146 / 183
第144話 剣闘大会予選会場
しおりを挟む
城門を潜ると目の前の大通は歩くのも困難なぐらい人に埋め尽くされていた。
『うっはぁぁぁ!!!凄い人だかりだなぁ!!!歩くのも大変だぞ!!
とりあえず俺は予選会場に行ってくる!!
時間があったら見に来てくれよな!』
ギエンがニッコリ笑い人混みの中に消えていく。
『絶対見に行きますーー!!!!』
ミルアがギエンの残像に手を振るのだった。
????side
『ほう、、、。〈剣聖ゼリオン〉は300年前に死んでいたのか・・・。それでは俺は約300年もの間、仮死状態だったという事か・・・何という事だ・・・。
だが・・・今は〈魔神〉となったのだ!
感謝してやるぞ!!
ふん!!〈剣闘大会〉か!!
今の世の人間に俺の強さを見せつける絶好の機会ではないか!!クックックッ・・・。』
『ここが予選会場か!相変わらず凄い人だかりだな!!
どんな猛者が居るのか今から楽しみだな!』
ギエンが期待に胸を膨らませていると、厳つい男達が近づいてくる。
『おい!ガキ!!お前みたいな小僧が来る所じゃないんだよ!!時間の無駄なんだよ!!とっとと帰れ!!!』
ギエンは男達の顔をみて笑う。
『ははっ!!見た目だけで判断すると怪我するぞ!!兄さん達、気を付けた方がいいぞ!!』
先頭の男の目尻が引き攣る。
『なんだぁ?!小僧が生意気なぁぁぁぁ!!!』
男がギエンの胸ぐらを掴もうとするが、みぞおちに衝撃が走る!
ずどんっ!!
『ぶげぇぇぇぇぇ!!』
男がたまらず膝を付いて胃の中の物を撒き散らす。
周りの野次馬も男達を嘲笑う!
『おいおい!!どうした?!お前らの方が見掛け倒しじゃねーか!!
ぶははははははぁぁぁぁぁ!!!!』
ギエンはため息をつき男を見下ろす。
『はぁ、だから言ったろ?見た目で判断するなって!大人しくしてた方が身の為だぞ!』
『くそがぁぁぁぁ!!こんなガキに舐められてたまるか?!叩っ斬ってやるわ!!』
男は無理矢理立ち上がり剣を抜き振りかぶるが次の瞬間、鼻に激痛が走る!!
ぷすっ!
『痛っっっ!!!』
目にも止まらぬ抜刀で剣の先端が男の鼻先に刺さっていた。
男は身動きが出来ずに鼻から血を流して立ち尽くしている。
ギエンは男達を見据える。
『あんた、今のが見えたか?!俺が殺す気ならあんた死んでたぞ?!
くだらないプライドより腕を磨いた方が良いんじゃないか?』
男達は後ずさる・・・
(な、なんだ?!剣に手を掛ける所すら全く見えなかったぞ・・・どうなっている・・)
『くっ!お遊びはこれぐらいにしといてやる!!本番で覚悟しておけ!!』
男達は逃げるように人混みの中へ消えて行った。
しかしこの光景に腕に覚えがある者も驚いていた。
(抜刀したのが・・・見えなかった。それにあの雰囲気・・・若いのに相当な手練れだぞ・・・)
『次の方!出身と身分証をお願いします。』
受け付けの女性がニッコリ笑う。
『ファイデル王国から来たギエンだ!』
ギルドカードを受け付けに見せると受け付けの女性が立ち上がりギエンの顔をまじまじと見る。
『ファイデル王国・・・Sランク・・・もしかして貴方は〈英雄の弟子達〉ですか?』
『そ、そうだ。俺は〈英雄ハヤト〉の弟子が1人〈剣神のギエン〉だ。』
女性は満面の笑顔になる。
『やっぱりそうなのね!!!こんな可愛い少年だったの?!
実は〈ゼリオン国王〉からの通達で〈英雄の弟子達〉が現れたら大会のバランスが崩れるのでエクストラステージとして大会優勝者と試合をして欲しいそうです!
私からも是非お願いします!!』
ギエンは頭を掻きながら悩む。
(ゲランド帝国の師匠と同じか・・・まあいいか!!強い奴と戦うんだ!!』
『分かったよ!!それで良いから参加させてくれ!!』
受け付けの女性は胸元が見えるほど頭を下げてギエンの手を取る。
『ありがとうございます!!後ほど予選会場で紹介させて頂きますので奥でお待ちください!!』
(やれやれ・・・段々と話が大きくなってきたな・・・だけど・・・1人桁外れに強そうな奴がいるな・・・)
『うっはぁぁぁ!!!凄い人だかりだなぁ!!!歩くのも大変だぞ!!
とりあえず俺は予選会場に行ってくる!!
時間があったら見に来てくれよな!』
ギエンがニッコリ笑い人混みの中に消えていく。
『絶対見に行きますーー!!!!』
ミルアがギエンの残像に手を振るのだった。
????side
『ほう、、、。〈剣聖ゼリオン〉は300年前に死んでいたのか・・・。それでは俺は約300年もの間、仮死状態だったという事か・・・何という事だ・・・。
だが・・・今は〈魔神〉となったのだ!
感謝してやるぞ!!
ふん!!〈剣闘大会〉か!!
今の世の人間に俺の強さを見せつける絶好の機会ではないか!!クックックッ・・・。』
『ここが予選会場か!相変わらず凄い人だかりだな!!
