【完】BLゲームに転生したオレは鬼畜王子から逃げだしたい

たれぽんた

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ろくじゅういち

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    「笑っていいか?」
オレは真顔で聞いてしまった。アルフォンスがイヤな顔をする。
「笑い事じゃないのは、君の方がよく分かってるじゃないか」
アルフォンスは大きなため息をいた。
「彼の気持ちに応えたりしたら、僕は攻略対象から悪役令息になってしまうよ」
「応えたりしたら、という言い方から考えると、アルフォンスはその彼を好きなんだ?」
「だから困ってるんだ」
肩を落とすアルフォンスにかける言葉がみつからない。
「実は、将来的には隣国に帰化しようかと思ってる」
爆弾発言に息を呑んだ!
「そ、それこそ国は?いや、家族は知ってるのか?」
「君に言うのが初めてだ」
アルフォンスが項垂うなだれた。
「本気で、全力で逃げてるんだな」
「だからそう言ってるじゃないか!」
顔を赤くして、ぷりぷり怒るアルフォンスが可愛い。
「何がどうしてそんな事になったんだ?」
王太子の婚約者悪役令嬢の相談を受けてるのを見て、最初は怪しんでたんだって。でも、さらに観察してたら親身になってるのが分かって、見方が変わったんだそうだ」
アルフォンスは一旦言葉を切った。言いづらそうに続ける。
「生徒に対して真剣な僕を見てるうちに、自分は特別扱いしてもらいたくなったと言うんだ」
「断罪コースを回避させてあげるなら、そりゃ真剣になるよね」
「それをいい方に誤解されちゃって。彼が自分の成人の誕生日に告白しに来たんだ。4年の間はぐらかしてきたけどもう限界」
アルフォンスがニヤッと笑った。
「隣国へ帰化するのは、戦略的撤退だ」
隣国へアルフォンスが帰化するメリット。彼の今の顔から推察できること。一つ思い当たった。
「隣国は同性婚を認めてたな」
「そう。あの子が本当に本気で僕を欲しいなら・・・。手に入れられるようにしておいてあげる」
悪役令息にはなりたくない。でもあの子のことは好きだ。だから君の国を見にきたと、この国も同性婚を認めてるからねって、色気ダダ漏れの顔で言うアルフォンスを見て、次期宰相最有力候補に同情した。一筋縄ではいかない人を好きになっちゃったねー。うん。その子の健闘を祈って、オレはアルフォンスの頭をぽんぽんした。
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