天才中学生高過ぎる知力で理不尽をぶっ飛ばす!

yoshikazu

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第112話 ザラフ盗賊団の頭

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『ジルバ達は子供達を見ててあげてね。
バーニンさんは一緒に来てもらうわ。』

『はっ!お任せください!』

バーニンは緊張しながら
『盗賊の実態を知るにはいい機会だな!』

『さあ!案内しなさい!逃げようとしても無駄よ!』
後ろからモーニングスターでつつきながら歩き出す。


『あんたザラフ盗賊団って言うのね。貴族御用達って本当なの?』

『そ、そうだ。貴族達の裏家業をやっている。奴隷や密売や暗殺だ・・・。』

『あんた達はクズの請負人なのね。平気でそんな事出来るのが信じられないわ!!』
吐き捨てる様に言う。

『ここだ。』
そこには森の中に建つ大きな屋敷が建っていた。
『没落した貴族の屋敷を買い取ったんだ。』

エマが【索敵】をすると中には15人と地下に8人の反応があった。

(思った通りだわ。ここにも監禁されている人がいる。)

『地下に案内しなさい!』
お頭の背中にモーニングスターを押し付ける。
『わ、分かった!!』
お頭は背中の痛みを覚えつつ窓から覗く男に合図する。

金属の扉を開けて中へ入ると埃っぽくじめじめしている。
中は意外と広く奥の牢屋に人影が見える。

『皆んな私の後ろにきて!私が守るから!!』
女の子の必死な声が聞こえる。

牢屋に近づくと女の子が子供達を庇う様に
後ろに隠してこちらを見ている。

エマが頬を綻ばせる。
『もう大丈夫よ。助けに来たわ!』

『早く開けなさい!!』
お頭の背中をモーニングスターでグリグリ押す。
『分かった!分かったから!!』
お頭の背中は既に真っ青になっていた。

エマは牢屋の中へ入り女の子を抱きしめる。
『よく頑張ったわね。子供達を守ってくれてありがとう。』

女の子は緊張の糸が切れた様に涙が溢れてエマにしがみつく。

『えぐっ・・うぐっ・・よがっだぁぁぁぁーー!!!』

エマは女の子の頭を撫でていると子供達もエマにしがみつく。
『さあ!こんな所早く出ましょう!お家に帰るわよ!』

子供達が牢屋から出るとお頭が斜め下を向いて黙っている。

『あんた、この子供達の姿を見て何も思わないの?何も感じないの?』
エマが諭す様に聞く。

お頭はチラッとエマの顔を見る。
『・・・何も感じねぇ事はねぇよ・・・』
目の前の光景を見て少し罪悪感を覚えたのであろう。
子供達の顔がまともに見れない自分がいた。

すると女の子が出口の扉のノブに手をかける。
それと同時にエマの【索敵】に15人の敵影の反応が出る!

『いけない!!開けないで!!』
エマが焦って叫ぶ!!

しかし女の子は扉を開けてしまった!
目の前には弓を番える男達!
弓が放たれるその瞬間!
女の子の前に立ちはだかる影!
『ぐあっ!!!』
女の子が恐る恐る顔を上げるとそこには背中に弓矢を浴びたお頭の姿があった。

『・・・へっ!綺麗事ばかり並べやがって・・・真似したくなっちまったじゃねーか・・・』

『お、お頭?!』

そして声を振り絞り男達に号令をかける。

『お前等!!ザラフ盗賊団は解散だ!!
ここから今すぐ消えろ!!・・・ぐふっ!』

お頭が膝を付いて女の子を見る。
『嬢ちゃん・・・すまなかったな・・・』
そう言い残して女の子の傍らに倒れた。

『最後に男を見せたか・・・』
バーニンが呟く。

エマは口元を綻ばせる。
『・・・やれば出来るじゃない・・・もう・・仕方ないわね。
バーニンさん!手伝って!刺さってる弓矢を抜くのよ!!』

『お、おう?!』
バーニンは意味が分からなかったが指示に従って弓矢を全部抜く。

『全部抜いたぞ!!』

『いいわ!【リザレクション】!!』
お頭の身体が光に包まれると傷がどんどん消えていく。
そして血色が良くなりお頭の目が開いた。

エマは間髪入れずに魔法を放つ!
『これは女の子を救ったご褒美!!【パーフェクトヒール】!!』

お頭の肩から無くなっていた左腕どんどん伸びて元通りになって行く。

『お、俺は・・・死んだのか?!どうなったんだ?!・・・腕が・・ある・・?!』
上半身を起こして左腕をさすっている。

エマはため息をつく。
『あんたは死んだわ!だけど簡単に死んでもらっては困るのよ!
だから生き返らせたの!あんたには償う機会をあげるわ!・・・その腕はサービスよ!』

お頭は座ったままため息をつく。
『つくづく甘い奴だな?!・・ふっ、でも・・ありがとう・・・』

お頭は懐から紙の束を取り出してエマに投げ渡す。

『俺達と取り引きがあった貴族の名前と取り引き内容だ。好きに使えばいい。』

『そう、ありがとう。使わしてもらうわ。』

エマはそれをバーニンに渡して出口に向かい
お頭とすれ違いざまに言い放つ。

『あんた最後少しだけ、かっこ良かったわよ。』

『ふっ、よせやい・・・』
お頭が照れ笑いするのだった。
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