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レイノアの亡霊編
第134話 小休止
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颯太が次の交渉人の準備として1時間の猶予をもらった。
エインはより専門的な治療を受けるため、ハルヴァ王都へと移送されることとなった。
ハルヴァを脅そうとした禁竜教のトップだった男のため、そのような行為な反感を呼ぶ可能性もあったが、そのような声は誰からも上がらなかった。
竜騎士団時代のエインを知っている者たちが多かったため、彼の人間性を考えれば、「私利私欲ためにこのようなマネをするとは思えない。きっと何かわけがあるに違いない」と見ている者が大多数だった。
スウィーニーが別室で教団員たちから身体チェックを受けている中、ガブリエルは数名の騎士を城門前に呼び寄せて今後の対策を検討することとなった。
そこには、新しい交渉人の用意が済むまで待ってくれと提案した颯太の姿もあった。
「それで、ソータ殿――新しい交渉人とは誰なのだ?」
ガブリエルがたずねると、颯太はためらいもなく、
「ダリス女王陛下です」
そう言い放つ。
途端に、周囲は騒然となった。
「ダリス女王陛下だって」
「領地譲渡の件以来、公の場に姿を見せなかったはずだが」
「死亡したという話も聞いたことがあるぞ」
ざわざわざわ。
騒がしさが増していくのを止めるため、ガブリエルが「ううん!」と軽く咳をする。静かになってから、
「本当にダリス女王が交渉の場にやってくるのか?」
「間違いありません。今、そのための準備をしているところです」
颯太は自信たっぷりに答える。
その様子から、嘘ではないようだとガブリエルは判断した。――もっとも、颯太がこの場面でそんな悪趣味な嘘をつくとは思えない。
だが、騎士たちが話していたように、領地譲渡が行われて以降、その行方がわからなくなっていたダリス女王が、なぜ今になって立ち上がったのか――ガブリエルはそこが気になっていた。なので、
「ソータ殿、できれば交渉の前に一度ダリス女王にお会いしたいのだが……可能だろうか」
「問題ないと思います。城の2階にいらっしゃいますよ」
「わかった。――ジェイク、君も一緒に来てくれ」
「はっ!」
ガブリエルはジェイクを連れて城の2階へ――ダリス女王のもとへと向かった。
残された者たちには待機命令が出された。
「ふぅ……」
ここで、颯太は一息をついた。
すでに辺りは真っ暗になっており、空には月が浮かんでいる。
思えば、南方領ガドウィンでバカンスを楽しんでいたはずが、国の未来を左右する大事な交渉に関わる事態にまで発展していた。
この世界に来てからいろんなことがあったが、その中でもトップクラスに濃い数日間を味わっている――そう思った。
エインの容態は気になるところではあるが、ノエルからもたらされた情報から、もしメアとキルカの2匹が「それ」を成功させたら、もしかしたらエインは助かるかもしれない。エインの命が助かれば、すべての謎が明かされる。
「ソータさん……」
適当な大きさの石に腰かけていた颯太に、ノエルが話しかける。
「ノエル、か――あ」
ふと、颯太はあることを思いつく。
ノエルの歌の力――あれでエインの容態を回復させることはできるのではないか。
期待に胸を膨らませた颯太であったが、ノエルの返答は「ノー」だった。
石化を戻したり、狂気に暴れるドラゴンを鎮められる効力はあっても、弱っている人間をよみがえらせることはできないと言う。
「そううまくはいかないか……」
「ごめんなさい……」
「ああ、いや、いいんだよ。ノエルは何も悪くない。――それで、俺に何か話があったんじゃないのか?」
「いえ、あの……とっても疲れた顔をしていたので、大丈夫かなって」
ノエルは心配そうにたずねてくるが――むしろ颯太としては、
「すっかり仲良しだな」
「え?」
ノエルの右腕にしがみつくトリストンが目についた。
「お姉ちゃん……」
上目遣いにノエルを見つめるトリストン。その仕草に、さすがのノエルも「にゅっ?!」と変な声を出したと思ったら一生懸命トリストンの頭を撫ではじめる。
見ていて微笑ましい光景だが、本題から外れてしまったので路線を修正。
「ところでノエル、さっきの話だけど」
「あ、は、はい!」
正気に戻ったノエルは、先ほど颯太に話した内容を改めて説明する。
もし実現すれば最高なのだが、一歩間違えば――さらに問題がこじれてしまうかもしれない。
ノエルもそれを心配しているようで、
「あの、ごめんなさい……勝手なマネをしてしまって」
「いや、きっと大丈夫だよ。――それに、もし俺がそのことを思いついていたら、きっとメアとキルカに同じことを頼んでいただろうし」
「ソータさん……」
「やっぱりパパは優しいね」
トリストンは思わず撫でたくなる笑顔でそう言った。
トリストンの影の中には、颯太たちを襲ったダヴィドをはじめとする獣人族たちが捕らえられている。
その事実を直接スウィーニー本人へ突きつけたらどうかとも提案したが、スウィーニーと彼らを結びつける決定的な証拠は切り札としてとっておきたいというガブリエルの指示により未だ伏せられたままとなっていた。
というのも、国防局から送られた伝令が、ある情報を届けてくれていた。
それによると、ある有力な情報を国防局がキャッチしたため、今はその情報の裏付けを行っている最中なのだという
実は、1時間という時間設定を言い出したのはそのことを知っていたガブリエルだった。もちろん、その時間は裏付けを行うための時間稼ぎである。
もし――エインの症状がスウィーニーによってもたらされたとするなら、ダリス女王との交渉でも何かが起きるかもしれない。ダリス女王の身に異変が起きたら、今度こそこの交渉がお流れになってしまうだろう。
「このままダリス女王が交渉人としてスウィーニー大臣の悪事を暴露してくれれば……志半ばで退場していったエインさんの無念を晴らせる」
それどころか、これまでダリス女王を苦しめていた、その根源を断つことにつながってくるのだ。
すでに国防局の中でスウィーニーの包囲網は整いつつある。
だから、ここからの交渉は失われた王国――レイノアを思い続けた人々の魂の訴えとなっていく。
颯太がキュッと唇を噛みしめていたら、
「少しよろしいですか?」
ノエルたちの背後から声。
フライア・ベルナールだった。
「フライアさん? どうかしましたか?」
「いえ、あなたに一度お礼をしておかなくては思いまして。――人質解放が無事に行われたのはあなたのおかげです」
「そんな……俺は何もしていないですよ。元から禁竜教に、人質をどうこうするって選択はなかったみたいですし」
「ご謙遜を」
何気ない会話に思えたが、ふとフライアの顔が険しくなった。
「あの、ソータさん」
「なんですか?」
「先ほど少し聞こえてしまったのですが……エインディッツ・ペンテルス氏に代わって交渉をするのは元レイノア王国のダリス女王とうかがいましたが」
「ああ、そうなんですよ」
あっさりと答えて、颯太は口をつぐむ。
今のは外部に漏らしてはいけない情報だったかも、と後悔したところで遅い。すでにフライは颯太の告げた真実に目を見開いて驚いている。
「そう……ですか」
しかし、意外にも淡々とした様子でフライアはその場を立ち去った。
「? なんだったんだ?」
首を傾げる颯太とノエルとトリストン。
――だが、颯太たちに背を向けて歩くフライアの目には、うっすらと涙が浮かんでいた。
エインはより専門的な治療を受けるため、ハルヴァ王都へと移送されることとなった。
ハルヴァを脅そうとした禁竜教のトップだった男のため、そのような行為な反感を呼ぶ可能性もあったが、そのような声は誰からも上がらなかった。
竜騎士団時代のエインを知っている者たちが多かったため、彼の人間性を考えれば、「私利私欲ためにこのようなマネをするとは思えない。きっと何かわけがあるに違いない」と見ている者が大多数だった。
スウィーニーが別室で教団員たちから身体チェックを受けている中、ガブリエルは数名の騎士を城門前に呼び寄せて今後の対策を検討することとなった。
そこには、新しい交渉人の用意が済むまで待ってくれと提案した颯太の姿もあった。
「それで、ソータ殿――新しい交渉人とは誰なのだ?」
ガブリエルがたずねると、颯太はためらいもなく、
「ダリス女王陛下です」
そう言い放つ。
途端に、周囲は騒然となった。
「ダリス女王陛下だって」
「領地譲渡の件以来、公の場に姿を見せなかったはずだが」
「死亡したという話も聞いたことがあるぞ」
ざわざわざわ。
騒がしさが増していくのを止めるため、ガブリエルが「ううん!」と軽く咳をする。静かになってから、
「本当にダリス女王が交渉の場にやってくるのか?」
「間違いありません。今、そのための準備をしているところです」
颯太は自信たっぷりに答える。
その様子から、嘘ではないようだとガブリエルは判断した。――もっとも、颯太がこの場面でそんな悪趣味な嘘をつくとは思えない。
だが、騎士たちが話していたように、領地譲渡が行われて以降、その行方がわからなくなっていたダリス女王が、なぜ今になって立ち上がったのか――ガブリエルはそこが気になっていた。なので、
「ソータ殿、できれば交渉の前に一度ダリス女王にお会いしたいのだが……可能だろうか」
「問題ないと思います。城の2階にいらっしゃいますよ」
「わかった。――ジェイク、君も一緒に来てくれ」
「はっ!」
ガブリエルはジェイクを連れて城の2階へ――ダリス女王のもとへと向かった。
残された者たちには待機命令が出された。
「ふぅ……」
ここで、颯太は一息をついた。
すでに辺りは真っ暗になっており、空には月が浮かんでいる。
思えば、南方領ガドウィンでバカンスを楽しんでいたはずが、国の未来を左右する大事な交渉に関わる事態にまで発展していた。
この世界に来てからいろんなことがあったが、その中でもトップクラスに濃い数日間を味わっている――そう思った。
エインの容態は気になるところではあるが、ノエルからもたらされた情報から、もしメアとキルカの2匹が「それ」を成功させたら、もしかしたらエインは助かるかもしれない。エインの命が助かれば、すべての謎が明かされる。
「ソータさん……」
適当な大きさの石に腰かけていた颯太に、ノエルが話しかける。
「ノエル、か――あ」
ふと、颯太はあることを思いつく。
ノエルの歌の力――あれでエインの容態を回復させることはできるのではないか。
期待に胸を膨らませた颯太であったが、ノエルの返答は「ノー」だった。
石化を戻したり、狂気に暴れるドラゴンを鎮められる効力はあっても、弱っている人間をよみがえらせることはできないと言う。
「そううまくはいかないか……」
「ごめんなさい……」
「ああ、いや、いいんだよ。ノエルは何も悪くない。――それで、俺に何か話があったんじゃないのか?」
「いえ、あの……とっても疲れた顔をしていたので、大丈夫かなって」
ノエルは心配そうにたずねてくるが――むしろ颯太としては、
「すっかり仲良しだな」
「え?」
ノエルの右腕にしがみつくトリストンが目についた。
「お姉ちゃん……」
上目遣いにノエルを見つめるトリストン。その仕草に、さすがのノエルも「にゅっ?!」と変な声を出したと思ったら一生懸命トリストンの頭を撫ではじめる。
見ていて微笑ましい光景だが、本題から外れてしまったので路線を修正。
「ところでノエル、さっきの話だけど」
「あ、は、はい!」
正気に戻ったノエルは、先ほど颯太に話した内容を改めて説明する。
もし実現すれば最高なのだが、一歩間違えば――さらに問題がこじれてしまうかもしれない。
ノエルもそれを心配しているようで、
「あの、ごめんなさい……勝手なマネをしてしまって」
「いや、きっと大丈夫だよ。――それに、もし俺がそのことを思いついていたら、きっとメアとキルカに同じことを頼んでいただろうし」
「ソータさん……」
「やっぱりパパは優しいね」
トリストンは思わず撫でたくなる笑顔でそう言った。
トリストンの影の中には、颯太たちを襲ったダヴィドをはじめとする獣人族たちが捕らえられている。
その事実を直接スウィーニー本人へ突きつけたらどうかとも提案したが、スウィーニーと彼らを結びつける決定的な証拠は切り札としてとっておきたいというガブリエルの指示により未だ伏せられたままとなっていた。
というのも、国防局から送られた伝令が、ある情報を届けてくれていた。
それによると、ある有力な情報を国防局がキャッチしたため、今はその情報の裏付けを行っている最中なのだという
実は、1時間という時間設定を言い出したのはそのことを知っていたガブリエルだった。もちろん、その時間は裏付けを行うための時間稼ぎである。
もし――エインの症状がスウィーニーによってもたらされたとするなら、ダリス女王との交渉でも何かが起きるかもしれない。ダリス女王の身に異変が起きたら、今度こそこの交渉がお流れになってしまうだろう。
「このままダリス女王が交渉人としてスウィーニー大臣の悪事を暴露してくれれば……志半ばで退場していったエインさんの無念を晴らせる」
それどころか、これまでダリス女王を苦しめていた、その根源を断つことにつながってくるのだ。
すでに国防局の中でスウィーニーの包囲網は整いつつある。
だから、ここからの交渉は失われた王国――レイノアを思い続けた人々の魂の訴えとなっていく。
颯太がキュッと唇を噛みしめていたら、
「少しよろしいですか?」
ノエルたちの背後から声。
フライア・ベルナールだった。
「フライアさん? どうかしましたか?」
「いえ、あなたに一度お礼をしておかなくては思いまして。――人質解放が無事に行われたのはあなたのおかげです」
「そんな……俺は何もしていないですよ。元から禁竜教に、人質をどうこうするって選択はなかったみたいですし」
「ご謙遜を」
何気ない会話に思えたが、ふとフライアの顔が険しくなった。
「あの、ソータさん」
「なんですか?」
「先ほど少し聞こえてしまったのですが……エインディッツ・ペンテルス氏に代わって交渉をするのは元レイノア王国のダリス女王とうかがいましたが」
「ああ、そうなんですよ」
あっさりと答えて、颯太は口をつぐむ。
今のは外部に漏らしてはいけない情報だったかも、と後悔したところで遅い。すでにフライは颯太の告げた真実に目を見開いて驚いている。
「そう……ですか」
しかし、意外にも淡々とした様子でフライアはその場を立ち去った。
「? なんだったんだ?」
首を傾げる颯太とノエルとトリストン。
――だが、颯太たちに背を向けて歩くフライアの目には、うっすらと涙が浮かんでいた。
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