124 / 183
第122話 封印されしもの
しおりを挟む
『師匠!おはようございます!!』
アイラの表情が硬い。
『そんなに硬くならなくても良いよ。
それより僕達は弟子が出来たら渡す物があるんだ。』
ロウはアイテムボックスから一振りの剣を取り出してアイラに差し出す。
『この剣は僕が初めて師匠からもらった物なんだ。
それに仲間が手を加えて修行用の剣になっているんだ。』
アイラは恐る恐る剣を受け取ると何かが自分の中に入ってくる感覚に襲われる。
『凄い・・・何かに護られている感じがする。師匠!ありがとうございます!!』
『うん!じゃあミラフ村へ行くよ!』
『はい!師匠!!』
ミラフ村の前に着くとすぐに門が開いた。
『おおーー!!!竜神様!!!ようこそおいでくださいました!!さあ!こちらへ!』
門兵に付いて石畳を歩いていると住人が出てきて跪く。
(一体この村にとって〈竜神〉はどう言う存在なんだろう?)
村長の家に通されると村長が跪いて待っていた。
『竜神様、来て頂きありがとうございます。
少しお話しにお付き合い願います。』
(ねえ、師匠は〈竜神〉なの?)
アイラが期待の眼差しで耳打ちする。
(そうだよ。僕は〈竜神のロウ〉って名乗っているんだよ。)
(す、凄い!!凄いよ!!)
後ろで静かにはしゃいでいる。
ロウはアイラを放っておいて村長を見る。
『村長さん。お話し聞きますよ。』
村長は座り直し話し出す。
『ありがとうございます。
わしは昔、〈竜神タウロ〉の生まれ育った街の領主をやっておりました。
毎日強くなる為、街を守る為だと努力しておりました。
そして竜神様は他の街も気にかけて〈エンペラードラゴン〉と共に魔物から街を守っておりました。
そしてある日、魔人〈竜王イグナ〉が攻めて来たのです。
竜神様は〈竜王イグナ〉の率いる数十匹のドラゴンに立ち向かいドラゴンだけは倒したものの、〈竜王イグナ〉の前に倒れたのです。』
ロウは怪訝な顔をする。
『ちょっと待って?!竜神が竜王に負けたの?!それはどう言う事?何があったの?』
村長は俯きその質問が来ると予想していたようだった。
『はい。実は〈竜神タウロ〉は〈竜人タウロ〉なのです。
わしらはタウロを街の守り神として敬意を払い〈竜神タウロ〉と呼んでいたのです。』
(そう言う事だったのか・・・だから竜神を祀る村か・・・そうか・・封印の上に村を建てた理由が分かった・・・全てが繋がった。)
『そうだったんですね。
ここに封印されている邪竜と言うのは〈竜人タウロ〉のエンペラードラゴンなんですね?』
村長は少し驚いた顔をしていた。
『はい。知っていたのですね。
〈竜人タウロ〉が倒れた後、〈竜王イグナ〉がエンペラードラゴンを奪ったのです。
そして若き日のヒューラン王率いる精鋭で暴れるエンペラードラゴンを封印したのです。』
ロウは自分の考え方正しいと頷く。
『やっぱりそうだったんですね。
そして封印を守る為に村を建ててエンペラードラゴンを解放出来る者を待っていたんですね。』
村長はロウの察しの良さに微笑む。
『流石は竜神様です。
この村を〈竜神を祀る村〉と命名してお待ちしておりました。』
村長は座り直し頭を下げる。
『〈竜神ロウ〉様!どうかエンペラードラゴンを解放してやってください!!
〈竜人タウロ〉を安心させてやってください!お願いします!!』
ロウは優しく声をかける。
『村長さん。もちろんそのつもりです。
だけど1つ気になる事があります。
〈竜王イグナ〉は何処へ行ったのですか?』
(僕の考えが正しければ・・・迂闊なことは出来ない・・・)
『そ、それが分からないのです。エンペラードラゴンを封印した時からピタリと姿が無くなったのです・・・』
村長はロウの顔を見てその可能性に気付く。
『ま、まさか・・・エンペラードラゴンと一緒に・・・封印されている・・・?』
ロウは頷く。
『その可能性が高いですね。
封印を解いた瞬間に〈竜王イグナ〉も復活する。
僕1人なら大丈夫だと思いますが村の人達は避難した方がいいですね。』
ロウはアイラに振り返り
『アイラも避難するんだよ。早く。』
アイラは頬を膨らます。
『嫌よ!!私も戦うわ!!逃げるなんてもう嫌よ!!』
(困ったな・・こうなったら何を言っても無駄かな・・・仕方ないな・・・)
『分かったよ。だけど僕の傍にいるんだよ!
絶対先走らない事!いいね?!』
アイラは笑顔になる。
『はい!師匠!!』
アイラの表情が硬い。
『そんなに硬くならなくても良いよ。
それより僕達は弟子が出来たら渡す物があるんだ。』
ロウはアイテムボックスから一振りの剣を取り出してアイラに差し出す。
『この剣は僕が初めて師匠からもらった物なんだ。
それに仲間が手を加えて修行用の剣になっているんだ。』
アイラは恐る恐る剣を受け取ると何かが自分の中に入ってくる感覚に襲われる。
『凄い・・・何かに護られている感じがする。師匠!ありがとうございます!!』
『うん!じゃあミラフ村へ行くよ!』
『はい!師匠!!』
ミラフ村の前に着くとすぐに門が開いた。
『おおーー!!!竜神様!!!ようこそおいでくださいました!!さあ!こちらへ!』
門兵に付いて石畳を歩いていると住人が出てきて跪く。
(一体この村にとって〈竜神〉はどう言う存在なんだろう?)
村長の家に通されると村長が跪いて待っていた。
『竜神様、来て頂きありがとうございます。
少しお話しにお付き合い願います。』
(ねえ、師匠は〈竜神〉なの?)
アイラが期待の眼差しで耳打ちする。
(そうだよ。僕は〈竜神のロウ〉って名乗っているんだよ。)
(す、凄い!!凄いよ!!)
後ろで静かにはしゃいでいる。
ロウはアイラを放っておいて村長を見る。
『村長さん。お話し聞きますよ。』
村長は座り直し話し出す。
『ありがとうございます。
わしは昔、〈竜神タウロ〉の生まれ育った街の領主をやっておりました。
毎日強くなる為、街を守る為だと努力しておりました。
そして竜神様は他の街も気にかけて〈エンペラードラゴン〉と共に魔物から街を守っておりました。
そしてある日、魔人〈竜王イグナ〉が攻めて来たのです。
竜神様は〈竜王イグナ〉の率いる数十匹のドラゴンに立ち向かいドラゴンだけは倒したものの、〈竜王イグナ〉の前に倒れたのです。』
ロウは怪訝な顔をする。
『ちょっと待って?!竜神が竜王に負けたの?!それはどう言う事?何があったの?』
村長は俯きその質問が来ると予想していたようだった。
『はい。実は〈竜神タウロ〉は〈竜人タウロ〉なのです。
わしらはタウロを街の守り神として敬意を払い〈竜神タウロ〉と呼んでいたのです。』
(そう言う事だったのか・・・だから竜神を祀る村か・・・そうか・・封印の上に村を建てた理由が分かった・・・全てが繋がった。)
『そうだったんですね。
ここに封印されている邪竜と言うのは〈竜人タウロ〉のエンペラードラゴンなんですね?』
村長は少し驚いた顔をしていた。
『はい。知っていたのですね。
〈竜人タウロ〉が倒れた後、〈竜王イグナ〉がエンペラードラゴンを奪ったのです。
そして若き日のヒューラン王率いる精鋭で暴れるエンペラードラゴンを封印したのです。』
ロウは自分の考え方正しいと頷く。
『やっぱりそうだったんですね。
そして封印を守る為に村を建ててエンペラードラゴンを解放出来る者を待っていたんですね。』
村長はロウの察しの良さに微笑む。
『流石は竜神様です。
この村を〈竜神を祀る村〉と命名してお待ちしておりました。』
村長は座り直し頭を下げる。
『〈竜神ロウ〉様!どうかエンペラードラゴンを解放してやってください!!
