引退賢者はのんびり開拓生活をおくりたい

鈴木竜一

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5巻

5-3

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「ブリッツ、ウェンデル」
「心得ています、先生」
「まっ、やるしかないよね」

 迫りくる大軍を前にしても、連れてきたふたりの元教え子にひるむ様子は見られない。

「よし。俺とブリッツで前線を切り開く。ウェンデルは後方からの援護を頼むぞ」
「分かりました」
「了解です。さあて、どんな魔道具を使おうかなっと」

 すでに臨戦態勢りんせんたいせいのふたり。
 特にギアディスに対してはいろいろと思うところがあるようだから、そうなるのも頷ける。

「グローバーたちは俺たちが切り開いた道を通って敵の本陣ほんじんを叩いてくれ。向こうの指揮官の技量を考慮すればきっと突破できる」
「向こうというのはギアディス側のことですか?」
「そうだ――おそらく、ギアディス側はカイルを指揮官に指名しているだろう」

 かつて、俺の教え子だったカイル。
 彼は自身の実力以上の評価を受け続け、ついには大国ギアディスの騎士団に所属し、大部隊の指揮官にまで成り上がった。
 だが、それは彼の母親であるローズ・アリアロードがそう仕向けたからに過ぎない。
 元々あの人は自分の息子のカイルを次期騎士団長にしたいがために、成績の改ざんを要求してきたくらいだからな。
 学園長はそれで満足なのだろうが、現場で指揮下に入る兵士たちにとってはたまったものではないだろうな。俺も元騎士団だからその気苦労きぐろうはよく理解できる。
 ……戦況を考えると、ローズ学園長の夫でカイルの父親でもある元騎士団長、今は国王の右腕となっているが自ら前線に躍り出てくる可能性も考慮した方がいいかもしれない。
 今やすっかり腑抜ふぬけが多くなったギアディス騎士団だが、元団長の彼の実力は紛れもなく本物だ。

「もしかしたら、進撃してきている軍隊の中にいるかもしれないな」

 俺はそう呟いた。
 息子であるカイルに花を持たせるため、自身は裏方に徹しつつ、いざとなれば補佐役として指示を飛ばすかもしれない。プライドの高いカイルが他者からのアドバイスに耳を傾けるとは思えないが、父親が相手となれば話は変わってくるだろう。
 そうなってくると、今迫ってきている連合軍も油断ならないな。
 最初から油断するつもりはなかったが、より慎重に戦っていかなくてはならないだろう。
 気持ちを新たにしたところで「準備ができました」と、グローバーから報告を受ける。
 俺たち三人が先頭に立ち、国境付近へと移動を開始した。
 のんびりした、島での開拓生活を再開させるためにも、ヤツらにはお引き取り願おうか。



 第5話 出陣


 エストラーダ攻防戦がいよいよ幕を開けた。
 その初戦となる国境付近での陸上戦。
 これには俺とブリッツ、そしてウェンデルが先陣を切って、後続に控えるエストラーダ騎士団が進めるように道をつくる。

「さて、事前に決めた通りにいくぞ」
「作戦も何も、ブリッツひとりで完結させられるんじゃない?」
「相手が誰であろうと油断するなよ、ウェンデル」

 ギアディスに優れた指揮官はいないと言いつつも、さすがに実戦となればブリッツも気合を入れているな。逆にウェンデルの方はちょっと緩みすぎな気がする。
 とはいえ、彼もやる時はやる男だ。
 心配はいらないだろう。

