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第五章
64 助けられる
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ロドリックはそう言って叫んだ。
ユリアンは体を起こして、立ち上がった。不思議とよろけることもなく、開け放したままの鉄柵の扉から牢の外に出る。
同時にまた、ロドリックの声が聞こえた。
「お前なんかに本当のユリアンは見えないんだ」
「な、にを」
「ユリアンが悪魔だったことなど一度もない。ユリアンは、人間としての自分の尊厳を守るために、致し方なく戦っただけだ」
「貴方にあいつの何が分かるんだ」
「俺はユリアンの夫だ。お前にユリアンの何がわかる」
「俺は……」
二人の声のする方へ歩いていくと、地上に続く階段が見えてくる。二人は階段の中腹で会話をしているようだが、彼らの間にも距離はあるらしく、アルノーの後ろ姿だけ見えてきた。
アルノーは押し黙る。その理由がユリアンにはわかる。
アルノーはどうしても、『兄弟』を認めたくないのだ。
すると、アルノーの低い声が耳に入ってきた。
「……道連れだ」
ユリアンが目にしたのは、アルノーが腰から短剣を取り出す瞬間だった。
口が塞がれているので声は出ない。咄嗟に足が動いていた。アルノーが動き出すと共に、ユリアンが階段に到達する。
アルノーはすでにナイフを振り上げている。ロドリックが何か叫ぶ声がした。ユリアンは無我夢中で、アルノーの背を掴む。
そのまま加減なく引っ張ると、アルノーが体勢を崩した。ユリアンはすぐに手を離す。背中から階段を落ちていくアルノーの顔がよく見えた。
目をまんまるに見開いて驚愕する顔は、いつか見たことのある人間の落下の瞬間だ。しかし今のユリアンに恐怖はなく、明確な意思だけがあった。
ロドリックには触れさせない。
ハチでもなんでも、毒を持って近づくものは叩き落とす。
短剣が地に落ちる音が地下いっぱいに広がった。
アルノーが階段下に落ちて、倒れ込んでいる。
ロドリックが叫んだ。
「ユリアン!!」
ロドリックが駆け寄ってきてユリアンの体を強く抱きしめた。
その瞬間、彼の匂いがぶわっとユリアンを刺激する。微量とはいえヒートを刺激する薬を嗅がされていたことを思い出すも、ユリアンは彼の肩に顔を埋めた。
すると体がふわっと浮遊し、あっという間に地上へと運ばれた。同時に塔の中へロドリックと共に遠征していたはずのクルド隊が突入してくる。こちらの姿を見ると目を丸くしたが、ロドリックが「罪人は地下にいる」とだけ言うと、彼らは勢いよく階段を駆け降りていった。
ロドリックはそのまま、塔の外へと向かう。運ばれた先は馬車の中だった。他にも騎士団員を連れてきていたらしく、馬車付近では彼らが「奥様!」と口々に悲鳴のような声を上げた。
ロドリックは構わずに「ホテルへ迎え」と馬車に乗り込んだ。
そっと座席に下ろされて、口元の縄を解かれる。やっと息がしやすくなるも、体はガクガクと震えていた。ロドリックが自分のコートをユリアンの肩にかけてくれる。そのアルファの匂いにくらりとしたが、不快さは一切ない。
するとずっと厳しい顔をしていたロドリックが、今にも泣き出しそうな顔をした。
辛そうに顔を歪めながらも、ユリアンの唇と頬に優しく触れてくる。ロドリックは「ユリアン、」と慎重に問いかけた。
「縄が擦れて傷がついてる。痛いか? 痛いよな。熱も酷いぞ。アルノーは、剣を持っていた。あんな危険な真似を」
「ロドリック様、大丈夫ですか?」
ユリアンは手を伸ばして、ロドリックの頬を触った。土だらけの指のせいで彼の頬が汚れてしまう。咄嗟に指を引っ込めようとしたけれど、ロドリックの手が離れようとするのを許さず、ユリアンの手を覆ってくる。
「俺の心配をしているのか?」
「刺されそうになっていたので……」
「あんなもの、どうにでもできた」
「そうですよね」
ユリアンは、未だロドリックの頬に触れたまま笑みを溢す。
「ロドリック様の方が強いって、分かってはいたけれど、勝手に体が動いていたんです」
咄嗟に体が動いていた。
「助けなければって」
あのとき、自分を制御することはできなかった。
落ちていくアルノーの顔が頭に浮かび、ユリアンは口内に滲んだ唾を飲み込む。
ロドリックがユリアンの手を強く掴んでくる。彼の頬を離れたユリアンの手だが、ロドリックの手からは解放されない。隣に座るロドリックはまたユリアンの体を抱きしめると、「ありがとう」と告げた。
「俺を助けてくれて」
わずかに揺れるその声にユリアンは目を細めて、頷いた。
体はすぐに離れたが、ロドリックは忙しなかった。あらかじめ用意されていたブランケットをユリアンの体に巻き付けて、ボトルの水を彼自ら口元に運んでくる。
「飲めるか?」
「はい……」
「口の中は痛くないか?」
「大丈夫です、飲めます」
ユリアンはもぞもぞと両手を出してボトルを持ち、そっと水を口に含む。ロドリックはハンカチに水を湿らせて、ユリアンの口元や頬の汚れを拭ってきた。
「腹が減ってるだろう? ひとまず今日はホテルへ向かう。俺の友人が経営しているホテルで、安全性も高い」
「そうですか」
「温かいものを食べような。寒くないか?」
「今は、熱いくらいです」
ロドリックの香りに包まれているせいか、体内も皮膚も熱くなっている。吐息すらも、熱が高まっていた。
「何か薬を飲まされたか?」
ロドリックも、ユリアンの様子がおかしいことにとっくに気付いているらしい。
ヒートの気配を感じ取っているのだろう。ロドリックも辛いはずなのに、彼はただ痛ましそうにユリアンを心配している。
ユリアンはその顔をぼうっと眺めていた。どこか力の抜けた心地で、ロドリックを見つめ続けている。
「大丈夫だからな。ユリアン、大丈夫」
「……」
「外に待機していた男は団員が捉えたが、アルノー以外に他に人は?」
「いませんでした」
きっとアルノーが呼んだアルファの男だ。本当に、間一髪だったらしい。
「そうか、体は痛くないか?」
「そこまで、殴られてはいなかったので」
「そこまでとは」
ロドリックの声が低くなる。けれど、ユリアンの手元からボトルを預かって、汚れた指先や手のひら、指の間を拭ってくる手つきは優しい。
「地下牢で放置をされていたのが、大半なので。頭は強く殴られました」
「……」
「それくらいです」
「……俺は、何をしてもいいか?」
「え?」
「君の家族に」
ユリアンは呆然とロドリックを見つめる。
ロドリックは真顔で、その顔色は未だに暗い。
ユリアンは何を言おうか迷ったが、口を開く。
ユリアンは体を起こして、立ち上がった。不思議とよろけることもなく、開け放したままの鉄柵の扉から牢の外に出る。
同時にまた、ロドリックの声が聞こえた。
「お前なんかに本当のユリアンは見えないんだ」
「な、にを」
「ユリアンが悪魔だったことなど一度もない。ユリアンは、人間としての自分の尊厳を守るために、致し方なく戦っただけだ」
「貴方にあいつの何が分かるんだ」
「俺はユリアンの夫だ。お前にユリアンの何がわかる」
「俺は……」
二人の声のする方へ歩いていくと、地上に続く階段が見えてくる。二人は階段の中腹で会話をしているようだが、彼らの間にも距離はあるらしく、アルノーの後ろ姿だけ見えてきた。
アルノーは押し黙る。その理由がユリアンにはわかる。
アルノーはどうしても、『兄弟』を認めたくないのだ。
すると、アルノーの低い声が耳に入ってきた。
「……道連れだ」
ユリアンが目にしたのは、アルノーが腰から短剣を取り出す瞬間だった。
口が塞がれているので声は出ない。咄嗟に足が動いていた。アルノーが動き出すと共に、ユリアンが階段に到達する。
アルノーはすでにナイフを振り上げている。ロドリックが何か叫ぶ声がした。ユリアンは無我夢中で、アルノーの背を掴む。
そのまま加減なく引っ張ると、アルノーが体勢を崩した。ユリアンはすぐに手を離す。背中から階段を落ちていくアルノーの顔がよく見えた。
目をまんまるに見開いて驚愕する顔は、いつか見たことのある人間の落下の瞬間だ。しかし今のユリアンに恐怖はなく、明確な意思だけがあった。
ロドリックには触れさせない。
ハチでもなんでも、毒を持って近づくものは叩き落とす。
短剣が地に落ちる音が地下いっぱいに広がった。
アルノーが階段下に落ちて、倒れ込んでいる。
ロドリックが叫んだ。
「ユリアン!!」
ロドリックが駆け寄ってきてユリアンの体を強く抱きしめた。
その瞬間、彼の匂いがぶわっとユリアンを刺激する。微量とはいえヒートを刺激する薬を嗅がされていたことを思い出すも、ユリアンは彼の肩に顔を埋めた。
