何度でも恋をする。

ゆこ

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本編

~に~ 美言

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その後の撮影はなんとか終わった。
さて、明日は学校‥‥。めんどくさいけどやらないと‥‥。
課題溜まってるし、やるか‥‥。

あの少年は誰だったんだろう。私、また忘れちゃったのか。
申し訳ないことしちゃったなぁ。でも、もう出会うことないからいいか‥‥。
課題をなんとか終わらせた。

朝、変装してラッシュ前の電車に乗り、登校時間ギリギリの時間まで駅のカフェに居る。
誰にもばれないように、黒い服、ズボン、ポニーテールに眼鏡をしてきた。

このカフェ、来てみたかったんだよね‥‥。
小倉トーストとコーヒー。有名だから。

でも、する時間なんてないからね‥‥。
寝不足のコーヒー。目を覚まさせてくれる。

あくびをしながら、食べ飲みしてたら後ろから肩をたたかれた。

「野々星。」
「!!昨日の‥‥。」
昨日公園で会った少年だった。
「駅に着いてボーッとしてたら野々星居たから、話しかけちゃった~。」
彼は、へへって笑ってた。
「俺さ、今日から転入してきたんだよ。だから全く友達居ないから、高校まで連れてって。」
迷子になるよりは、いいよねって思い、連れてくことにした。

今日は、進級したてだったから、面談を学年全員でやるらしい。
通う頻度どうしようか迷った。
「野々星、どうする?通う頻度。」
「少年‥‥。「俺、夏希 冬真。<なつき とうま>」
「なつきくん‥‥。私は、今年は週1にしようかな‥‥。プリント溜まるのきついし‥‥。」
「じゃあ、俺も週1にしよっと。野々星ありがとう。」

面談をひとりずつして今日は終わった。
先生からアドバイスを貰い、週1回登校が決まった。

放課後。
おうちに帰りたくないなぁって思ってたら、なつきくんが声をかけてくれた。放課後に話すことにした。

どうすればいいんだろう。
「野々星。どっかのカフェで話すか‥‥。」
なつきくん‥‥。
「わかった。ねぇ、あの公園がいい。」
「ん‥‥。」
そう言って近くのお店でお茶を買って飲みながら話すことにした。

「わがままに付き合ってくれてありがとう。で、どうしたの?」
「野々星、本当に覚えてないのか?」
「ごめんね。信じてもらえるか分からないけど私‥‥。「大丈夫。俺は野々星を信じる。」

「わからないけど3年位の記憶が飛ぶの。本当にごめん。」
「そうなのか‥‥。だからか。聞こうか迷ったんだけど、今日の格好、どうしたんだ?前会ったときのピンクのワンピース似合ってたのに。」
「あぁ‥‥。今から言うこと内緒にしてね?」
なつきくんは、頷きながら聞いてくれた。母の事、モデルの事全て、話した。
きっと呆れられて話しかけてこないでしょう‥‥。私も覚えてられる時間が減った。友達なんて要らない。
「そっか。じゃあさ、俺ら友達になろうぜ!毎週会うんだし、いいだろ?」
「‥‥いいけど。」
電話番号を交換した。きっとモデルの友達がいるって自慢され使われるだけでしょ。
ひとりに慣れてるから、私は大丈夫。

「ところでさ、何でこの公園なんだ?」
「私、小学校の記憶が無いんだけど、なんか懐かしく感じて‥‥来たくなったの。」
「あー確かにここの公園放課後小学生沢山来るもんな!きっと来てたのかもな。」
「かなぁ‥‥。また、来たいなぁ。もうすぐ桜が咲くみたいだし。」
今にも咲きそうな、さくらのつぼみを見つめながら言った。
「お!じゃあ、来週も来るか!」
「うん!桜みたいから行こう!」

「野々星が大事なこと話してくれたから‥‥俺も話そうと思う。」
なつきくんは、下を向いて話してくれた。





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