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あの後、七箇所の蜘蛛さんに声をかけて、どの蜘蛛さんも了承してついてきてくれるようになった。
大きい蜘蛛さん八匹。最初は怖かった蜘蛛さんも、毒団子のことを考えていたら怖くなくなったよ。慣れもあるよね、油虫みたいにさ。
日が暮れたので、今日は近くにあったゴリラ獣人さんの群れでお世話になることになった。蜘蛛さん達はちょっと離れた場所で巣を張ってお休み。
ゴリラ獣人さん達は急な訪問にも関わらず、本当に大人数を難なく受け入れてくれて感謝だ。ゴリラ獣人さんは草食なので、道中で多めに取ってきた野菜をあげるととても喜んでくれた。よかった。
案内された部屋はドンドさんの群れと同じように岩をくり抜いて作っている住居の一角。
ただ、白岩の机や椅子は綺麗な飾り彫りされており、ゴリラ獣人さんは手先が器用で力が強いので、こういった細かい作業を生業としているそう。すごい。どうやって作るか気になる。
「よかったらこれ食べておくれ。野菜と果物の炒め物だ」
「わぁ!」
ゴリラ獣人さんが渡してくれたのは色とりどりの野菜と果物だった。果物はオレンジで、炒められたことでピューレのようになり、野菜がとても美味しそうに見える。
ドンドさんがゴリラ獣人さんにお礼を言う。
「気遣ってもらってすまない」
「いいんだよ。下の方では大変だって聞いたしな」
ぽんぽんと肩を叩いて、ゴリラ獣人さんはパピジェットさんを労うと出ていった。僕はあとで料理の差し入れをしようと決める。
「これ温かいうちに食べませんか?」
ほかほかと湯気が出ている野菜はとても美味しそうだ。僕らはお皿を囲んで食べることにした。
野菜果物炒めを一口に食べると、甘酸っぱいオレンジソースに炒められた野菜の旨味が広がった。油で炒めてあるからだろうか。苦味も軽減していて、オレンジの甘味と酸味、そして野菜の苦味がアクセントとなりクセになる味になっている。オレンジソースがこんなに美味しいとは新発見だ。
みんなもお腹が減っていたのもあって、あっという間に食べてしまった。
パピジェットさんは肉食なので食べれないため、僕は小腹を満たしたあと、本格的な夕食のために僕は野外にあった簡易的な竈門で料理作りを開始することにする。
「ふふふ……」
僕は目の前の食材に思わずニヤニヤして変な笑い声が出てしまった。
「ああ、嬉しいなぁ。まさかこんなところでチーズが手に入るなんて!」
この日はなんと、食べられるチーズが手に入った。寒くなったおかげか、ミルクの実に寄生して生えていた発酵種はチーズのいい香りを醸し出していたのだ。
ヴィス君に大斧でぱっくり割ってもらうと、中には溶けるチーズでお馴染みの、くせがなくて、さっぱりしていてよく溶けるモッツァレラチーズが輝いていた。
ふわぁ……これは大収穫!