どんな猛者が居るのか今から楽しみだな!』
ギエンが期待に胸を膨らませていると、厳つい男達が近づいてくる。
『おい!ガキ!!お前みたいな小僧が来る所じゃないんだよ!!時間の無駄なんだよ!!とっとと帰れ!!!』
ギエンは男達の顔をみて笑う。
『ははっ!!見た目だけで判断すると怪我するぞ!!兄さん達、気を付けた方がいいぞ!!』
先頭の男の目尻が引き攣る。
『なんだぁ?!小僧が生意気なぁぁぁぁ!!!』
男がギエンの胸ぐらを掴もうとするが、みぞおちに衝撃が走る!
ずどんっ!!
『ぶげぇぇぇぇぇ!!』
男がたまらず膝を付いて胃の中の物を撒き散らす。
周りの野次馬も男達を嘲笑う!
『おいおい!!どうした?!お前らの方が見掛け倒しじゃねーか!!
ぶははははははぁぁぁぁぁ!!!!』
ギエンはため息をつき男を見下ろす。
『はぁ、だから言ったろ?見た目で判断するなって!大人しくしてた方が身の為だぞ!』
『くそがぁぁぁぁ!!こんなガキに舐められてたまるか?!叩っ斬ってやるわ!!』
男は無理矢理立ち上がり剣を抜き振りかぶるが次の瞬間、鼻に激痛が走る!!
ぷすっ!
『痛っっっ!!!』
目にも止まらぬ抜刀で剣の先端が男の鼻先に刺さっていた。
男は身動きが出来ずに鼻から血を流して立ち尽くしている。
ギエンは男達を見据える。
『あんた、今のが見えたか?!俺が殺す気ならあんた死んでたぞ?!
くだらないプライドより腕を磨いた方が良いんじゃないか?』
男達は後ずさる・・・
(な、なんだ?!剣に手を掛ける所すら全く見えなかったぞ・・・どうなっている・・)
『くっ!お遊びはこれぐらいにしといてやる!!本番で覚悟しておけ!!』
男達は逃げるように人混みの中へ消えて行った。
しかしこの光景に腕に覚えがある者も驚いていた。
(抜刀したのが・・・見えなかった。それにあの雰囲気・・・若いのに相当な手練れだぞ・・・)
『次の方!出身と身分証をお願いします。』
受け付けの女性がニッコリ笑う。
『ファイデル王国から来たギエンだ!』
ギルドカードを受け付けに見せると受け付けの女性が立ち上がりギエンの顔をまじまじと見る。
『ファイデル王国・・・Sランク・・・もしかして貴方は〈英雄の弟子達〉ですか?』
『そ、そうだ。俺は〈英雄ハヤト〉の弟子が1人〈剣神のギエン〉だ。』
女性は満面の笑顔になる。
『やっぱりそうなのね!!!こんな可愛い少年だったの?!
実は〈ゼリオン国王〉からの通達で〈英雄の弟子達〉が現れたら大会のバランスが崩れるのでエクストラステージとして大会優勝者と試合をして欲しいそうです!
私からも是非お願いします!!』
ギエンは頭を掻きながら悩む。
(ゲランド帝国の師匠と同じか・・・まあいいか!!強い奴と戦うんだ!!』
『分かったよ!!それで良いから参加させてくれ!!』
受け付けの女性は胸元が見えるほど頭を下げてギエンの手を取る。
『ありがとうございます!!後ほど予選会場で紹介させて頂きますので奥でお待ちください!!』
(やれやれ・・・段々と話が大きくなってきたな・・・だけど・・・1人桁外れに強そうな奴がいるな・・・)
3
あなたにおすすめの小説
俺得リターン!異世界から地球に戻っても魔法使えるし?アイテムボックスあるし?地球が大変な事になっても俺得なんですが!
くまの香
ファンタジー
鹿野香(かのかおる)男49歳未婚の派遣が、ある日突然仕事中に異世界へ飛ばされた。(←前作)
異世界でようやく平和な日常を掴んだが、今度は地球へ戻る事に。隕石落下で大混乱中の地球でも相変わらず呑気に頑張るおじさんの日常。「大丈夫、俺、ラッキーだから」
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
『希望の実』拾い食いから始まる逆転ダンジョン生活!
IXA
ファンタジー
30年ほど前、地球に突如として現れたダンジョン。
無限に湧く資源、そしてレベルアップの圧倒的な恩恵に目をつけた人類は、日々ダンジョンの研究へ傾倒していた。
一方特にそれは関係なく、生きる金に困った私、結城フォリアはバイトをするため、最低限の体力を手に入れようとダンジョンへ乗り込んだ。
甘い考えで潜ったダンジョン、しかし笑顔で寄ってきた者達による裏切り、体のいい使い捨てが私を待っていた。
しかし深い絶望の果てに、私は最強のユニークスキルである《スキル累乗》を獲得する--
これは金も境遇も、何もかもが最底辺だった少女が泥臭く苦しみながらダンジョンを探索し、知恵とスキルを駆使し、地べたを這いずり回って頂点へと登り、世界の真実を紐解く話
複数箇所での保存のため、カクヨム様とハーメルン様でも投稿しています
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?
嘉神かろ
ファンタジー
【Hotランキング3位】
ゼネコンで働くアラフォーのおっさん、多田野雄三は、ある日気がつくと、異世界にいた。
見覚えのあるその世界は、雄三が大学時代にやり込んだVR型MMOアクションRPGの世界で、当時のキャラの能力をそのまま使えるらしい。
大賢者という最高位職にある彼のやりたいことは、ただ一つ。スローライフ!
神獣たちや気がついたらできていた弟子たちと共に、おっさんは異世界で好き勝手に暮らす。
「なんだか妙に忙しい気もするねぇ。まあ、楽しいからいいんだけど」
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる