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番外編 キャロルの子育て奮闘記
第55話 みんな一緒に
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「それで今回の合同演習にキャロルは不参加だったのですね」
「すまないな」
「構いませんわ。……卵から孵ったドラゴンを育て上げたいというのはフレデリックさんの悲願でもありましたし、あの子にとっても思うところがあるのでしょう」
ヘレナが手にするパラソルによって生み出された日陰のもと、純白のイスに腰掛けて優雅に紅茶を飲むのはマーズナー・ファームの若きオーナーであるアンジェリカ・マーズナーであった。
「ヘレナさん、マーズナーでは赤ちゃんドラゴンの夜泣き対策ってどうなっています?」
「どうと言われましても……夜泣きについては特効薬などありませんから、常にメイドが交代制でそばにつき、泣き出したらいろいろと世話をして寝かしつけます」
「交代制か……」
たしかに、1人で全部こなそうとしたらとんでもない労力が必要になる。しかし、それはリンスウッド・ファームにはマネできない、人員の多いマーズナー・ファームならではのやり方と言える。
「うーん……再考の余地あり、か」
少ない人員でより効果的な子育てを――言うだけなら簡単だが、実行するのは難しい。
ただ、ヘレナの話では、夜泣きの期間はそこまで長くはなく、もって1、2ヶ月だろうと言う。ようは環境に慣れさえすれば問題ないらしい。
「それまでの我慢ってわけだ」
「頑張ってください♪」
ヘレナに励まされ、颯太は「はい」と力なく返事をする。
それでも、終わりの期限がわかった分、これまでとは心持が違ってくるだろう。少しくらいは精神的に楽な気分でやれそうだ。
「さあ、そろそろ決着がつきそうよ」
アンジェリカに言われて、颯太は視線を上げる。
3人は今、マーズナー・ファーム内にある演習場にいた。
目的はドラゴン同士の交流を兼ねた合同演習のため。
リンスウッド・ファームからはキャロルのボディガード役として残ったイリウスを除くメアとノエル。現在、そのメアとノエルがキルカを相手に戦っている。
ただ、今の戦況に颯太は少なからず驚いていた。
氷の能力を持つメア。
歌う能力を持つノエル。
両者がタッグを組み、2対1という状況でありながらも、キルカはそのハンデを感じさせないほどメアとノエルを圧倒していた。力自体に大きな差があるとは思えないが、必要最低限の動作で効果的な攻撃や回避を繰り返すキルカは、
「戦い慣れているな……」
率直な感想だった。
「わたしくが生まれる以前からこの牧場にいますもの。キャリアが違いますわ」
「それでも、ちゃんとアンジェリカの言うことは聞くんだな」
「名前をあげた時からよく懐いてきますわね。それまでは樹竜としか呼ばれていませんでしたから……それに、父の話では、キルカは生まれた時から親がいなかったらしいので、名前を付けたわたくしを親代わりに思っているのかもしれませんわね」
「なるほどね。今度キルカ本人に聞いてみるよ」
「……いえ、その必要はありませんわ」
少し間を空けてから、アンジェリカは颯太の提案を却下する。
「? なんで?」
「……知らない方が幸せということもありますし……」
初めて聞く小声だった。
恐らく、今の自分の考えと、キルカの思っていることが違っていたらどうしようと考えているのだろう。――しかし、キルカと何度も言葉を交わしている颯太にとっては、その心配は杞憂だとわかる。
「心配する必要はないよ。キルカは君を凄く信頼しているから」
「そ、そうですのね」
素っ気ない反応に見えるが、内心喜んでいるのだろう。微妙に頬が緩んでいたのを颯太は見逃さなかった。
一方、演習はクライマックスを迎えていた。
「どうしたの? もうお終い?」
仁王立ちするキルカ。
膝をついて荒く息を吐くメアとノエル。
ここまでの実力差があるとは。
「メアさんもノエルさんも筋はいいですが、まだまだ状況判断能力に欠ける面がうかがえますね。今のような実戦形式の演習を繰り返し行えば身に付くと思いますが」
ニコニコ笑顔で戦評を語るヘレナ。
彼女はマーズナー所属全ドラゴンたちの戦闘力管理も任されているらしい。アンジェリカ曰く、ドラゴンの生態知識についてはファームで一番なのだという。それはつまり、アンジェリカがもっとも信頼を置くメイドという見方もできた。
「まだまだ発展途上というわけですね……」
「そうですわね。――それで、初めての合同演習はどうだったかしら? たまにこうして一緒に演習をすることで、お互い切磋琢磨して強くなっていけるのですから、オーナーである私たちとしてはとても有意義なものとわたくしは考えますが?」
「一言一句すべてに同意だ」
ドラゴンを育てる――それは、ただ年を取らせればいいというわけではない。戦闘用として竜騎士団に配備されるのなら、戦闘能力の向上も必須である。
「……戦闘用、か」
なんだか、心に引っかかる響きだ。
「その葛藤……わたくしにも覚えがありますわ」
「アンジェリカ……」
「ですが、こうは考えられません? ――私たちの育てたドラゴンたちが、この国の未来を守る、と」
今のこの平穏な日々は間違いなく竜騎士団のおかげで保たれている。これからもそれを維持していくために、ドラゴンは必要不可欠な存在だ。
「そうだな。そう考えた方がいいな」
「でしょう?」
優雅に紅茶を口に含み、微笑むアンジェリカ。そこへ、
「すまないソータ……負けてしまった」
「ごめんなさい、ソータさん」
キルカに負けてシュンとしたメアとノエルが戻って来た。
「気にするな。初めての演習なんだし。これからもっと強くなっていけばいいさ」
「うむ!」
「はい!」
2匹同時に頭を撫でながら、颯太は優しく笑いかける。
マーズナー・ファームでの初演習は、勝敗に関係なく収穫の多い結果となった。
◇◇◇
夕闇が迫る頃。
「ただいま」
牧場へ戻って来た颯太はメアとノエルを家に送り、竜舎へとやって来た。
家の中にキャロルとマキナの姿がなかったので、こちらにいるのではないかと訪ねてきたのだが、
「ソータ、静かにしてくれ」
いきなりイリウスから注意を受ける。
何事かと思ってみると――イリウスに全身を預ける形で、キャロルが安らかな寝息を立てていた。その腕にはしっかりとマキナが抱かれている。
「子守に疲れて寝ちまったみたいだ。もっとも、マキナも一緒に寝ているから問題はないんだろうがな」
「そうだったのか……」
きっと、持てる力のすべてを出し切ったのだろう。その表情は憔悴の色が見て取れたが、不思議と口元は緩み、笑みを浮かべているようにも映る。大変さの中にも楽しみや喜びを見出したようだ。
その後、颯太のあとを追って来たメアとノエルにマキナを預けると、キャロルをお姫様だっこで抱え上げて家へと戻る。
「お疲れ様、キャロル」
自室のベッドの上に寝かせてそっと髪を撫でると、サラサラの金髪は抵抗なく颯太の指の間をすり抜けていく。いつまでも眺めていたくなる綺麗な髪だ。
キャロルの寝顔を堪能し終えた颯太は、メアとノエルを呼び、
「疲れているキャロルのために、今日の晩御飯は俺たちで作ろう」
「賛成だ!」
「やりましょう!」
ヤル気に満ち溢れている2匹を引き連れ、颯太はキッチンへと向かった。
「すまないな」
「構いませんわ。……卵から孵ったドラゴンを育て上げたいというのはフレデリックさんの悲願でもありましたし、あの子にとっても思うところがあるのでしょう」
ヘレナが手にするパラソルによって生み出された日陰のもと、純白のイスに腰掛けて優雅に紅茶を飲むのはマーズナー・ファームの若きオーナーであるアンジェリカ・マーズナーであった。
「ヘレナさん、マーズナーでは赤ちゃんドラゴンの夜泣き対策ってどうなっています?」
「どうと言われましても……夜泣きについては特効薬などありませんから、常にメイドが交代制でそばにつき、泣き出したらいろいろと世話をして寝かしつけます」
「交代制か……」
たしかに、1人で全部こなそうとしたらとんでもない労力が必要になる。しかし、それはリンスウッド・ファームにはマネできない、人員の多いマーズナー・ファームならではのやり方と言える。
「うーん……再考の余地あり、か」
少ない人員でより効果的な子育てを――言うだけなら簡単だが、実行するのは難しい。
ただ、ヘレナの話では、夜泣きの期間はそこまで長くはなく、もって1、2ヶ月だろうと言う。ようは環境に慣れさえすれば問題ないらしい。
「それまでの我慢ってわけだ」
「頑張ってください♪」
ヘレナに励まされ、颯太は「はい」と力なく返事をする。
それでも、終わりの期限がわかった分、これまでとは心持が違ってくるだろう。少しくらいは精神的に楽な気分でやれそうだ。
「さあ、そろそろ決着がつきそうよ」
アンジェリカに言われて、颯太は視線を上げる。
3人は今、マーズナー・ファーム内にある演習場にいた。
目的はドラゴン同士の交流を兼ねた合同演習のため。
リンスウッド・ファームからはキャロルのボディガード役として残ったイリウスを除くメアとノエル。現在、そのメアとノエルがキルカを相手に戦っている。
ただ、今の戦況に颯太は少なからず驚いていた。
氷の能力を持つメア。
歌う能力を持つノエル。
両者がタッグを組み、2対1という状況でありながらも、キルカはそのハンデを感じさせないほどメアとノエルを圧倒していた。力自体に大きな差があるとは思えないが、必要最低限の動作で効果的な攻撃や回避を繰り返すキルカは、
「戦い慣れているな……」
率直な感想だった。
「わたしくが生まれる以前からこの牧場にいますもの。キャリアが違いますわ」
「それでも、ちゃんとアンジェリカの言うことは聞くんだな」
「名前をあげた時からよく懐いてきますわね。それまでは樹竜としか呼ばれていませんでしたから……それに、父の話では、キルカは生まれた時から親がいなかったらしいので、名前を付けたわたくしを親代わりに思っているのかもしれませんわね」
「なるほどね。今度キルカ本人に聞いてみるよ」
「……いえ、その必要はありませんわ」
少し間を空けてから、アンジェリカは颯太の提案を却下する。
「? なんで?」
「……知らない方が幸せということもありますし……」
初めて聞く小声だった。
恐らく、今の自分の考えと、キルカの思っていることが違っていたらどうしようと考えているのだろう。――しかし、キルカと何度も言葉を交わしている颯太にとっては、その心配は杞憂だとわかる。
「心配する必要はないよ。キルカは君を凄く信頼しているから」
「そ、そうですのね」
素っ気ない反応に見えるが、内心喜んでいるのだろう。微妙に頬が緩んでいたのを颯太は見逃さなかった。
一方、演習はクライマックスを迎えていた。
「どうしたの? もうお終い?」
仁王立ちするキルカ。
膝をついて荒く息を吐くメアとノエル。
ここまでの実力差があるとは。
「メアさんもノエルさんも筋はいいですが、まだまだ状況判断能力に欠ける面がうかがえますね。今のような実戦形式の演習を繰り返し行えば身に付くと思いますが」
ニコニコ笑顔で戦評を語るヘレナ。
彼女はマーズナー所属全ドラゴンたちの戦闘力管理も任されているらしい。アンジェリカ曰く、ドラゴンの生態知識についてはファームで一番なのだという。それはつまり、アンジェリカがもっとも信頼を置くメイドという見方もできた。
「まだまだ発展途上というわけですね……」
「そうですわね。――それで、初めての合同演習はどうだったかしら? たまにこうして一緒に演習をすることで、お互い切磋琢磨して強くなっていけるのですから、オーナーである私たちとしてはとても有意義なものとわたくしは考えますが?」
「一言一句すべてに同意だ」
ドラゴンを育てる――それは、ただ年を取らせればいいというわけではない。戦闘用として竜騎士団に配備されるのなら、戦闘能力の向上も必須である。
「……戦闘用、か」
なんだか、心に引っかかる響きだ。
「その葛藤……わたくしにも覚えがありますわ」
「アンジェリカ……」
「ですが、こうは考えられません? ――私たちの育てたドラゴンたちが、この国の未来を守る、と」
今のこの平穏な日々は間違いなく竜騎士団のおかげで保たれている。これからもそれを維持していくために、ドラゴンは必要不可欠な存在だ。
「そうだな。そう考えた方がいいな」
「でしょう?」
優雅に紅茶を口に含み、微笑むアンジェリカ。そこへ、
「すまないソータ……負けてしまった」
「ごめんなさい、ソータさん」
キルカに負けてシュンとしたメアとノエルが戻って来た。
「気にするな。初めての演習なんだし。これからもっと強くなっていけばいいさ」
「うむ!」
「はい!」
2匹同時に頭を撫でながら、颯太は優しく笑いかける。
マーズナー・ファームでの初演習は、勝敗に関係なく収穫の多い結果となった。
◇◇◇
夕闇が迫る頃。
「ただいま」
牧場へ戻って来た颯太はメアとノエルを家に送り、竜舎へとやって来た。
家の中にキャロルとマキナの姿がなかったので、こちらにいるのではないかと訪ねてきたのだが、
「ソータ、静かにしてくれ」
いきなりイリウスから注意を受ける。
何事かと思ってみると――イリウスに全身を預ける形で、キャロルが安らかな寝息を立てていた。その腕にはしっかりとマキナが抱かれている。
「子守に疲れて寝ちまったみたいだ。もっとも、マキナも一緒に寝ているから問題はないんだろうがな」
「そうだったのか……」
きっと、持てる力のすべてを出し切ったのだろう。その表情は憔悴の色が見て取れたが、不思議と口元は緩み、笑みを浮かべているようにも映る。大変さの中にも楽しみや喜びを見出したようだ。
その後、颯太のあとを追って来たメアとノエルにマキナを預けると、キャロルをお姫様だっこで抱え上げて家へと戻る。
「お疲れ様、キャロル」
自室のベッドの上に寝かせてそっと髪を撫でると、サラサラの金髪は抵抗なく颯太の指の間をすり抜けていく。いつまでも眺めていたくなる綺麗な髪だ。
キャロルの寝顔を堪能し終えた颯太は、メアとノエルを呼び、
「疲れているキャロルのために、今日の晩御飯は俺たちで作ろう」
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