そして道中で取ったじゃがいも、人参、ブロッコリー、あとは小型の草食恐竜アーケオケラトプスが本日の夕食。
アーケオケラトプスは原始的な角竜類と言われている全長一メートルもない小型な身体をしている。トリケラトプスの先祖みたいな感じかな。
パピジェットさんも味付けお肉は食べるとのことだったので、肉刺しを作りますよと言って、僕はBBQチーズフォンデュを作ることにした。
ゴリラ獣人さんの群れの中にいる草食獣人の中にはお肉の匂いが苦手な者もいるから、部屋の中ではお肉は極力焼かないでくれってことだった。
だから外の竈門なんだけど、外ならBBQみたいにしたら面白いよねって思ったんだ。
野菜を大きめに切って、塩コショウのみの味付けとハーブを数種類ブレンドしたハーブソルトをまぶして、油虫の油で軽く揚げ焼きにする。これは苦み対策。
アーケオケラトプスは僕が野菜の調理をしている間にヴィス君に捌いてもらった。捌いてる姿もカッコいい。惚れ惚れしちゃうよ。
そして小型ナイフでラインさんが綺麗に削いでくれた大きな木串に、野菜と肉と一緒に刺していく。パピジェットさんには肉のみ、ゴリラ獣人さん達は野菜のみの串で、焚き火でじっくり焼いていく。
アーケオケラトプスはトリケラトプスと似た味ということだから鶏肉味だ。生焼けが怖いので中心まで火が通るのを待ち、頃合いになったらチーズをフライパンに入れて溶かしてチーズフォンデュの準備をする。
チーズを溶かしているとひょいっとバイオレットさんが顔を出した。
「ミルクの実の発酵種はすごい臭いがする印象しかなかったけど、これは変な臭いがしないわね?」
バイオレットさんが不思議そうに頭を傾げる。
「チーズは温度が高いとすぐ悪くなるんですけど、この時期なら気温が低くなってちゃんと食べられるようになったんだと思います。チーズ食べるの不安なら、そのまま串を食べてくださいね。塩胡椒やハーブソルトしているのでそのままでの美味しいですよ」
初めてのチーズなので、もしチーズを食べて具合悪くなったら解毒草飲んでくださいと言うとみんな頷いた。発酵種は一歩間違えば腐ってるからね。扱いが難しい。
でもこの世界の解毒草即効性も効果も高いから助かるんだ。万能だなぁ。
パピジェットさんがそんなみんなを見て、「そんな危険な食べ物をなぜ食べようとするのだ?」と訳がわからないと頭を捻っていた。側からみたらそうだよね。
チーズフォンデュが出来たので、僕はこうやって食べるんですよと食べ方を見せた。
BBQのように野菜と肉が刺さっている大きな串をチーズの中につける。
そして伸びるチーズが落ちないように串を口で迎えてパクっと食べた。
「んー!」
美味ーい!久しぶりのチーズはマジで美味い。野菜の甘味と塩胡椒とチーズの塩味が口の中でマリアージュである。
肉もさっぱりとした鶏肉の味に、チーズが絡み付いて堪りません。ああ、美味しい!
ケチャップもあるので、チーズにケチャップをつけるとこれまたイケる!はぁー幸せ。お姉ちゃんと旭にも食べさせたい。
止まらずにパクパク食べると、みんなも真似して食べ始めた。そしてチーズを口に含むとカッと目を見開く。
「……!こ、これは!」
「まぁ……!」
「……すごいな」
「うわっ、これ美味い」
チーズ気に入ってくれたようだ。みんなも僕と同じようにチーズをヒタヒタにつけて食べていく。みんなお口の周りの毛がチーズでベットリ。蜂蜜食べてる熊さんを連想しちゃうね。可愛い。
「ルイ殿、この肉美味しいな。何をかけて焼いたんだ?」
パピジェットさんが肉オンリーの串をパクパク食べながら聞いてくる。
