードへ。私は、この世界を管理する‥‥って、こっちを向いてくださいよ」
向けるわけがない。
言葉が通じる=人間=対人恐怖症発動。
一気に冷や汗が出てきた。
「あのー、もしもし?私、人間じゃなくて神様ですよー。怖くないですよー。」
「む、無理です。ごめんなさいごめんなさい」
神様だろうがなんだろうが、無理なものは無理。
「む、そんなに無理を連呼されるのはすこーし悲しいですね。なら‥‥」
僕の顔を覗くように、同い年くらいの女の子が目の前に近づいていた。
「ふふーん、瞬間移動です!凄いでしょう? やっと、ちゃんと話せますかね」
「☆♪○☆△○!? ☆○△○!?」
「おおーっと、落ち着いて落ち着いて!よーしよーし怖くないですよー」
「○☆△○☆♪!?」
「はい、わかりました! 覗き込んですいません! 少し離れますね!」
長い銀髪と天辺のアホ毛をゆらゆら揺らしながら、数mほど距離を置いてくれた。
一瞬見たけど、凄い可愛かった気がする。すぐに下を向いてしまって、よく分からなかったけど。
「どうですかねー?少しは落ち着いてくれましたか?」
「は、ははい! だだだ大丈夫です!」
「うーん? まだ大丈夫そうではないですけど、康太さんの場合は、これが平常の対話になるのですよね。」
「す、すいませんすいません!どうしても、う、上手く話せないんです!ごめんなさい‥」
多分、神様は呆れてるだろうな。
「ふふ、呆れてないですよー。私は、あなたが人と接するの苦手なこと知ってますし。大丈夫です、安心してください。神様の包容力なめないでくださいね」
あ、涙が出そう。
こんな優しい言葉にさえ顔を向けることが出来ない。
「す、すいませんでした。も、もう大丈夫です。あ‥あのあなたは神様なんですか? ここはど、どこですか? 僕はどうなったんでしょうか?」
「はいはい、全てお答えいたしましょう。私は神様です。はい、後光ー!」
地面を見てても分かるほど光ってる。
凄い神様っぽい。
「もう! ぽいではなく本物ですよー。さてさて、次にここはどこかでしたね。もちろん地球ではないですよ。なんとここは、私が管理する世界フィルロードです。えっへん!」
地球じゃないのかぁ‥
「最後に‥‥あなたは死にました。」
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