天才中学生高過ぎる知力で理不尽をぶっ飛ばす！

第128話 オーク殲滅戦 4

『見えた！数は約500！！行かせないよ！！』

ロウはオークの群れの前に立ちはだかり、居合い斬りで斬撃を飛ばす！
『【竜破】！！！』
すると前衛の〈オークパンチャー〉達が両断されてオーク達の侵攻が止まる。

ロウが剣をオークの群れに突き出すと闘気に当てられオーク達が後ずさって行く。
オーク達は目の前にいるたった1人の人間を脅威と判断したのだ。

しかし〈オークデーモン〉が兵を鼓舞するかのように咆哮する！

『ぐもぉぉぉぉぉぉぉぉ！！！！』

オーク達はビクッと肩を震わして膝を笑わせながらロウの前に立つ。

すると前衛と後衛が入れ替わり〈オークアーチャー〉と〈オークメイジ〉が前に出る！
そして弓矢と魔法の波状攻撃が襲いかかる！

しかしロウは慌てる事なく剣を振るう！
『【竜壁】！！』
目の前に凄まじい闘気の上昇気流が発生する！矢と魔法が打ち上げられて霧散する。

（オークの癖に統制の取れた戦い方をするんだね。あの奥にいるボスの能力かな。
さて次はどうするのかな？）

『ぶもぉぉぉぉ！！！！』

〈オークデーモン〉が吠えるとオーク達が道を開ける。
そしてその花道を大きな身体を揺すりながら歩いてくる。
後ろには〈オークチャンピオン〉〈オークジェネラル〉を従えている。

ズシン！ズシン！ズシン！

すると突然立ち止まり足元に転がる〈オークパンチャー〉の死体を拾い上げると喰らい始めた！

ぐちゃ、くちゃ、ぐちゃ、、、

『な、仲間を・・・食べているのか・・・』

ロウは自分の仲間を無慈悲に喰らっているオークに理解が追い付かずに顔を歪めていたが
オークの雰囲気が変わった事に気づいた。

（あいつ、強くなっている！・・・喰らった者の力を吸収出来るのか・・・そうすると、あの姿は・・ドラゴン・・・ゲイクか！！
ゲイクのドラゴンを喰らって進化したのか？！本当に余計な事をしたね・・・ん？）

ロウが口元を緩ます。
『以外と早かったね。』

『師匠ぉぉぉ！！！お待たせしましたぁぁぁぁ！！挨拶代わりの【竜烈斬】！！！』

群れの背後からアイラが元気よく攻撃を始める！！
背後から襲われオーク達は混乱して対処が出来ないまま切り刻まれて行く！！

そして頭の中でレベルアップの声が鳴り響く！

『まだまだぁぁぁぁぁ！！道を開けなさいぃぃぃぃ！！【竜螺旋】！！』

オークの群れの真ん中に斬撃の竜巻が吹き荒れる！
レベル500オーバーのオーク達がなす術もなく巻き込まれて切り刻まれて行く！

勢いそのままでレベル700を越えるオークチャンピオン〉とレベル800を越えるオークジェネラル〉をあっと言う間に両断してロウの隣へとたどり着く！

『師匠！ただいま戻りました！！』
アイラが首を傾げてニッコリ笑う。

ロウもニッコリ笑う。
『お帰り！アイラ・・・到達したんだね！！
僕と同じ場所に！！おめでとう！！』

アイラはキョトンとしてロウを見ている。
『えっ？！どう言う事？』

ロウはアイラの肩に手を置く。
『【竜螺旋】は〈竜神〉の技だよ！！君は〈竜神〉の域に到達したんだよ！！
今日この日から君は〈竜神アイラ〉だ！！』

アイラはロウの言った信じがたい情報を咀嚼する。段々理解して行く。自分が理想の斜め上の〈竜神〉の域に達した事を。そして歓喜する！！

『師匠ぉぉぉぉ！！！やりましたぁぁぁぁ！！！私やりましたぁぁぁぁぁ！！！』
アイラが飛び跳ねて喜んでいる。

すると突然〈オークデーモン〉が反撃の狼煙を上げる！

『ぶもぉぉぉぉぉぉぉぉぉ！！！！』

『うるさい！！！【竜牙】！！』

アイラがついでに放った鋭い闘気の刃が〈オークデーモン〉の首をあっさり飛ばす！
そして糸が切れた様にゆっくりと倒れて行く。

・・ずずぅぅん・・・

『師匠！ありがとうございます！！私！これからも師匠の理想を追い続けます！！
さあ！オーク共のボスをぶっ飛ばしましょう！！！』
アイラが勢いそのままに拳を握る。

ロウは頭を掻きながら首の無い〈オークデーモン〉を見る。

『あのねアイラ・・・オークのボスなんだけど・・・さっきアイラが【竜牙】で倒しちゃったんだよね・・・』

アイラがロウの視線の先を見ると一際大きな首の無いオークが倒れていた。

アイラの頬に汗が垂れる・・・。
『し、所詮オークだったんですね・・・討伐部位を集めて報告ですね・・・』


【神さまの部屋】
『ロウ君は目立たない子だと思っていたが、ちゃんとハヤトの意思を継いでおるのだな！』

『そうね！やる時はやる子なのよね！
それにあのシルビィちゃん可愛い！！』

『遂に2人目の〈竜神〉が誕生したか・・。
この弟子達が出会う日が来るのだろうな！
今から楽しみだな！』