【R15】ネクロマンサー風太 ~異世界転生 死霊術師のチート~

ぺまぺ

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6章 帝国編

48話 計画

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「ステータスオープン!」
 光る板状に能力値と数字が表示されている。
 能力を計測し数字化し、それを元に計算して情報としてしていた。
 初歩的な光操作の法術に、各種の計測系と演算精霊を駆使して出来上がったものだ。

 基礎から学ぶことにした風太は、法術士マグードの授業を受けていた。
 マグードは中年の肥えたおっさんで四角い顔ので眉が濃い厳つい感じ。
 見た目に反して優しく教えてくれて好感を持つ者が多いようだ。
「上手く出来ましたか?
隣の人と見比べて、自分の実力がどれぐらいなのか知り参考にして下さい」
 王国では情報の殆どが隠匿されていた。
 意味不明な能力値確認やら、何も解らず従うしか無い状況に置かれる。
 
 共に学び、知識を共有するのは帝国が他民族国家だからだろう。
 他国から来た者にとっては常識すら違っていたりする。
 独自の計測方法で測れば、全く違う結果となって混乱が生じる。
 それを統一するために、色々な基準が厳格に定められていた。

 今行っているのは宝玉に精霊を入れて、術式を記憶させている所。
 精霊に魔素を与えると、記憶した術を使ってもらえると言うわけである。
「先生、風太殿の数値が狂っています」
 正確に学んだ通りにしたのだが、これは一体どういう事なのだろうか?
 バグっているのは明らかで、意味不明な文字が表示されている。

「ふむ、これは……上限超えオーバーフローしているようですね。
上位の精霊を使って……」
 マグードが宝玉を軽く指先で叩く。
 宝玉の精霊を入れ替えたらしく、光を放つ様になった。
 それでも表示バグが治らない。
 ポチポチとボタンを押すかのように宝玉に触れ更に上位へと切り替える度に光が増して行く……。

 百兆、千兆……、次は京……、その上は何だよ。
 桁外れ過ぎだろう。
「えっと、なんか桁が狂っているような。
もしかして、計算ミスかな?」
「いいえ、間違っていないです。
潜在能力が優れているというでしょう、解りやすいように桁を切り落としましょう」
 皆と同じぐらいまでに切り落とされて、やっと解りやすくなった。
 当然切り落としているので、比較しても意味はないが……。
 オール100になっているのは、なんというか平均的な数字ぽっい。

「こういう事は良くあるのかな?」
 そんな化け物じみた者がゴロゴロ居たら帝国は最強国家として魔族を駆逐しているだろう。
 マグードは心底恐れていたが、顔には出さずに極普通であるかのように振る舞う。
「稀に起きることです。
数値が高いからと言って、優れているとは限らないので精進を怠らないようにして下さい」
 兎と亀……いやいや、そんなどころの話ではなくて一生掛かっても追いつけないだろう。
 何世代も渡ってやっと、たどり着ける領域だ。
 と言っても数値だけで、上回っていても優れているとは限らない。
 
 恐らく魔将と呼ばれているような連中の方が能力だけなら、遥かに上回るだろう。
 なのに敗北している。
「はい、慢心せずに頑張ります。
もっと学んで成長しいです」
「きゃーあ、風太殿は立派です」
 席は自由なのだが女の子達が風太の周りに群がって座っている。
 これも先日の誘拐事件を解決したことが、何故か知れ渡っていたからだ。
 
 学園の男女比が男2に対して女8である。
 男で集まらないと、隣は女となるのが普通。
 こんな歪な比率になっているは、男に適正がない者が多いと言うわけではない。
 男は近接戦で活躍するほうが出世しやすく、法術士を目指すものが少ないためだ。
 対して女が戦場で活躍するには、法術に頼る面が大きい。

 国を家族を守りたいと言う志というのは建前で、富と権力を持つ者と巡り合う機会を求めてという。
 婚活に有利というだけの話だ。
 有能そうで富や権力を持つそうな相手に手を付けておきたい。
 そういう欲望が渦巻く。

