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禁竜教編
第72話 罠
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東西南北に展開しているハルヴァ竜騎士団は、それぞれ禁竜教に操られた自軍のドラゴンとの戦闘を繰り広げていた。
しかし、すでにリュミエールとの戦闘から、時間経過とともに狂気が薄れていくということが発覚しているので、騎士たちは慌てることなくドラゴンとの戦闘に集中して挑めた。
「グルルゥ……」
「む? 大人しくなってきたぞ」
「そろそろ効力が切れるみたいだな」
暴れ回るドラゴンを相手に致命的な一撃を与えないよう気を配りながら、弱らせるために時間をかけて戦っていた。その成果は絶大で、狂気が収まるのに多少の時間差はあるものの、一時間以内にはすべてのドラゴンが我に返っていた。
ドラゴンの救出活動が順調に進む中、王都への突撃部隊も徐々に目的地への距離を詰めていた。
その中には颯太とメア(人間形態)の姿もあった。
「イリウスとパーキースが戦っていたら……大丈夫かな」
「ソータ、今は自分のことを考えた方がいいぞ」
「……そうだな。ありがとう、メア」
イリウスとパーキースのことが気になって仕方がないが、メアの言うことも一理ある。向こうばかり気にしてこちらが疎かになった挙句、命を落とすようなことがあっては笑い話にもならない。全員が無事に帰還を果たして、そこで初めていろいろ心配すればいい。
現在まで、竜人族を目撃したという報告はない。
つまり、残されたこの王都内に――敵の竜人族がいる。
「ソータ殿」
王都侵入を前にして、陸戦型ドラゴンに跨る1人の竜騎士が声をかけてきた。
「私は突入部隊の指揮官を務めるファネル・スミルノフであります」
「あ、ど、どうも」
年齢的にはブリギッテと同じくらいでまだ若々しいが、紳士という言葉がまさにピタリと合う落ち着いた風貌をしていた。
「旧王都奪還のため、協力してくださり、本当にありがとうございます」
「いや、お呼びがかからなくても、きっと俺は強引に引っ付いて来ましたから気にしないでください」
「ですが、あなたの力がなければ同士討ちは必至でした。その勇敢な行動に、私は感動を禁じ得ません」
「そんな大袈裟な……」
どうやら、このファネルという青年は、感情が表に出やすいタイプらしい。今も目頭を熱くさせて颯太の両手を自分の両手でガッチリとホールド。それはもう握手なんて生易しいものじゃない。
「あなたには以前、弟が大変世話になったと聞き、いつかお礼にうかがわねばと常々思っておりましたが、よもやこのような形でお会いすることになるとは」
「弟?」
「テオです。テオ・スミルノフは私の実弟であります」
「! そ、そうでしたか」
メイドとの飲み会で(あまり役に立たない)アドバイスを送り、度々リンスウッド・ファームへ伝令としてやって来るあのテオの兄だという。
妙なつながりを感じつつ、颯太とファネルが指揮官を務める若手主体の竜騎士団は東側から旧レイノア王都へと侵入。同時刻、反対の西側からベテラン勢で構成されたもう一団が先に奇襲を仕掛け、こちら側がそこで撃ち漏らしがあった分をカバーする役目を担う。
が、ここで予期せぬ事態が発生。
静寂――
風で枯れ葉が舞い飛ぶ音さえ騒音に聞こえるほど、旧王都内は静かだった。てっきり、敵の本隊クラスが待ち構えているものだと思っていたのだが、何も出てこない。
「どういうことだ……」
「誰もいないぞ?」
「まさか、尻尾巻いて逃げ出したのか?」
「けっ! 根性のねぇヤツらだぜ」
ファネル隊は最初こそ動揺を隠せないでいたが、旧王都内に人の気配が一切しないことを確認すると、口々に思い思いの言葉を発していく。しかし、
「バカ者! 油断するな! どこかで我々の動きを監視しているのかもしれんのだぞ! 一瞬たりとも気を緩めるんじゃない! その緩みは命取りになる!」
先頭を行くファネルが、肩透かしを食らったことで若干緩んだ隊の士気引き締める。それに触発された騎士たちは、「いかんいかん」と弛んだ己に喝を入れる。
だが、進めど進めど敵の姿はなく、気がつけば、西側から侵入した部隊との合流地点へ到着していた。
「本当に何もないとは……」
額に浮かぶ汗を拭ったファネルは呟く。
颯太としても、何かしらのアクションがあると踏んでいたが、まさか空振りに終わると思ってもみなかった。
しばらくすると、西側から侵入してきた部隊がやってきて、ファネルたちの部隊と合流を果たす。向こうの部隊も、敵の姿を捉えることなくここまで進行してきたらしい。
「この様子では、城の中ももぬけの殻かもしれませんね」
「ちいっ! 俺たちの慎重な作戦運びがヤツらに逃げる時間を与えちまったわけか!」
西側から突入した部隊の指揮官――ドラン・ネイドリッジは悔しそうに拳をゴツンと合わせた。
「致し方ないでありますよ。何せ、相手には竜人族がいるのでありますから。しかし、これで当初の目標だった旧レイノア王都とレイノア城の奪還は果たせたでありますな」
「そりゃそうだがよぉ……なんか引っ掻き回されただけで終わった気がして……あいつら、俺たちをバカにしてんのか?」
ドランは腹の虫がおさまらんと言わんばかりに手近な枯れ木へ正拳突きをお見舞いし、真っ二つにへし折った。
「す、凄い……」
その規格外のパワーに、颯太は震えた。
彼ならば素手でもドラゴンと渡り合えそうな気がする。
「ともかく、旧レイノア城へ行きましょう。敵が撤退したの確認後、任務達成の信号弾を発射して本隊を誘導させるであります」
「そうすっか」
2つの部隊が合流し、総勢17名となった突入隊は、人の気配が感じられない王都を抜けると、そのまま旧レイノア城へと足を踏み入れた。
長年、ろくに手入れをしていないその城はまさに廃墟そのものといった荒れようで、迫り来る夜の闇を待ち望んでいるかのような不気味な静けさに包まれていた。
「やはり誰もいないみたいですな」
「けっ! とっとと逃げ帰るくらいなら、最初から喧嘩なんかふっかけてくるなっての。俺たちだって暇じゃねぇんだからよ」
足元に転がっている石を力いっぱい蹴り上げる。
その先に――《ヤツ》はいた。
「ぬおっ!?」
はじめに気づいたドランが剣を抜く。
次いで、颯太とファネルが異変を察知して構えた。
現れたのはウェーブのかかった紫色の髪をした少女――竜人族のジーナラルグであった。
「あいつが例の竜人族のようでありますな」
「たった1人残って俺たちを相手にする気なのか?」
「こっちには同じ竜人族の銀竜がいるっていうことを知らないみたいだな!」
ドランの言葉を受けて、臨戦態勢を取るメア。
竜人族同士である上に、こちらは多くのドラゴンを連れている。いくらその赤い眼に相手を狂わせる力があっても、これだけの数を一度に相手するのは無理だろう。
――だが、すでにこの時、彼らは敵の包囲網にかかっていた。
「! な、なんだこれは!?」
竜騎士団を囲むのは宙に浮かぶ真っ赤な眼――眼だけがジッとこちらを見つめている。
それの意味することは――いち早く気づいた颯太はメアの顔を自身の体で覆うように抱きしめた。
――その直後、
「グガァァッ!!」
「うおわっ!?」
ドランの乗っていた陸戦型ドラゴンのコートニーが、突然叫び声をあげて暴れ出し、乗っていたドランを振り落とした。
同じような現象が他のドラゴンたちにも次々と起こり、その場にいた全8匹のドラゴンは宙に浮かぶ赤い眼の影響で狂気に呑まれ、お互いを攻撃し始めた。
「や、やめねぇか、コートニー!」
慌ててドランが止めに入るが、さすがのドランでもドラゴン同士の戦いを止めることは叶わず、振り回した尻尾の直撃を受け、その身は城壁に叩きつけられた。
「ドラン殿!」
同じく、自身のパートナードラゴンに襲われたファネル。仲間の援護に駆けつけたくても襲い来るパートナーの攻撃を振り切るのに精一杯であった。
「メア! おまえの冷気でドラゴンたちの足元だけを凍らせるんだ」
「うむ!」
メアはドラゴン形態へと変身。
その強烈な冷気を伴う吐息で暴れ回るドラゴンたちの足元のみを凍らせ、動きを封じた。だが、すべてのドラゴンの足元を凍らせることはできず、残った3匹は狙いをメアに絞って一気に襲いかかって来た。
「メア! 飛んで回避しろ!」
大きな翼を羽ばたかせ、舞い上がるメア。古ぼけたシャンデリアを突き破り、上空へと退避する。攻撃目標を失ったドラゴンたち――そうなると、標的は自然と地上に残っている人間たちへと向けられる。
颯太は後悔していた。
リートの「赤い瞳に見つめられて」という言葉から、敵の竜人族と目を合わせなければ大丈夫だろうと考えていた。しかし、実際の相手は一度に複数のドラゴンを狂わせる術を有しており、その策にハマった竜騎士団は絶体絶命の窮地に立たされている。
「ぐぅ……」
3匹のドラゴンに睨まれ、万事休す。
――その時だった。
しかし、すでにリュミエールとの戦闘から、時間経過とともに狂気が薄れていくということが発覚しているので、騎士たちは慌てることなくドラゴンとの戦闘に集中して挑めた。
「グルルゥ……」
「む? 大人しくなってきたぞ」
「そろそろ効力が切れるみたいだな」
暴れ回るドラゴンを相手に致命的な一撃を与えないよう気を配りながら、弱らせるために時間をかけて戦っていた。その成果は絶大で、狂気が収まるのに多少の時間差はあるものの、一時間以内にはすべてのドラゴンが我に返っていた。
ドラゴンの救出活動が順調に進む中、王都への突撃部隊も徐々に目的地への距離を詰めていた。
その中には颯太とメア(人間形態)の姿もあった。
「イリウスとパーキースが戦っていたら……大丈夫かな」
「ソータ、今は自分のことを考えた方がいいぞ」
「……そうだな。ありがとう、メア」
イリウスとパーキースのことが気になって仕方がないが、メアの言うことも一理ある。向こうばかり気にしてこちらが疎かになった挙句、命を落とすようなことがあっては笑い話にもならない。全員が無事に帰還を果たして、そこで初めていろいろ心配すればいい。
現在まで、竜人族を目撃したという報告はない。
つまり、残されたこの王都内に――敵の竜人族がいる。
「ソータ殿」
王都侵入を前にして、陸戦型ドラゴンに跨る1人の竜騎士が声をかけてきた。
「私は突入部隊の指揮官を務めるファネル・スミルノフであります」
「あ、ど、どうも」
年齢的にはブリギッテと同じくらいでまだ若々しいが、紳士という言葉がまさにピタリと合う落ち着いた風貌をしていた。
「旧王都奪還のため、協力してくださり、本当にありがとうございます」
「いや、お呼びがかからなくても、きっと俺は強引に引っ付いて来ましたから気にしないでください」
「ですが、あなたの力がなければ同士討ちは必至でした。その勇敢な行動に、私は感動を禁じ得ません」
「そんな大袈裟な……」
どうやら、このファネルという青年は、感情が表に出やすいタイプらしい。今も目頭を熱くさせて颯太の両手を自分の両手でガッチリとホールド。それはもう握手なんて生易しいものじゃない。
「あなたには以前、弟が大変世話になったと聞き、いつかお礼にうかがわねばと常々思っておりましたが、よもやこのような形でお会いすることになるとは」
「弟?」
「テオです。テオ・スミルノフは私の実弟であります」
「! そ、そうでしたか」
メイドとの飲み会で(あまり役に立たない)アドバイスを送り、度々リンスウッド・ファームへ伝令としてやって来るあのテオの兄だという。
妙なつながりを感じつつ、颯太とファネルが指揮官を務める若手主体の竜騎士団は東側から旧レイノア王都へと侵入。同時刻、反対の西側からベテラン勢で構成されたもう一団が先に奇襲を仕掛け、こちら側がそこで撃ち漏らしがあった分をカバーする役目を担う。
が、ここで予期せぬ事態が発生。
静寂――
風で枯れ葉が舞い飛ぶ音さえ騒音に聞こえるほど、旧王都内は静かだった。てっきり、敵の本隊クラスが待ち構えているものだと思っていたのだが、何も出てこない。
「どういうことだ……」
「誰もいないぞ?」
「まさか、尻尾巻いて逃げ出したのか?」
「けっ! 根性のねぇヤツらだぜ」
ファネル隊は最初こそ動揺を隠せないでいたが、旧王都内に人の気配が一切しないことを確認すると、口々に思い思いの言葉を発していく。しかし、
「バカ者! 油断するな! どこかで我々の動きを監視しているのかもしれんのだぞ! 一瞬たりとも気を緩めるんじゃない! その緩みは命取りになる!」
先頭を行くファネルが、肩透かしを食らったことで若干緩んだ隊の士気引き締める。それに触発された騎士たちは、「いかんいかん」と弛んだ己に喝を入れる。
だが、進めど進めど敵の姿はなく、気がつけば、西側から侵入した部隊との合流地点へ到着していた。
「本当に何もないとは……」
額に浮かぶ汗を拭ったファネルは呟く。
颯太としても、何かしらのアクションがあると踏んでいたが、まさか空振りに終わると思ってもみなかった。
しばらくすると、西側から侵入してきた部隊がやってきて、ファネルたちの部隊と合流を果たす。向こうの部隊も、敵の姿を捉えることなくここまで進行してきたらしい。
