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第六章 創生
突然の来襲
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翌日の朝は、昨日とは打って変わって青空が広がっていた。
僕はぼんやりと窓の外を見て、昨夜のことは現実じゃなかったのではと思った。
図書室でリディアンが僕にあんなことをするなんて。
悪い夢でも見たんじゃないだろうか。
カミロが現れて、着替えを手伝ってもらいながら、自分の胸元に残る赤い痕を見てしまう。
気付かれる前に下着で隠し、僕は顔を火照らせた。
やっぱり夢じゃない。──僕は図書室でリディアンに襲われた。
どんな顔をしていいかわからないまま、僕は朝食を摂りに食堂に行く。
既に席にはリディアンがいたけれど、まったく昨夜のことを顔に出さない。
気にしているのは僕だけなのか。
肺に溜まった重たい空気を吐き出したかったけれど、食事の席でそれはマナー違反だと思って耐えた。
「今日はこれから、新しく建つ神殿の視察に行く」
「そうですか。気を付けて行ってきてください」
王都にはたくさん神殿があると思ったけれど、まだ新しく建てるのか。
少し不思議な感じがしたけれど、もしかしたらエイノック国では人口が増え続けているのかもしれない。
卵生だというし、一般的には一度に何人くらい子供が生まれるんだろう。
そう思ってリディアンに聞きたくなったけれど、やっぱり朝食の席に相応しくない気がしてやめる。
もくもくとパンを食べていると、リディアンは不意に聞いてきた。
「俺といられなくて、寂しくはないのか?」
「そんなことはありません」
寂しくはない。でも、一緒にいられたら、もっと楽しいだろうとは思う。
ここに来た当初のように、ふらふらとのんびりしているリディアンを懐かしく思うことさえあるけれど。王太子になろうとしている今は、そんなことは言っていられないはずで。
僕がそれだけ言って黙っていると、リディアンは苦笑する。
「寂しく思っているのは、俺だけのようだな」
リディアンが、寂しい?
あんなにたくさんの人に囲まれて過ごしているのに?
僕は意外に思って尋ね返そうとしたのだけれど、そこで時間切れとなった。
フェンテスが現れて、王城からの向かいが来たのだと告げる。
「行ってくる」
リディアンは、そう言って僕の髪にそっと触れる。
後頭部の形を確かめるような動きに、僕は身を強張らせた。
思わず声を上げそうになるくらいに、感じてしまったからだ。
昨日のこともあって、身体が敏感になっているのかもしれない。
恥ずかしくて顔を俯けると、ぽんぽんと撫でてからリディアンは去っていった。
いつもなら城の前まで見送りに行くのに、立ち上がることさえできない。
僕はどうしてこう、至らないのだろう。
そう思いながらカップに残っていたお茶を飲み、席を立った。
たとえどんなことがあっても、勉強を怠るわけにはいかない。
まずは図書室に行こう。
僕はグンターと共に図書室まで行き、鍵を開けて中に入った。
もうそれだけで、昨夜の情景が頭の中に蘇る。
こんなことではいけないと頭を振り、読みかけになっていた本を開く。
昨夜の続きから目で文字を追い始めたところで、僕はリディアンの言葉を思い返した。
──「寂しく思っているのは、俺だけのようだな」
リディアンが寂しがっているなんて、そんなことがあるんだろうか。
昨日の図書室の一件も、寂しさの現われってこと?
確かに今は、互いの部屋を訪れることもなくなっている。
連日キスをしたり抱かれたりしていたころと比べれば、寂しさを感じるのも頷ける。
でも、あの頃が異常だったんじゃないだろうか。
むしろ、今こうしてお互いにやるべきことをなす日常が、正しいのでは?
