2 / 37
第一章 召喚
ミーアの儀の夜
しおりを挟む
この地上から見える一番大きな星が、今日も夜空に輝いている。
青白く光るその星の名を、ミーアという。
星に住む女神の名前がミーアと言い、それがそのまま星の名前になっている。
女神ミーアは、地上の憂いを払い、穢れを浄化すると言われている。
人間たちの醜い心や汚れた身体を、女神は光で癒すそうだ。
ミーアの光は2種類ある。白金と蒼白。
そのどちらの光が地上を照らしているかで女神の機嫌がわかるそうだけれど、そんな物はただの迷信で人の目の錯覚だ。年老いた神官くらいしか信じてはいない。
ただ、あの男が召喚された時の色合いは、確かにミーアのそれと同じだった。
白金に輝いた魔法陣。男の纏っていた蒼白いオーラ。
ミーアを見るだけで、レイのことを思い出してしまう。
本当に、忌々しいヤツだ。
僕はこれまで、心を乱すなと教わってきた。
何があっても涙を浮かべず、激昂することもせず、民の前では表情を変えるなと。
それなのに、あいつが来てからというもの、思い出すだけで表情が歪んでしまう。
──「お前。エスティン、と言ったか?」
──「そいつを捧げてもらおうじゃないか」
皮肉気に笑う男の顔。
こちらの弱みに付け込み、絶対に断られないとわかっているからこその物言いだった。
「エスティン様。落ち着かれませ」
教育係のサイデンに注意されて、僕は心を落ち着けようと深呼吸を繰り返した。
僕の心の乱れは、そのオーラにも現れてしまう。
少しでも魔法の心得がある者なら、感情が顔に出なくてもオーラで一目瞭然だ。
儀礼の心得をサイデンから聞きながら、少しずつ気を鎮めていく。
とにかく、今夜は父王に言われた通りにミーアの儀に参列する。
今は、無事にその役目を終わらせることだけに集中するしかない。
僕は、上の空になりかけながらも、何とか今日の務めを終わらせた。
夜も更け、ミーアの星が正中、僕たちは神殿の方へと馬車で向かった。
儀式の場所は、白亜の建物の裏手にある聖場だ。
神殿の前で馬車を降り、そこからは徒歩で聖場へと進む。
石畳の大きな広場には、ミーアの像と捧げられた乙女たちの像が並んでいる。
かつては、ミーアの儀で実際に乙女を捧げる儀式があったようだ。捧げると言っても殺すのではなく、生涯神に仕えて生きるよう、神殿の地下に幽閉するという誓約をさせる儀だ。いわば、地下への幽閉を承諾させるわけで、実質的には社会的死であり、殺したようなものだろうと僕は思っている。
風が吹き、雲でミーアが翳った頃合いで、音楽が聞こえ始めた。
中央の台座の左奥で、奏者たちが弦を鳴らし、笛を吹いている。
神に捧げるその音楽は、聞いている者を厳かな気持ちにさせる。
現に今、乱れていた参列者の心が鎮まり、オーラが安定してきている。
やがて、右手前から神官たちが現れた。
神官長を先頭に歩き、その後ろを数人の男とが続き、中ほどに長い箱を携えた男たちが歩く。恐らくあの箱に剣が納まっている。勇者にしか抜けないと言われる、ミーアの剣だ。
静々と行列は進み、やがて広場の中央にある台座に到達する。
ドミートスが指示を出すと、箱はその台の上に置かれた。