すると体がふわっと浮遊し、あっという間に地上へと運ばれた。同時に塔の中へロドリックと共に遠征していたはずのクルド隊が突入してくる。こちらの姿を見ると目を丸くしたが、ロドリックが「罪人は地下にいる」とだけ言うと、彼らは勢いよく階段を駆け降りていった。
ロドリックはそのまま、塔の外へと向かう。運ばれた先は馬車の中だった。他にも騎士団員を連れてきていたらしく、馬車付近では彼らが「奥様!」と口々に悲鳴のような声を上げた。
ロドリックは構わずに「ホテルへ迎え」と馬車に乗り込んだ。
そっと座席に下ろされて、口元の縄を解かれる。やっと息がしやすくなるも、体はガクガクと震えていた。ロドリックが自分のコートをユリアンの肩にかけてくれる。そのアルファの匂いにくらりとしたが、不快さは一切ない。
するとずっと厳しい顔をしていたロドリックが、今にも泣き出しそうな顔をした。
辛そうに顔を歪めながらも、ユリアンの唇と頬に優しく触れてくる。ロドリックは「ユリアン、」と慎重に問いかけた。
「縄が擦れて傷がついてる。痛いか? 痛いよな。熱も酷いぞ。アルノーは、剣を持っていた。あんな危険な真似を」
「ロドリック様、大丈夫ですか?」
ユリアンは手を伸ばして、ロドリックの頬を触った。土だらけの指のせいで彼の頬が汚れてしまう。咄嗟に指を引っ込めようとしたけれど、ロドリックの手が離れようとするのを許さず、ユリアンの手を覆ってくる。
「俺の心配をしているのか?」
「刺されそうになっていたので……」
「あんなもの、どうにでもできた」
「そうですよね」
ユリアンは、未だロドリックの頬に触れたまま笑みを溢す。
「ロドリック様の方が強いって、分かってはいたけれど、勝手に体が動いていたんです」
咄嗟に体が動いていた。
「助けなければって」
あのとき、自分を制御することはできなかった。
落ちていくアルノーの顔が頭に浮かび、ユリアンは口内に滲んだ唾を飲み込む。
ロドリックがユリアンの手を強く掴んでくる。彼の頬を離れたユリアンの手だが、ロドリックの手からは解放されない。隣に座るロドリックはまたユリアンの体を抱きしめると、「ありがとう」と告げた。
「俺を助けてくれて」
わずかに揺れるその声にユリアンは目を細めて、頷いた。
体はすぐに離れたが、ロドリックは忙しなかった。あらかじめ用意されていたブランケットをユリアンの体に巻き付けて、ボトルの水を彼自ら口元に運んでくる。
「飲めるか?」
「はい……」
「口の中は痛くないか?」
「大丈夫です、飲めます」
ユリアンはもぞもぞと両手を出してボトルを持ち、そっと水を口に含む。ロドリックはハンカチに水を湿らせて、ユリアンの口元や頬の汚れを拭ってきた。
「腹が減ってるだろう? ひとまず今日はホテルへ向かう。俺の友人が経営しているホテルで、安全性も高い」
「そうですか」
「温かいものを食べような。寒くないか?」
「今は、熱いくらいです」
ロドリックの香りに包まれているせいか、体内も皮膚も熱くなっている。吐息すらも、熱が高まっていた。
「何か薬を飲まされたか?」
ロドリックも、ユリアンの様子がおかしいことにとっくに気付いているらしい。
ヒートの気配を感じ取っているのだろう。ロドリックも辛いはずなのに、彼はただ痛ましそうにユリアンを心配している。
ユリアンはその顔をぼうっと眺めていた。どこか力の抜けた心地で、ロドリックを見つめ続けている。
「大丈夫だからな。ユリアン、大丈夫」
「……」
「外に待機していた男は団員が捉えたが、アルノー以外に他に人は?」
「いませんでした」
きっとアルノーが呼んだアルファの男だ。本当に、間一髪だったらしい。
「そうか、体は痛くないか?」
「そこまで、殴られてはいなかったので」
「そこまでとは」
ロドリックの声が低くなる。けれど、ユリアンの手元からボトルを預かって、汚れた指先や手のひら、指の間を拭ってくる手つきは優しい。
「地下牢で放置をされていたのが、大半なので。頭は強く殴られました」
「……」
「それくらいです」
「……俺は、何をしてもいいか?」
「え?」
「君の家族に」
ユリアンは呆然とロドリックを見つめる。
ロドリックは真顔で、その顔色は未だに暗い。
ユリアンは何を言おうか迷ったが、口を開く。
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