僕はよくわからなくなって、本を読んでいても目が滑るようになってしまう。
何とか数ページは進んだけれど、一旦ここで切り上げて、気分を変えた方がいいかもしれない。
僕立ち上がっては図書室を出て、グンターに話しかけた。
「少し外に出ようと思います」
「わかりました」
渡り廊下を通って庭に出ると、外は城の中と違って陽射しが眩しく、風が通って心地いい。
「ん~っ」
僕が大きく伸びをして、空高く手を上げていると、近くでホッホと笑う声がした。
よく見れば、木の陰に小柄な男の人がしゃがんでいる。
「お前さんは変わらんな」
「エクムントさん」
どうやら、すぐ傍で剪定作業をしていたようだ。
子供っぽいことをしていた自覚はあるため、少し慌てたけれど、エクムントは気にした様子もなく花を差し出してきた。
「今朝咲いた薔薇だ。この品種は、王妃が改良したんだ」
「アデラフィールド王妃がですか?」
美しい青色の花は、リディアンの瞳を思わせる空の蒼だ。
元の世界では青い薔薇は、その色合いを出すのにとても苦労していたけれど、エイノックではどうなんだろう。
そういえば、あまり青い薔薇は見たことがなかったような気がする。
どんな思いでこの色を目指したのか、会ったことのない王妃に思いを馳せる。
10年前に王の病を転移させ、6年前に亡くなったリディアンの母だ。
予言さえなければ、リディアンが生まれた後も、きっと家族揃って王城で暮らせたはずだ。
つい、僕はアズミン神官を恨んでしまう。
どうしてあんな予言を、しかも生まれたばかりのリディアンの前で告げたんだろうか。
予言に従わずに4人で暮らしていたら、未来は違っていたかもしれない。
そうしたら今頃は──。
考えても仕方がないとわかっていても、僕はその未来を想像してしまいそうになる。
「そんな顔をするでない。お前さんに会えたことで、リディアン様は幸せになれた」
エクムントはそう言って、ぽんぽんと僕の背中を叩く。
僕は頷いて、青い薔薇の香りを吸い込み、爽やかな匂いにホッと息を吐く。
そして、気持ちを落ち着けてから、アデラ城の中に入ろうとした。
その時だ。
アデラ城の門をくぐり、こちらに向かってくる馬車が見えた。
リディアンの馬車ではないし、王城からの迎えでもなさそうだ。
ヒューブレヒトたちが来る予定もなく、一体何だろうかと思っていると、馬車は屋敷の前ではなく庭の只中で止まる。僕たちのいる場所から数メートルと離れていない。
「サガン様っ」
僕の前にグンターが立ちはだかり、エクムントも剪定ばさみを構えた。
周囲が警戒するのがわかって緊張していると、馭者が降りてきて僕たちに深々と頭を下げる。
どうやら急襲ではなさそうだけれど、グンターとエクムントはまだ身構えたままだ。
やがて、恭しく馭者が扉を開け、中から女性たちが降りてくる。
「なんて窮屈な馬車でしょう」
「エミル様が勝手に乗り込んできたせいですよ!」
「何ですって?」
女性は全部で4人。
誰もが華やかで煌びやかなドレスを身にまとっている。
夜会のドレスとは違う、少し丈の短いスカートだ。
足元にはヒールの高い、鮮やかな色合いの靴を履いている。
「サガン様、御機嫌よう」
4人のうちの1人が、そう言って淑やかに礼をする。
さらさらとピンクローズの髪が肩から滑り落ち、女性は身を起こして耳に掛け、嫣然と笑った。
前にオングストレーム商会の会合で会ったことも有り、この間はベドナーシュ邸の夜会でも顔を合わせている。
商会の会長の娘である、エミルだとわかった。
僕も微笑み返して挨拶をした。
「こんにちは、エミルさん」
すると、他の3人の女性も慌てたように自己紹介し出した。
「わたくしは、スラーマル子爵家の長女アニエス」
「先々代の王の曽孫にあたる、ロニヤです」
「ヘイディ王女の娘で、神殿の巫女となった、エメットです」
僕はそれぞれの顔と名前を覚えながら、挨拶を返した。
「こんにちは。リディアンのサガンの仲本です」
すると、アニエスと名乗った女性が、僕の方へと一歩進み出た。
「サガン様と是非お話したくて」
「僕と、ですか?」
そういえば、夜会の時にも声を掛けてもらっていた。
リディアンに取りなしてもらいたいと、あの夜には言っていた。
ということは、リディアンに橋渡しをして欲しいということなんだろうけれど。
僕は、お妃選びには全く関与していない。