ドンとドミートスが杖を打ち鳴らした途端に音楽が止み、辺りは静寂に包まれた。
先程まで吹いていた風すらも止み、梢の音も虫の音も聞こえなくなる。
そんな中、シャンシャンと鈴の音が聞こえてきた。
錫杖を振る神官の後ろを一人の男が歩いてくる。
漆黒の髪、淡いクリーム色の肌。
先日の変わった服装とはまた違う、この国の古えからある正式な衣装を身に着けている。
白い布地には白金の刺繍が施されていて、掲げられたトーチの光にきらきらと輝く。
長い衣を翻して歩く度に、頭と腕につけられた金の装飾が揺れている。
冠の真ん中には紫色の石が嵌められている。
王冠は緑の石であり、これはミーアの儀のためだけの冠だ。
男の表情は、先日とはまるで違っていた。
あんなに生意気そうで不遜な態度だったというのに、今は大人しい。
まるで牙を抜かれた獣のようだ。
それほどに禊ぎの儀は身に染みたのだろうか。
僕はその横顔を見ながら、違和感を覚えていた。
静かな足さばきで歩き、台の前まで行くと男は一礼した。
神官も一礼したのちに、ローブの袖を後ろに払い、箱の中に手を差し入れた。
取り出した剣は、白金の鞘に納められていた。
柄には冠と同じ紫色の石。
10年前、僕が7つの時にも見たはずなのに、僕は目を見開いて息を呑んだ。
聖剣というのは、嘘ではなかった。
見た目の美しさもだけれど、剣から立ち昇る魔力が尋常じゃない。
鞘に収まっていても尚、刀身の秘めた魔力が窺える。
畏敬の念に身体が強張り、指先が震えた。
僕は指先を内に握り込んで、なんとか身体の震えを治める。
神官の祈りが捧げられ、次いで剣を男に差し出した。
レイは、その剣を両手で受け取る。
その時だ。
レイの上に白金の光が差し込んだ。
雲間からミーアが覗いただけだと思いたかったが、時が時だ。
周囲からも感嘆のため息が漏れた。
レイは、剣を手に僕たちの方を振り返り、夜空に輝くミーアに向けて捧げ持つ。
そして、柄に手をやると、ゆっくりと剣を引き抜いた。
鞘から引き抜かれた白刃。蒼く輝く刀身にざわりと鳥肌が立つ。
そんなはずがない。
この男に、聖剣が抜けるわけがない。
そんな邪念は吹き飛んだ。
輝く剣よりも、僕は剣を引き抜いたレイに見惚れていた。
薄いクリーム色に見えていた肌は、内側から光を放っているように見える。
美しい、ミーアの光と同じ色。
剣を見つめる黒い瞳が、光を反射して濡れて輝いている。
召喚の時にも見えた、青い焔が全身から立ち昇る。
もう、否定のしようがない。
レイは、この国の勇者に違いない。
闇を払う、光となる存在。
抜き放った剣をミーアに向けて突き上げた瞬間、歓声が上がった。
途端に、僕は我に返り、顔を顰めた。
空気に呑まれていた自分が、恥ずかしくなる。
持て囃される男を睨みつけ、唇を噛み締める。
すると、不意にレイは僕の方に視線を向けた。
こんな遠くにいるのに、黒い瞳がこちらを射ているのがはっきりわかる。
儀式の最中に、なぜ僕を見ているのか。
腹立たしくて余計に顔を顰め、目を逸らさずにいると、顎先を上げて鼻で笑ってきた。
何だ、あの態度は。
あれが勇者のすることか?
レイは再び鞘に収めると、帯剣して聖場を後にした。
「何と美しい儀であったか」
「さすがは、異世界から召喚された勇者様だ」
勇者であることは認める。
けれども、さっきのは見惚れたんじゃない。
物珍しくて、目を奪われただけだ。
僕は、周りのざわめきを聞きながら、自身の胸の高鳴りに気付かないふりをした。
青白く光るその星の名を、ミーアという。
星に住む女神の名前がミーアと言い、それがそのまま星の名前になっている。
女神ミーアは、地上の憂いを払い、穢れを浄化すると言われている。
人間たちの醜い心や汚れた身体を、女神は光で癒すそうだ。
ミーアの光は2種類ある。白金と蒼白。
そのどちらの光が地上を照らしているかで女神の機嫌がわかるそうだけれど、そんな物はただの迷信で人の目の錯覚だ。年老いた神官くらいしか信じてはいない。
ただ、あの男が召喚された時の色合いは、確かにミーアのそれと同じだった。
白金に輝いた魔法陣。男の纏っていた蒼白いオーラ。
ミーアを見るだけで、レイのことを思い出してしまう。
本当に、忌々しいヤツだ。
僕はこれまで、心を乱すなと教わってきた。
何があっても涙を浮かべず、激昂することもせず、民の前では表情を変えるなと。
それなのに、あいつが来てからというもの、思い出すだけで表情が歪んでしまう。
──「お前。エスティン、と言ったか?」
──「そいつを捧げてもらおうじゃないか」
皮肉気に笑う男の顔。
こちらの弱みに付け込み、絶対に断られないとわかっているからこその物言いだった。
「エスティン様。落ち着かれませ」
教育係のサイデンに注意されて、僕は心を落ち着けようと深呼吸を繰り返した。
僕の心の乱れは、そのオーラにも現れてしまう。
少しでも魔法の心得がある者なら、感情が顔に出なくてもオーラで一目瞭然だ。
儀礼の心得をサイデンから聞きながら、少しずつ気を鎮めていく。
とにかく、今夜は父王に言われた通りにミーアの儀に参列する。
今は、無事にその役目を終わらせることだけに集中するしかない。
僕は、上の空になりかけながらも、何とか今日の務めを終わらせた。
夜も更け、ミーアの星が正中、僕たちは神殿の方へと馬車で向かった。
儀式の場所は、白亜の建物の裏手にある聖場だ。
神殿の前で馬車を降り、そこからは徒歩で聖場へと進む。
石畳の大きな広場には、ミーアの像と捧げられた乙女たちの像が並んでいる。
かつては、ミーアの儀で実際に乙女を捧げる儀式があったようだ。捧げると言っても殺すのではなく、生涯神に仕えて生きるよう、神殿の地下に幽閉するという誓約をさせる儀だ。いわば、地下への幽閉を承諾させるわけで、実質的には社会的死であり、殺したようなものだろうと僕は思っている。
風が吹き、雲でミーアが翳った頃合いで、音楽が聞こえ始めた。
中央の台座の左奥で、奏者たちが弦を鳴らし、笛を吹いている。
神に捧げるその音楽は、聞いている者を厳かな気持ちにさせる。
現に今、乱れていた参列者の心が鎮まり、オーラが安定してきている。
やがて、右手前から神官たちが現れた。
神官長を先頭に歩き、その後ろを数人の男とが続き、中ほどに長い箱を携えた男たちが歩く。恐らくあの箱に剣が納まっている。勇者にしか抜けないと言われる、ミーアの剣だ。
静々と行列は進み、やがて広場の中央にある台座に到達する。
ドミートスが指示を出すと、箱はその台の上に置かれた。
ドンとドミートスが杖を打ち鳴らした途端に音楽が止み、辺りは静寂に包まれた。
先程まで吹いていた風すらも止み、梢の音も虫の音も聞こえなくなる。
そんな中、シャンシャンと鈴の音が聞こえてきた。
錫杖を振る神官の後ろを一人の男が歩いてくる。
漆黒の髪、淡いクリーム色の肌。
先日の変わった服装とはまた違う、この国の古えからある正式な衣装を身に着けている。
白い布地には白金の刺繍が施されていて、掲げられたトーチの光にきらきらと輝く。
長い衣を翻して歩く度に、頭と腕につけられた金の装飾が揺れている。
冠の真ん中には紫色の石が嵌められている。
王冠は緑の石であり、これはミーアの儀のためだけの冠だ。
男の表情は、先日とはまるで違っていた。
あんなに生意気そうで不遜な態度だったというのに、今は大人しい。
まるで牙を抜かれた獣のようだ。
それほどに禊ぎの儀は身に染みたのだろうか。
僕はその横顔を見ながら、違和感を覚えていた。
静かな足さばきで歩き、台の前まで行くと男は一礼した。
神官も一礼したのちに、ローブの袖を後ろに払い、箱の中に手を差し入れた。
取り出した剣は、白金の鞘に納められていた。
柄には冠と同じ紫色の石。
10年前、僕が7つの時にも見たはずなのに、僕は目を見開いて息を呑んだ。
聖剣というのは、嘘ではなかった。
見た目の美しさもだけれど、剣から立ち昇る魔力が尋常じゃない。
鞘に収まっていても尚、刀身の秘めた魔力が窺える。
畏敬の念に身体が強張り、指先が震えた。
僕は指先を内に握り込んで、なんとか身体の震えを治める。
神官の祈りが捧げられ、次いで剣を男に差し出した。
レイは、その剣を両手で受け取る。
その時だ。
レイの上に白金の光が差し込んだ。
雲間からミーアが覗いただけだと思いたかったが、時が時だ。
周囲からも感嘆のため息が漏れた。
レイは、剣を手に僕たちの方を振り返り、夜空に輝くミーアに向けて捧げ持つ。
そして、柄に手をやると、ゆっくりと剣を引き抜いた。
鞘から引き抜かれた白刃。蒼く輝く刀身にざわりと鳥肌が立つ。
そんなはずがない。
この男に、聖剣が抜けるわけがない。
そんな邪念は吹き飛んだ。
輝く剣よりも、僕は剣を引き抜いたレイに見惚れていた。
薄いクリーム色に見えていた肌は、内側から光を放っているように見える。
美しい、ミーアの光と同じ色。
剣を見つめる黒い瞳が、光を反射して濡れて輝いている。
召喚の時にも見えた、青い焔が全身から立ち昇る。
もう、否定のしようがない。
レイは、この国の勇者に違いない。
闇を払う、光となる存在。
抜き放った剣をミーアに向けて突き上げた瞬間、歓声が上がった。
途端に、僕は我に返り、顔を顰めた。
空気に呑まれていた自分が、恥ずかしくなる。
持て囃される男を睨みつけ、唇を噛み締める。
すると、不意にレイは僕の方に視線を向けた。
こんな遠くにいるのに、黒い瞳がこちらを射ているのがはっきりわかる。
儀式の最中に、なぜ僕を見ているのか。
腹立たしくて余計に顔を顰め、目を逸らさずにいると、顎先を上げて鼻で笑ってきた。
何だ、あの態度は。
あれが勇者のすることか?
レイは再び鞘に収めると、帯剣して聖場を後にした。
「何と美しい儀であったか」
「さすがは、異世界から召喚された勇者様だ」
勇者であることは認める。
けれども、さっきのは見惚れたんじゃない。
物珍しくて、目を奪われただけだ。
僕は、周りのざわめきを聞きながら、自身の胸の高鳴りに気付かないふりをした。
91
あなたにおすすめの小説
異世界で王子様な先輩に溺愛されちゃってます
野良猫のらん
BL
手違いで異世界に召喚されてしまったマコトは、元の世界に戻ることもできず異世界で就職した。
得た職は冒険者ギルドの職員だった。
金髪翠眼でチャラい先輩フェリックスに苦手意識を抱くが、元の世界でマコトを散々に扱ったブラック企業の上司とは違い、彼は優しく接してくれた。
マコトはフェリックスを先輩と呼び慕うようになり、お昼を食べるにも何をするにも一緒に行動するようになった。
夜はオススメの飲食店を紹介してもらって一緒に食べにいき、お祭りにも一緒にいき、秋になったらハイキングを……ってあれ、これデートじゃない!? しかもしかも先輩は、実は王子様で……。
以前投稿した『冒険者ギルドで働いてたら親切な先輩に恋しちゃいました』の長編バージョンです。
【完】心配性は異世界で番認定された狼獣人に甘やかされる
おはぎ
BL
起きるとそこは見覚えのない場所。死んだ瞬間を思い出して呆然としている優人に、騎士らしき人たちが声を掛けてくる。何で頭に獣耳…?とポカンとしていると、その中の狼獣人のカイラが何故か優しくて、ぴったり身体をくっつけてくる。何でそんなに気遣ってくれるの?と分からない優人は大きな身体に怯えながら何とかこの別世界で生きていこうとする話。
知らない世界に来てあれこれ考えては心配してしまう優人と、優人が可愛くて仕方ないカイラが溺愛しながら支えて甘やかしていきます。
魔王に転生したら幼馴染が勇者になって僕を倒しに来ました。
なつか
BL
ある日、目を開けると魔王になっていた。
この世界の魔王は必ずいつか勇者に倒されるらしい。でも、争いごとは嫌いだし、平和に暮らしたい!
そう思って魔界作りをがんばっていたのに、突然やってきた勇者にあっさりと敗北。
死ぬ直前に過去を思い出して、勇者が大好きだった幼馴染だったことに気が付いたけど、もうどうしようもない。
次、生まれ変わるとしたらもう魔王は嫌だな、と思いながら再び目を覚ますと、なぜかベッドにつながれていた――。
6話完結の短編です。前半は受けの魔王視点。後半は攻めの勇者視点。
性描写は最終話のみに入ります。
※注意
・攻めは過去に女性と関係を持っていますが、詳細な描写はありません。
・多少の流血表現があるため、「残酷な描写あり」タグを保険としてつけています。
獣人の子供が現代社会人の俺の部屋に迷い込んできました。
えっしゃー(エミリオ猫)
BL
突然、ひとり暮らしの俺(会社員)の部屋に、獣人の子供が現れた!
どっから来た?!異世界転移?!仕方ないので面倒を見る、連休中の俺。
そしたら、なぜか俺の事をママだとっ?!
いやいや女じゃないから!え?女って何って、お前、男しか居ない世界の子供なの?!
会社員男性と、異世界獣人のお話。
※6話で完結します。さくっと読めます。
異世界で聖男と呼ばれる僕、助けた小さな君は宰相になっていた
k-ing /きんぐ★商業5作品
BL
病院に勤めている橘湊は夜勤明けに家へ帰ると、傷ついた少年が玄関で倒れていた。
言葉も話せず、身寄りもわからない少年を一時的に保護することにした。
小さく甘えん坊な少年との穏やかな日々は、湊にとってかけがえのない時間となる。
しかし、ある日突然、少年は「ありがとう」とだけ告げて異世界へ帰ってしまう。
湊の生活は以前のような日に戻った。
一カ月後に少年は再び湊の前に現れた。
ただ、明らかに成長スピードが早い。
どうやら違う世界から来ているようで、時間軸が異なっているらしい。
弟のように可愛がっていたのに、急に成長する少年に戸惑う湊。
お互いに少しずつ気持ちに気づいた途端、少年は遊びに来なくなってしまう。
あの時、気持ちだけでも伝えれば良かった。
後悔した湊は彼が口ずさむ不思議な呪文を口にする。
気づけば少年の住む異世界に来ていた。
二つの世界を越えた、純情な淡い両片思いの恋物語。
序盤は幼い宰相との現実世界での物語、その後異世界への物語と話は続いていきます。
2度目の異世界移転。あの時の少年がいい歳になっていて殺気立って睨んでくるんだけど。
ありま氷炎
BL
高校一年の時、道路陥没の事故に巻き込まれ、三日間記憶がない。
異世界転移した記憶はあるんだけど、夢だと思っていた。
二年後、どうやら異世界転移してしまったらしい。
しかもこれは二度目で、あれは夢ではなかったようだった。
再会した少年はすっかりいい歳になっていて、殺気立って睨んでくるんだけど。
勇者になるのを断ったらなぜか敵国の騎士団長に溺愛されました
雪
BL
「勇者様!この国を勝利にお導きください!」
え?勇者って誰のこと?
突如勇者として召喚された俺。
いや、でも勇者ってチート能力持ってるやつのことでしょう?
俺、女神様からそんな能力もらってませんよ?人違いじゃないですか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる