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第42話 弟子達が帰ってきた

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こんなにゆっくり紅茶を飲んだのはいつだったろうか。
ソファーに埋もれ目を閉じるとそのまま夢の世界に行ってしまいそうだ。
ため息をつき紅茶を口に運ぶと、ノックの音で現実に戻される。
『どうぞ。』
アルノーが王女を連れて戻って来たのだ。『ハヤト様、失礼致します。セティア王女様のお屋敷の案内が終わりましたのでお連れ致しました。』
そのまま帰ってもらっても良かったのにと喉まで出た言葉を飲み込み作り笑いをする。
『ありがとう、アルノー。もう下がっていいよ。』
『それでは失礼致します。』
アルノーが部屋から出て行き、メイドが紅茶を淹れにくる。
『王女様、どうぞお座りください。この屋敷はどうでしたか?』
取り敢えず話題を振って見る。早く帰って欲しいのだが。
『と、とても素敵なお屋敷でしたわ。』
相変わらずよそよそしい態度でもじもじしている。
そして王女が話し出そうとした時、
荒々しいノックが響き、女性陣が雪崩れ込んでくる!
静かなひと時は完全に打ち砕かれたのだ。
『師匠!さっき、ギルドd・・』
パルがセティア王女を見つけて
『あっ!!お馬鹿王女!!!』
普通なら不敬罪で捕まる勢いである。しかしセティア王女は何も言わずに下を向いている。
『こら、パル!王女様の謝罪はもう受けた。
もう許してやれ!』
『ふーん。そうなんだ!師匠が許したなら良いよ・・あっ!!そうだ!王女様!王様に伝言お願い!』
王女は、突然振られてあたふたしていたが気を取り直しパルに答える。
『な、なんでしょうか?』
『ギルドマスターのロイドが貴族からお金をもらって貴族の横暴を見逃してたの!
たしか、エンフォード男爵とか言ってた!王様に言ってきつい罰を受けさせて!』
王女様はため息をつき頭を抱える。
『またエンフォード男爵ですか・・・。あそこの男達は問題ばかり起こす問題児なのです。近隣の貴族からも苦情が絶えないのです。』
『そうでしょうね・・。あんなクズでは救いようがありません。
でも私達が罰を与えておきましたよ!』
エマがニッコリ笑って首を傾げる。
俺はその笑顔がなんとなく嫌な予感がした。
『エマ、その人生きてるの、、?』
『多分生きてると思いますよ。全身の骨を砕いただけですから。まぁ、護衛の奴は2人とも両手脚バラバラにしましたけどね。』
エマがパルとエルにハイタッチしている。おそらくあちらさんは相当なお痛をしたのだろう。まぁ、死んではいないなら良いとしよう。
そう思っていると扉の外からギエンの声がする。
『師匠ー!帰りましたー!』と扉が開く。
『あー皆んな帰ってたんだな・・・
あっ!馬鹿王女!!』
王女は目を丸くしてまた顔を伏せてしまう。
『こら、ギエン!謝罪は受けたから許してやれ!』
『ふーん。じぁいいや!
そうだ!師匠、さっき魔石を寄越せって襲われたんだ!
確か、エンフォードの次男とか言ってたぞ!』
王女がまたため息をつき頭を抱える。
『また、エンフォードですか・・・全く。』
『ギエン、その次男はどうした?』
『あぁ、生きてるよ!つま先は無いけど。
襲って来た奴らはジンが叩っ斬ったよ!』
男性陣もハイタッチしている。

(あぁ、この展開はまずいやつだな。早く王女様に帰ってもらわないと面倒だな。)


神様の部屋
『弟子達も理不尽には容赦ないのぉー!』
『ふざけたクズがお仕置きされるのは気分が晴れるわ!!』
『今回はジンがカッコ良かったな!
〈死にたい奴は越えてこい!〉
痺れるねー!!』
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