Treasure of life

月那

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【3】Astrophyllite

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「おい、まじで翔の方から接触してきたぞ」
 皇からの電話。
 それは彬がワンナイトで引っ掛けた女を抱いている時で。
 とりあえずイかせて腕の中でまったりしている女の子――多分年上――の髪を撫でながら、
「いいねえ」と一言。

「おま、何やってんの?」
「え? 今ねー、セックス中ー」
「んなこと訊いてねーわ」
「こおくん、詳細打合せしたいからさ、明日会おうよ」
 くふくふ笑いながら「じゃーね」と電話を切る。

「だあれ?」
 くるっくるの大きな目を向けられる。
 丸い目、細い腰、でも巨乳。これ、彬の好みの女の子のビジュ。
 でも。
「オトモダチ。それよか、さやちゃん、落ち着いた?」
「ん。さや、きもちーの大好きだもん。もっかい、しよ」

 キスをして、再開。
 するけれど、ばか丸出しな人間は基本的に好みじゃない。
 ま、えっちだけならビジュさえ抑えておけばいくらだって愉しめるから。
 彬のモノは女でも男でも、それさえあればいくらでも仕事をしてくれる。
 柔らかいおっぱいか、柔らかいお尻か。揉んで気持ち良ければ美味しく頂いて終了。
 今夜もふわっふわのEカップをやわやわと愉しんで、ピル飲んでるからナマで突っ込んでいいよって言うからそのままずこずこ思い切り突いて善がらせて。
 あんあん啼いてる声はそんなに好みではないけれど、まあ、中の感触は及第点ってことで、いろんな体勢からそれを味わうと、何回か気持ちよく射精して。
 内心“ご馳走様でした”とだけ言って、
「さやちゃん、またね」
 笑顔で家から追い出した。

 こんなの、全然いつものことで。
 自分の顔に釣られるばか女をテキトーに食って、性欲だけ満たせればどーだっていい。
 ただの暇つぶし。
 両親揃って仕事が忙しくなったのはもう、彬が中学に入る頃だったし、別に親がいないからといって何も困ることなんてなくて。

 家政婦が毎日ハウスキーピングしてくれているし、彬の夕食だってちゃんと用意されている。
 土曜日はともかく、日曜日は月に一度は無駄に家族揃っていたりもするし、何の問題もない普通の家庭だ。
 姉が、いないだけで。
 二年前から留学して、大きな休みがあればこっちに帰るけれど。
 人付き合いが良くて、誰からも愛される姉がいる頃は、姉の友人たちも彬のことを構ってくれて。
 男女問わず家に出入りしていた彼らに甘えていた彬だったから、自分で友人を作ることよりも彼らといることばかり優先していたから。

 肝心な姉がいなくなってから、この家に出入りする他人なんていなくなった。
 元々、授業さえ受けていれば勉強なんてする必要ない彬だったから、家にいたくないと思ったら姉の友人が経営しているバーで好きなだけ居て、好きなように過ごす。
 そこで気に入った人間がいれば、男女問わず持ち帰ってくる。
 そんな時間潰しな日常。

 だから。
 今は成親と翔で遊ぶ。
 あの二人で、愉しむ。
 イイ感じに引っ掻き回して、最終的に成親が自分のモノになればそれでいい。
 こんなのただのゲームだ。
 皇の電話から、上手くコトが進んでいるのは確かだから。
 次の一手を考える。

 さあ、続きを愉しもう。
 彬はニマニマと嗤いながら、一人、用意されていた夕食に手をつけた。
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