「分かっているって。ちなみに作戦の内容はちゃんと覚えている?」
「当たり前だろ――突っ込んで斬りまくる」

 ウェンデルの質問にブリッツが答えた。

「それ作戦っていうのかなぁ……」

 苦笑いを浮かべるウェンデルだが、これは立派な作戦だ。
 ギアディス騎士団に所属していた頃、ブリッツは《雷鳴らいめい》という異名がつけられていた。
 これはとある任務で、雷鳴が鳴り終わるまでに彼が十体のモンスターを斬り捨てたという逸話いつわが由来だ。
 レゾン側がどれくらいブリッツの実力を把握しているかは不明だが、少なくともギアディス側はこの逸話を知っているだろう。それによほどしっかりした対策を取らない限りは、絶対に戦いたくないと思っているに違いない。
 それほど、ブリッツの実力は突出していた。
 曲がったことが大嫌い。
 不正や悪行を心から嫌う正義漢せいぎかん
 何より、彼は決して自分の実力を過信しない。
 ブリッツは相手との力量差をキッチリ把握しているのだろうが、たとえ楽勝だと分かっていても全力で勝ちにいく。
 それがブリッツの騎士道であった。

「ここがひとつ正念場しょうねんばになるだろうな……君の働きに期待させてもらうぞ、ブリッツ」
「オーリン先生、お任せください」

 剣を抜き、臨戦態勢を取るブリッツ。
 あの病弱少年が……本当に頼もしい背中になったな。
 やがて、俺たちの前に連合軍が姿を見せる。

「では行ってまいります」
「ああ、頼んだぞ」

 俺はその背中をポンと叩いて、ブリッツを送り出した。

「雷鳴の名に恥じない戦いを……」

 たったひとりで数万という敵と対峙たいじするブリッツ。
 剣を抜き、静かに構えるその姿は雄叫びを上げながら迫ってくる連合軍と対照的で、不思議な安心感を覚える。

「いざ――」

 ささやくような声が聞こえたかと思うと目の前からブリッツが消えた。
 と、思いきや、いつの間にか敵のすぐ目の前まで移動し、剣をひと振り。その強烈な衝撃によって数えきれないほどの騎士がちゅうを舞い、敵の陣形は一瞬にして崩壊した。

「相変わらずデタラメなスピードとパワーですねぇ」
「あの若さで聖騎士に選ばれるくらいだ。あれくらいはやってくれなくちゃな」

 ウェンデルと俺はその動きに感心していた。

「ですね。よーし、僕も負けていられないな」

 近接戦で圧倒するブリッツに対し、後方から支援するのがウェンデルの仕事だ。

「こんなこともあろうかと、トラップ系魔道具はすでに仕込んであるんだよね~」

 ブリッツの猛攻をかいくぐって進もうとする連合軍の騎士たちに対し、ウェンデルは魔道具でその進撃を防ぐ。

「まずはこの魔道具で先手を取るか」

 そう言ってウェンデルは、大砲の砲身を小さくしたような武器を背中から取り、空へ向かって放った。

「そっちに撃って大丈夫か?」
「問題ありません。あれには強力なしびれ効果のある植物のつるを編み込んで作った巨大ネットが仕込んであるんです」

 なるほど。
 彼の狙い通り、多くの騎士が巨大ネットに絡み取られて身動きが取れなくなっている。

「まだまだありますからね! これで敵の戦力を減らします!」
「なら、残った者たちは俺とエストラーダ騎士団で対応しよう」

 ここで、グローバー率いるエストラーダ騎士団とも合流し、流れに乗って一気に押し切ろう。
 ブリッツとウェンデルの活躍により、連合軍は大混乱に陥った。
 数万を超える軍勢がたったふたりの若者に翻弄ほんろうされるとは……まあ、どちらもたったひとりで高い戦闘力を有しているため、今さら驚きはしないし、これは容易に予想できた結果だ。
 そして、ふたりの快進撃は後方で控えているエストラーダ騎士団にも大きな勇気を与える。

