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レイノアの亡霊編
第117話 【幕間】それぞれの思い
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旧レイノア王都内での激しい戦闘。
疲弊しきった騎士たちは、交代で見張りを立てながら休息を取っていた。
獣人族の脅威は去ったが、まだ暴れ狂うドラゴンたちと旧レイノアの支配下にあるとされる魔族がいる。
ハドリーとしては、その「魔族がいる」という現場をこの目で確かめたいと思っていた。それができて初めて外交局へ情報隠蔽の追及ができる。
そのためにも、もう少し旧レイノア王都へ滞在しておきたい。
さらに言えば、旧レイノア城にできるだけ近づき、その現場を目撃したい。
――だが、消耗した今の戦力でどこまでできるのか、それが疑問だ。
それに何より、向こうには人質がいる。
すでに派手な戦闘を繰り広げている以上、禁竜教側に「侵入者あり」の情報は伝わっているだろう。それがもしハルヴァからの刺客だと断定されたら、その場で交渉決裂なんて事態にもなりかねない。決裂とまではいかなくとも、ハルヴァ側が不利になる可能性は大いにある。そうなったら、竜騎士団の立場はますます危うくなるだろう。
「見つからずに魔族の存在を確認する……こいつは骨が折れるな」
戦闘になれば、こちらにはトリストンがいる。
だが、そもそも禁竜教側と戦闘になるようなことがあってはならないのだ。
「ここらが引き際か……いや、それにしても……」
悩めるハドリーは何度も思考を繰り返し、やがて――夜が明けた。
◇◇◇
朝日が大地を照らし出す頃、ハルヴァ城では、
「進めぇ!」
竜騎士団長ガブリエルの号令により、スウィーニーをトップとする交渉団が旧レイノア王都へ向けて出発した。
ヒューズ・スコルテン。
ジェイク・マヒーリス。
ファネル・スミルノフ。
ドラン・ドートラン。
主力の大半をつぎ込んだ、およそ交渉団とは思えぬ大軍勢。
「自分が騎士団へ入ってからはもっとも大規模な陣容でありますな」
「俺もだ。随分と禁竜教を警戒しているんだな」
ファネルとドランが首を捻る。その横で、
「一国の、それも4大国家のひとつであるハルヴァに真正面からケンカを吹っかけてきやがったんだ。これは国の威信をかけている――俺たちを舐めたらこうなるぞって見せしめに近いだろうな」
ジェイクが解説を入れると、2人は納得したようだった。
戦力はそれだけではない。
《銀竜》メアンガルド。
《歌竜》ノエルバッツ。
《樹竜》キルカジルカ。
リドリッジによって連れ帰された3匹の竜人族も入っていた。
「ソータさん抜きで戦うのって……なんだか不安です」
ノエルが不安げに呟く。
「これも慣れよ。危険な戦場に戦闘力のない人間がいても危険なだけだし」
慣れた様子のキルカがフォローする。メアは、
「ノエル、今回は必ず戦うというわけじゃない。交渉がうまくいけば、我らは御役御免。先にリンスウッド・ファームへ戻り、ソータやキャロルの帰りを待とう」
「メア……」
「我はソータもキャロルもブリギッテもアンジェリカも――この国の人たちが好きだ。好きな人たちを守るために戦う……我らの力の使い道として、これに勝るものはない。そうは思わないか?」
「……ですね」
キルカとメアに励まされ、ノエルも覚悟を決めた。
一方、馬車では、
「いやいや、ここまで整った戦力の行進を見るのは圧巻ですなぁ。昼過ぎには到着できる見込みですが、この軍勢を見た禁竜教の教団員どもの焦った顔が目に浮かびますよ」
周囲を竜騎士団で守られた馬車に乗ったリドリッジは、揉み手で向かい側に座るスウィーニーへ、これまたご機嫌取りとしか思えない発言をする。だが、肝心のスウィーニーは上の空であった。
「す、スウィーニー様?」
「ああ……すまん。これからの交渉で頭がいっぱいでな」
「そんな! これまで数多の成立困難と言われた交渉をこなしてきたスウィーニー様が、たかが宗教団体ごときの親玉を相手に苦悩なされるなど!」
「そうでもない。いかなる交渉事であっても、慢心や油断は許されない。いかなる事態が起きても冷静さを失わないよう、あらゆる状況を想定し、それに対して万全の対応を取るための準備は怠ってはならない」
「ははぁ……そこまで国家のことをお考えとは! このリドリッジ、感動致しました!」
「そうかしこまらなくてもよい。竜人族たちを連れ戻したおまえの功績は、この交渉が終わった後にきちんと公の場で称えるつもりだ。相応の褒美も用意している」
「こ、光栄の極みにございます!」
頭を下げるリドリッジ。
その顔は酷く歪んでいた。
(ふふふ、これでようやく俺も甘い蜜を啜れるってわけだ)
リドリッジの下卑た笑みを尻目に、スウィーニーは敵の狙いを分析していた。
あの書面から察するに、敵は恐らく旧レイノア王国でそれなりの役職か、その手の人物と深い交流があった人物で――国土譲渡に関する外交局の《密約》について知っている者。
大方、復讐の類だろう。
対応を誤れば、自分は大罪人として裁かれる。だが、見方を変えれば、これは千載一遇の好機と言えた。うまく立ち回れば、これまで外交局の周囲を嗅ぎ回っていた国防局と身内でありながら不信感を募らせていた革新派を一掃できる。
問題は黒幕が何者であるか、だが。
(恐らく……ヤツか)
スウィーニーには、禁竜教の黒幕が誰であるのか、その見当がついていた。
それほど、印象深く残っていたのだ――最後まで抵抗していたあの男が。
(俺を殺すつもりでいるのだろうが……そうはいかんぞ)
敵の正体が予想通りならば、なりふり構わず自分を殺しに来る可能性もある。この大軍勢を編制した理由は魔族への対抗というだけでなく、その予防策としての役割も担っていた。
すべてがスウィーニーの思惑通りに進むのか――結末はすぐそこまで迫っていた。
◇◇◇
「うーん……何もなし、か」
国防大臣秘書官のビリー・ベルガ―は、不審な死を遂げた元レイノア王国の人間であるバラン・オルドスキーが暮らしていた家に数名の部下を率いて調査に訪れていた。
そこは人里離れた森の中にあった。
「しっかし、またなんでこんな辺鄙な場所で暮らしていたのかねぇ」
家の周りの様子から、恐らくこのバラン・オルドスキーという人物は人との関わりを極力なくし、ここで自給自足の生活を行っていたようだ。
その家を詳しく調査すれば、外交局の闇に迫れるかもしれないと思っていたが、どうも空振りに終わったようだ。
「すでに交渉団は旧レイノアへ向けて発った……早いとこ確証を掴まないと、このままズルズル外交局の描くシナリオ通りになっちまうかもな」
外交局の思い描くシナリオ――それは、竜騎士団を支配下に置くこと。
それだけは避けたい。
なんとしても。
しかし、何も証拠がないのではとあきらめかけていると、
「ビリー秘書官!」
部下の1人が叫んだ。
「どうした!」
「こちらの部屋に地下へ続く隠し階段があります」
「なんだと!」
ビリーがその部屋へ入ると、たしかに床の一部が隠し扉になっており、そこを開けると地下へ続く階段があった。
「地下室……なんだってこんなものを……」
試しに、部屋に転がっていた石ころを放り投げてみる。
カランカランカラン……
「結構深いな……おい、ランプを」
「はっ!」
発光石を埋め込んで作ったランプを片手に、ビリーたちは地下へと進む。階段を下りきりさらに前進すると、少しだけ開けた空間に出た。
「うっ!? すげぇ臭いだ……」
部屋に入った途端、鼻をついた異臭。原因は、その部屋に放置されていた食料が腐っていたために発生した腐敗臭だった。
「ひでぇ部屋だが、なんのためにこんなのを作ったんだ?」
「ひ、秘書官! あれを!」
部下の男が何かを発見し、ランプでそれを照らす。
それは4つの麻袋であった。
その中には、
「! こ、こいつは!?」
ぎっしりと金貨や紙幣が詰め込まれていた。
「たまげたな……こりゃハルヴァで働く人間の生涯賃金を遥かに越える大金だぞ」
「な、なぜ、バラン・オルドスキーがこんな金を……」
「それだけじゃない。これだけの金を持ちながら、なぜこんな貧しい生活をしていたか、だろう。……手を付けるなよ、押収品だからな」
「付けられませんよ……なんだか不気味で」
「……同感だな」
まるで紙くずと石ころを扱うような無神経さで放置されていた金貨と紙幣。それがなんだかとても気味悪く感じた。
「一応、金貨や紙幣が偽造されたものでないか検査しておく必要があるな。――ん?」
一旦部屋から出ようとしたビリーは、室内に唯一存在していた家具――古びた机の上に何かが置かれていることに気づいた。
「これは?」
手に取ってみると、それは――バラン・オルドスキーの日記だった。
「もしや!」
ビリーはその日記の内容に目を通す。
そこに記されていたものは、
「な、なんてこった……こいつが明るみに出たら……」
手が震える。
そこにあったのは、まさに外交局とレイノアの真実が綴られていた。
「ひ、秘書官?」
「……すぐに戻るぞ。そしてブロドリック大臣へ報告だ」
「ほ、報告ですか?」
「ああ」
ビリーは日記を閉じて、
「俺たちはとうとう――外交局の尻尾を掴んだ」
疲弊しきった騎士たちは、交代で見張りを立てながら休息を取っていた。
獣人族の脅威は去ったが、まだ暴れ狂うドラゴンたちと旧レイノアの支配下にあるとされる魔族がいる。
ハドリーとしては、その「魔族がいる」という現場をこの目で確かめたいと思っていた。それができて初めて外交局へ情報隠蔽の追及ができる。
そのためにも、もう少し旧レイノア王都へ滞在しておきたい。
さらに言えば、旧レイノア城にできるだけ近づき、その現場を目撃したい。
――だが、消耗した今の戦力でどこまでできるのか、それが疑問だ。
それに何より、向こうには人質がいる。
すでに派手な戦闘を繰り広げている以上、禁竜教側に「侵入者あり」の情報は伝わっているだろう。それがもしハルヴァからの刺客だと断定されたら、その場で交渉決裂なんて事態にもなりかねない。決裂とまではいかなくとも、ハルヴァ側が不利になる可能性は大いにある。そうなったら、竜騎士団の立場はますます危うくなるだろう。
「見つからずに魔族の存在を確認する……こいつは骨が折れるな」
戦闘になれば、こちらにはトリストンがいる。
だが、そもそも禁竜教側と戦闘になるようなことがあってはならないのだ。
「ここらが引き際か……いや、それにしても……」
悩めるハドリーは何度も思考を繰り返し、やがて――夜が明けた。
◇◇◇
朝日が大地を照らし出す頃、ハルヴァ城では、
「進めぇ!」
竜騎士団長ガブリエルの号令により、スウィーニーをトップとする交渉団が旧レイノア王都へ向けて出発した。
ヒューズ・スコルテン。
ジェイク・マヒーリス。
ファネル・スミルノフ。
ドラン・ドートラン。
主力の大半をつぎ込んだ、およそ交渉団とは思えぬ大軍勢。
「自分が騎士団へ入ってからはもっとも大規模な陣容でありますな」
「俺もだ。随分と禁竜教を警戒しているんだな」
ファネルとドランが首を捻る。その横で、
「一国の、それも4大国家のひとつであるハルヴァに真正面からケンカを吹っかけてきやがったんだ。これは国の威信をかけている――俺たちを舐めたらこうなるぞって見せしめに近いだろうな」
ジェイクが解説を入れると、2人は納得したようだった。
戦力はそれだけではない。
《銀竜》メアンガルド。
《歌竜》ノエルバッツ。
《樹竜》キルカジルカ。
リドリッジによって連れ帰された3匹の竜人族も入っていた。
「ソータさん抜きで戦うのって……なんだか不安です」
ノエルが不安げに呟く。
「これも慣れよ。危険な戦場に戦闘力のない人間がいても危険なだけだし」
慣れた様子のキルカがフォローする。メアは、
「ノエル、今回は必ず戦うというわけじゃない。交渉がうまくいけば、我らは御役御免。先にリンスウッド・ファームへ戻り、ソータやキャロルの帰りを待とう」
「メア……」
「我はソータもキャロルもブリギッテもアンジェリカも――この国の人たちが好きだ。好きな人たちを守るために戦う……我らの力の使い道として、これに勝るものはない。そうは思わないか?」
「……ですね」
キルカとメアに励まされ、ノエルも覚悟を決めた。
一方、馬車では、
「いやいや、ここまで整った戦力の行進を見るのは圧巻ですなぁ。昼過ぎには到着できる見込みですが、この軍勢を見た禁竜教の教団員どもの焦った顔が目に浮かびますよ」
周囲を竜騎士団で守られた馬車に乗ったリドリッジは、揉み手で向かい側に座るスウィーニーへ、これまたご機嫌取りとしか思えない発言をする。だが、肝心のスウィーニーは上の空であった。
「す、スウィーニー様?」
「ああ……すまん。これからの交渉で頭がいっぱいでな」
「そんな! これまで数多の成立困難と言われた交渉をこなしてきたスウィーニー様が、たかが宗教団体ごときの親玉を相手に苦悩なされるなど!」
「そうでもない。いかなる交渉事であっても、慢心や油断は許されない。いかなる事態が起きても冷静さを失わないよう、あらゆる状況を想定し、それに対して万全の対応を取るための準備は怠ってはならない」
「ははぁ……そこまで国家のことをお考えとは! このリドリッジ、感動致しました!」
「そうかしこまらなくてもよい。竜人族たちを連れ戻したおまえの功績は、この交渉が終わった後にきちんと公の場で称えるつもりだ。相応の褒美も用意している」
「こ、光栄の極みにございます!」
頭を下げるリドリッジ。
その顔は酷く歪んでいた。
(ふふふ、これでようやく俺も甘い蜜を啜れるってわけだ)
リドリッジの下卑た笑みを尻目に、スウィーニーは敵の狙いを分析していた。
あの書面から察するに、敵は恐らく旧レイノア王国でそれなりの役職か、その手の人物と深い交流があった人物で――国土譲渡に関する外交局の《密約》について知っている者。
大方、復讐の類だろう。
対応を誤れば、自分は大罪人として裁かれる。だが、見方を変えれば、これは千載一遇の好機と言えた。うまく立ち回れば、これまで外交局の周囲を嗅ぎ回っていた国防局と身内でありながら不信感を募らせていた革新派を一掃できる。
問題は黒幕が何者であるか、だが。
(恐らく……ヤツか)
スウィーニーには、禁竜教の黒幕が誰であるのか、その見当がついていた。
それほど、印象深く残っていたのだ――最後まで抵抗していたあの男が。
(俺を殺すつもりでいるのだろうが……そうはいかんぞ)
敵の正体が予想通りならば、なりふり構わず自分を殺しに来る可能性もある。この大軍勢を編制した理由は魔族への対抗というだけでなく、その予防策としての役割も担っていた。
すべてがスウィーニーの思惑通りに進むのか――結末はすぐそこまで迫っていた。
◇◇◇
「うーん……何もなし、か」
国防大臣秘書官のビリー・ベルガ―は、不審な死を遂げた元レイノア王国の人間であるバラン・オルドスキーが暮らしていた家に数名の部下を率いて調査に訪れていた。
そこは人里離れた森の中にあった。
「しっかし、またなんでこんな辺鄙な場所で暮らしていたのかねぇ」
家の周りの様子から、恐らくこのバラン・オルドスキーという人物は人との関わりを極力なくし、ここで自給自足の生活を行っていたようだ。
その家を詳しく調査すれば、外交局の闇に迫れるかもしれないと思っていたが、どうも空振りに終わったようだ。
「すでに交渉団は旧レイノアへ向けて発った……早いとこ確証を掴まないと、このままズルズル外交局の描くシナリオ通りになっちまうかもな」
外交局の思い描くシナリオ――それは、竜騎士団を支配下に置くこと。
それだけは避けたい。
なんとしても。
しかし、何も証拠がないのではとあきらめかけていると、
「ビリー秘書官!」
部下の1人が叫んだ。
「どうした!」
「こちらの部屋に地下へ続く隠し階段があります」
「なんだと!」
ビリーがその部屋へ入ると、たしかに床の一部が隠し扉になっており、そこを開けると地下へ続く階段があった。
「地下室……なんだってこんなものを……」
試しに、部屋に転がっていた石ころを放り投げてみる。
カランカランカラン……
「結構深いな……おい、ランプを」
「はっ!」
発光石を埋め込んで作ったランプを片手に、ビリーたちは地下へと進む。階段を下りきりさらに前進すると、少しだけ開けた空間に出た。
「うっ!? すげぇ臭いだ……」
部屋に入った途端、鼻をついた異臭。原因は、その部屋に放置されていた食料が腐っていたために発生した腐敗臭だった。
「ひでぇ部屋だが、なんのためにこんなのを作ったんだ?」
「ひ、秘書官! あれを!」
部下の男が何かを発見し、ランプでそれを照らす。
それは4つの麻袋であった。
その中には、
「! こ、こいつは!?」
ぎっしりと金貨や紙幣が詰め込まれていた。
「たまげたな……こりゃハルヴァで働く人間の生涯賃金を遥かに越える大金だぞ」
「な、なぜ、バラン・オルドスキーがこんな金を……」
「それだけじゃない。これだけの金を持ちながら、なぜこんな貧しい生活をしていたか、だろう。……手を付けるなよ、押収品だからな」
「付けられませんよ……なんだか不気味で」
「……同感だな」
まるで紙くずと石ころを扱うような無神経さで放置されていた金貨と紙幣。それがなんだかとても気味悪く感じた。
「一応、金貨や紙幣が偽造されたものでないか検査しておく必要があるな。――ん?」
一旦部屋から出ようとしたビリーは、室内に唯一存在していた家具――古びた机の上に何かが置かれていることに気づいた。
「これは?」
手に取ってみると、それは――バラン・オルドスキーの日記だった。
「もしや!」
ビリーはその日記の内容に目を通す。
そこに記されていたものは、
「な、なんてこった……こいつが明るみに出たら……」
手が震える。
そこにあったのは、まさに外交局とレイノアの真実が綴られていた。
「ひ、秘書官?」
「……すぐに戻るぞ。そしてブロドリック大臣へ報告だ」
「ほ、報告ですか?」
「ああ」
ビリーは日記を閉じて、
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