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借り物競争で最悪の札を引く男
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体育祭も終盤に差し掛かり、グラウンドの熱気は最高潮に達していた。
「さあ、次は注目の借り物競争! どんなお題が出るのかが勝敗を左右します!」
実況の声がスピーカーから響くと、観客席からも歓声が上がる。生徒たちの視線が一斉にスタートラインへと向けられた。
スタートラインには、次の競技に挑む選手たちが並んでいる。その中の一人、霧島要の姿があった。
「霧島ならどんなお題でも華麗にこなしそうだよな」
「むしろ盛り上げてくれそう!」
クラスメイトたちが期待を込めて話しているのを聞きながら、涼希は遠くからその様子をのんびりと眺めていた。
「俺には関係ないな…」
日陰に座り、水分補給をしながら気楽に競技を観戦するつもりだった。しかし、これが自分にとって最悪の展開へと繋がることを、このときの涼希はまだ知らない。
ピストルの合図が鳴り響くと、選手たちが一斉に走り出した。
「おお! 霧島、スタートダッシュ速い!」
「さすが運動神経抜群だな!」
グラウンドを駆ける選手たちの中で、要は他を寄せ付けないスピードでトップに立つ。余裕の表情を浮かべながら、お題の札が入った箱へと手を伸ばした。
「さて、霧島選手、最初にお題をゲットしました!」
実況が興奮気味に伝える中、要は小さく息を整えながら札を開く。そして、その瞬間。
「……」
要の表情が一瞬、微かに動いた。
「えええええ!!??」
観客席がどよめきに包まれる。
「なになに!? どんなお題!?」
「いや、これ…」
要は札を見つめたまま、ふっと笑みを浮かべる。
札に書かれていたのは、『好きな人を連れてこい!』という、極めて破壊力のあるお題だった。
「これは…大事件では?」
誰かが呟いた言葉が、グラウンドに響く歓声の中でも妙にくっきりと聞こえた。
「さあ、次は注目の借り物競争! どんなお題が出るのかが勝敗を左右します!」
実況の声がスピーカーから響くと、観客席からも歓声が上がる。生徒たちの視線が一斉にスタートラインへと向けられた。
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「霧島ならどんなお題でも華麗にこなしそうだよな」
「むしろ盛り上げてくれそう!」
クラスメイトたちが期待を込めて話しているのを聞きながら、涼希は遠くからその様子をのんびりと眺めていた。
「俺には関係ないな…」
日陰に座り、水分補給をしながら気楽に競技を観戦するつもりだった。しかし、これが自分にとって最悪の展開へと繋がることを、このときの涼希はまだ知らない。
ピストルの合図が鳴り響くと、選手たちが一斉に走り出した。
「おお! 霧島、スタートダッシュ速い!」
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「さて、霧島選手、最初にお題をゲットしました!」
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「……」
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「えええええ!!??」
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「いや、これ…」
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