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第145話 アルメダ・ゼリオン
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『な、何だ?!この圧力は?!人間の中にこれ程の闘気を持った奴が居るのか?!
侮れんな・・・〈剣聖ゼリオン〉を遥かに凌ぐか・・・。』
ギエンは貴族が使う部屋に通されソファーに座り紅茶を啜っている。
『こんな豪華な部屋・・・落ち着かないな・・・誰か入ってきたらどうするんだよ・・。』
独り言を言いながらキョロキョロと部屋を見渡す。
すると部屋に近付いてくる気配があり、扉の前で止まるとノックもせずに開け放つ!
ばぁーん!!!
いきなり王族と思われる身なりの男がギエンを見るなり怒鳴りつけ剣を抜く。
『ふん!!貴様が〈英雄の弟子達〉か?!
お前の様なガキが〈剣神〉な訳があるかぁぁぁ!!!この嘘つきがぁぁ!!俺が化けの皮を剥いでやるわ!!』
男はギエンに剣を突きつける。
ギエンは頭を掻きながら静かに闘気を滲ませて男を睨む。
『ふう。お前、好き勝手言うのは良いが覚悟は出来てるのか?
俺が〈剣神〉じゃない程で話をしているが
お前は間違いなく〈剣神〉に喧嘩を売っているぞ?!
1度だけチャンスをやる。頭を下げて出で行け!』
部屋全体に手加減したギエンの闘気が放たれ壁が小刻みに振動している。
男は後に思う。あそこで引けば良かったと・・・。
事もあろうに男はプライドが勝ってしまう。
『ふ、ふん!そ、その程度で怯むと思ったか!?
貴様如きに下げる頭など無いわぁぁぁぁ!』
男は叫びながらギエンに襲い掛かってしまう・・・。
その瞬間男の両腕が宙に舞った・・・。
がっしゃぁぁぁぁん!!!
男は何が起きたのか分からずテーブルに躓き床に転がる。
『うがぁぁぁぁぁ!!!腕がぁぁぁ!!俺の腕がぁぁぁぁ!!
どうなってるぅぅぅ!!なぜだぁぁぁぁ!!
どうしてだぁぁぁぁぁ!!』
男はパニックになりのたうち回っている。
騒ぎを聞きつけて人が集まってくる。
そして先程の受け付けの女性が叫ぶ。
『なっ?!セリオ様?!あれ程進言したのに!?すぐに治癒士を呼んで!!』
すると女性がギエンを見る。
『ギエン様は気にする事はありません。この方はゼリオン王の次男セリオです。
私がセリオを止めたのですがセリオが聞かなかったのが原因です。
これは国王に報告しますので安心してください。』
ギエンは闘気を収める。
『所であんたは何者だ?王様の次男を呼び捨てに出来るあんたは・・・』
女性はニッコリ笑う。
『私はゼリオン王の長女アルメダ・ゼリオン
よ!アルメダでいいわ!よろしくね!』
ギエンが呆れて笑う。
『ははっ!王女自ら受け付けをしていたのか?!どうしてそんな事を?』
アルメダは真剣な顔になる。
『私はゲランド帝国の武闘大会に参加してたの。そこで貴方達に出逢った!
そこで規格外の力を見せつけられて私は人間の可能性に気付いたの!!
国王も興味津々でファイデル王に何回も打診してたわ!
だけど〈英雄の弟子達〉は旅に出たと聞いて私達はこの〈剣聖ゼリオン祭〉に必ず来ると思って待っていたの!!』
『そして・・・まんまと思惑通り来たという事か・・・』
ギエンは頭を掻きながらアルメダを見る。
すると治癒士達に運ばれるセリオがギエンを睨み喚く!
『き、貴様ぁぁぁぁ!!この俺にこんな事してただで済むと思うなよぉぉぉぉぉ!!
後で死ぬ程後悔させてやるぞぉぉぉ!!!』
その瞬間部屋中に快音が鳴り響く
ぱぁぁぁぁぁん!!
アルメダの平手打ちがセリオの頬を打ち抜く!
『いい加減にしなさい!!あんたが一方的に喧嘩を売ったのよ?!
それで負けたから仕返し?!
これ以上〈聖剣ゼリオン〉の名に泥を塗らないで!!
この事はお父様にもしっかり報告するから、あんたこそ覚悟しておきなさい!!』
するとセリオの態度が一変する。
何とか付いた腕を激痛に耐えながら動かして
アルメダの足に縋り付く。
『ね、姉さん!そ、それだけは勘弁してくれ!!お願いだから!!でないと今度こそ殺される!!』
『あんたがした事よ!!きっちりと自分で責任を取りなさい!!
今後またくだらない事をする度に逐一報告するからね!さあ!もう連れて行って!!』
『そ、そんな・・・』
セリオは絶望的な顔をしながら治癒士達に連れられて部屋を出て行った。
アルメダはギエンに振り返る。
『馬鹿な弟が迷惑かけたわね。ごめんなさい。
でもあれでもレベル285の腕前なのよ・・。
それをあっさりと返り討ちにするなんて・・貴方は一体レベルいくつなの?』
ギエンは小さくため息をつく。
『それは個人情報だから自分からは言わないよ!そのうち分かる時が来るよ!』
アルメダが残念そうな顔をする。
『そう・・・。あっ!!それより、もうそろそろ予選会が始まるわ!!
早くいきましょう!!!』
走るアルメダの後を付いて行くのだった。
侮れんな・・・〈剣聖ゼリオン〉を遥かに凌ぐか・・・。』
ギエンは貴族が使う部屋に通されソファーに座り紅茶を啜っている。
『こんな豪華な部屋・・・落ち着かないな・・・誰か入ってきたらどうするんだよ・・。』
独り言を言いながらキョロキョロと部屋を見渡す。
すると部屋に近付いてくる気配があり、扉の前で止まるとノックもせずに開け放つ!
ばぁーん!!!
いきなり王族と思われる身なりの男がギエンを見るなり怒鳴りつけ剣を抜く。
『ふん!!貴様が〈英雄の弟子達〉か?!
お前の様なガキが〈剣神〉な訳があるかぁぁぁ!!!この嘘つきがぁぁ!!俺が化けの皮を剥いでやるわ!!』
男はギエンに剣を突きつける。
ギエンは頭を掻きながら静かに闘気を滲ませて男を睨む。
『ふう。お前、好き勝手言うのは良いが覚悟は出来てるのか?
俺が〈剣神〉じゃない程で話をしているが
お前は間違いなく〈剣神〉に喧嘩を売っているぞ?!
1度だけチャンスをやる。頭を下げて出で行け!』
部屋全体に手加減したギエンの闘気が放たれ壁が小刻みに振動している。
男は後に思う。あそこで引けば良かったと・・・。
事もあろうに男はプライドが勝ってしまう。
『ふ、ふん!そ、その程度で怯むと思ったか!?
貴様如きに下げる頭など無いわぁぁぁぁ!』
男は叫びながらギエンに襲い掛かってしまう・・・。
その瞬間男の両腕が宙に舞った・・・。
がっしゃぁぁぁぁん!!!
男は何が起きたのか分からずテーブルに躓き床に転がる。
『うがぁぁぁぁぁ!!!腕がぁぁぁ!!俺の腕がぁぁぁぁ!!
どうなってるぅぅぅ!!なぜだぁぁぁぁ!!
どうしてだぁぁぁぁぁ!!』
男はパニックになりのたうち回っている。
騒ぎを聞きつけて人が集まってくる。
そして先程の受け付けの女性が叫ぶ。
『なっ?!セリオ様?!あれ程進言したのに!?すぐに治癒士を呼んで!!』
すると女性がギエンを見る。
『ギエン様は気にする事はありません。この方はゼリオン王の次男セリオです。
私がセリオを止めたのですがセリオが聞かなかったのが原因です。
これは国王に報告しますので安心してください。』
ギエンは闘気を収める。
『所であんたは何者だ?王様の次男を呼び捨てに出来るあんたは・・・』
女性はニッコリ笑う。
『私はゼリオン王の長女アルメダ・ゼリオン
よ!アルメダでいいわ!よろしくね!』
ギエンが呆れて笑う。
『ははっ!王女自ら受け付けをしていたのか?!どうしてそんな事を?』
アルメダは真剣な顔になる。
『私はゲランド帝国の武闘大会に参加してたの。そこで貴方達に出逢った!
そこで規格外の力を見せつけられて私は人間の可能性に気付いたの!!
国王も興味津々でファイデル王に何回も打診してたわ!
だけど〈英雄の弟子達〉は旅に出たと聞いて私達はこの〈剣聖ゼリオン祭〉に必ず来ると思って待っていたの!!』
『そして・・・まんまと思惑通り来たという事か・・・』
ギエンは頭を掻きながらアルメダを見る。
すると治癒士達に運ばれるセリオがギエンを睨み喚く!
『き、貴様ぁぁぁぁ!!この俺にこんな事してただで済むと思うなよぉぉぉぉぉ!!
後で死ぬ程後悔させてやるぞぉぉぉ!!!』
その瞬間部屋中に快音が鳴り響く
ぱぁぁぁぁぁん!!
アルメダの平手打ちがセリオの頬を打ち抜く!
『いい加減にしなさい!!あんたが一方的に喧嘩を売ったのよ?!
それで負けたから仕返し?!
これ以上〈聖剣ゼリオン〉の名に泥を塗らないで!!
この事はお父様にもしっかり報告するから、あんたこそ覚悟しておきなさい!!』
するとセリオの態度が一変する。
何とか付いた腕を激痛に耐えながら動かして
アルメダの足に縋り付く。
『ね、姉さん!そ、それだけは勘弁してくれ!!お願いだから!!でないと今度こそ殺される!!』
『あんたがした事よ!!きっちりと自分で責任を取りなさい!!
今後またくだらない事をする度に逐一報告するからね!さあ!もう連れて行って!!』
『そ、そんな・・・』
セリオは絶望的な顔をしながら治癒士達に連れられて部屋を出て行った。
アルメダはギエンに振り返る。
『馬鹿な弟が迷惑かけたわね。ごめんなさい。
でもあれでもレベル285の腕前なのよ・・。
それをあっさりと返り討ちにするなんて・・貴方は一体レベルいくつなの?』
ギエンは小さくため息をつく。
『それは個人情報だから自分からは言わないよ!そのうち分かる時が来るよ!』
アルメダが残念そうな顔をする。
『そう・・・。あっ!!それより、もうそろそろ予選会が始まるわ!!
早くいきましょう!!!』
走るアルメダの後を付いて行くのだった。
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