〈竜人タウロ〉を安心させてやってください!お願いします!!』
ロウは優しく声をかける。
『村長さん。もちろんそのつもりです。
だけど1つ気になる事があります。
〈竜王イグナ〉は何処へ行ったのですか?』
(僕の考えが正しければ・・・迂闊なことは出来ない・・・)
『そ、それが分からないのです。エンペラードラゴンを封印した時からピタリと姿が無くなったのです・・・』
村長はロウの顔を見てその可能性に気付く。
『ま、まさか・・・エンペラードラゴンと一緒に・・・封印されている・・・?』
ロウは頷く。
『その可能性が高いですね。
封印を解いた瞬間に〈竜王イグナ〉も復活する。
僕1人なら大丈夫だと思いますが村の人達は避難した方がいいですね。』
ロウはアイラに振り返り
『アイラも避難するんだよ。早く。』
アイラは頬を膨らます。
『嫌よ!!私も戦うわ!!逃げるなんてもう嫌よ!!』
(困ったな・・こうなったら何を言っても無駄かな・・・仕方ないな・・・)
『分かったよ。だけど僕の傍にいるんだよ!
絶対先走らない事!いいね?!』
アイラは笑顔になる。
『はい!師匠!!』
3
あなたにおすすめの小説
荷物持ちを追放したら、酷い目にあった件について。
しばたろう
ファンタジー
無能だと思い込み、荷物持ちのレンジャーを追放した戦士アレクス。
しかし――
彼が切り捨てた仲間こそが、
実はパーティを陰で支えていたレアスキル持ちだった。
事実に気づいた時にはもう遅い。
道に迷い、魔獣に襲われ、些細な任務すらまともにこなせない。
“荷物持ちがいなくなった瞬間”から、
アレクスの日常は静かに崩壊していく。
短絡的な判断で、かけがえのない存在を手放した戦士。
そんな彼と再び肩を並べることになったのは――
美しいのに中二が暴走する魔法使い
ノー天気で鈍感な僧侶
そして天性の才を秘めた愛くるしい弟子レンジャー
かつての仲間たちと共に、アレクスはもう一度歩き出す。
自らの愚かさと向き合い、後悔し、懺悔し、それでも進むために。
これは、
“間違いを犯した男が、仲間と共に再び立ち上がる”
再生の物語である。
《小説家になろうにも投稿しています》
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!
没落貴族と拾われ娘の成り上がり生活
アイアイ式パイルドライバー
ファンタジー
名家の生まれなうえに将来を有望視され、若くして領主となったカイエン・ガリエンド。彼は飢饉の際に王侯貴族よりも民衆を優先したために田舎の開拓村へ左遷されてしまう。
妻は彼の元を去り、一族からは勘当も同然の扱いを受け、王からは見捨てられ、生きる希望を失ったカイエンはある日、浅黒い肌の赤ん坊を拾った。
貴族の彼は赤子など育てた事などなく、しかも左遷された彼に乳母を雇う余裕もない。
しかし、心優しい村人たちの協力で何とか子育てと領主仕事をこなす事にカイエンは成功し、おまけにカイエンは開拓村にて子育てを手伝ってくれた村娘のリーリルと結婚までしてしまう。
小さな開拓村で幸せな生活を手に入れたカイエンであるが、この幸せはカイエンに迫る困難と成り上がりの始まりに過ぎなかった。
幼馴染パーティーから追放された冒険者~所持していたユニークスキルは限界突破でした~レベル1から始まる成り上がりストーリー
すもも太郎
ファンタジー
この世界は個人ごとにレベルの上限が決まっていて、それが本人の資質として死ぬまで変えられません。(伝説の勇者でレベル65)
主人公テイジンは能力を封印されて生まれた。それはレベルキャップ1という特大のハンデだったが、それ故に幼馴染パーティーとの冒険によって莫大な経験値を積み上げる事が出来ていた。(ギャップボーナス最大化状態)
しかし、レベルは1から一切上がらないまま、免許の更新期限が過ぎてギルドを首になり絶望する。
命を投げ出す決意で訪れた死と再生の洞窟でテイジンの封印が解け、ユニークスキル”限界突破”を手にする。その後、自分の力を知らず知らずに発揮していき、周囲を驚かせながらも一人旅をつづけようとするが‥‥
※1話1500文字くらいで書いております
我が家に子犬がやって来た!
もも野はち助
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。
アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。
だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。
この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。
※全102話で完結済。
★『小説家になろう』でも読めます★
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる