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丼ぶり/連想
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肉は嫌いでないザクロだが、朝から揚げ物はキツイ。豚カツ専門店なんですがと大将は困惑顔だったが、苦心の末山芋のとろろを山盛り白米にぶっかけたととろ丼を出してきた。苦肉の策にしては、しゃれている。あぐと大きく口を開けて、ユリアが豚カツを美味しそうに頬張った。数分目を離しただけで半分平らげてしまっている。
「確かにこれは食べなきゃ損だよ」
「よかったじゃない」
「全然よかったって顔じゃないですね」
んあと開いた口の中は、美味しい物への期待で濡れている。先程まで別のブツを夢中でしゃぶっていた口で……と言いかけたが、食事時に丸出しの下ネタは礼儀を欠くし趣味ではない。ザクロは黙って、柔らかく箸から逃げるとろろを上手に掬って食べ進める。唇の端についた、白いネバネバをぺろりと舐める時、ユリアがそれをじっと見ている事に気がついた。
――このメスガキ、アタシと同じような事を考えてるな。ザクロは咄嗟に察した。一度体を覚えてしまうと、どうも見る目が変わる。けれどそれも、悪い事ばかりではない。
「昨日の事、思い出したんでしょ」
図星をつかれたようだ。ユリアは硬直し、箸が皿の上に落ちる。可愛いやつだ、ザクロは無表情にそう思った。
「確かにこれは食べなきゃ損だよ」
「よかったじゃない」
「全然よかったって顔じゃないですね」
んあと開いた口の中は、美味しい物への期待で濡れている。先程まで別のブツを夢中でしゃぶっていた口で……と言いかけたが、食事時に丸出しの下ネタは礼儀を欠くし趣味ではない。ザクロは黙って、柔らかく箸から逃げるとろろを上手に掬って食べ進める。唇の端についた、白いネバネバをぺろりと舐める時、ユリアがそれをじっと見ている事に気がついた。
――このメスガキ、アタシと同じような事を考えてるな。ザクロは咄嗟に察した。一度体を覚えてしまうと、どうも見る目が変わる。けれどそれも、悪い事ばかりではない。
「昨日の事、思い出したんでしょ」
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