(完) ミリエネッタお嬢様の周りは変な人ばかり

茶ティム

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「4」新しい国の作り方

(2) 新しいアイテム

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城の中に入ったマルグリットは、改めてミリエネッタ令嬢が資産家だというのを思い知る。


(これ、新しいのに古く見せています。品を落とさない為ですのね。)


新しければ、そのままでいいはずなのに。お金と手間を掛けている。一緒に来た彼女の両親は、興奮状態。上の空だ。破産して極貧になるはずが、娘が王妃になった。夢物語である。


「私達にお屋敷を頂いて召使いも用意して下さったんだ。お前が王妃としての役目を果たす事で我が家も安泰だと忘れるな!」


マルグリット・エガンス伯爵令嬢。結婚式を挙げたら、小国でも王妃となります。ミリエネッタ令嬢の権力で反対意見も無く、この国は認められました。

マルグリットは、親子共々でミリエネッタ令嬢の支配下に入れられたも同じです。マルグリットは、身震いした。やっていけるのだろうか?









コムはというと、落ち着きなく部屋の中を歩き回っている。机の上に寝ている大王がなだめた。


「これこれ、新米王様。少しは、落ち着け。」

「だって、王様になった事が無いから。」

「我は大王だったが、難しくは無かった。案ずるな。」

「その難しいの度合いが違うと思うんだけど。ね、お腹は苦しい?食べなきゃいいのに。」


コムは、大きく膨らんだ大王のお腹を心配そうに眺めた。


「僕は、こんなに膨らまないのに。小さくして食べないからだよ。丸呑みなんて身体に悪いと思うけど。」

「魔法アイテムは、作った物だ。分割すると魔力が減る。丸呑みが支障なく吸収出来ると分かった。」


コムは、思うのだ。丸呑みなんて大蛇みたい。魔力が減ったっていいのに。何だか焦ってるみたいに感じるよ。


(大王様は、早く強くなりたいの?)


強くなって、何をしたいんだろう。分からない。

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