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しおりを挟むサバクトビバッタ。
移動性害虫の一種で、地球でも農業被害が問題視されている。
このバッタは普段は数が少なく、見つけるのが困難だ。
湿地帯では生息しておらず、砂漠などの乾燥地帯に生息しており、普段は細々と生きている。
サバクトビバッタは密度の低い状況で育っており、お互いを避ける習性を持っている。だが今回のようにハリケーンなどで環境が変わるとバッタも変質する。
乾燥地帯に水分が増え、豊富な草になると、バッタは成熟して繁殖を強めていく。そして草木を求めて風に乗って移動していくのだ。
移動した先の草木が豊富だと数を増やし、さらに巨大な大群になって移動していく。
被害は草木だけではなく、草木を食べる家畜の飼料不足にも繋がり、食糧難へと繋がる。
「僕の住んでいた日本では見られないんですが、世界ではかなり問題視されている環境問題です。旧約聖書……昔から生き長らえている「世界最古の害虫」と言われています」
「それは……俺が見てきたバッタの行動と似ている」
パピジェットさんは唖然とした表情で、漏らすように言葉を発する。
「ルイ殿のところでは、どのようにその大量のバッタを駆除したのだ?」
「それは……」
僕は言葉を濁した。だって地球でのバッタの駆除は人海戦術か駆除剤だからだ。
人海戦術は、こっちでも話が出たように、沢山の人に夜動かなくなるバッタを地道に袋に詰めてもらうこと。
そして駆除剤は化学薬剤。発展していないこの世界では作るのはほぼ不可能だ。
「……じゃあどうしたらいいの?」
「そんなに詰め寄るんではない」
バイオレットさんが僕に距離をつめる。ドンドさんはそれを制止した。
僕はサバクトビバッタの場合は寒くなると動けなくなり餓死して死んでいくため、現時点でこの世界のバッタが動かなくなったのなら、これからもっと寒くなるので自滅してくれると思うことを伝える。
「それが確かならいいが、万が一動いた場合は甚大な被害になるぞ」
「ルイ君がいたところのサバクトビバッタかはわからないですもんね」
「……恐竜のように、バッタが嫌がる臭いがわかればいいが、誰か聞いたことがあるものは?」
皆頭を横に振る。
「……とりあえず万が一動いた場合を考えてバッタを捕まえて動けないようにするのが一番だろうが……。人海戦術なら俺たち獣人でも、声をかけ合えばできるはずだ。蜘蛛糸で袋を沢山作って、行けるものがバッタを取りに行くか」
「そうだな……」
蜘蛛糸……僕はヴィス君について行った時に見た蜘蛛を思い出した。
蜘蛛はある程度意思疎通が可能で、蜘蛛糸を定期的に分けてもらっている。そしてヴィス君は布のお礼として、虫を粘着糸に投げていた。
「蜘蛛……そうだ!蜘蛛さんに頼んで、粘着糸でバッタごと全方位に包むのはどうですか?!」
僕は今思いついた閃きをみんなに話した。
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