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パンタソスの撹乱
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今朝の横浜駅に始まり、だんだんと夢の内容が明確になってきた気がしている。
というのも、あの一件以降も些細なことでも既視感。俗に言うデジャヴが多々あり、クラスメイトである北川の欠席を当てられたのは言うまでもなく、夢のおかげである。(といっても何か恩恵を受けたわけじゃないが…)
それから、学校に着くなり先の女性が俺に持たせた紙を見てみたが、どうやら連絡先がメモってあるようで
一度連絡してください。お礼がしたいです。
と、綺麗な明朝体がそこにあった。
そんなわけで今現在。昼休みに至る。
「おい!錦田。飯食おうぜ。」藤崎が俺を呼び止めた。因みに俺の名前は錦田海斗。別にこれと言って特別ではない。いつもなら、ここに北川もいて3人で食べるところだが、生憎奴は今頃布団の中だ。
弁当をご飯、おかず、と順に食べていき、そろそろ全体で見て半分を過ぎ、2つ目のだし巻き卵に手を出した頃、藤崎が英単語帳を机の上に置き、旧約聖書を呼んでいるのかと言わんばかりにしかめっ面でにらみつけていた。
「お前はやらなくていいのか?」
当然のように疑問が飛んできた。まあやらなくていいわけではないのだが、良くも悪くも既視感、というかもはやハッキリとした記憶に残っている小テストなど、大坂夏の陣よりもたやすいものだ。何となく気が向いて、こんなことを俺は口走った。
「そのconcernってのは出るぜ」
「こんさぁん?なんでわかんだ?」
「まあ黙って覚えておけ。騙されたと思って。」
藤崎は妙な顔つきでポカンとしている。まあ、至極当然の反応であろう。
その後、本当にconcernが出題され、藤崎が俺を超能力者と疑ったのだが、もはや超能力者も同然な気がする。
長かった数学の時間もチャイムによって終わりが告げられ、もう少しでキリがついたのにという教師の顔そっちのけで皆、帰りの支度を進めている。無論、いつもと変わらない景色なのだが、俺には「彼女」にメールをするという仕事が残っている。断っておくが、ここでの「彼女」とは何もガールフレンドのことではない。昨日のお姉さんのことである。
藤崎に見つかり面倒なことになる前にサッサとトイレに駆け込んだ俺は、紙切れに書いてあるメールアドレスを慎重に打ち込み、丁寧な文章で、(のつもりで)メールを送った。
それから数十分後、返信があった。ざっくり話すと一度喫茶店かなにかで会わないかというものだった。悪い人にも見えなかったので、場所をどこにするか。という趣のメールを送った。
今度は数分で返信があった。彼女が指定したのは、JR大船駅付近の某チェーン店だった。大船駅は近いので問題はない。
目的の場所に着くと、もう既に彼女が待っている姿があった。こうみると、中々整った顔をお持ちのようで、控えめに言って美人である。
俺がどう声をかけるべきか分からず、オロオロしていると、向こうが先に声をかけてくれた。
この時はまだ、あんなことになるとは思ってもみなかった。因みにこれは決まり文句だから言っているのではなく、まさにこの定型にピッタリの出来事が起こったのである。
というのも、あの一件以降も些細なことでも既視感。俗に言うデジャヴが多々あり、クラスメイトである北川の欠席を当てられたのは言うまでもなく、夢のおかげである。(といっても何か恩恵を受けたわけじゃないが…)
それから、学校に着くなり先の女性が俺に持たせた紙を見てみたが、どうやら連絡先がメモってあるようで
一度連絡してください。お礼がしたいです。
と、綺麗な明朝体がそこにあった。
そんなわけで今現在。昼休みに至る。
「おい!錦田。飯食おうぜ。」藤崎が俺を呼び止めた。因みに俺の名前は錦田海斗。別にこれと言って特別ではない。いつもなら、ここに北川もいて3人で食べるところだが、生憎奴は今頃布団の中だ。
弁当をご飯、おかず、と順に食べていき、そろそろ全体で見て半分を過ぎ、2つ目のだし巻き卵に手を出した頃、藤崎が英単語帳を机の上に置き、旧約聖書を呼んでいるのかと言わんばかりにしかめっ面でにらみつけていた。
「お前はやらなくていいのか?」
当然のように疑問が飛んできた。まあやらなくていいわけではないのだが、良くも悪くも既視感、というかもはやハッキリとした記憶に残っている小テストなど、大坂夏の陣よりもたやすいものだ。何となく気が向いて、こんなことを俺は口走った。
「そのconcernってのは出るぜ」
「こんさぁん?なんでわかんだ?」
「まあ黙って覚えておけ。騙されたと思って。」
藤崎は妙な顔つきでポカンとしている。まあ、至極当然の反応であろう。
その後、本当にconcernが出題され、藤崎が俺を超能力者と疑ったのだが、もはや超能力者も同然な気がする。
長かった数学の時間もチャイムによって終わりが告げられ、もう少しでキリがついたのにという教師の顔そっちのけで皆、帰りの支度を進めている。無論、いつもと変わらない景色なのだが、俺には「彼女」にメールをするという仕事が残っている。断っておくが、ここでの「彼女」とは何もガールフレンドのことではない。昨日のお姉さんのことである。
藤崎に見つかり面倒なことになる前にサッサとトイレに駆け込んだ俺は、紙切れに書いてあるメールアドレスを慎重に打ち込み、丁寧な文章で、(のつもりで)メールを送った。
それから数十分後、返信があった。ざっくり話すと一度喫茶店かなにかで会わないかというものだった。悪い人にも見えなかったので、場所をどこにするか。という趣のメールを送った。
今度は数分で返信があった。彼女が指定したのは、JR大船駅付近の某チェーン店だった。大船駅は近いので問題はない。
目的の場所に着くと、もう既に彼女が待っている姿があった。こうみると、中々整った顔をお持ちのようで、控えめに言って美人である。
俺がどう声をかけるべきか分からず、オロオロしていると、向こうが先に声をかけてくれた。
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