 全面に対してよく見せたいと言う欲望があるからか、直ぐに静かになる。
「では、法術書を交換してテストして確認してみて下さい。
おっと、風太殿は私の書と交換しましょう」
 マグードは古びた皮の鞄から、書物を取り出し風太に渡す。
 使い古されていて、皮表紙の端がボロボロになっている。
「ステータスオープン! えっ……、表示されない」
 宝玉に触れて確認すると、精霊が拒絶反応を示していた。
 契約を交わしていない相手だからだろうか。

 周りの人達も困惑した様子で、上手く行かず表示できたものは居ない。
 確かに契約外の人が勝手に利用して使えたら、敵に奪われて使われてしまう。
 けど、契約出来ないのか?
(おーい、聞こえている?)
 精霊に意識を飛ばしてみたが、反応はない。
 
 なら術式を書き換える方法では出来ないだろうか?
 精霊に術の伝えて初めて、変更が可能となる。
 契約外の者がそれを行えてしまう方が異常なのだ。
 王国式は、そういうのがガハガハで自由に変更できたけど……。
 駄目だ。
 受け付けてくれない。

 なら騙すと言う方向ならどうだろうか?
 自分の契約精霊を加えて、それから指示を仲介して……
「ステータスオープン!」
 あの画面が表示される。
 能力が完璧に表示され、細々とした詳細まで記していた。
 かなり作り込まれ、高度な解析がされている。

 マグードは少し驚き風太に渡した法術書を手に取る。
 規格外の能力に脅威を感じつつも、敵にしたくないと言う思いで言葉を選んでいた。
「これには高度な防御策を施していたのですが……。
新たな欠陥を見つけてくれたようですね。
実に良いことです」
「自分の契約精霊を使って……」
「そんな高度なことが出来るのは風太殿ぐらいです。
一つの宝玉に複数の契約精霊が入れば喧嘩が起きて宝玉が砕け散ってしまいます」

 他の学園生達も試してみるが上手く行かず音を上げる。
「うーん、どうやって……。
全然、上手く行かない」
保護処理プロテクトがしてあるので、本人以外が使うことは出来ない様になっています。
それでは作動確認が本人しか行え無い事になりますね」
 確認は複数で行ったほうが精度が増す。
 本人が気付かない問題点やらの発見もある。

「確認するための何か方法があるのか?
欠陥を見つけるためには使えないと判断できない」
「共有鍵を発行することで、権限を付与することが出来ます。
自分の法術書を手に取り構造を見るための権限を発行すると意識してみて下さい」
 マグードから本を帰してもらい、念してみる。
 すると文字が宝玉から浮かび上がる。
 それが共有鍵なのだろう。

「文字が見える。
ハニカム……」
 学園生達が同じハニカムと言う言葉を告げる。
 みんな同じ鍵だとすれば、一人でも発覚すれば全員の鍵が開かれてしまう。
 まるで意味のない保護処理だ。
「学園の法術書はすべて同じ共有鍵となっています。
ですから構造が知りたい書があれば、その呪文を意識すれば確認することが出来ます」
 カラーン、カラーン♪
 チャイムが鳴り響き、授業の時間が終わる。
 
 すると女の子達が風太の周りに集まり質問攻めを初めた。
「ねえねえ、何が好きなのかな?」
「赤いリボンをつけてみたの、どう思う?」
「次の授業は何処に行くの?」
 ちょっと待ってくれ、一度に言われても困る。
「えっと、次は専属講師に会う予定。
時間がないから、また今度……」
「はーい」
 すんなりと離れてくれて助かった。
 彼女達はまだ時間に余裕があると思っている。
 無理に引き止めて印象を悪くしたくないのだろう。

 知らない女が風太の眼の前に立つ。
 藍色の長髪で歩く度になびく、制服のローブが小さいのか胸がはち切れそうになっている。
「よろしく、赤い爪商会のジェーリアです。
私とお付き合いくださるかしら?」
 見た目は上品なお嬢様と言う感じがする。
 だが好感は持てなかった。
 彼女の目は恋をしているというより、値踏みをしているように思える。
 冷ややかで見下しているような目だ。
 そんな相手と仲良く出来る気はしない。
「君なら他の男に声をかければ喜んで受けてくれると思う。
じゃあ、行くところがあるから……」
 風太が行こうとすると、肩を掴まれる。
「待ちなさい。
貴方にとっても悪い話ではないです」
 恋に損得は無い。
 道具……アクセサリーのような飾りとしての利用価値でも求めているのだろうか。
 そんな寂しい付き合いはゴメンだ。
「どんな利点があるのか知りたい。
けど君は利用されるだけで満足できるのか?」
「私と一緒にくれば新しい世界を見せてあげることが出来る。
共に富を築いてきましょう」
 もし彼女が貧困で困っているなら助けてあげるために付き合っても良かった。
 けど満たされている相手に何もしてあげられることはない。
 それにもう手に抱えきれないほどの妻がいる。

「……そういうのは興味ない。
いい相手が見つかると良いな」
「返事は少し待ってあげます。
後悔しないようにじっくりと考えてから答えを出しても遅くはないです」
 結論は変わらないが、即決すると考えていないように見えるようだ。
 時間を開けて同じ答えなら納得するだろうか?
 プライドがそれを許さないのかも知れない。
 上手く傷つけずに断る方法を考えておこう。
「確かにじっくり考えることにする」
 彼女の相手をしている余裕はない、早く移動しないと遅刻してしまう。
 ジェーリアはにっこりと微笑む。
「良い答えを期待してるわ。
色々と私のことを調べて、理解してくれると嬉しいのだけど」
 商会のパンフレット。
 帝国内で手広く商売しているようだ。
 様々な場所に支店があり、色々な商品を取り扱っている。

 こんな物を渡してくるのは、調べるための手がかりなのだろうか。
 富と権力を親が持っているから、その恩恵を受けられるとでも言いたいのだろう。
 ……関わりたくない相手だ。
「じゃあ、また今度」
 それより早く移動しないとチャイムが鳴る。
 教室を出ると、赤い木枠……転送門が並ぶ部屋に出る。
 その門の脇に石像があり、触れる。
『行き先をどうぞ』
「専属講師の教室に移動したい」
 門の内側に揺らぎが生じ、透き通る赤い膜が発生した。

 行き来するにも、必ずこの転送門を通るしか無い。
 もしかすると学園の教室は地下にある。
 ……それなら階段で繋いでも良い筈。
 謎だ。 
『では、進みなさい』
 通れると解っていても、透き通って見える壁に当たりそうで怖い。
 恐る恐る手を伸ばして、ズボッと水に突っ込む感触。
 冷たくて少し押し戻されるような。
 
 ええいっ。
 ドボン!
 赤い水の中にいるような不思議な感覚だ。
 出口から漏れる明かりが道しるべとなる。 
 泳ぐみたいに手足を動かして進む。
 蛙泳ぎ……平泳ぎのように動かす。

 木の枠が見えたら、手で枠の上を掴み足から出る。
 
「ふあぁっ……、セーフなのか?」
 あの転送空間でも呼吸は出来るのだが、どうも水中に気がして息を止めてしまっていた。

 チャイムの音が鳴り響く。
 ギリギリ間に合ったようだ。

 あわあわして、震えている女の子が一人先に来ていた。
 短髪の茶色髪で優しい印象の顔。
 学年が上なのか、銀で出来た2のバッチを付けている。
「先生はまだ来てないのかな?
ここでこれからの方針を決めるって聞いていたんだけど」
「うぅぅー、あの……、私……」
 彼女は目が泳いでいる。
 人見知りが激しいのだろうか?
 声をかけたのは失敗だったか。
「うーん?
君も緊張しているのかな」
「えっえっ……、あっあの。
私が、その専属講師のフルムです」
「それは制服だと思ったけど?」
 フルムは手振りが慌てていて、滅茶苦茶に早い。
「えっあっああっ。
これは、一応……あのですね、資格を持っていてっ……」
 学園手帳を見たほうが早そうだ。
 規則だけでなく、バッチの種類も載っていた。
 銀色のバッチは、師範代であり弟子を持つことが許されている。

「よろしく。
これから学ばせていただきます」
「あっぁぁっ、はい。
が、がんばりますぅぅっ」
 緊張してカミカミの彼女から学ぶのは大変そうだ。
 こんな調子なのは最初だけだろうけど、こんなに緊張するものなのか?
 余計な噂のせいかも知れない。
「これからの方針を教えて欲しい」
「あっ、はい……。
この資料を見て……、ください、あっ、わ、わたしが書いて……」
 ボンと置かれたのは大量の資料だった。
 様々な計画が書かれており、どういうチャートで学んでいくのか解りやすく図を用いられている。
 大まかに3つのルートがあり、ゆっくりと基礎を固めつつ進むのは十年以上掛かる途方もなさ。
 必要最低限の最短が一番早そうだが、時間がきつきつで一日に受ける授業が半端ない。
 将来を見据えて職を考えつつ進み、就職後も継続して学び続ける。

「どれも良い案だ。
選ぶのが難しい」
 真剣に考えてくれた事はよく解る。
 けど、入学の口実でしかない石化解除を主軸に進めるのは勿体ない。
 必然的に就職を考えた学びの一択だ。
 
 直ぐに答えを出すと考えてないと思われてしまう。
 だからあえて引き伸ばす。
「あっあ……あの差し出がましい……かも知れないですが……。
石化解除は……需要がなくて……、あっ早く助けたいのは分かります、分かりますけど……」
 彼女の喋り方は独特で、初めは声が大きくて徐々に小さくなっていく。
 後半は聞き取りづらく憶測で判断するしか無くなってくる程だ。
 それを注意して萎縮いしゅくしたら、喋れなくなるかも知れない。
 彼女と親密になれば緊張が溶けて、ちゃんと話してくれることを信じよう。
「急いで失敗するより、確実な方を選びたい。
もし失敗したらずっと悔やみ続けることになる」
「で、ですよね。
あの、でしたら、仕事をしながら……学ぶのも……」
「君のお勧めなのか?
出来れば最短が……」
「む、無茶です。
それは、もう体が……体が壊れてしまいます」
 最短以外は、結構時間の余裕がある。
 一日辺り5時間ぐらいが授業に当てられているようだ。
 前世より明らかに短い……、こんなに楽な予定だったらのんびり学べただろう。
「気を使ってくれて有り難う。
けど他の提案は、物足りないから、開いている時間にもう少し詰め込んで欲しい」
「えっ、そんなに貪欲な方は初めてです。
と、と言いましても、……私も専属の経験は少ない……ですけど」
「就職を考える案で考えてみようかな。
色々と魔法を覚えたい」
「ん、ん……。
魔法ですか?」
 フルムは風太の目をじっと見つめる。
 魔法なんて言葉を使うのは帝国には居ない、勿論周辺国も同様だ。
 特別待遇で入学したという事しか伝えられていない。
 何が特別なのか……。
 異界人だと気づき、アワアワと口が震える。

「どうしたんだ?
調子が悪いみたいだけど……」
「あっあの、どうして私みたいな、へっぽこ、落ちこぼれが……。
貴方の専属になったのか理解しました」
 フルムは制服を脱ぎ始める。
「ちょっと待て、落ち着いてくれ。
いきなりなんで脱ごうとするだ?」
「あ、あぁぁ、貴方の好きにして下さい。
もうどんなことでも……」
 フルムは顔を真赤にして恥ずかしそうに俯く。
「君の仕事は、学びの補佐をすることだろう。
深呼吸すれば冷静になれる」
「すぅぅ……、はい。
冷静になりました」
 とんでもない人が専属になった。
 はぁ、一体何か不味いことを言ったのかわからない。
 地雷原にいるような。
 何が切っ掛けで爆発するかわからない所を歩いている気分だ。
「しっかり計画をたてよう」
「はい、……あの、私では魅力が足りない……のでしょうか?
うぅぅぅっ」
「君は可愛い。
けど、その慌てて混乱する所は気をつけたほうが良い」
「うにゅゅ……、はっはい。
では就職前提の計画を……まとめ……ます」
 準備よく新しい資料を出してくる。
 職業の人気度や収益など、細々とした資料だ。
「人気なのが狙撃系の法術士か。
安全圏から一方的に攻撃できるからか?」
「ですです……。
ですが、……あの、その、学ぶ知識量が多くなって大変……です」
 狙撃は石化解除と関係ないから、方向性が違いすぎる事になる。
 けど言い換えれば、色々な知識を学ぶことになり、調査を進めるには丁度いいかも知れない。
「補助術系は報酬が高いな。
何か理由があるのか?」
「あっ、その、せ、専門性が高くて……。
活躍する機会が限らていて……人気がない……です」
 状況によっては全く稼げないのだろう。
 将来が不安定なのは、怖い気もする。
 全く稼げない日があったら、生活も苦しくなるだろうし……。
 けど相性は最も良くて、石化解除の方向性とあっている。

 選ぶ道はこれだろう。
「険しい道を進むことになることは承知だ。
もし俺が稼げないとなると、石化を解いても生活が出来ない」
「えっええぇぇ……狙撃の道を……進むのですか?」
「予定を組んでくれるか?
助けた後も考えれば安定した方が良いだろう」
 こくりとフリムは頷く。
 そして風太の手を握る。
「び、微力ですが……、私も力添えします。
あっあの……」
「ありがとう」
 その日は、予定を細かく決めるだけで終わる。





 その頃、猫耳少年テラスタンは書庫で作戦会議をしていた。
「僕の考えでは、この帝国にも闇が覆い尽くそうとしている。
それを止めないと人類は滅びてしまう」
 少年テラスタンを取り囲むようにメイド達が話を聞いている。
 そんな一人が手を挙げた。
「その根拠を知りたいです」
「これは風太殿が壊滅させた誘拐犯が所持していた記録です。
僕はこれを見て恐怖で背筋が凍りました」
 記録の内容には、捕らえた者の情報……身体能力に加え魔素の蓄積濃度が記されている。
 もし奴隷として売りつけるなら、そんな情報がなくとも良い。
 何故なら、買い手が知りたいのは従順で役に立つか? だけだ。
「えっと、これの何が怖いのかわかりません。
ご説明をお願いします」
「ラビリスから手紙で解ったことなのだけど。
王国が密かに実験を行っていた」
 吸血龍のラビリスだ。
 彼女は玉国の領土の大半を制圧し、死者の国を作り上げた化け物である。
 民は一人残らずグールとなり徘徊しているという。
 
 魂を捕らえて、拷問することも容易く王国の闇が見えつつある。
 そんな化け物が風太の配下であることは、ごく一部の者しか知らない。
「この情報源のラビリスとは信用できるのでしょうか?
あまりに詳しく資料が書かれすぎているので、出所が気になります」
「僕もラビリスの事は良く知らない。
けどリアハ殿が信頼できると断言していました」
 メイド達の上司であるリアハの言葉を疑う事など出来ない。
 しかし、メイド達は困惑を隠せずにいた。

魔人化計画リバイブが本当に実現できるのでしょうか?
そんな話は聞いたことがありません」
 人間の体内に魔石を埋め込み、人工的に魔族を作り出すと言う計画だ。
 転生実験があまりにも失敗しすぎる為、誤魔化すために色々と計画した中の一つらしい。
 成功例としてあげられているがビックタイガーである。

 難民を連れ去り、記憶を植え付けた後に魔石を埋め込んだとされている。
 異界人として実戦テスト段階まで進んだ。
 風太に手も足も出せずに敗北して魔族化したのだが……。
 その記録は伝わていないようだ。
「この奥に秘密の部屋があります。
青楓むらさき殿に口止めされているのですが、信じてもらうには仕方のないことです」
 危険な香りにメイド達は息を呑み、汗が頬つたる。
 緊張に身構え、何が起きても動ける体制に。
 ギギギ……。

 壁を押すと隠し扉が開く。
 うめき声が聞こえてくる。
 それも多数の、苦しむ声が……。
「一体何が隠しあるのでしょうか?」
「精神を保てる者だけ来て下さい。
不安を感じるなら、留まって待つこと」
 脅しに屈するようなメイド達ではない。
 
 丸太が何本も立てられて、そこに藁人形が釘で打ち付けられている。
 異様な空気……寒気にメイド達は震え、その場にうずくまる者も。
「これは何の儀式なのでしょうか?」
「悪霊を封印して捕らえています。
奥に赤く染まった藁人形があって、それがビックタイガーの魂です」
 話を聞こうとテラスタンが近づこうとした時だ。

「むむ、勝手に入ることは禁止。
下手に触れると、体を乗っ取られてしまう」
 いつの間にやって来たのか、青楓むらさき少年テラスタンを後ろから抱きしめて止めた。
「証明するために、話を聞きたい相手がいます。
止めないで下さい」
「話を聞くだけなら良いものがある。
危険な場所に立ち入る必要はない」
「はい」

 青楓むらさきが用意したのは、六角の模様が描かれた木の板だ。
 そして、鈴を鳴らす。
 チリリン♪
「ビックタイガー、真実を告げなさい」
 六角の上に青い火の玉が浮かび上がる。
『苦しい、助けてくれ……、お願いだ』
「貴方の事を知りたい。
何者なのか教えて欲しい」
『解らない……、異世界から来た……。
ビックタイガーと呼ばれている男……』
「その異世界のことを詳しく思い出せるだけ話して欲しい」
『うっぅぅ……、科学文明が栄えている。
法術は存在しない』
 メイド達は気づかなかったが、少年テラスタンは気づいた。
 異界人は法術なんて言葉使わない。
 風太だけかも知れないが、少年テラスタンの側にいる異界人は何も違和感なく魔法と呼ぶ。
「魔法に付いてはどう思う?」
『それは何だ?
魔族の使う力のことか、もう出しくれ……苦しい」
青楓むらさき殿は、彼が異界人と思いますか?」
「うーん、うちの意見は、いいえ。
明確に解ることが一つあって、魂の色がこの世界の人と同じ」
 チリリン♪

 赤い火の玉が次に現れた。
 憎しみの感情を操り、自ら魂を憑依させる能力を持っていた異界人だ。
 策に溺れ、風太に捕らえられた間抜けである。
『クックク……もうすべてバラしていくら絞っても水一滴もでやしない。
もう解放しても、良くないか?』
「魔法について話して欲しい」
『あー、もっと劇的に使っていれば、こんな事にならずに……。
あんな陰気な魔法が適正って呆れたけど、意外と使い道があって楽しかった』
 メイドの一人が声を上げた。
「こんなまやかし信用に値しない。
好きな言葉を言わせているだけでしょう」
 少年テラスタンはびっくりして片方しか無い猫耳が立つ。
「これは風太殿が作ったものです。
それを疑うなんて……、弁えなさい」
 メイド達は、この板に施された法術が竜人の知識によって創られた物だと気づく。
 保護のない法術を読み解くことは容易く、
どういう仕組なのか直ぐに理解出来るように解りやすくつられている。
 それがまやかしでないことは明らかだった。
「申し訳ありません。
どんな罰でも受けます」
 主従関係を乱す者が現れては困る。
 もし見逃せば、規律は揺るぎ違反が常習化するだろう。
 風太が不在の間、この館を守る責務を負っていると思い込んでいる少年テラスタンには耐え難いこと。
 
「挽回する機会を与えよう。
詳細は後日に伝える、それまでは自室で訓練をするように」
「了解」
「待て。
名前を聞いておこう」
「私はセフーです」
 青い波打つ天然パーマ、顔立ちは凛々しい。
 王国の貴族なのだろうか、四つ耳族を下に見ているような節がある。
 
 口では従順を装っているが、目つきは憎悪に満ちていた。
「気が変わった。
手合わせをしてくれないか?」
 テラスタンは小柄で片方の猫耳を失っている。
 万全であっても、体格差で明らかに不利だった。

「私を痛めつけようという魂胆ですか。
それなら勝負ではなく、鞭打ちにすればよろしいでしょう」
「そんなつもりはない。
もし貴方が勝つことが出来たら、今回のことは不問にして更に待遇を良くしよう」
 青楓《むらさき》は冷ややかな目で、様子を見ていたが去っていく。
 結果が見えている事を最後まで見守る必要はないからだ。

「では本気で相手しましょう。
けして手を抜くことはありません」
「命がけで来ると良い。
では外で決着をつけよう」
 セフーは笑みを浮かべて、ボコボコに成って泣き叫ぶ少年の姿を思い浮かべていた。
 戦闘技術では、メイドの中でも上位に位置する。
 自分が負ける要素など微塵もない。

 
 テラスタンは棒を、セフーは長槍を選んだ。
 長槍の方が棒の2倍ぐらい長い。
 リーチが長いほうが優位である。
「飼われている猫の分際で、私に挑むなんて愚かだったと後悔しなさい」
「ではよろしくお願いします」
 テラスタンは礼をして構える。
 先に動いたのはセフー。
 ジリジリと近づき槍を振り上げ叩きつけた。
 
 それを少年は紙一重で避け、ゆっくりと歩み間合いを詰める。
「てあぁぁっ!」
 セフーは長槍を大きく横へ振り回す。
 少年は縄跳びでもするかのように飛んで避けた。
 そして一気に走り棒を突き出す。

 ボコッ!
 セフーは腹を抑えうずくまった。
「もう少し強いのかと思っていたのに。
ガッカリです、ニャア……」
 特訓の成果が出たことに喜び、うっかり猫声が出てしまう。
 できるだけ気をつけていたのに恥ずかしくて顔を赤くした。

「戦いはまだ。
三叉分裂する怪しい火の矢ファイアボルト……」
 セフーの放った火の矢は一瞬でかき消されていた。
 棒に刻まれた破邪の刻印が魔素を浄化したのである。
「一本取ったら勝負はおわりです。
それぐらい覚えておいて下さい」
「えっ……」

 窓越しから様子を見ていたのかリアハが出てくる。
「其の者を捕らえなさい。
規律を乱す事は許しません」
 セフーは両手を広げ抗議する。
「納得出来ません。
勝負に不正があったのは明らか、彼はあらかじめ身体強化の法術を施していたのです」
「仮にそれが事実であっても、勝負を承諾した時点で見抜けなかったセフー、貴方が悪い。
評価をしてあげましょう」
 暗い表情のセフーに対して、テラスタンはにこやかだ。
「……」
「是非、お願いします」

「セフー、帝国歩兵の基本通りの動きでした。
それは集団での戦闘を意識したものです」
「確かにそうです。
長槍兵は前線を守る要、容易く破れない厚い壁となります」
「避けられた時、どうして大ぶりとなる横の攻撃に変えたのです。
接近されることを恐れて、範囲攻撃なら引くと予想したのでしょう」
「はい、足を狙い避けられなければ転ばせる筈でした。
それが判断ミスだったとは思いません」
「彼がどうして鍛えていないと思ったのです。
まだ若いと言っても、身体能力の優れた四つ耳族だと警戒しなかったのか」
 大人の四つ耳族は人間よりも遥かに強く優れた動きをする。
 解っていても、見た目から弱いと判断していた。
「……ではどの様な立ち回りをすれば良かったのです」
「牽制して、彼に近づかせない。
其の為には、この槍は長すぎます」
 リアハは持つ位置を半分くらいの所にする。
 連続突きや胴を起点に回転させたりと、槍さばきを見せた。
 時折、槍が伸びるような錯覚に囚われる。
 持ち位置をスライドさせて変化をつけているのだ。

 テラスタンは冷や汗が出る。
 もしこんな手を使われていたら、迂闊に踏み込むことが出来ずに躊躇ちゅうちょしただろう。
「これは怖くて近づけないです」

「残念ながら、セフーは戦術、技量に置いても低評価です。
最後の切り札も愚策、相手の武器の特性ぐらい把握しておきなさい」
 セフーは絶句して、その場に崩れ落ちる。
 それなりに実力を誇っていた、それが砕け散っていった。
 テラスタンが不正を行っていないことは、術を打ち消す棒が証明している。
 こっそりどさくさに紛れて補助術を掛けたのだが、それすらも打ち消されていた。
「そんな……」
 悪手に続く悪手……弁明の余地もない。
 セフーは観念するしか無かった。

「テラスタン、彼女の処置を任せる。
これで天狗にならずに精進しなさい」
 リアハは、温かい目でテラスタンを見ていたが同時に恐怖を感じていた。
 風太と関わった者の成長が著しく、別人かと思えるほどだ。
 あの非力でひ弱だったテラスタンも、今では親指での逆立ち腕立て伏せを難なくこなすほどだ。
 
 王国は都合の悪い天賦の才を隠匿している。
 謎の意味不明なスキルと言う形でわかりずらく解析できないようなものへと変貌させた。
 風太が接触することで、能力を飛躍させる力を持っているとしたら……。
 今以上に利用しようと企むものが現れるだろう。

 
 様子を見ていたメイド達がセフーを取り押さえる。
「代理殿、彼女の処分はどの様にお考えでしょうか?」
「闇に対抗する組織を結成しようと思う。
その尖兵として働いて貰いたい」
「あの、それは風太殿も望まれていることでしょうか?」
「これは個人的な思い。
愛するものが安心して暮らせる世の中にしたいと思うのはいけない事かい?」
「いいえ、素晴らしいことです」
 風太に相談すれば、自分で行動するかも知れない。
 そうなったら学園生活が疎かになってしまう。

「誰にも知られず。
闇を取り除きたい、風太殿にも内緒で裏方に徹するつもりです」
 メイド達は顔を見合わせて頷く。
 たとえ知られずとも、自分達に出来ることをすべきだと。 
「解りました。
私達も協力したいです」
「では、人さらいの拠点を潰して回ろうとおもう」
 風太が潰したのは、氷山の一角に過ぎない。
 帝国から王国へと流れる流通網が存在するのだろう。
 それを潰さない限り事件は解決とはならない。

「その情報収集から始めるのですね」
「手がかりは赤い爪商会が関わっていると言うこと。
そこに潜入して調べて欲しい」
 赤い爪商会は帝国で最も大きい商会だ。
 手に入らないものが無いと言われているが、この館にはその商品が一つも置かれていない。
 高品質な物をアマネルが作っているので、わざわざ買う必要が無かった。

 風太が赤い爪のロゴを見ていないのは、其の為で知らないのも当然。
「かしこまりました」
 組織が大規模に成れば、潜入するのも容易くなる。
 そこに就職すれば良い。
 スパイ活動を内部から行っていくだけの話だ。

「一人で動かずに3人一組でチームを組んで行動して欲しい。
独断で動けば、残念な結果になる」
 館の隣に建てられた小屋を見つめる。
 そこには、石化したゼラ達が収められていた。
 
 石化の呪いを解く事は難しく、放置するしか無い。
 まだ石化なら、生き返る可能性はあるが、命を落とせば……。
 人形に魂を込めて復活なんて事もできるらしいけど、それはもう未来のないことだ。
 人間として行きてこそ意味がある。

「了解です。
では直ぐに準備します」








 道を走る馬車の中。
 振られた女ジェーリアは、爪を噛んでいた。
 それは悔しさで満ちていたからだ。
「彼は特別待遇で入ったのでしょう。
どれだけ大金を積んだのか調べてくれる?」
 おつきの青年が頭を垂れる。
「はい、お嬢様。
彼の資料です」
 既に調べ尽くしていたのだと関しつつ、資料を手に取る。
風の涙エリリア工房、聞いたこともない。
とても小さな工房なのでしょう、一捻りして脅かしてあげなさい」
「それは出来ません。
国家の重要施設と成っています」
 そういう情報は直ぐに頭に入れている。
 それが抜け落ちていたことに驚き声を荒らげていた。
「なんですって。
それは何時からのことなのです」
「それはつい最近の事のようです。
報告が遅れ、申し訳ありませんでした」
 事件を解決して噂が広がったこと。
 突然現れた謎の特別待遇生。

 何か裏があるのかだろうか、予期してしまう。
「アハハハ……。
金の鉱脈かも知れない、徹底的に調べなさい」
「既に送り込んだ潜入員が数人います。
ですが何人かは行方不明と成っていて……」
「一体誰を送り込んだのでしょうか?
新人を使ったのでは無いでしょうね」
「いえ、あの腕利きセフーです。
彼女は既に幾つもの任務を成功させて、実績も申し分ないです」
 当のセフーは謹慎処分で身動きが取れなくなっている。

 感の良いジェーリアは、失敗する予感を感じて爪を再び噛む。
「口だけでではない事を祈るわ」
「差し出がましいと思いますが、
彼に関わらないほうが宜しいかと……」
「理由を知りたい」
「多くの女を侍らせているとの事です。
より好みが激しく、気に入らないものは追放しているとの噂があります」
「……」
 暗に気に入らない相手と見られたと言っているようなものだ。
 容姿に自信もあり、間違いなく落とせると思って声をかけたのに拒まれた。
 それは屈辱的な事。
 許せない、あってはならない。
「彼によって幾多の女が泣かされて来たと。
そのような悪人を……」
「その話はしないで。
彼を跪かせてあげるわ」
 ジェーリアは一度決めたことは変えない頑固さがある。
 もう何を言っても無意味。
「御意」
 
「彼を直接狙わずとも、周りから切り崩していけば良い。
身近にいる者の弱みを握りなさい」
 
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