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第四十一話 クラスの決闘
しおりを挟む昨日でこの都市を調査する意味がないと思ってしまったカンナは朝の調査をする事なく斉藤と一緒に登校していた
斉藤「今日は朝の散歩はしないのですね」
カンナ「うん……今日はちょっとね」
斉藤「そういえば後少しで自分が所属するゼミを決めないといけないんだけどどこにするか決めた?」
カンナ「そんなのあったね……でも特に決めてないや」
もう少しで自分の興味のある分野または得意分野の魔法を突き詰めていくために4コマが終わった後の時間に教師と勉強する時間が設けられるのだ
あまり興味の無いカンナは(特にないし楽な場所でいいかな)と調査の事で頭がいっぱいになっておりどうでも良さそうにしている
斉藤「私は学長が開いているゼミに……」
勉強熱心な斉藤は既に情報を得ているようでゼミについて熱心に語っておりここからゼミを巡って少しした争いが生まれていく事となる
教室に入ると普段は暗い感じの教室はゼミの話題で持ちきりであり「どこにする?」「希望が通るといいけど……」とEクラスの生徒は希望が中々通らない可能性が高いようだった
それもそのはずで成績優秀な人からゼミに引き抜かれていくのでEクラスの生徒はこの手の争いには不利がつくのだ
リナ「カンナさんおはよう、昨日はありがとう」
席に向かうと隣にリナが座っておりまだ始業まで時間があるのでカンナはリナと話しながらゆっくりと待つ事にすると勢いよく教室の扉が開く
?「ここがEクラスの教室か? 」
カンナにとっては見覚えのある声が響き教室にいた全員がその男に注目し怖けずいているようである
?「うちのクラスのサブナックを倒したやつがいるらしいじゃないか そいつは誰……」
カンナ「あああっ!? テメェは!!」
その男の言葉の途中でカンナは思わずに叫んでしまう、それもそのはずでその男の正体は王宮で海斗とクシアを追放する原因を作ってしまったマルク王子だからで海斗はその顔を忘れるはずもなかった
マルク「テメェだと? 誰に向かってものを言っているんだこの女は?」
王子であるマルクにとんでもない事をいうカンナにクラス全員の背筋が凍りつき真っ先にカリータがカンナの方へと飛んでいく
カリータ「何を言ってるのですか、あの人はマルク王子でAクラスのリーダーで学園一番の魔導士なのですよ」
カンナ「学園一番の?(こんなやつが?)」
カリータに学園一の魔導士だと聞かされるが王宮での恨みが強く生意気な態度をとってしまう
マルク「生意気なやつだ、だがそのくらいの度胸がないとEクラスの奴がサブナックに勝てるはずもないもんな」
カンナ「サブナック? ああ あいつがうちのリーダーに酷い事をしていたから決闘で謝らせたよ」
マルク「編入生の中で一番弱いというお前が倒したと聞いて驚いたが嘘じゃなさそうだな だがお前はうちのクラスに泥を塗ったんだぞ?」
カンナ「だったら何だ?悪いのは必要以上に俺たちを虐めるあんたらが悪いんじゃないのか?」
二人の言い争いに教室の空気がピリついておりカリータを含む生徒はただ見守る事しかできなかった
マルク「それにしてもこちらのクラスリーダーは自分がやられたってのにその仕返しを編入生に頼むとはとんだ腰抜けのようだな」
次にマルクはカリータに標的を変えて悪口を言うと彼女は酷く落ち込んでしまい言葉が出てこないようだった
カリータ「……私は」
マルク「何も言い返さないなんてクラスのリーダーを名乗れないだろ?」
カンナ「今はカリータさんは関係な」
リナ「カリータさんはちゃんとしたリーダー……です」
カンナが割って入ろうとしたところにリナが割り込んできたので全員が驚いている
カリータ「リナさん……」
リナ「貴方は知らないと思いますがカリータさんはクラスの皆のために一生懸命な人です、熱が入りすぎてシドウ先生と喧嘩してしまう事もありますがそれくらい真面目な人なんです!!」
リナがカリータの良いところを言うとそれに続いてグライスを含むその他のEクラスの生徒達が「そうだ」「カリータは優秀なリーダーだよ」「成績の悪い俺達のために一生懸命頑張ってるんだ」などの声を上げてマルクを否定する
マルク「Eクラスの分際で……この乳だけの女に影響されて少しはやる気が出てきたみたいだな」
カンナ「乳だけとは何だ!!この変態」
マルク「見た目通りの事を言っただけだ、それで生意気になったクラスのリーダーはどうするんだ?」
カリータ「私は……リーダーで……クラスを引っ張る存在です!!腰抜けなんかじゃありません」
不安そうな顔をしていてがクラス皆が背中を押してくれたおかげで堂々とした態度で言い張る
マルク「フッ……それなら腰抜けでは無い事を証明してもらおうか」
カリータ「何をするのですか?」
マルク「一週間後にクラス全体で魔物の討伐数を競う決闘だ!!」
カリータ「分かりました……受けましょう、それで条件は?」
マルクのまさかの提案をしてくるがカリータは即答で答えクラスの皆も納得しているようだった
マルク「まさか負けるとは思わないけど万が一僕らが負けたらゼミの優先権を君達にあげよう そして負けたらいつも通り僕らに逆らわない日常を送る これでいいだろ?」
マルクが出した条件に全員頷いたので文句がない事が分かると「それなら一週間後の決闘で 逃げるなよ」と言い残して教室から出ていく
カリータ「……あの……本当に良かったのですか?」
勢いで言ってしまいクラスを巻き込んでしまったため申し訳なくなり自信が無さそうに皆に問いかける
リナ「私は大丈夫……です」
リナに続いて「俺も」「私も」と声があがりこの声を聞いたカリータは安心する
カンナ(あの王子はあんな感じだったか? 王宮の時よりも少し違う感じがするな……)
王宮での印象とは少し違いモヤモヤするが次はAクラスの勝負に勝たなければならなくなってしまった
シドウ「ハハハ!!お前達本気で勝てると思っているのか?」
この様子を見ていたシドウは高らかに笑いながら教室へと入ってくる
カリータ「うっ……それは」
勢いで言ってしまったが勝てる可能性がほとんど無いのは事実であり反論する言葉も出てこない
シドウ「落ち込むな、お前らには失うもの何て何も無いんだから 全力でAクラスのやつらと戦えば良いんだ」
カリータ「先生……」
シドウ「もし奇跡的な確率でお前らが勝ってくれたら俺は優秀な先生としてモテモテになるからな」
グライス「ふざけんなよ 俺らを何だと思ってる!!非常勤講師のくせに」
シドウ「冗談だよ、非常勤講師でもやる気の無い生徒を教えるよりも今みたいに勢いのある生徒を教えたいもんだぞ?」
この言葉が突き刺さる生徒が何人もいたが心を入れ替えたようだった
シドウ「よーし まずはその負け犬根性を叩き直してAクラスの奴らに一泡吹かせる事をこのクラスの目標とする 良いか!!」
全員が大きな声で返事をし一週間後の決闘に向けてEクラスは授業の時間に加えて放課後も遅くまで残り自分達がどうやって勝つのかを必死に考え続ける日々を送る
やる気のなかったEクラスに編入生が入り少しずつではあるが良い方向へと向かっていた
シドウも元からやる気が無いわけではなくクラス全体にやる気が見えたからなのかいつも以上に授業をしっかりとこなし授業が終わったら光の速さで帰っていたが生徒一人一人に的確なアドバイスを送っていた
カリータ(嫌な先生だと思ってたけどしっかりと私達の事見てたのね)
いきなりやる気が上がったシドウにカリータは困惑しつつも見直しておりあっという間に一週間の時間が過ぎてしまう
Eクラスの生徒にとっては今までで一番中身の濃い一週間であったがこの間カンナは調査を行うということができていなかった……というより忘れていたという方が正しいのかもしれない
勿論だがこの決闘の事は学園全体に知れ渡っておりAクラスに勝負を挑むEクラスを馬鹿にする人が多かったが一部の人は応援しているようだった
カンナ「今日だな……」
決闘の日の朝になりカンナは気を引き締めて斉藤と二人で学園の道を歩いている
斉藤「最近思ってたけどカンナさんって 福田海斗君に似てるような感じがするの」
カンナ「へっ!?」
まさかの斉藤の発言に戸惑うが冷静になり言葉を返す
斉藤「ふふっ そうだよね……誰かわかる訳ないのにね、その海斗君って男の子は私達の仲間だったの」
カンナ「だった? そ そいつは異世界からの勇者なのですか?(ヤバいぞ……)」
斉藤「そう……私達と一緒にこの世界に召喚された仲間なの、でも大怪我して追い出されてしまって行方不明になっちゃって」
突然過去の事を語りだしカンナは冷や汗をかきながらその話しを聞いている
カンナ「へ へぇ……」
斉藤「それでその男の子と一番仲が良かった亜紀ちゃんって女の子が居たんだけどその子が一番見てられなかったかな……」
カンナ「そんな事が(亜紀のやつ元気にしてるかな)……でも何でそんな事を私に?」
斉藤「何だか分からないけどこの一週間で皆に接しているカンナさんを見て面倒見が良いとことか素直だけど鈍感だったり似てる部分が多いって思って……カンナさん女の子なのにね」
カンナ「ふふっ 話だけ聞くとそいつはアホって感じしかしないけど私がその海斗って人と似てるんだね(バレてる訳じゃなかったのか)」
斉藤「ごっ……ごめんなさい悪口のつもりじゃなくてこれは私が勝手に面影を重ねてるだけですから……」
カンナ「謝らないでよ斉藤さん それに今日はEクラスの皆でAの奴らと戦う日だし気合い入れていこうよ」
とにかく話題を逸らしたかったカンナは話題を変え学園の中へと入っていった
教室へ入ると全員が集合しておりやる気はバッチリと言った感じになっており真剣だというのが伝わってくる
カリータ「皆さん……私達は挑戦者で失うものは何もありません、ですので全力を尽くしていきましょう!!」
カリータの言葉に全員が返事をして決闘に向けての準備を始める
クラスの大規模な決闘という事もあってか学園の先生と何人かの生徒が不正の無いように監視という形で見守る事となっている
この決闘は都市の近くにある草原で行われ学園の生徒で作り出した魔物を解き放ちそれを討伐する数を競うという大規模なものだ
マルク「逃げずに来た事は褒めてやるが引き返すなら今だぞ?」
カリータ「私達には引き返す場所なんてありませんから」
マルクの挑発を受け流していよいよクラスの命運をかけた決闘が始まろうとしていた
この決闘にはAクラスの勇者組である寺山と上野も参加しておりEクラスの勇者組は表面上は斉藤だけであり不利なのは間違いなかった
ゴーーン
そして決闘開始の鐘がなり魔物の討伐を競う決闘が開始される
ルールは制限時間が一時間だけありその間に倒した魔物の数を競う単純なもので妨害もありだが必要以上に攻撃するとルール違反で退場となる
またクラス規模の決闘ということもおりその他のクラスの生徒が魔物を生み出し続けなければならないのだ
そんなこんなで両クラス共に自身の得意な魔法で魔物をどんどん倒していきあらゆる場所で炎、水、雷、風などが巻き起こりまるでお祭りのようだ
一時間というのはあっという間に過ぎていき結果は8059ー7562となりEクラスが大きく離されて負けてしまったのだった……
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