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第110話 エルフォン王国の命運
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『これでこの子達の服を見繕って!
下着は1週間分あればいいわ!』
店主に金貨5枚を渡す。
『は、はい!!!ありがとうございます!!すぐに取り掛かります!!』
金貨5枚にテンションが上がる。
『ジルバ、ギルドに行って来るから子供達を頼むわよ。』
『はっ!かしこまりました。』
ジルバ達が切れの良いおじぎをする。
エマが直したばかりの扉を開けてギルドに入ると、ギルドマスターのバーニンが駆け寄って来る。
『エマ殿!聞きたい事があるから、中に来てくれないか?』
(もう耳に入ったのね・・・仕方ないか。)
エマは部屋に入りソファに身体を預ける。
バーニンが緊張な面持ちで切り出した。
『ネルバの屋敷が崩壊していたんだ。あれはエマ殿が関わっているのか?』
(やっぱりその件よね・・)
『そうよ。子供達を奴隷にして売り捌いていたのよ!
だからぶっ飛ばしてやったわ!』
『そ、そうだったのか。所でネルバはどうなったんだ?』
『あいつは3年前に魔人を復活させて奴隷にしていたの!
その魔人に殺されたわ!』
バーニンが目を見開く!
『な、な、なんだってぇぇぇぇ!!魔人を?!国家クラスの問題だぞ!!!
で、ま、魔人は?!魔人はどうしたんだ?!』
エマは紅茶を一口啜る。
(どうしようかしら・・・魔人を連れているなんて事は言えないし・・・でも悪さをしなければ良いのよね・・・)
『魔人はもう悪さはしないわ。悪さをしない条件で奴隷紋を消してあげたの。
また悪さをするなら私が何とかするわ。』
エマは本当の事を言いながら肝心な事をあやふやにする。
『魔人を?!魔人を解放したのか?!
王に何と説明をすれば良いんだ?!』
バーニンが頭を抱える。
(まあ、予定が狂うけど仕方ないわね、、)
『王様には私が説明してあげるわ。それに言いたい事もあるしね・・・』
カップを持つ手に力が入る。
『それと監禁されていた13人の子供達の保護をお願いするわ!』
バーニンは最初からそのつもりだった様で表情が明るくなる。
『そうか!そうしてくれると助かる。子供達の件は王都で保護してもらおうと思うのだがどうだ?』
『そうね、そうするわ。大きくて良い馬車にしてね。』
『あぁ、分かった。明日の朝ここに来てくれ。用意しておく。』
『じゃあ!よろしくね!』
エマは手を振りながら部屋を出て行き部屋の扉が閉まるとバーニンは大きなため息をつき肩の力を抜く。
(目の前にいるだけで凄い圧迫感だ・・・恐らく魔人も・・・)
エマが戻って来ると子供達が待っていた。
『あ!エマお姉ちゃんおかえり!!』
子供達がエマにしがみつく。
ジルバ達は羨ましそうに子供達を見ている。
(くっ!俺も子供になりたい・・・)
エマは頬を綻ばせる。
『ジルバ、子供達の事ありがとう。
明日、皆んなで王都へ行く事になったら子供達の護衛をよろしくね。』
ジルバ達はエマの役に立てる事が嬉しくてたまらないのだ。
『はっ!お任せください!全身全霊でお守りします!!』
ジルバ達は至極の表情を浮かべる。
(あぁ、エマ様からの労いの言葉・・・何と心地よい・・・)
『さあ!皆んな!宿に行ってお風呂に入るわよ!!』
『やったぁ!!!!』
『お風呂!お風呂!』
子供達がはしゃいで喜ぶ。
エマは子供達の元気な姿を見ながら少し安心する。
辛い経験をすると心に傷を負う事があるからだ。
エマが子供達を1人づつ洗っている。皆嬉しそうだ。皆ではしゃいで楽しそうに笑い走り回っている。
これが子供の本来の姿なんだと。この姿を取り上げる者はたとえ王族であっても許さないと改めて思うのであった。
夜、子供達は疲れて寝静まる。
エマは子供達の寝顔を見て思う。
この子達は運が良かった。
これまでどれだけの子供達が無理矢理売られて行ったのだろう、酷い目にあったのだろう、ひもじい思いをしたのだろうと思うとやり切れない気持ちになる。
明日の王様の言葉次第でエルフォン王国の命運が左右されるのであった。
下着は1週間分あればいいわ!』
店主に金貨5枚を渡す。
『は、はい!!!ありがとうございます!!すぐに取り掛かります!!』
金貨5枚にテンションが上がる。
『ジルバ、ギルドに行って来るから子供達を頼むわよ。』
『はっ!かしこまりました。』
ジルバ達が切れの良いおじぎをする。
エマが直したばかりの扉を開けてギルドに入ると、ギルドマスターのバーニンが駆け寄って来る。
『エマ殿!聞きたい事があるから、中に来てくれないか?』
(もう耳に入ったのね・・・仕方ないか。)
エマは部屋に入りソファに身体を預ける。
バーニンが緊張な面持ちで切り出した。
『ネルバの屋敷が崩壊していたんだ。あれはエマ殿が関わっているのか?』
(やっぱりその件よね・・)
『そうよ。子供達を奴隷にして売り捌いていたのよ!
だからぶっ飛ばしてやったわ!』
『そ、そうだったのか。所でネルバはどうなったんだ?』
『あいつは3年前に魔人を復活させて奴隷にしていたの!
その魔人に殺されたわ!』
バーニンが目を見開く!
『な、な、なんだってぇぇぇぇ!!魔人を?!国家クラスの問題だぞ!!!
で、ま、魔人は?!魔人はどうしたんだ?!』
エマは紅茶を一口啜る。
(どうしようかしら・・・魔人を連れているなんて事は言えないし・・・でも悪さをしなければ良いのよね・・・)
『魔人はもう悪さはしないわ。悪さをしない条件で奴隷紋を消してあげたの。
また悪さをするなら私が何とかするわ。』
エマは本当の事を言いながら肝心な事をあやふやにする。
『魔人を?!魔人を解放したのか?!
王に何と説明をすれば良いんだ?!』
バーニンが頭を抱える。
(まあ、予定が狂うけど仕方ないわね、、)
『王様には私が説明してあげるわ。それに言いたい事もあるしね・・・』
カップを持つ手に力が入る。
『それと監禁されていた13人の子供達の保護をお願いするわ!』
バーニンは最初からそのつもりだった様で表情が明るくなる。
『そうか!そうしてくれると助かる。子供達の件は王都で保護してもらおうと思うのだがどうだ?』
『そうね、そうするわ。大きくて良い馬車にしてね。』
『あぁ、分かった。明日の朝ここに来てくれ。用意しておく。』
『じゃあ!よろしくね!』
エマは手を振りながら部屋を出て行き部屋の扉が閉まるとバーニンは大きなため息をつき肩の力を抜く。
(目の前にいるだけで凄い圧迫感だ・・・恐らく魔人も・・・)
エマが戻って来ると子供達が待っていた。
『あ!エマお姉ちゃんおかえり!!』
子供達がエマにしがみつく。
ジルバ達は羨ましそうに子供達を見ている。
(くっ!俺も子供になりたい・・・)
エマは頬を綻ばせる。
『ジルバ、子供達の事ありがとう。
明日、皆んなで王都へ行く事になったら子供達の護衛をよろしくね。』
ジルバ達はエマの役に立てる事が嬉しくてたまらないのだ。
『はっ!お任せください!全身全霊でお守りします!!』
ジルバ達は至極の表情を浮かべる。
(あぁ、エマ様からの労いの言葉・・・何と心地よい・・・)
『さあ!皆んな!宿に行ってお風呂に入るわよ!!』
『やったぁ!!!!』
『お風呂!お風呂!』
子供達がはしゃいで喜ぶ。
エマは子供達の元気な姿を見ながら少し安心する。
辛い経験をすると心に傷を負う事があるからだ。
エマが子供達を1人づつ洗っている。皆嬉しそうだ。皆ではしゃいで楽しそうに笑い走り回っている。
これが子供の本来の姿なんだと。この姿を取り上げる者はたとえ王族であっても許さないと改めて思うのであった。
夜、子供達は疲れて寝静まる。
エマは子供達の寝顔を見て思う。
この子達は運が良かった。
これまでどれだけの子供達が無理矢理売られて行ったのだろう、酷い目にあったのだろう、ひもじい思いをしたのだろうと思うとやり切れない気持ちになる。
明日の王様の言葉次第でエルフォン王国の命運が左右されるのであった。
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