一緒に話したところで、彼女たちの力になれるとは思えない。
「お時間をいただけないでしょうか」
4人は揃って胸元で手を組み合わせ、祈るようにお願いしてくる。
そんな潤んだ瞳で訴えられると、僕もNoとは言えない。
でも、どうしたらいいんだろう。
ちらりとグンターを見れば、同じように弱り顔で。
エクムントは、困ったことだと言いたげに肩を竦める。
「じゃあ、ちょっと僕だけでは判断できないので、執事に聞いてまいります」
「私たちも一緒に参ります」
そうして、僕たちはぞろぞろと城内に入り、フェンテスの計らいでお茶会を開くこととなった。
女性4人に囲まれるなんて、想像もしていなくて。
「まあ、なんて香りのいいハーブティーですの」
「本当ね。さすがはリディアン様のお城だわ」
僕は、4人の話を聞きながら微笑み、何とかそのお茶会を乗り切った。
僕はぼんやりと窓の外を見て、昨夜のことは現実じゃなかったのではと思った。
図書室でリディアンが僕にあんなことをするなんて。
悪い夢でも見たんじゃないだろうか。
カミロが現れて、着替えを手伝ってもらいながら、自分の胸元に残る赤い痕を見てしまう。
気付かれる前に下着で隠し、僕は顔を火照らせた。
やっぱり夢じゃない。──僕は図書室でリディアンに襲われた。
どんな顔をしていいかわからないまま、僕は朝食を摂りに食堂に行く。
既に席にはリディアンがいたけれど、まったく昨夜のことを顔に出さない。
気にしているのは僕だけなのか。
肺に溜まった重たい空気を吐き出したかったけれど、食事の席でそれはマナー違反だと思って耐えた。
「今日はこれから、新しく建つ神殿の視察に行く」
「そうですか。気を付けて行ってきてください」
王都にはたくさん神殿があると思ったけれど、まだ新しく建てるのか。
少し不思議な感じがしたけれど、もしかしたらエイノック国では人口が増え続けているのかもしれない。
卵生だというし、一般的には一度に何人くらい子供が生まれるんだろう。
そう思ってリディアンに聞きたくなったけれど、やっぱり朝食の席に相応しくない気がしてやめる。
もくもくとパンを食べていると、リディアンは不意に聞いてきた。
「俺といられなくて、寂しくはないのか?」
「そんなことはありません」
寂しくはない。でも、一緒にいられたら、もっと楽しいだろうとは思う。
ここに来た当初のように、ふらふらとのんびりしているリディアンを懐かしく思うことさえあるけれど。王太子になろうとしている今は、そんなことは言っていられないはずで。
僕がそれだけ言って黙っていると、リディアンは苦笑する。
「寂しく思っているのは、俺だけのようだな」
リディアンが、寂しい?
あんなにたくさんの人に囲まれて過ごしているのに?
僕は意外に思って尋ね返そうとしたのだけれど、そこで時間切れとなった。
フェンテスが現れて、王城からの向かいが来たのだと告げる。
「行ってくる」
リディアンは、そう言って僕の髪にそっと触れる。
後頭部の形を確かめるような動きに、僕は身を強張らせた。
思わず声を上げそうになるくらいに、感じてしまったからだ。
昨日のこともあって、身体が敏感になっているのかもしれない。
恥ずかしくて顔を俯けると、ぽんぽんと撫でてからリディアンは去っていった。
いつもなら城の前まで見送りに行くのに、立ち上がることさえできない。
僕はどうしてこう、至らないのだろう。
そう思いながらカップに残っていたお茶を飲み、席を立った。
たとえどんなことがあっても、勉強を怠るわけにはいかない。
まずは図書室に行こう。
僕はグンターと共に図書室まで行き、鍵を開けて中に入った。
もうそれだけで、昨夜の情景が頭の中に蘇る。
こんなことではいけないと頭を振り、読みかけになっていた本を開く。
昨夜の続きから目で文字を追い始めたところで、僕はリディアンの言葉を思い返した。
──「寂しく思っているのは、俺だけのようだな」
リディアンが寂しがっているなんて、そんなことがあるんだろうか。
昨日の図書室の一件も、寂しさの現われってこと?
確かに今は、互いの部屋を訪れることもなくなっている。
連日キスをしたり抱かれたりしていたころと比べれば、寂しさを感じるのも頷ける。
でも、あの頃が異常だったんじゃないだろうか。
むしろ、今こうしてお互いにやるべきことをなす日常が、正しいのでは?
