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4話
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「ところでジオンさん!」
再び声を張り上げるカルマを、また「黙れって!」と一喝しようとした。しかし、
「方向、合ってます!?」
そのひとことで慌てて喝を呑み込んだ。何気なく駆け出したはいいものの、確かに屋敷への道筋が分かってのことではないのだ。
だからといって屋敷がどこにあるかを確かめる暇も手段もない。
「分かんねぇ! カルマ! 一旦、開けた場所を探すぞ!」
仮に間違った方向に進んでいたとしても、どこかに開けた場所くらいあるだろう。たとえそこが魔物の巣窟だったとしても構わない。
そろそろ体力も尽きかけている。休憩する間と、まだ着いてきているかどうかの確認がとりたい。木々の少ない場所であれば上空に逃げる方法も取れる。
走りながら、周りを見回す。自身のスピードと相まって酔いそうになるのを必死で抑える。あとどれだけ走ればいいのか。体力が尽きて動けなくなるのが先か。
だが、期せずして光が見えた。一気に駆け出す。
森を抜ける。急停止して息を整えた。膝に手を突いて肩を上下させるジオンとは裏腹に、隣で姿を現したカルマは軽くジョギングした程度の息の切らし方をしていた。
「お前……、あんだけ、走って……、よく、疲れないな」
途切れ途切れの言葉を紡ぐジオンに
「ジオンさんは意外と体力ないんですね」
とカルマがあっさりと言い放った。これでも魔法学校時代は並みの学生より体力は優れている方だったのだが。年齢を重ねて衰えたのか、カルマの体力が有り余っているのか。
「若いっていいな、ちくしょうめ」
悪態をつき、呼吸を整える。お互いの呼吸が落ち着き、改めて状況を確認する。屋敷が目の前にあった。意図せず帰宅してしまったらしい。
屋敷の場所は森の奥だ。このスピードでここまで来れば、さすがに正体不明の尾行者も撒けただろう。
胸をなでおろした瞬間だった。
「ほう。考えたな」
背後から声がした。振り返ると、女がひとり、息も切らさずに立っていた。
腰の長さまである茶髪、幼い顔立ち。女というより「少女」と呼ぶ方がふさわしい小柄な体躯。
それなのに、まとっている雰囲気は全く幼くなかった。メガネの奥の眼光は鋭く、表情はないに等しい。首に掛けられた緑色のペンダントが、平たい胸の上できらりと光った。
彼女は無表情のまま続ける。
「足に風属性の魔法をまとって移動速度を上げるとは。通常魔法にそんな使い方があったか……が、仕組みが分かれば追うのは容易い」
見た目と話し方がちぐはぐだ、とジオンは思った。
同時に、どこかで聞いたような口調だと。
「やっぱり、僕らのことをつけてたんですね」
いつになく真剣に、カルマは彼女を睨みつける。
「一体、どこから……」
「貴様らが知る必要はない」
彼女はぴしゃりと言い放つ。その態度に、カルマはさらに警戒を強めたようだ。
「何が目的ですか? 尾行した理由くらい説明してくれていいでしょ」
噛みつくように問う。対して、彼女は相変わらず毅然とした態度を続けていた。
「まぁ、落ち着け」
ジオンはできるだけ優しい口調でなだめる。警戒心はカルマと同等だ。しかし、それをおくびに出さないよう必死に努めた。
見ず知らずの相手だ、少しでも情報がほしい。だが相手がこちらと同じ気持ちなら、自分の目的を話す気はさらさらないだろう。
ほんのわずかでも警戒を解くことができれば。
状況の方向によれば、話し合いで解決できるかもしれない。
「なぁ、なんであとをつけてたんだ? 俺らはただ、仕事で使う素材を集めてただけのしがない一般人だぜ?」
「なら、なぜ逃げた?」
正論を突かれ、思わずたじろぐ。だが、冷静を装って続ける。
「そりゃ、得体も知れねぇ奴につけられてるって思ったら怖ぇだろ」
「……見かけによらず臆病なんだな」
