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唯一無二ってことは@九九七個のスキルが・・・
しおりを挟むどうやらこの世界に召喚されて最初の珍事は“召喚した国が消える”なんてこととはね・・・
まだほとんど知られてないことだけど、ソレを行ったのはこちら側のスキルらしい。あまり触れない方がいいかもね?さてさて今は目の前のことと、自分のことを優先的に考えなきゃ
「僕の名前は鈴木一郎。何処にでもあるフツーの名前だ。スキルは“共有”何でこんなのを思い付いちゃったのかは謎だ。そして使い方も・・・」
まずはスキルの検証をあの白い空間で行ったけど、あまりパッとした結果は見つけられなかった。そして考え事をして歩いていれば当然
「ぉわっとっと・・・」
ここは日本のように整備された道ではない。道は凸凹だしゴミや石も落ちてるので躓いてしまい、二、三歩片足で進んで前を歩いてた尾の背中に
ドン!「キャッ」
「すみません大丈夫ですか?」
『共有されました』
「今なんて?」
「ぶつかっておいてなんですかそれ!?」
「へ?」
女の子はかなり怒って去っていきました・・・じゃぁさっきの声はなんだったんだ?
共有って言ってた様な・・・と考えて歩いてると当然・・・其の二
ドン!「痛ぇなニイちゃん!」
「すみません」
『共有されました』
「ん?」
「まさか・・・」
其の後は検証としてできるだけ多くの人と接触していった。接触と言ってもガチ触りなので、なかなかしんどい作業だったが。
検証の途中で新たな発見もあった。五十人目、百人目、二百人目、二百五十人目でそれは起こった。
十人目・・・「アイテムボックス共有しました」
五十人目・・・「感覚共有しました」
百人目・・・「視覚認識可能になりました」
五百人目・・・「選択共有可能になりました」
まず触れた人のアイテムボックスに強制的に共有ができる様になりました。これは対象のアイテムボックスないの品を取り出せるという問題技であった。しかも一方通行!向こうのアイテムは取れても此方のアイテムは取られない!
そして感覚共有!どうやら視覚聴覚といった感覚を共有できるっぽい、試してみたところ他人の見てるものを共有して見れる!けどソレ以外に何か使い道あるかな?
そして驚いたのがこれだ!視覚認識可能!最初は何のこっちゃって思ったが、実はこれが壊れスキルだった。目で見た対象と共有が可能になったのだ!そう、触らなくていい!一度触れた相手の頭上にはマーカーがついてるので、マーカーのない相手を見て「うわーガチムキオネエ・・・触りたくねー」なんて思ってたら「ピコン!共有されました」・・・マジ?
そこからは早かった。ただ数秒見つめないといけないが、視認範囲内なら人と認識できれば可能だった。
ここまでは準備段階だったようで、五百人超えて獲得した内容にある意味ドン引きだった。選べるのだ・・・例えば共有してる人間の獲得した経験値を共有して獲得できる!?なにもしてないのに経験値が入ってくる!もし共有者全員が十の経験値を得たとしてこっちに入ってくるのは五千・・・なぁ?これデメリットってあるのかな???共有人数分寿命が削られてたりしないよな?
ま、何とかなるさ
ソレからは色々あった。
「テメェなにしやがる!」「ソレはこっちのセリフだボケェ!」
ランダムなのかとにかく千人の人間んが拉致されたんだ。合う合わないはもちろん善人悪人関係なしだろう。ともあれば当然反りが合わなく衝突激突・・・そしてスキルが絡んでくればもはや超常決闘だ・・・ルールも統治者もいなければそうなるよね?ルールが無い?最低限の今まで生きてきた中でのルールは適用されてもここは異世界をはじめる輩も出てくる。
何ヶ月かすれば勇士が立ち上がって自警団なり組織でも組み上がればいいんじゃないの?
半年後くらいにやっぱりそれは起こって、初の死者が出た。転移者同士の喧嘩からだ。ま、難しい話はいっか。
本題はここからだった。この国のバカは周辺国家と協力して今回の召喚を行なった。が、誰かのスキルで消えた。しかしだ、周辺国家には何の恩恵ももらえてないということで攻めてきた・・・内々に調べられてたんだろう、こちらに軍隊がないということを。あるわけないが、此方には千近いスキルがある!有用なのが何個あるかは不明だけどね。
そして有志が招集され、なぜか其の中に僕も混ざってたのは驚きだ。どうやら鑑定系スキルを持った奴がいて、ええんインのスキルやら能力を把握してたようだ。そして先陣として僕が指名された・・・ほふぁい?
「作戦内容はこうだ鈴木くん。君のスキル“共有”で相手数人を共有してもらい、混乱させてもらいたい。流石に向こうはアイテムボックスを持ってないだろうから物品的な混乱は招けないと思うけどね」
バレてる・・・?コイツらスキルの先を知ってやがる・・・どうする・・・従うか・・・つっぱねるk・・・
「なぁ?どれくらいのことをやればいいんだ?戦意喪失か?行動不能か?再起不能か?」
ちょっと踏み込んでみた
「できれば殺しはしたくないだろ?その辺の采配は鈴木くんに任せるよ」
「流石に全方位は無理だけど、四方向のどれか一箇所くらいは受け持つぜ?それと、双眼鏡とか遠くを見る手段ないかな?」
「それなら・・・明日の先陣の戦果次第でいいものをあげるよ。それでもいいかな?」
明日は初戦闘だから向こうもそこまで投入してこないだろうから
「OKだ、誰も殺さずグダグダに戦意喪失させてみせるぜ!ただし!一人で行かせてくれ。あまりスキルの手の内を知られたくないからな」
「仕方ないな。だが少し後方で数人だけは待機させてくれ。同郷の人間なんだからな」
そうと決まれば準備だ。戦場にいく前に準備を・・・といっても食料とテントを持っていくだけなんだがな?さーてどんな地獄を見せてやろうかな
敵さんはだいたい五百人くらいかな?なんか真ん中くらいにお姫様?っぽいのが神輿にされて此方を睨んでる。一応の準備も終わった。日が上り、明るくなってから速攻見える範囲の人間と共有し、今回は同郷の人間の共有はOFFにしてある。ONにしてたら間違いなく殺される・・・社会的にも・・・物理的にも・・・
「貴方が異世界からの人間ということは分かってます!たった一人でなにをするつもりですか?小狡い異世界人でしょうから伏兵が隠れてるのでしょうが私の目は騙されません!」
いや・・・一人なんですけど
「彼の国が召喚に成功し原因不明で滅んだというのなら、そこに現れた異世界人は私の国の物!奴隷です!さぁ!膝まづきなさい!」
これは「悪」確定で、最後の慈悲で殺さずの無力化でいいよな?
「さぁ!こうふk・・・/////????」
お姫様は突然顔を赤くし蹲った。お姫様だけではない、周囲の兵も皆困惑の顔をし挙動不審になっている。そうこれは僕のスキル攻撃だ!
戦闘行動には集中力が必要である。通常戦闘でもそうだが、特に魔法は準備に集中が必須である。それを乱すだけで戦闘は優位に運ぶ。ではなにをしたのか?
昨夜から僕は大量の食事をしていた。そして相手と感覚を共有しただけだ。
『尿意感覚共有レベルマックス』
共有が千人を超えると新しい能力として「威力変動」が追加され、こちらが感じてる感覚に対して最大で十倍まで相手の感覚を増加させることができる。つまり今戦闘態勢の真っ最中で尿意を・・・通常の十倍で感じているのだ・・・お姫様もね?
「な、なんだこの・・・(戦闘前にきちんと済ませたはずだが・・・)」
周りを見ると兵士の様子もおかしい・・・まさかこれは精神攻撃魔法なのか?だとしたらあの者ひとりといことになるが、それ程の魔道士なのか!?
耐えてる耐えてる・・・例え膀胱は空でも感覚的には尿意を感じてる。そして僕は後ろの木陰に隠れて用をたすと・・・相手陣営から
「うわぁぁぁ!!??!?」「キャーーーー」「この歳になって漏らしちゃったぁぁぁ」等等阿鼻叫喚である・・・実際には漏らしてないのだが、こちらの排出量の十倍の排出感を味わえばそう錯覚もする。なかには残○がでた奴もチラホラいるみたいだが・・・お姫様は・・・?
「もうお嫁にいけない・・・」
さて戦意喪失できたかな?
まだ無理か・・・なれば第二波
『便意感覚共有レベルマックス』
みんな青い顔してるね・・・
感覚だけだが・・・不意打ちで出ちゃった感がしたのか数人は蹲ってる・・・お姫様は・・・・白目を剥いて倒れてる・・・これで帰ってくれれば傷も浅くて済むんだけどなぁ・・・お?
「前進してきた・・・最終手段に出るか・・・」
そう、木陰で・・・大きい方を・・・
半数以上は本当に出しちゃった様で、行軍どころではなくなった模様・・・そのまま全員引いて行ったよ・・・
「勝ったってことでいいんだよな?」
撤退して行ったんだからまずまずだと思うが、どんな情報が向こうに伝わるか・・・ちょっと怖いな
しかし真の悲劇はここからであった
「いやー鈴木くんすごいね!たった一人で五百人の軍を無傷で撤退させるなんて!なにしたの?って聞くのは野暮だよね?」
「いやぁ?スキルの恩恵ですよ。しかも今回の防衛戦のおかげで新たな能力が開花して、それが協力に作用したってところですね。それで、双眼鏡ってもらえるんですか?」
戦闘前に話してた報酬の件だ
「もっといいものかもしれないよ?要蔵さんお願いできますか?」
「OK、じゃぁ鈴木くんに視覚強化魔法付与!」
「へ?」
「これで鈴木くんは視覚強化という魔法が使える様になったよ。多分双眼鏡を使うより便利だと思うよ」
「これを使うことにならなければいいんだけどね?じゃぁまた、何かあったら!」
これでしばらくは平穏な日々が送れるかな~?
一週間後、周辺国家の前回攻めてきた国の宰相が降伏を訴えに単身乗り込んできた。無条件降伏らしい。それは何故か!
「宰相さんの言うところによるとね?先の戦闘に参加したお姫様含む五百人が自分の意思と関係なく便意をもよおし、しばらくすると出す・・・そういった一週間の繰り返しで、王に嘆願し降伏を・・・お姫様からの後押しもあって無条件降伏と言う形にまとまったとのことだ」
「鈴木くん?何か言うことはあるかい?」
「解除するの忘れてました。ごめんなさい」
こうして初の戦闘は平和的?に解決をしたのであった
実はもう一段階上があったが、奥の手を出さなくて良かったと思った。
余談だが、あまりに恥ずかしい目に遭わされたと言うことで隣国のお姫様から責任を取れ!と求婚された鈴木くんのお話はまたの機会に・・・
応援ありがとうございます!
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