128 / 218
おいでませ妖精の里
この子達は妖精さん
しおりを挟む今、僕達のキャンプ内は愛でる対象となる子達で溢れている。
可愛いなーこれは幸せ。
この子達は何者だろう?
確実に歌声みたいな声から狂宴の谷って言われる原因だと思うけど、こういう時は事典だね。
ボンっと出た事典に驚いた小人さんが僕の頬にしがみついてきた。
ラーラーと怯えさせてしまった、ごめんね。
そっと指で頭を撫でるととても気持ち良さそうに目を細めている。
それを見ていた他の小人さん達も自分にも自分にもと抱きついてくる。
これじゃあ事典が見えない。
宥める意味も込めて撫でていく。
なんでチビうささんとヴァルさんもスタンバイしているんだと思ったけど可愛いから黙って撫でよう。
ようやくちゃんと検索出来る。
『可愛い 小人 蝶みたいな羽 発光』で検索。
検索結果は、妖精と出た。
なるほど確かにその通りの見た目だね。
妖精
・精霊と違って触れられる存在。
・好奇心旺盛で害意や悪意の無い者には積極的に近づいて来る。
・小さくて可愛いが子供のような見た目と裏腹に長命種でコータさんより何十倍も年上。ちなみに私の年齢を聞いたら怒っちゃいますからねー。
最後のは安心安全のスルーで。深く考えたら考えたで身の危険を感じるし。
それよりも妖精さんかぁ。
こんなに子供みたいな容姿で僕よりも長く生きているんだね。
ルル?と言いきょとんとする顔からは想像出来ない。
とりあえず可愛いからもう一度撫でておこう。
妖精さん達は事典の通りなら好奇心の赴くままに僕達の所へやってきたんだろう。
唐突にぐぅーと僕のお腹が鳴る。
そ、そういえば晩御飯作っている途中だった。
鳴ったお腹にしがみ付かないで恥ずかしいから。
兎に角、もう怖くないしさっさと作っちゃおう。
結局、調理中も興味津々のようで全く飽きる様子もなく完成までずっと楽しそうに見られていた。
さて、食べましょう。
一応、この子達も食べるかと思って多めに作ったけど、ただ面白そうに見ているだけで食べる様子は無い。
妖精さんは食事要らずか。
空腹を満たして後はお休みするだけ。
妖精さん達は何処かへ帰るつもりは無いようだ。
見てて癒されるし気にしない。
今日はいつもよりも大所帯での就寝。
妖精さんは寝るのかなと思ったけど僕の頭や頬、腕にお腹と色んな所に捕まってぐっすりと眠りについていた。
心配無用のようだけどこれは寝返り出来ないね。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1,071
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる