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第123話

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「あっ、ぁ、やだ、触っちゃやだ……っ出ちゃう……!」
「うん、いいよ」


 クチュクチュと先端を弄られて腰が引けるのに、そうするとまたペニスが奥に入って逃げられない。


「あぁっ、あーっ、出る、出ちゃう……っ!」
「っ」


 キューっと後孔が締まり、ペニスからは潮を吹く。


「っは、あっあ、あうぅ……っ」


 頭の中が真っ白になり、意識が落ちた。



 ***



 ぼんやりと目を覚ますとカーテンの隙間から光がさしていた。
 朝か……と思い起き上がろうとすると下半身に痛みが走る。


「……もう」


 思わず、まだ隣で眠っていた凪さんの肩を叩いた。
 それに驚いて目を覚ました彼は「何?どうかした?」と聞いてきて、ググッと眉間にシワが寄る。

 もう暫くはシたくないかもしれない。


「次のエッチは発情期の時です。それまでお預け。俺の体がもちそうにないです。」
「え」
「お風呂、入ってきます。……ていうか今何時だ……?」
「待って真樹、反省してる。」


 そう言われて冷静になった。
 そうだ。この人は俺のために動いてくれているんだ。


「あの……怒ってないです。俺のために凄く凪さんが頑張ってくれてるのは知ってます。俺が不安にならないようにって想ってくれているのも。」


 申し訳なく感じ、視線を下げる。


「それなのに申し訳ないんですけど、俺の体が結構辛いので、……次は発情期まで待っててください。」
「……わかった。真樹が楽になるように動いてるのに、体を辛くさせるのはおかしいしね。」
「ありがとうございます」


 話をつけてから時計を見ると五時を指していた。
 まだ余裕がある。お風呂にはゆっくり入ろう。


「お風呂沸かしていいですか」
「五時半に沸くように昨日の夜設定しておいたよ」
「わ……神様だ」



 彼の胸に飛び込み、あと三十分はこうして過ごそうと頬をすり寄せる。


「今日も早めに帰ってくるよ。」
「うん、待ってます。……正直、俺が料理を作って待っていられたらいいんですけど……」
「真樹の料理は食べてみたいけど、怪我されるのは嫌だから、俺と一緒にやろうね。」
「うん」


 大切にしてくれているのが嬉しい。
 別に、運命でもなにでもない相手なのに、こんなに想ってくれるなんて。


「凪さんが大好き。俺のこと大切にしてくれてありがとう。」
「俺も真樹が大好きだよ。どうしたの、急に。」


 頭を撫でられ、心地良さに目を閉じる。
「寝るの?」と聞いてきた彼に首を左右に振って胸にチュッと唇で触れた。
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