「若者ふたりが道を切り拓いてくれたぞ! 我らもおくれを取るな!」
「「「「「おおおおおおおおおお!!!!」」」」」

 勇ましい雄叫びを上げながら、グローバーを先頭に突撃していく騎士たち。
 一方の連合軍は士気が大幅に下がっていた。

「ど、どうなっていやがる!」
「あんなバケモノがいるなんて聞いてねぇぞ!」
「た、助けてくれぇ!」

 何せ、たったひとりの若い騎士に数万の軍勢が押されているのだ。向こうからすれば、ブリッツが強大な力を秘めた魔王のように感じられるだろう。
 さらにそこへ、味方であるブリッツの戦いぶりに触発されたエストラーダ騎士団が雪崩なだみ、一気に形勢が俺たちの方へと傾く。
 兵士の数で言えば連合軍の方が圧倒的だが、その質では俺たちの方が数段上。
 それが如実にょじつに表れた。
 ――とはいえ、まだ安心はできない。
 兵士の数の差から、そこまでの早期決着は望めないだろう。
 それに連合軍としてもこのまま引き下がるわけにはいかず、自軍を鼓舞して何がなんでも押し切ろうとするはず。
 理想としてはこのまま怖気おじけづいて退却してもらいたいところだが……さすがにそううまくはいかないか。

「さすがに数が多いですね」

 俺のもとへやってきたグローバーが珍しく弱音を吐く。
 その不安はエストラーダの騎士たちにも伝播でんぱしているようで、先ほどまでの勢いが消えかけていた。
 彼らにとって、これほど大規模な戦闘は初めてだろう。
 最初の方は勢いに任せられたが、徐々に相手の兵力に心が揺らぎ始めているようだ。

「ディアズさんの情報通りなら、まだまだ数は増えるぞ」
「そうなんですよね……なんとか踏ん張ってみせます」

 俺の言葉に答えたグローバーの声色からは、疲労ひろうがうかがえた。
 彼がいつもおこなっている鍛錬を考えれば、これくらいで疲れるはずはないのだが……やはり精神的なプレッシャーが大きいか。
 他の騎士たちも同じだ。
 このままではこちら側の被害が拡大しかねない。
 ……仕方ない。
 エストラーダの騎士たちには一旦後退してもらい、倒し損ねた者たちを食い止める最後の防衛ラインを任せるとしよう。
 ブリッツとウェンデルの連携なら敗北はないが、ふたりであれだけの数をすべてさばき切るのは難しいだろう。
 となれば、ここからは俺も加勢しなくては。
 そう思って魔力を高め始めた時、どこからともなく雄叫びが聞こえてきた。

「な、なんだ?」

 まさか敵の別動隊か?
 事前の調査ではそのような動きを捉えられなかったが、もしかしたら巧妙こうみょうに隠していたのかもしれない。
 ――しかし、どうも様子がおかしい。
 こちらへ接近してくる軍勢は、明らかに連合軍とは違った気配をまとっている。
 では味方だろうか。
 でも、エストラーダに味方をしてくれそうな近隣諸国は思い当たらなかった。
 しばらくすると、迫りくる新たな軍勢が明らかとなる。

「えっ?」

 彼らを見た瞬間、戸惑ってしまった。
 なぜなら、馬に乗ってこちらへやってくる者たちは、みんな不揃いの格好をしており、どこかの国家に属するような集団ではなさそうだからだ。

「な、なんだ、あいつらは」
「新しい敵――では、なさそうだね」

 突然姿を見せた新勢力を前に、ブリッツもウェンデルも困惑している。
 もちろん、俺もグローバーもエストラーダの騎士たちも、その者たちを前に茫然ぼうぜんとしていた。
 一体……彼らの正体は何者なんだ?
 動揺していると、ひとりの兵士がこちらへ接近してくる。
 赤く長い髪を風になびかせながらやってきたその女性には見覚えがあった。

「久しぶりね、オーリン。元気そうで何よりだわ」

 ニコッと微笑んだ彼女は――

「レ、レティシア!?」

 ラシェルの母親で、今は反乱軍を率いていると聞いていたレティシアであった。
 かつてともにディアズ隊長が率いる部隊に所属し、数多あまたの戦いをともにした戦友であるレティシア。
 今はレゾンの悪政を正すために反乱軍のリーダーをしているというが……まさかここで再会を果たすなんて夢にも思っていなかった。

「何ボーッとしているのよ。あなたらしくないわね」
「――はっ!」

 レティシアの声で、俺はようやく我に返った。

「君の噂はいろいろと聞いているよ」
「私もよ。それに……大事な宝物が、あなたのところでお世話になっているみたいだし」

 彼女の言う宝物とは、きっと娘であるラシェルのことだろう。
 あの子も母親に会いたがっていたし、きっと喜ぶはずだ。
 ――けど、その前にやらなければならないことがある。

「レティシア、積もる話もあるが……」
「そうね。今は目の前の戦いに集中しましょう」

 そう言った直後、彼女は背負っていた大剣を豪快に振り回しながら構えた。
 相変わらずの怪力だな。
 武器は大きければ大きいほどいいというのが彼女の持論であり、今手にしている剣も彼女の身体とそれほど変わらないサイズという特大のもの。おそらく、力自慢のロレッタでもあれを自在に使いこなすのは困難だろう。
 だが、レティシアはそれを軽々と持ち上げ、兵たちを鼓舞してから敵陣へと突っ込んでいく。

「さあさあ! ここからが本番だよ! こんなヤツらさっさと蹴散らして戦いを終わらせないとね!」

 力いっぱい叫ぶと、周りの兵士たちはそれに呼応するように武器を掲げて叫んだ。
 ……変わらないなぁ。
 昔と変わらず、本当に頼もしい背中だ。
 ――っと、感心している場合じゃない。
 まだ戦いは続いているんだ。
 騎士として現役の頃は戦場のど真ん中で物思いにふけるなんてことはしなかったが、これも年のせいか……いや、というより、あまりにも実戦から離れすぎているというのが一番の原因だろうな。
 まあ、こういう形で現役復帰はしたくなかったが。
 とにかくすぐに現場の指揮官であるグローバーに事態を知らせる。
 ラシェルが島で暮らし始めた頃にグローバーにはレティシアの話をしていたのですぐに理解をしてくれた。

「そういうことなら……この状況を打破できますね!」

 グローバーはあとから参戦した反乱軍はこちらの味方であると他の騎士たちに伝え、協力して連合軍を攻めるように指示を出す。同じような内容をレティシアも自軍の兵士たちに話しておいたので、我々は大きな混乱を起こすことはなく、戦局だけが大きく変化していった。

「援軍とはありがたい!」
「しかもその軍隊のリーダーは、オーリン殿と旧知きゅうちの仲にある人物らしいぞ!」
「そいつは頼もしいな!」

 消えかけていたエストラーダ騎士団の闘志に再び火がともる。
 反乱軍は反乱軍で、エストラーダ側の全面協力が得られたとさらに勢いづいた。
 数で押し切ろうとしていた連合軍だったが、新たにこちらに反乱軍が加わったことで徐々に勢いを押し戻されていく。
 焦りを感じたのか、ついには後方にいた連合軍の部隊が撤退を始めているようだとエストラーダ兵から報告を受けた。

「どうやら……なんとかなりそうだな」

 連合軍との壮絶な戦い。
 その第一戦はまもなく決着を迎えそうだ。

「イケるぞ! このままヤツらを弾き返す!」

 騎士団を率いるグローバーの言葉に、こちら側の騎士たちは雄叫びを上げて応える。
 エストラーダ軍は個々の士気の高まりも相まって凄まじい戦闘力を発揮し、ついに数倍という兵力差を撥ね返して連合軍を撤退にまで追いやった。

「よっしゃああああっ!」
「俺たちが勝ったんだああああっ!」

 辺境の小国が、大国の連合軍に勝利する。
 エストラーダ騎士団の中には敵の大軍勢を目の当たりにして「もしかしたら負けるかもしれない」という気持ちが芽生えていた者もいただろう。
 ただ、俺は黄金世代が加勢している時点でこのような結果にはなるだろうと踏んでいたけどな。
 そしてその予想通り、俺たちは連合軍に勝利した。
 この事実はエストラーダ騎士団にとって大きな自信となるだろう。
 そんな俺たちの勝利を確実にしてくれたのが――レティシアとともに途中から参戦した反乱軍だった。

「ありがとう、レティシア。君たちのおかげで助かったよ」
「何言っているのよ。私たちが加勢をしなくても、あなたひとりが加われば戦局は変わったでしょう?」

 俺がレティシアに感謝を告げると、彼女はそう言った。

「いや、あれだけの軍勢を相手にするとなると、どうなっていたか」
謙遜けんそんしちゃって」

 お互いに勝利を喜び合ったあと、ほぼ同じタイミングで手を差し出し、俺とレティシアは硬い握手を交わす。

「こうしてともに戦場で戦うのは騎士団以来ね、オーリン」
「ああ……しかし、お互いがかつて所属していたギアディスの騎士団が相手とはな」
「皮肉と言うべきかしらね」

 この出来事に関しては、俺もレティシアも思わず表情が曇る。
 できれば、このような未来は迎えたくなかった。
 俺は怪我が原因で騎士団を去り、その後は教師の道を歩んだが……もし何もなかったなら今も騎士として戦っていただろう。
 だからこそ、古巣ふるすでもあるギアディス騎士団の現状をあわれに思ってしまう。
 それはレティシアも同じだった。
 そんなギアディスを変えてしまった人物たちがいる。
 歪んだ愛情で結ばれたアリアロード親子。
 さらに、そこへつけ込んだ支配欲に取りつかれるレゾン元老院。
 彼らは互いの欲望を満たすために結託し、そしてこの大規模な戦争を起こした。すでに戦火は大陸中へと飛び火しており、そう簡単には侵攻を止められない状態となっている。
 もしヤツらがその魔導兵器を手に入れてしまったら……世界は最悪の方向へと歩み始めるだろうな。
 ともかく、こうして連中を撃退できた。
 これで国境付近はしばらく静かになるだろう。
 残るは海上から攻めてこようとしている両国の部隊をどう退しりぞかせるか、だな。
 ……おそらく、ラウシュ島を制圧することこそがヤツらの真の目的だろう。
 島に攻めてくる軍勢の規模も、きっと段違いになると予想される。
 国王陛下には今回の件を報告し、俺たちは一旦ラウシュ島に戻って決戦に備えよう。
 おそらくその戦いが最終決戦となるだろう。
 レティシアたち反乱軍にはこのまま国境警備に当たってもらいたいものだが、向こうには向こうの都合があるだろうし、話をしてみないと。

「レティシア……君たちはこれからどうするつもりなんだ?」
「できれば、目的を同じとしているあなたたちと合流して、連合軍を叩きたいところなんだけど」

 俺の質問にレティシアは頼もしい言葉で答えた。

「こちらとしてもそれはお願いしたい。けど、その前にやらなければいけないことがある」
「分かっているわよ。エストラーダ国王に謁見えっけんできないか交渉してくれないかしら」
「っ! お安い御用だ」

 俺はレティシアに向かってそう言った。
 どうやら、レティシアも俺と同じ考えを持ってくれていたらしい。

「今のエストラーダは戦力が喉から手が出るほど欲しい状況だ。きっと国王陛下も認めてくださるはず。それに、ちょうどディアズさんも来ているし」
「えっ!? ディアズさんが!?」

 彼女にとっても、ディアズさんは元上司にあたる。
 久々に再会できると知って喜んでいるようだ。
 とはいえ、まだ戦いは第一戦が終わったばかり。
 今後さらに戦いが激化していくことを考えたら、戦力の補強は急務と言える。
 ディアズさんの時は、俺の元上司ということもあって国王陛下も迎え入れやすかったかもしれない。しかし、たとえレゾンを目の敵にしていると言っても、反乱軍という肩書だとそうもいかないだろう。
 なんせ、俺自身もレティシア以外の反乱軍のメンバーはまったく知らない顔ぶれだからな。
 過去や人間性も知らないので、正直どう転ぶか分からない面もある。
 しかし、リーダーであるレティシアについてはよく知っているし、そんな彼女についてきている彼らはきっと信頼できると予想がつく。
 レティシアは昔から人を見る目があったからな。
 彼女に見出されたメンバーとなれば、きっと大丈夫だろう。楽観的かもしれないが、正直、どういう形であれ、エストラーダ王国を陸上の攻撃から守れる戦力は欲しい。
 まずはグローバーへ持ちかけてみよう。



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