「この様子では、城の中ももぬけの殻かもしれませんね」
「ちいっ! 俺たちの慎重な作戦運びがヤツらに逃げる時間を与えちまったわけか!」
西側から突入した部隊の指揮官――ドラン・ネイドリッジは悔しそうに拳をゴツンと合わせた。
「致し方ないでありますよ。何せ、相手には竜人族がいるのでありますから。しかし、これで当初の目標だった旧レイノア王都とレイノア城の奪還は果たせたでありますな」
「そりゃそうだがよぉ……なんか引っ掻き回されただけで終わった気がして……あいつら、俺たちをバカにしてんのか?」
ドランは腹の虫がおさまらんと言わんばかりに手近な枯れ木へ正拳突きをお見舞いし、真っ二つにへし折った。
「す、凄い……」
その規格外のパワーに、颯太は震えた。
彼ならば素手でもドラゴンと渡り合えそうな気がする。
「ともかく、旧レイノア城へ行きましょう。敵が撤退したの確認後、任務達成の信号弾を発射して本隊を誘導させるであります」
「そうすっか」
2つの部隊が合流し、総勢17名となった突入隊は、人の気配が感じられない王都を抜けると、そのまま旧レイノア城へと足を踏み入れた。
長年、ろくに手入れをしていないその城はまさに廃墟そのものといった荒れようで、迫り来る夜の闇を待ち望んでいるかのような不気味な静けさに包まれていた。
「やはり誰もいないみたいですな」
「けっ! とっとと逃げ帰るくらいなら、最初から喧嘩なんかふっかけてくるなっての。俺たちだって暇じゃねぇんだからよ」
足元に転がっている石を力いっぱい蹴り上げる。
その先に――《ヤツ》はいた。
「ぬおっ!?」
はじめに気づいたドランが剣を抜く。
次いで、颯太とファネルが異変を察知して構えた。
現れたのはウェーブのかかった紫色の髪をした少女――竜人族のジーナラルグであった。
「あいつが例の竜人族のようでありますな」
「たった1人残って俺たちを相手にする気なのか?」
「こっちには同じ竜人族の銀竜がいるっていうことを知らないみたいだな!」
ドランの言葉を受けて、臨戦態勢を取るメア。
竜人族同士である上に、こちらは多くのドラゴンを連れている。いくらその赤い眼に相手を狂わせる力があっても、これだけの数を一度に相手するのは無理だろう。
――だが、すでにこの時、彼らは敵の包囲網にかかっていた。
「! な、なんだこれは!?」
竜騎士団を囲むのは宙に浮かぶ真っ赤な眼――眼だけがジッとこちらを見つめている。
それの意味することは――いち早く気づいた颯太はメアの顔を自身の体で覆うように抱きしめた。
――その直後、
「グガァァッ!!」
「うおわっ!?」
ドランの乗っていた陸戦型ドラゴンのコートニーが、突然叫び声をあげて暴れ出し、乗っていたドランを振り落とした。
同じような現象が他のドラゴンたちにも次々と起こり、その場にいた全8匹のドラゴンは宙に浮かぶ赤い眼の影響で狂気に呑まれ、お互いを攻撃し始めた。
「や、やめねぇか、コートニー!」
慌ててドランが止めに入るが、さすがのドランでもドラゴン同士の戦いを止めることは叶わず、振り回した尻尾の直撃を受け、その身は城壁に叩きつけられた。
「ドラン殿!」
同じく、自身のパートナードラゴンに襲われたファネル。仲間の援護に駆けつけたくても襲い来るパートナーの攻撃を振り切るのに精一杯であった。
「メア! おまえの冷気でドラゴンたちの足元だけを凍らせるんだ」
「うむ!」
メアはドラゴン形態へと変身。
その強烈な冷気を伴う吐息で暴れ回るドラゴンたちの足元のみを凍らせ、動きを封じた。だが、すべてのドラゴンの足元を凍らせることはできず、残った3匹は狙いをメアに絞って一気に襲いかかって来た。
「メア! 飛んで回避しろ!」
大きな翼を羽ばたかせ、舞い上がるメア。古ぼけたシャンデリアを突き破り、上空へと退避する。攻撃目標を失ったドラゴンたち――そうなると、標的は自然と地上に残っている人間たちへと向けられる。
颯太は後悔していた。
リートの「赤い瞳に見つめられて」という言葉から、敵の竜人族と目を合わせなければ大丈夫だろうと考えていた。しかし、実際の相手は一度に複数のドラゴンを狂わせる術を有しており、その策にハマった竜騎士団は絶体絶命の窮地に立たされている。
「ぐぅ……」
3匹のドラゴンに睨まれ、万事休す。
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