怖い、など言葉の綾だ。だが彼女はそれを真に受けたようで、顎下に手を添えながら鼻を鳴らした。そのあと、少し考える素振りを見せてから再び口を開く。
「分かった。まずは自己紹介から始めよう。私はリセス・アンシャーロット。国王軍兵騎士第一部隊副隊長だ」
リセスと名乗った少女は懐からエンブレムを取り出してふたりに見せた。
国王軍兵騎士。
国王に仕え、事件や問題が起きた際の調査や戦闘の役割を担う兵士にして騎士。その職に就いたことのないジオンは噂でしか知らないが、部隊によって得意な仕事が分かれており、その中で第一部隊は戦闘に長けているという。
そんな部隊の副隊長を務めている、と聞けば身構えてしまうのは当然のことだろう。
一方で
「へぇ! 兵騎士って、子どもでもなれるんですね!」
皮肉でもなく、純粋に驚愕の色の混ざった声でうなずくカルマ。
「……私は子どもではない」
リセスの表情は変わらないものの、声音には若干の怒りが含まれているように聞こえた。それに気づいていないであろうカルマが「へ!?」とあからさまに驚いてみせる。
「とうに魔法学校は卒業しているし、この職には新卒で就いている」
「嘘でしょ!? 僕より小さいのに!?」
指摘通り、リセスの身長は「少年」と呼べる程小柄なカルマよりも低かった。
ジオンはカルマの口を塞ぎ「こら、失礼だろ」と小突く。その様子を見ていた彼女は諦めたようにため息をついた。
「構わん。そういう反応には慣れている」
察するに、これまでに幾度となく同じ反応をされてきたのだろう。
「それで、その国王軍の兵騎士が俺たちに何の用だ?」
「なんだ。私には名乗らせておいて、貴様らの名は教えないのか」
「あぁ、悪ぃ。そうだな」
言いながら、このやりとりをどこかでしたことがあるとデジャヴを感じる。
気を取り直して、ジオンが先に名乗る。それに続いてカルマがおずおずと自分の名前を告げた。リセスは反芻するようにふたりの名前を復唱する。
「話を戻すぞ、アンシャーロット。俺たちに何の用だ?」
「……ふむ。まずは勝手にあとをつけたことに関して謝罪しよう。不快な思いをさせてしまった――申し訳ない」
浅く頭を下げる彼女に、ふたりは戸惑ってしまう。
「貴殿らが森の中に入ったところを見かけたものでな。ここは危険な魔物こそ少ないが、深く入り組んでいて迷う者が多い。興味本位でこの森に入った子どもや冒険者が出られずに行方不明になった事件や、最悪餓死したケースだってある」
「もしかして、僕たちを心配して……?」
伺うように尋ねるカルマを真っ直ぐと見つめ、リセスはうなずいた。その後、バツが悪そうな雰囲気で
「それもあるが……何かやましいことをしているのではないかと疑ってしまった」
「やましいこと、だと?」
「ここは誰かの目に触れることがほとんどない。その上、物や身を隠すのにうってつけだ。悪事を働く場所に選ぶのは不自然ではない」
なるほど、とジオンはうなずいた。
兵騎士という立場だ。リセスの予想通り、ふたりが悪事を働くつもりなら取り締まる義務がある。だから身を隠してあとをつけていた、というのなら充分納得のいく話だ。
そんな理由であれば、いくらでもごまかしが利く。
「生憎だが、さっきも言った通り、俺たちはここに素材を集めに来ただけだ」
「そうです! 珍しい植物がたくさんありそうだったから!」
否、ごまかしも何も、嘘は言っていない。
大して疑う様子もなく「そうか」と返事をする兵騎士に、ジオンは安堵した。これなら話が丸く収まりそうだ。
それも束の間だった。
「そういえば、リセスさんはこの森に何の用事があったんですか?」
カルマの突拍子もない質問に、ジオンとリセスが首を傾げる。
「おい、カルマ。その理由はアンシャーロットが説明したところだろ?」
鳥頭か? と内心呆れかえったが、カルマはかぶりを振る。
「そうじゃなくて。僕たちが森の中に入ったところを追いかけたんだったら、そもそもリセスさんも森の近くにいたってことじゃないですか。だから、それはなんでかなって」
ジオンの中に若干の苛立ちが芽生える。
せっかく、事がうまく運びそうだったのに。
彼としては、早くリセスをこの場から離れさせたいのだ。この際、その疑問の答えはどうでもいいとさえ言える。
と、思ったのだが
「ああ。私は――裏切り者を探していた」
再び声を張り上げるカルマを、また「黙れって!」と一喝しようとした。しかし、
「方向、合ってます!?」
そのひとことで慌てて喝を呑み込んだ。何気なく駆け出したはいいものの、確かに屋敷への道筋が分かってのことではないのだ。
だからといって屋敷がどこにあるかを確かめる暇も手段もない。
「分かんねぇ! カルマ! 一旦、開けた場所を探すぞ!」
仮に間違った方向に進んでいたとしても、どこかに開けた場所くらいあるだろう。たとえそこが魔物の巣窟だったとしても構わない。
そろそろ体力も尽きかけている。休憩する間と、まだ着いてきているかどうかの確認がとりたい。木々の少ない場所であれば上空に逃げる方法も取れる。
走りながら、周りを見回す。自身のスピードと相まって酔いそうになるのを必死で抑える。あとどれだけ走ればいいのか。体力が尽きて動けなくなるのが先か。
だが、期せずして光が見えた。一気に駆け出す。
森を抜ける。急停止して息を整えた。膝に手を突いて肩を上下させるジオンとは裏腹に、隣で姿を現したカルマは軽くジョギングした程度の息の切らし方をしていた。
「お前……、あんだけ、走って……、よく、疲れないな」
途切れ途切れの言葉を紡ぐジオンに
「ジオンさんは意外と体力ないんですね」
とカルマがあっさりと言い放った。これでも魔法学校時代は並みの学生より体力は優れている方だったのだが。年齢を重ねて衰えたのか、カルマの体力が有り余っているのか。
「若いっていいな、ちくしょうめ」
悪態をつき、呼吸を整える。お互いの呼吸が落ち着き、改めて状況を確認する。屋敷が目の前にあった。意図せず帰宅してしまったらしい。
屋敷の場所は森の奥だ。このスピードでここまで来れば、さすがに正体不明の尾行者も撒けただろう。
胸をなでおろした瞬間だった。
「ほう。考えたな」
背後から声がした。振り返ると、女がひとり、息も切らさずに立っていた。
腰の長さまである茶髪、幼い顔立ち。女というより「少女」と呼ぶ方がふさわしい小柄な体躯。
それなのに、まとっている雰囲気は全く幼くなかった。メガネの奥の眼光は鋭く、表情はないに等しい。首に掛けられた緑色のペンダントが、平たい胸の上できらりと光った。
彼女は無表情のまま続ける。
「足に風属性の魔法をまとって移動速度を上げるとは。通常魔法にそんな使い方があったか……が、仕組みが分かれば追うのは容易い」
見た目と話し方がちぐはぐだ、とジオンは思った。
同時に、どこかで聞いたような口調だと。
「やっぱり、僕らのことをつけてたんですね」
いつになく真剣に、カルマは彼女を睨みつける。
「一体、どこから……」
「貴様らが知る必要はない」
彼女はぴしゃりと言い放つ。その態度に、カルマはさらに警戒を強めたようだ。
「何が目的ですか? 尾行した理由くらい説明してくれていいでしょ」
噛みつくように問う。対して、彼女は相変わらず毅然とした態度を続けていた。
「まぁ、落ち着け」
ジオンはできるだけ優しい口調でなだめる。警戒心はカルマと同等だ。しかし、それをおくびに出さないよう必死に努めた。
見ず知らずの相手だ、少しでも情報がほしい。だが相手がこちらと同じ気持ちなら、自分の目的を話す気はさらさらないだろう。
ほんのわずかでも警戒を解くことができれば。
状況の方向によれば、話し合いで解決できるかもしれない。
「なぁ、なんであとをつけてたんだ? 俺らはただ、仕事で使う素材を集めてただけのしがない一般人だぜ?」
「なら、なぜ逃げた?」
正論を突かれ、思わずたじろぐ。だが、冷静を装って続ける。
「そりゃ、得体も知れねぇ奴につけられてるって思ったら怖ぇだろ」
「……見かけによらず臆病なんだな」
怖い、など言葉の綾だ。だが彼女はそれを真に受けたようで、顎下に手を添えながら鼻を鳴らした。そのあと、少し考える素振りを見せてから再び口を開く。
「分かった。まずは自己紹介から始めよう。私はリセス・アンシャーロット。国王軍兵騎士第一部隊副隊長だ」
リセスと名乗った少女は懐からエンブレムを取り出してふたりに見せた。
国王軍兵騎士。
国王に仕え、事件や問題が起きた際の調査や戦闘の役割を担う兵士にして騎士。その職に就いたことのないジオンは噂でしか知らないが、部隊によって得意な仕事が分かれており、その中で第一部隊は戦闘に長けているという。
そんな部隊の副隊長を務めている、と聞けば身構えてしまうのは当然のことだろう。
一方で
「へぇ! 兵騎士って、子どもでもなれるんですね!」
皮肉でもなく、純粋に驚愕の色の混ざった声でうなずくカルマ。
「……私は子どもではない」
リセスの表情は変わらないものの、声音には若干の怒りが含まれているように聞こえた。それに気づいていないであろうカルマが「へ!?」とあからさまに驚いてみせる。
「とうに魔法学校は卒業しているし、この職には新卒で就いている」
「嘘でしょ!? 僕より小さいのに!?」
指摘通り、リセスの身長は「少年」と呼べる程小柄なカルマよりも低かった。
ジオンはカルマの口を塞ぎ「こら、失礼だろ」と小突く。その様子を見ていた彼女は諦めたようにため息をついた。
「構わん。そういう反応には慣れている」
察するに、これまでに幾度となく同じ反応をされてきたのだろう。
「それで、その国王軍の兵騎士が俺たちに何の用だ?」
「なんだ。私には名乗らせておいて、貴様らの名は教えないのか」
「あぁ、悪ぃ。そうだな」
言いながら、このやりとりをどこかでしたことがあるとデジャヴを感じる。
気を取り直して、ジオンが先に名乗る。それに続いてカルマがおずおずと自分の名前を告げた。リセスは反芻するようにふたりの名前を復唱する。
「話を戻すぞ、アンシャーロット。俺たちに何の用だ?」
「……ふむ。まずは勝手にあとをつけたことに関して謝罪しよう。不快な思いをさせてしまった――申し訳ない」
浅く頭を下げる彼女に、ふたりは戸惑ってしまう。
「貴殿らが森の中に入ったところを見かけたものでな。ここは危険な魔物こそ少ないが、深く入り組んでいて迷う者が多い。興味本位でこの森に入った子どもや冒険者が出られずに行方不明になった事件や、最悪餓死したケースだってある」
「もしかして、僕たちを心配して……?」
伺うように尋ねるカルマを真っ直ぐと見つめ、リセスはうなずいた。その後、バツが悪そうな雰囲気で
「それもあるが……何かやましいことをしているのではないかと疑ってしまった」
「やましいこと、だと?」
「ここは誰かの目に触れることがほとんどない。その上、物や身を隠すのにうってつけだ。悪事を働く場所に選ぶのは不自然ではない」
なるほど、とジオンはうなずいた。
兵騎士という立場だ。リセスの予想通り、ふたりが悪事を働くつもりなら取り締まる義務がある。だから身を隠してあとをつけていた、というのなら充分納得のいく話だ。
そんな理由であれば、いくらでもごまかしが利く。
「生憎だが、さっきも言った通り、俺たちはここに素材を集めに来ただけだ」
「そうです! 珍しい植物がたくさんありそうだったから!」
否、ごまかしも何も、嘘は言っていない。
大して疑う様子もなく「そうか」と返事をする兵騎士に、ジオンは安堵した。これなら話が丸く収まりそうだ。
それも束の間だった。
「そういえば、リセスさんはこの森に何の用事があったんですか?」
カルマの突拍子もない質問に、ジオンとリセスが首を傾げる。
「おい、カルマ。その理由はアンシャーロットが説明したところだろ?」
鳥頭か? と内心呆れかえったが、カルマはかぶりを振る。
「そうじゃなくて。僕たちが森の中に入ったところを追いかけたんだったら、そもそもリセスさんも森の近くにいたってことじゃないですか。だから、それはなんでかなって」
ジオンの中に若干の苛立ちが芽生える。
せっかく、事がうまく運びそうだったのに。
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