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第45話
しおりを挟む「あっ、待って、凪さん……っん、おかしい、ぁ、だ、め……だめっ!」
「何がおかしい?」
「ひ……っ、あぁっ!」
吸われると腰がビクビクする。
胸から今まで感じたことの無い感覚がして、頭の中がいっぱいいっぱいになってしまう。
「はっ、は、きも、ちいい……っ」
「真樹」
「ん、何……?」
口を離した彼が、チロっと乳首を舐めると優しく笑って口を開け、勃起したそれを強く噛んだ。
「ぅ、あぁぁ──ッ!」
途端絶頂した時の快感が体を走り、背中が反れた。
ハフハフ呼吸をしながら、もしかして胸で達したの……?と下を見ると、ペニスは服の上からもわかるように勃起していて、射精はしていなかった。
顔を離した凪さんが「偉いね」と言って俺の頭を撫でる。
まずい。まだ気持ちいいのが続いている。
ペニスにも触ってほしい。もっと快感が欲しい。
凪さんの手を取って、自分の頬に押し付ける。
彼は優しく微笑むばかりで、気付いているはずなのにペニスには触ってくれない。
「ふっ、ぅ……」
「どうしたの?」
分かってるくせに。意地悪だ。
涙が滲んできた。その目で睨みつける。
「その顔はダメだ。いますぐ抱きたくなる」
「さ、触って……」
「どこを?」
掴んでいた手をそこに導く。
恥ずかしいけど、触って欲しいから我慢だ。
「ここっ!」
じっと目を見ると彼は手を動かし服の上からそれを軽く揉んでくる。
「んっ、ん!」
「真樹は気持ちいいことが好き?」
「好き……、凪さん、キスしたい……」
背中を屈めてキスをしてくれる。
このぬるま湯に浸かっているような、まだいっぱいいっぱいにならなくて済む快感は心地良さすら感じる。
これはきっと相手が凪さんだからだ。
「ん……早く、凪さんとしたい……っ」
下着の下に手を入れて直接ペニスを扱かれる。
「可愛い真樹。大好きだよ」
「俺も、凪さん好き……」
離れた唇をもう一度求めて、彼の首に腕を回す。
昂った熱はキスをしたまま弾けた。
「汚れちゃったね。シャワー浴びておいで」
「やだ、まだやだ……もっとキスしたい」
そうして何度も唇を重ねて、少しして落ち着くと、冷静になった頭を抱えたくなった。
こんな、快感ばかり求めてしまうなんて……。凪さんにはきっととんでもない淫乱だと思われたに違いない。
凪さんは俺をお風呂場まで連れて行ってくれて、すぐに出て行く。
もしかして求めすぎて幻滅された……?そんなの絶対に嫌だ。
急いでシャワーを浴びる。お風呂場から出ると新しい服と下着が用意されてあって、慌ててそれを着ると彼がいるはずのリビングに駆け足で飛び込んだ。
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