僕はよくわからなくなって、本を読んでいても目が滑るようになってしまう。
何とか数ページは進んだけれど、一旦ここで切り上げて、気分を変えた方がいいかもしれない。
僕立ち上がっては図書室を出て、グンターに話しかけた。
「少し外に出ようと思います」
「わかりました」
渡り廊下を通って庭に出ると、外は城の中と違って陽射しが眩しく、風が通って心地いい。
「ん~っ」
僕が大きく伸びをして、空高く手を上げていると、近くでホッホと笑う声がした。
よく見れば、木の陰に小柄な男の人がしゃがんでいる。
「お前さんは変わらんな」
「エクムントさん」
どうやら、すぐ傍で剪定作業をしていたようだ。
子供っぽいことをしていた自覚はあるため、少し慌てたけれど、エクムントは気にした様子もなく花を差し出してきた。
「今朝咲いた薔薇だ。この品種は、王妃が改良したんだ」
「アデラフィールド王妃がですか?」
美しい青色の花は、リディアンの瞳を思わせる空の蒼だ。
元の世界では青い薔薇は、その色合いを出すのにとても苦労していたけれど、エイノックではどうなんだろう。
そういえば、あまり青い薔薇は見たことがなかったような気がする。
どんな思いでこの色を目指したのか、会ったことのない王妃に思いを馳せる。
10年前に王の病を転移させ、6年前に亡くなったリディアンの母だ。
予言さえなければ、リディアンが生まれた後も、きっと家族揃って王城で暮らせたはずだ。
つい、僕はアズミン神官を恨んでしまう。
どうしてあんな予言を、しかも生まれたばかりのリディアンの前で告げたんだろうか。
予言に従わずに4人で暮らしていたら、未来は違っていたかもしれない。
そうしたら今頃は──。
考えても仕方がないとわかっていても、僕はその未来を想像してしまいそうになる。
「そんな顔をするでない。お前さんに会えたことで、リディアン様は幸せになれた」
エクムントはそう言って、ぽんぽんと僕の背中を叩く。
僕は頷いて、青い薔薇の香りを吸い込み、爽やかな匂いにホッと息を吐く。
そして、気持ちを落ち着けてから、アデラ城の中に入ろうとした。
その時だ。
アデラ城の門をくぐり、こちらに向かってくる馬車が見えた。
リディアンの馬車ではないし、王城からの迎えでもなさそうだ。
ヒューブレヒトたちが来る予定もなく、一体何だろうかと思っていると、馬車は屋敷の前ではなく庭の只中で止まる。僕たちのいる場所から数メートルと離れていない。
「サガン様っ」
僕の前にグンターが立ちはだかり、エクムントも剪定ばさみを構えた。
周囲が警戒するのがわかって緊張していると、馭者が降りてきて僕たちに深々と頭を下げる。
どうやら急襲ではなさそうだけれど、グンターとエクムントはまだ身構えたままだ。
やがて、恭しく馭者が扉を開け、中から女性たちが降りてくる。
「なんて窮屈な馬車でしょう」
「エミル様が勝手に乗り込んできたせいですよ!」
「何ですって?」
女性は全部で4人。
誰もが華やかで煌びやかなドレスを身にまとっている。
夜会のドレスとは違う、少し丈の短いスカートだ。
足元にはヒールの高い、鮮やかな色合いの靴を履いている。
「サガン様、御機嫌よう」
4人のうちの1人が、そう言って淑やかに礼をする。
さらさらとピンクローズの髪が肩から滑り落ち、女性は身を起こして耳に掛け、嫣然と笑った。
前にオングストレーム商会の会合で会ったことも有り、この間はベドナーシュ邸の夜会でも顔を合わせている。
商会の会長の娘である、エミルだとわかった。
僕も微笑み返して挨拶をした。
「こんにちは、エミルさん」
すると、他の3人の女性も慌てたように自己紹介し出した。
「わたくしは、スラーマル子爵家の長女アニエス」
「先々代の王の曽孫にあたる、ロニヤです」
「ヘイディ王女の娘で、神殿の巫女となった、エメットです」
僕はそれぞれの顔と名前を覚えながら、挨拶を返した。
「こんにちは。リディアンのサガンの仲本です」
すると、アニエスと名乗った女性が、僕の方へと一歩進み出た。
「サガン様と是非お話したくて」
「僕と、ですか?」
そういえば、夜会の時にも声を掛けてもらっていた。
リディアンに取りなしてもらいたいと、あの夜には言っていた。
ということは、リディアンに橋渡しをして欲しいということなんだろうけれど。
僕は、お妃選びには全く関与していない。
一緒に話したところで、彼女たちの力になれるとは思えない。
「お時間をいただけないでしょうか」
4人は揃って胸元で手を組み合わせ、祈るようにお願いしてくる。
そんな潤んだ瞳で訴えられると、僕もNoとは言えない。
でも、どうしたらいいんだろう。
ちらりとグンターを見れば、同じように弱り顔で。
エクムントは、困ったことだと言いたげに肩を竦める。
「じゃあ、ちょっと僕だけでは判断できないので、執事に聞いてまいります」
「私たちも一緒に参ります」
そうして、僕たちはぞろぞろと城内に入り、フェンテスの計らいでお茶会を開くこととなった。
女性4人に囲まれるなんて、想像もしていなくて。
「まあ、なんて香りのいいハーブティーですの」
「本当ね。さすがはリディアン様のお城だわ」
僕は、4人の話を聞きながら微笑み、何とかそのお茶会を乗り切った。
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