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「冗談でもそんなことをおっしゃるものではないわ」
ロゼはきっぱりそう言うと、ダリウスからふいと目を逸らした。
彼女は珍しく汗をかいていた。
「冗談なんかじゃありませんけどね。…ま、それはこの逃亡劇が無事に終わってから話し合いましょう。とりあえず俺は暢気な貴女に腹が立っているので、それを分かってもらいたい」
ダリウスはそう言うと、ロゼの顔に自分の顔をぐっと近づけた。
「不躾なことをなさらないで。言いたいことがあるならお話は聞きますけれど、そんな態度は許しませんわ」
「この一年貴女の従者を演じて来ましたが、もうその必要はないでしょう。ですから上から目線でものを言うのはもうやめてください」
「………」
「貴女には自分の罪を分かってもらわなければ。その上でお仕置きが必要です」
「罪?…確かにわたくしはとても愚かでしたけれど、そこまで悪いことをしましたかしら」
ロゼは本気で分からないという様子でダリウスをじっと見つめた。
「ええ、貴女は罪人です。まず、あんな顔と体と外面だけのクズ男にコロッと騙されて結婚するという罪を犯しましたね。俺が止めるのも聞かず、あの男の甘言にまんまと騙されて…」
ダリウスはロゼをぐいと自分に引き寄せると、おもむろに彼女の耳を口に含んだ。
ロゼはきっぱりそう言うと、ダリウスからふいと目を逸らした。
彼女は珍しく汗をかいていた。
「冗談なんかじゃありませんけどね。…ま、それはこの逃亡劇が無事に終わってから話し合いましょう。とりあえず俺は暢気な貴女に腹が立っているので、それを分かってもらいたい」
ダリウスはそう言うと、ロゼの顔に自分の顔をぐっと近づけた。
「不躾なことをなさらないで。言いたいことがあるならお話は聞きますけれど、そんな態度は許しませんわ」
「この一年貴女の従者を演じて来ましたが、もうその必要はないでしょう。ですから上から目線でものを言うのはもうやめてください」
「………」
「貴女には自分の罪を分かってもらわなければ。その上でお仕置きが必要です」
「罪?…確かにわたくしはとても愚かでしたけれど、そこまで悪いことをしましたかしら」
ロゼは本気で分からないという様子でダリウスをじっと見つめた。
「ええ、貴女は罪人です。まず、あんな顔と体と外面だけのクズ男にコロッと騙されて結婚するという罪を犯しましたね。俺が止めるのも聞かず、あの男の甘言にまんまと騙されて…」
ダリウスはロゼをぐいと自分に引き寄せると、おもむろに彼女の耳を口に含んだ。
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