神の手違い転生。悪と理不尽と運命を無双します!

yoshikazu

文字の大きさ
26 / 201

第26話 違法奴隷解放 1

しおりを挟む
『この馬鹿共がぁぁ!!!ドジ踏みやがって!!ガキ1人満足に攫えないのか?!』

油ぎった額に皺を寄せて警備隊に捕まっていた男達に唾を飛ばしている。

『ですがあのガキは〈神の使人〉だったんだ!!それも化け物級だぞ!!』

『ふん!言い訳なんぞ言いたく無いわ!!お前らはもういい!!とっとと下がれ!!』

(くっ・・・豚が・・・)

男達は何か言いたそうに眉間に皺を寄せて部屋を出て行った。

ふん!本当に役に立たん奴らだ・・・だが・・ガキの〈神の使人〉か・・・手に入ったら高く売れそうだな・・・クックッ・・・



『む、娘が攫われたんだ!!捜索依頼を頼む!!急いでくれ!!!』
30代半ばぐらいの夫婦がギルドの受付に飛び込んできた。

『攫われた?!それは確かですか?!』
受付の女性が立ち上がる。

顔を腫らした父親がカウンターに身を乗り出し必死に訴える。
『あぁ!男3人に襲われたんだ!!娘を大きな頭陀袋に入れて攫ったんだ!!警備隊にも話だが取り合ってくれないんだ!!頼む!!サーシャを探してくれ!!!』

『あぁぁ・・サーシャ・・・何処にいるの・・うぅぅ・・・』

母親が泣きながら崩れ落ちる。

なんて事・・今週に入って3件目・・これはギルドマスターに報告しなきゃ!

『分かりました!この依頼書に記入してください!なるべく詳しく書いてください!』

受け付けの女性は書類を差し出すと奥の部屋に消えて行った。
しばらくすると奥から身なりの良い厳つい男が出てきた。

『俺はギルドマスターのスレインだ!その話を詳しく話を聞かせてくれ!』

夫婦はスレインに頷いてギルドの奥へ消えて行くのだった。


『おい、顔を見られちまったぞ・・大丈夫か?』

茶色い頭陀袋を担いだ男が心配する。

『まあ、メーランド伯爵様が何とかしてくれるだろうよ!気にするな!!それより見ろよ・・・あのガキ・・ここらじゃ見ない顔だぜ。』

男がニヤけながら顎をしゃくる。

『ん?そうだな・・服装からすると何処かの田舎貴族の坊ちゃんか?
あんな所で突っ立て何やってるんだ?』

『ふん!そんな事どうだって良いんだよ!俺の懐が肥えれば良いんだ!行くぞ!!仕事だ!』


ミハエルはメーランド邸の方向を眺めながら考えていた。

えーっと・・メーランド伯爵の屋敷はこの先か・・・うーん・・だけど、どうしよう・・いきなり突撃するのもな・・証拠も無いし・・とぼけられて警備隊を呼ばれるのも面倒だし・・何か決定的な証拠が有れば・・・


男達は目線の先の男の子に狙いを定めて準備を始める。

『俺に任せておけ。』

男は露店で串焼きを2本買うと男の子に近づくき腰を屈めて声を掛ける。

『君、どうしたんだい?』

ミハエルの口元が緩む。
ふっ・・悪意が3つ・・決定的な証拠が向こうからやって来たね・・・

(なんだこのガキ・・笑ったのか?気味の悪いガキだな・・)

『うん・・お母さんが居なくなったの・・だから探してるの・・・』

クククッしめたぞもう1人頂きだ!!

『おぉ!それは大変だぁ!おじさん達も一緒に探してあげるよ。これでも食べて元気出しな!』

男がさっき買った串焼きを渡すとミハエルはニッコリ笑って受け取る。

『うん!ありがとう!!』

男達とミハエルは同時に意味深な笑いを浮かべて歩き出す。

(はん!馬鹿なガキだぜ!)
(ふん!馬鹿な悪党共だね!)



『そうか!お前はミハエルか!よし!俺達が母ちゃん探して来てやるから屋敷で待っているんだぞ!』
(ふん。来るのは奴隷商だけどな・・・)

『うん!待ってる!!』
(ふん。お前らは逃がさないからね・・)

男は屋敷の隅にある階段を降りて行く。
すると扉の前に男が立っていた。

『おっ!ドジ踏んで捕まったロン様じゃねーか!!〈神の使人〉の名が泣くぜぇ?それに比べて見ろよ!2人も捕まえて来たぜぇ!!』

男は意気揚々と見張りの男に胸を張る。

『うるせぇ!!運が悪かったんだ!!大体あんな化け物じみたガキがいなけりゃ・・・ん?・・そのガキ・・・何処かで・・・』

ロンの頭の中で嫌な記憶が蘇る・・・そして頬に汗が流れる・・・

まさか・・まさか・・・

恐る恐る目をやるとミハエルと目が合う・・・

『あれぇ?こんなに早く解放されたの?警備隊にも仲間がいるのかな?』

ミハエルがニッコリと笑うとロンが扉に張り付く!!

『やっぱりかぁぁぁぁぁぁ!!!!ま、待て!!か、勘弁してくれぇぇぇ!!!』

ドバァァン!!

ロンがパニックを起こして扉を開けて中に閉じこもってしまった。

『な、なんだあいつ・・・どうしたって言うんだ・・・このガキがどうしたんだ・・?』

男がミハエルを見下ろすとミハエルはニッコリ笑って男を見上げていた。

『案内ご苦労様!決定的な証拠をありがとう!』

『な、なに?!』

そしてミハエルは指輪を3つ外すと怒りの篭った冷たい表情に一変する。

『だけど・・・許さないよ・・親から子供を平気で取り上げる悪党・・・皆んなの悲しみを一生かけて償えぇぇぇぇぇぇ!!!!!』

メキメキメキッ!!
『ぐげぇぇぇぇ!!』

ミハエルは男の手首を握り潰すとそのまま鉄の扉に叩きつける!!

ドバァァン!!!
『ごぶっっ!!!』

そして、その勢いのまま後ろの男が担いでいる袋を奪い取り、呆気に取られている男2人を扉に向かって蹴り飛ばす!!

どかっ!!!ばきぃ!!!

『ぐへぇぇぇ!!!』
『ぶべぇぇぇ!!!』

どこぉぉぉぉぉん!!!!
『どべぶぅぅぅぅぅ!!!!!!』

男達は3人が重なるように張り付いた!!

『な、何が・・ぐぶっ・・何だ・・あのガキは・・・・

さらに間髪入れずに男達の背中にミハエルの飛び蹴りが突き刺さる!!

ずべきぃぃぃぃぃ!!!!

ベキゴキベキゴキィィィィィ!!!!
『ぐべばぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』

男達の身体から絶望的な音が響き渡る!!

『許さない・・・絶対に許さない!!お前達は一生まともな身体で生きては行けないよ!!それにまだ終わりじゃ無い!!』

男達の脚にまとめて渾身のローキックを決める!!

ずばぁぁぁぁぁん!!!
ボキベキベキベキッッ!!!

『ぎやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』
『だずげでぐげぇぇぇぇぇぇ!!!!!』

どごぉん!がこぉん!ごごぉん!

扉の向こうではロンが仲間の悲鳴と扉にぶつかる絶望的な音に頭を抱えて震えていた。

『まずい!まずい!まずい!まずい!!化け物が来る!化け物が来る!次は俺だ!!
どうする?考えろ!俺!考えろ・・・』

しかし考えも虚しく絶望の瞬間が訪れる・・

どがぁぁぁぁぁん!!!!

鉄の扉と一緒に3人の男達が吹き飛ばされて男達は声も出せずに虚しく石畳に転がる。
そして薄暗い地下牢に差し込んだ光を遮りミハエルの影がロンの顔まで届いていた・・・

『ひぃぃぃぃぃ!!!!』

ロンは腰を抜かし、股間を濡らしながら後ずさるのだった・・・

しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する! 土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。 自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。 『あ、やべ!』 そして・・・・ 【あれ?ここは何処だ?】 気が付けば真っ白な世界。 気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ? ・・・・ ・・・ ・・ ・ 【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】 こうして剛史は新た生を異世界で受けた。 そして何も思い出す事なく10歳に。 そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。 スキルによって一生が決まるからだ。 最低1、最高でも10。平均すると概ね5。 そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。 しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。 そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。 追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。 だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。 『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』 不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。 そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。 その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。 前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。 但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。 転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。 これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな? 何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが? 俺は農家の4男だぞ?

無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~

甲賀流
ファンタジー
なんの特徴もない高校生の高橋 春陽はある時、異世界への繋がるダンジョンに迷い込んだ。なんだ……空気中に星屑みたいなのがキラキラしてるけど?これが全て魔力だって? そしてダンジョンを突破した先には広大な異世界があり、この世界全ての魔力を行使して神や魔族に挑んでいく。

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~

イノナかノかワズ
ファンタジー
 助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。  *話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。  *他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。  *頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。  *本作の無断転載、無断翻訳、無断利用を禁止します。   小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。 カクヨムにても公開しています。 更新は不定期です。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!

マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。 今後ともよろしくお願いいたします! トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕! タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。 男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】 そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】 アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です! コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】 マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。 見てください。

神の加護を受けて異世界に

モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。 その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。 そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

異世界に転生したら?(改)

まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。 そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。 物語はまさに、その時に起きる! 横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。 そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。 ◇ 5年前の作品の改稿板になります。 少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。 生暖かい目で見て下されば幸いです。

処理中です...