「ハーブソルトです。塩草や胡椒草、ローズマリーやカイエンペッパーとかハーブを混ぜて作ったんです」
「似たようなことをするが、生息しているハーブが違うからだろう。初めて食べる味だが、美味い」
みんなの食事を確保して、僕はゴリラ獣人さんに先程の食事のお礼だといって、ハーブソルト野菜の串焼きを数本あげた。
群れが変わったら、僕の料理を受け入れてくれるか不安だったけど、美味しいって言って食べてもらえて嬉しかったな。
ゴリラ獣人さん達に食べてもらう間、旅の目的を聞かれたので、バッタ駆除に行くと答えると驚かれた。
それからどうやって駆除されるのか聞かれたので蜘蛛さんによる捕獲捕食、そして毒団子による駆除か獣人さん達の鼻に頼るかもしれないことを答えていたら、ゴリラ獣人さんは群れのみんなにも説明していいか?と確認してきた。
勿論秘密じゃないので首肯すると、ゴリラ獣人さんは「坊やの料理美味かった」と言って席を後にして去っていった。
大きい蜘蛛さん八匹。最初は怖かった蜘蛛さんも、毒団子のことを考えていたら怖くなくなったよ。慣れもあるよね、油虫みたいにさ。
日が暮れたので、今日は近くにあったゴリラ獣人さんの群れでお世話になることになった。蜘蛛さん達はちょっと離れた場所で巣を張ってお休み。
ゴリラ獣人さん達は急な訪問にも関わらず、本当に大人数を難なく受け入れてくれて感謝だ。ゴリラ獣人さんは草食なので、道中で多めに取ってきた野菜をあげるととても喜んでくれた。よかった。
案内された部屋はドンドさんの群れと同じように岩をくり抜いて作っている住居の一角。
ただ、白岩の机や椅子は綺麗な飾り彫りされており、ゴリラ獣人さんは手先が器用で力が強いので、こういった細かい作業を生業としているそう。すごい。どうやって作るか気になる。
「よかったらこれ食べておくれ。野菜と果物の炒め物だ」
「わぁ!」
ゴリラ獣人さんが渡してくれたのは色とりどりの野菜と果物だった。果物はオレンジで、炒められたことでピューレのようになり、野菜がとても美味しそうに見える。
ドンドさんがゴリラ獣人さんにお礼を言う。
「気遣ってもらってすまない」
「いいんだよ。下の方では大変だって聞いたしな」
ぽんぽんと肩を叩いて、ゴリラ獣人さんはパピジェットさんを労うと出ていった。僕はあとで料理の差し入れをしようと決める。
「これ温かいうちに食べませんか?」
ほかほかと湯気が出ている野菜はとても美味しそうだ。僕らはお皿を囲んで食べることにした。
野菜果物炒めを一口に食べると、甘酸っぱいオレンジソースに炒められた野菜の旨味が広がった。油で炒めてあるからだろうか。苦味も軽減していて、オレンジの甘味と酸味、そして野菜の苦味がアクセントとなりクセになる味になっている。オレンジソースがこんなに美味しいとは新発見だ。
みんなもお腹が減っていたのもあって、あっという間に食べてしまった。
パピジェットさんは肉食なので食べれないため、僕は小腹を満たしたあと、本格的な夕食のために僕は野外にあった簡易的な竈門で料理作りを開始することにする。
「ふふふ……」
僕は目の前の食材に思わずニヤニヤして変な笑い声が出てしまった。
「ああ、嬉しいなぁ。まさかこんなところでチーズが手に入るなんて!」
この日はなんと、食べられるチーズが手に入った。寒くなったおかげか、ミルクの実に寄生して生えていた発酵種はチーズのいい香りを醸し出していたのだ。
ヴィス君に大斧でぱっくり割ってもらうと、中には溶けるチーズでお馴染みの、くせがなくて、さっぱりしていてよく溶けるモッツァレラチーズが輝いていた。
ふわぁ……これは大収穫!
そして道中で取ったじゃがいも、人参、ブロッコリー、あとは小型の草食恐竜アーケオケラトプスが本日の夕食。
アーケオケラトプスは原始的な角竜類と言われている全長一メートルもない小型な身体をしている。トリケラトプスの先祖みたいな感じかな。
パピジェットさんも味付けお肉は食べるとのことだったので、肉刺しを作りますよと言って、僕はBBQチーズフォンデュを作ることにした。
ゴリラ獣人さんの群れの中にいる草食獣人の中にはお肉の匂いが苦手な者もいるから、部屋の中ではお肉は極力焼かないでくれってことだった。
だから外の竈門なんだけど、外ならBBQみたいにしたら面白いよねって思ったんだ。
野菜を大きめに切って、塩コショウのみの味付けとハーブを数種類ブレンドしたハーブソルトをまぶして、油虫の油で軽く揚げ焼きにする。これは苦み対策。
アーケオケラトプスは僕が野菜の調理をしている間にヴィス君に捌いてもらった。捌いてる姿もカッコいい。惚れ惚れしちゃうよ。
そして小型ナイフでラインさんが綺麗に削いでくれた大きな木串に、野菜と肉と一緒に刺していく。パピジェットさんには肉のみ、ゴリラ獣人さん達は野菜のみの串で、焚き火でじっくり焼いていく。
アーケオケラトプスはトリケラトプスと似た味ということだから鶏肉味だ。生焼けが怖いので中心まで火が通るのを待ち、頃合いになったらチーズをフライパンに入れて溶かしてチーズフォンデュの準備をする。
チーズを溶かしているとひょいっとバイオレットさんが顔を出した。
「ミルクの実の発酵種はすごい臭いがする印象しかなかったけど、これは変な臭いがしないわね?」
バイオレットさんが不思議そうに頭を傾げる。
「チーズは温度が高いとすぐ悪くなるんですけど、この時期なら気温が低くなってちゃんと食べられるようになったんだと思います。チーズ食べるの不安なら、そのまま串を食べてくださいね。塩胡椒やハーブソルトしているのでそのままでの美味しいですよ」
初めてのチーズなので、もしチーズを食べて具合悪くなったら解毒草飲んでくださいと言うとみんな頷いた。発酵種は一歩間違えば腐ってるからね。扱いが難しい。
でもこの世界の解毒草即効性も効果も高いから助かるんだ。万能だなぁ。
パピジェットさんがそんなみんなを見て、「そんな危険な食べ物をなぜ食べようとするのだ?」と訳がわからないと頭を捻っていた。側からみたらそうだよね。
チーズフォンデュが出来たので、僕はこうやって食べるんですよと食べ方を見せた。
BBQのように野菜と肉が刺さっている大きな串をチーズの中につける。
そして伸びるチーズが落ちないように串を口で迎えてパクっと食べた。
「んー!」
美味ーい!久しぶりのチーズはマジで美味い。野菜の甘味と塩胡椒とチーズの塩味が口の中でマリアージュである。
肉もさっぱりとした鶏肉の味に、チーズが絡み付いて堪りません。ああ、美味しい!
ケチャップもあるので、チーズにケチャップをつけるとこれまたイケる!はぁー幸せ。お姉ちゃんと旭にも食べさせたい。
止まらずにパクパク食べると、みんなも真似して食べ始めた。そしてチーズを口に含むとカッと目を見開く。
「……!こ、これは!」
「まぁ……!」
「……すごいな」
「うわっ、これ美味い」
チーズ気に入ってくれたようだ。みんなも僕と同じようにチーズをヒタヒタにつけて食べていく。みんなお口の周りの毛がチーズでベットリ。蜂蜜食べてる熊さんを連想しちゃうね。可愛い。
「ルイ殿、この肉美味しいな。何をかけて焼いたんだ?」
パピジェットさんが肉オンリーの串をパクパク食べながら聞いてくる。
「ハーブソルトです。塩草や胡椒草、ローズマリーやカイエンペッパーとかハーブを混ぜて作ったんです」
「似たようなことをするが、生息しているハーブが違うからだろう。初めて食べる味だが、美味い」
みんなの食事を確保して、僕はゴリラ獣人さんに先程の食事のお礼だといって、ハーブソルト野菜の串焼きを数本あげた。
群れが変わったら、僕の料理を受け入れてくれるか不安だったけど、美味しいって言って食べてもらえて嬉しかったな。
ゴリラ獣人さん達に食べてもらう間、旅の目的を聞かれたので、バッタ駆除に行くと答えると驚かれた。
それからどうやって駆除されるのか聞かれたので蜘蛛さんによる捕獲捕食、そして毒団子による駆除か獣人さん達の鼻に頼るかもしれないことを答えていたら、ゴリラ獣人さんは群れのみんなにも説明していいか?と確認してきた。
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