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第160話 試練のダンジョン 1

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〈ハインド王国〉
ジン達はダンジョンの捜索をしていた。
『これだ!』
ジンが縦3メートル程の大きな扉を見つける。

『ジン様!早く行きましょう!』
セルナが拳を握る。

『あぁ、そうだな。デンバーも頼りにしているぞ!』

『分かっている。まさか人間と共闘して神に挑むとはな!不思議なものだ!
まあ、取り敢えずぶっ飛ばしてやろう!!』
デンバーがニヤリと笑う。

〈エンダル王国〉
『ここね!まるで私達に挑戦しているみたいね!!バルガ!!前衛は任せたわよ!
ミルア!撃ちまくるわよ!!!!』

『はい!師匠!!全力でぶっ飛ばしてやります!!!!』

『前衛は任せとけ!!!〈魔神王・剣〉の力を見せてやるぞ!!!』


〈エルフォン王国〉
『ここが神のダンジョンね。ふざけた神の鼻を潰してやるわよ!!
ジルバ、ラング、ニラフ、セイル!前衛は頼んだわよ!!』

『ははっ!!喜んで!!!!』

『リンド!全力でぶっ飛ばすわよ!!!いいわね!!』

『分かっています!!!全力でぶっ飛ばしてやります!!!!』

『所で・・・あんた達・・孤児院は大丈夫なの?』
エマが不安そうにジルバに聞く。

ジルバは口元を緩める。
『ふっ。エマ様。ハヤト様の計らいで子供達にもスキルの影響があります。
今、最年少の6才のマイがレベル1800になっています。
ちなみに最年長の16才のサイガはレベル3290です。
あの孤児院にちょっかいを出す者に同情する程に強くなっていますので心配はいりません!!』

エマの顔が少し引き攣る。
『はは・・そ、そうなんだ・・・あの子達・・既に〈英雄ハヤト〉の弟子か・・・』


〈獣王国ヒューラン〉
『うん!ここだね。・・・だけどなんで神様がこんな事をするんだろう?
平和な世界が1番だと思うんだけど・・・』

ロウがダンジョンの入り口を眺めながら呟く。
『神様の考える事なんて分からないわ!どうせくだらない理由に決まっているわ!!
取り敢えずこのダンジョンをぶっ飛ばすのが先決ね!
カルノーさん!援護はお願いね!!』

『任せておくのじゃ!!それにしても神と喧嘩をするとはの!ぞくぞくするわ!!!』


〈アルファ王国〉
『あった!!あれだね!!・・・多分あの馬鹿神の仕業よね・・・まだ根に持ってるのね!絶対見つけてぶっ飛ばしてやるの!!』
エルが頬を膨らます。

『でも神自身の感情だけで地上に災いを起こす神は〈邪神〉って聞いた事があるわ。
きっとあいつは自称神なんだわ!!』
ミリアは空を見上げる。

『ふん!取り敢えずこのダンジョンを攻略すれば良いのだ!!
前衛は我に任せるのだ!!お前達はゆっくりついて来い!!
ワッハッハッハッハッハッハッァーーー!』

ガルーダが我先にとダンジョンに飛び込んで行った。

『あー・・相変わらず面倒だわ・・・』
2人はため息をついてダンジョンに入って行くのだった。


〈ゼリオン王国〉
『あったぞ!!とっとと片付けて師匠の加勢に行くぞ!!』

『そうね!!早く終わらせましょう!!
シャルさん!よろしくお願いします!』
アルメダが剣を握り締める。

『はーい!!好き勝手やってくれた神にありったけの魔法をぶち込んでやるわ!!』


『よし!皆んなダンジョンに入ったな。
最後まで気を抜くなよ!!
さあ!神の試練なんかぶっ飛ばすぞ!!!』

『『『『『『了解!!!!!』』』』』』

〈英雄ハヤト〉一派と〈神〉との戦いの火蓋が切って落とされた。
しかしハヤトは一抹の不安を抱えていた。
理不尽を振るう者が正々堂々と勝負をするとは思えないからだ。

(皆んな・・・気をつけてくれよ・・・)
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