拝啓ご主人様私は貧乏公爵令嬢、爵位は家が上ですが貴方は大富豪です。

尾道小町

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貧乏過ぎてこのままでは口減らしされそうです。

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マリアン・バルドール公爵令嬢は極貧のためシャーロック・ビボレイ男爵家の侍女募集、面接を受けに男爵家へ徒歩で向かっていた。

バルドール家は由緒正しい公爵で、この国で王族の次に血筋で隣国の王族とも親戚関係であるが、3年前の飢饉で公爵家はその年の税収免除し食糧を民の為無料で配ったのと祖父の負債も公爵家が支払っており極貧に苦しむことになる、そのためマリアンが富豪の男爵家の求人に目が眩み面接を受ける事になる。





流石、富豪男爵であります、お城のような屋敷でピカピカ光っていますね。

執務室まで長い廊下に調度品が所々に置かれてあり我が家には無い物ばかりで、ガン見しておりました。

執事らしき方がノックをし部屋の中から『入れ』ドアを開けてもらい中にはいると、金髪碧眼、色白の20代前半の美丈夫がこちらを見ておりました。

男爵様の目の前に座るよう促され椅子に座り、マリアン・バルドール公爵令嬢ですと名のった。

「貴女の方が爵位は上で血筋も申し分ない御令嬢が男爵の侍女の求人募集で来られるとは何か魂胆があるのですか?」
ハッキリ聞きすぎたか?

「我が家は3年前の飢饉と祖父の負債もあり極貧に追い込まれ今ではもう売る物もありません、ですからこの求人募集にまいりました」


暫く何か考えている様子でニコっと笑い。
「俺にとって好機を逃すことはない俺と制約結婚をしてください期限は3年です俺にとっては貴女の爵位、貴女には俺の莫大な財産2人に利益をもたらします」

初めて合ったのに制約結婚って、でも、バルドール家にとって良い条件よね?

「3年たったら離婚なのですか?」
一応条件は確かめないとね。

「俺はどっちでも構いませんよ」


「解りました宜しく、お願い致します」





半年後、結婚式を盛大に行った。シャーロック様が婿養子になり私の実家の屋敷が、ボロボロなので修繕費を出してくれて暫くの間、シャーロック様の、お屋敷で共に生活することになりました。


「シャーロック様、家族共々お世話になります」

「こちらこそ宜しくお願い致します」





幸せに生活していたある日、女性がシャーロック様を訪ねてきました。
執務室で1時間程、話し私を睨んで帰ったのです。


シャーロック様が説明されました。
ドロシー・パンプス伯爵令嬢で元婚約者この方が婚約破棄すると言い出し破棄したのに今度は私と離婚して、ドロシー様と結婚して欲しいと言ってきたらしいのです。

勿論シャーロック様は断わったと仰いましたが何故か私の胸がチクリとしています、この痛みは何でしょうか?

何か、この時は解らず眠れぬ日々が続きました。





俺はマリアンが侍女の求人で現れた瞬間、好意を持った見た目は美しい翡翠色の瞳、王族特有の銀髪、だから制約結婚を持ち掛けたのだ。

この美貌、教養、血筋きっと気付いて婚約申し込みが殺到するはずだ。
3年の期限をもったのは彼女が受けやすいと考えたからだ。
勿論彼女が離婚を望んでも却下するつもりでいるが、彼女がいなくては俺は生きていけない手放す事は無理な話である。

ドロシーが俺を尋ねてきた時は今さら何しにきたんだと追い返した。






ドロシーがまた屋敷へ訪ねてきて。
「この前は、御免なさい今日は紅茶を持ってきたの最後に一緒に飲みましょうよ」
そう言いながら紅茶を淹れて彼の前に置いた。

「ああ解った」
俺は、カップの紅茶を飲み始め何かおかしいと感じていた。

「ドロシー媚薬を盛ったのか?だが俺には効かない出て行け」

カップをドロシーに投げつけ怒鳴っていた。

「ドアを開けてこの女を追い出せ」

「シャーロックどうしたの?」

「マリアン、この女を追い出してくれ」

ドロシーはシャーロックに、しがみついて離れないボルショイが荷物を持つように担いで門の外に投げ追い出した。

「次来ても出入り禁止だから来るな」

執事ボルショイに言われてドロシーは、かなりショックを受けていた。






ドロシーは何故シャーロックに執着するのか理解できなかった。

それはシャーロックも同じみたいで少し調べることにしたようだ。

1ヶ月後、解ったことは、ドロシーが婚約者に婚約破棄された原因は他の男と浮気したようだ。

妊娠していた事でパニックになりシャーロックに媚薬を盛って関係を持ったらシャーロックの子だと宣言して結婚しようと考えていたようだ。

「シャーロック様は媚薬効かなかったのですね?」

「毒とか媚薬は少しづつ飲んで免疫を作っていたからね、貴族や王族は盛られる可能性が高いからな俺のこと嫌いになったか?」

「いいえ大好きです、シャーロック様3年後延長してください死が二人を分かつまでお願いいたします」

「マリアン愛してる」
マリアンに優しいキスをした。










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