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領地への旅と羊のお世話
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西の大門での手続きを終えて、馬車は西へと伸びる街道を進んでいく。
王都と王国を縦断するように走る街道は、神聖街道と呼ばれているが、王都を横断するように走っている街道は
通称王の道と言われている。
神聖街道は主に神聖国や教会が主体となって整備しているが、王の道は王家と近隣の領主の整備で整えられていた。
神聖街道に劣らないくらい、幅広でしっかりとした街道であり、その街道沿いには一定距離に町や村も存在する。
北門から出た時は小麦畑だったが、西門から出ると雰囲気がまた違っている。
畑が広がっており、所々に農家や小屋がぽつぽつと立っているのが見えた。
暫く過ぎると、果樹園のような低木の木々の風景が続いて、森へと道は続いていく。
そして何故か、馬車の中ではクイズ大会が始まっていた。
出題者はキースとシルヴァインで、他の兄が回答するという仕組みで、マリアローゼも外の景色を楽しみつつ、そんな賑やかな楽しい兄達の会話に耳を傾ける。
楽しいだけでなく勉強にもなるのだ。
「さあさ、お昼は外で頂きますよ」
フィデーリス夫人の声がかかって、双子は我先にと外へ飛び出して行った。
シルヴァインもマリアローゼを抱えたまま馬車を降り、使用人と騎士達が作った簡易的な天幕へ向かい、敷き布の上にマリアローゼを下ろした。
馬車は街道脇に止められて、馬丁と御者が馬車から装具を外した馬達を川べりに連れて行って水を飲ませている。
その間ブラシで毛並みを整えたりしているのを見て、マリアローゼはハッとした。
「わたくし、マリーちゃんのお世話をしなくては!」
珍しくズボン姿と髪を帽子の中に隠した少年のようなマリアローゼの後に続いて、同じく少年のような出で立ちをしたルーナが追い駆けていく。
馬車が停めてある場所に近づくと、ちょうどカンナとユリアが羊のマリーを馬車から降ろすところだった。
「まあ…カンナお姉様、ユリアさん、有難う存じます」
「はぁぁ!男装も可愛らしいです!天使!!」
ユリアが何時もと変わらぬ賛辞を捧げてきて、マリアローゼは照れくさそうに膝を軽く屈するだけのお辞儀をした。
「マリアローゼ様と一緒の馬車じゃないからって、ユリアさん馬車の中では死んでいたんですよ」
と苦笑しながら、カンナはマリーの手綱をマリアローゼに手渡した。
「まあ……生き返って良かったですわ。さあ、マリーちゃん、お水を飲みに行きましょうね」
マリアローゼがマリーに話しかけながら手綱を引くと、マリーはメーと一言鳴いて大人しくとことこと連れられていく。
草もたっぷりと茂る浅瀬の近くの木に近づくと、カンナの手が伸びてきた。
「私が結んでおきますよ」
「お願いします、カンナお姉様」
マリーは水を飲んでいるし、いつも草を食べるのに夢中なので逃げる事もなさそうだが、
マリアローゼの力で結んだら縄が解けてしまうかもしれないので、大人しくカンナが手綱を結ぶのを観察する。
「マリーちゃんも、沢山食べてね」
背中をもふもふと撫でてから、マリアローゼは三人に笑顔を向けた。
「わたくし達も食事に参りましょう」
王都と王国を縦断するように走る街道は、神聖街道と呼ばれているが、王都を横断するように走っている街道は
通称王の道と言われている。
神聖街道は主に神聖国や教会が主体となって整備しているが、王の道は王家と近隣の領主の整備で整えられていた。
神聖街道に劣らないくらい、幅広でしっかりとした街道であり、その街道沿いには一定距離に町や村も存在する。
北門から出た時は小麦畑だったが、西門から出ると雰囲気がまた違っている。
畑が広がっており、所々に農家や小屋がぽつぽつと立っているのが見えた。
暫く過ぎると、果樹園のような低木の木々の風景が続いて、森へと道は続いていく。
そして何故か、馬車の中ではクイズ大会が始まっていた。
出題者はキースとシルヴァインで、他の兄が回答するという仕組みで、マリアローゼも外の景色を楽しみつつ、そんな賑やかな楽しい兄達の会話に耳を傾ける。
楽しいだけでなく勉強にもなるのだ。
「さあさ、お昼は外で頂きますよ」
フィデーリス夫人の声がかかって、双子は我先にと外へ飛び出して行った。
シルヴァインもマリアローゼを抱えたまま馬車を降り、使用人と騎士達が作った簡易的な天幕へ向かい、敷き布の上にマリアローゼを下ろした。
馬車は街道脇に止められて、馬丁と御者が馬車から装具を外した馬達を川べりに連れて行って水を飲ませている。
その間ブラシで毛並みを整えたりしているのを見て、マリアローゼはハッとした。
「わたくし、マリーちゃんのお世話をしなくては!」
珍しくズボン姿と髪を帽子の中に隠した少年のようなマリアローゼの後に続いて、同じく少年のような出で立ちをしたルーナが追い駆けていく。
馬車が停めてある場所に近づくと、ちょうどカンナとユリアが羊のマリーを馬車から降ろすところだった。
「まあ…カンナお姉様、ユリアさん、有難う存じます」
「はぁぁ!男装も可愛らしいです!天使!!」
ユリアが何時もと変わらぬ賛辞を捧げてきて、マリアローゼは照れくさそうに膝を軽く屈するだけのお辞儀をした。
「マリアローゼ様と一緒の馬車じゃないからって、ユリアさん馬車の中では死んでいたんですよ」
と苦笑しながら、カンナはマリーの手綱をマリアローゼに手渡した。
「まあ……生き返って良かったですわ。さあ、マリーちゃん、お水を飲みに行きましょうね」
マリアローゼがマリーに話しかけながら手綱を引くと、マリーはメーと一言鳴いて大人しくとことこと連れられていく。
草もたっぷりと茂る浅瀬の近くの木に近づくと、カンナの手が伸びてきた。
「私が結んでおきますよ」
「お願いします、カンナお姉様」
マリーは水を飲んでいるし、いつも草を食べるのに夢中なので逃げる事もなさそうだが、
マリアローゼの力で結んだら縄が解けてしまうかもしれないので、大人しくカンナが手綱を結ぶのを観察する。
「マリーちゃんも、沢山食べてね」
背中をもふもふと撫でてから、マリアローゼは三人に笑顔を向けた。
「わたくし達も食事に参りましょう」
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