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第三章 答え
祭りのあと
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僕に手を握られている間も、フェリルの表情は変わらない。
ただじっと、僕の瞳を見ていただけだ。
何か言葉をかけることもない。
やがて、もう一方の手も伸ばしてきたが、僕は呆然としてその手を掴むことができずにいた。
僕とフェリルの時間は数秒止まってしまっていたが、割って入った声で動き出す。
「どうした?」
そう訊ねたのは、フェリルの後ろから現れた黒髪の人物だ。
「うさぎが転がっていた」
「何だ、そのおかしな状況は」
フェリルの言葉を聞いて眉間に皺を刻み、足元に転んでいる僕を見る。
「本当に転がっているな」
そう言って、緑の瞳を細めて笑う。
エルビー・クリプランド。
生徒監督生である彼も、たまたまここに通りかかったのか。
僕を見て笑う顔は、僕が抱いていたイメージよりも人間臭さがある。
二人は僕に手を貸して立たせ、エルビーは着ぐるみの頭を拾い上げる。
土埃を軽く払い、頭を僕に返した。
「被らない方がいい。また転ぶ」
僕が被ろうとしたのを、どうして察したんだろう。
フェリルに釘を刺される形となり、僕は両手に抱えた。
二人は、まだ僕の様子を覗っていて、気を遣われているのだと感じた。
「大丈夫です。一人で戻れます」
既にバルーンとプログラムは配り終えていたし、あとは裏手を回って休憩所に戻れば済む。
すると、エルビーが腕を胸の前で組んで僕に言った。
「お前、プリフェクトだろう。公演はいいのか?」
そう問われて、僕は思い出した。
開演時間をすっかり忘れていた。
もしかしたら、もう劇は始まっているのかもしれない。
頭を下げて、着ぐるみの頭を抱え直して彼らから急いで離れる。
「走るな」
後ろから厳しく命じられて、僕はぴたりと足を止めた。
やはり、フェリルの声には力がある。
どうしても逆らえなくなってしまうのだ。
仕方なく僕は、二人の後ろをついて行った。
「教室の方はどうだ?」
「いくつか揉め事はあったが、大したことはない。俺の出る幕はなかったよ」
カレッジヘッドのうちの二人が並んで歩いているというだけで、周囲の視線が集中する。その上、その後ろを着ぐるみの頭を抱えた人間が歩いているとなれば、更に視線を浴びる。
僕は顔を俯けて、大人しく二人について行き、休憩所の前で別れた。
「ありがとうございました」
「慌てなくていいから、傷があるようなら手当てしてもらえ」
フェリルはそう言って、ステージのあるホールの中へと入っていく。
エルビーが僕を振り返り、苦笑してから軽く手を振った。
休憩所の中には幸い誰もいなくて、僕は急いで着ぐるみを脱いだ。
少し汚れていたが、穴は空いていない。
ホッとして、脱いでいた上着を身に着けてから、ステージの裏手に行く。
役者たちは既にステージ上にいて、演技を始めていた。
姫役のルイはドレスを身にまとい、長い金髪のかつらまでつけている。
体格のいい王子と並んで立つと、背の高いルイが華奢に見えるほどだ。
王子と姫は手と手を取り合い、愛を囁き合っていた。
だがこの後、二人は引き離され、悲恋の物語が始まる。
台本は頭に入っていたが、やはり実際に見るのと読むのとではまるで違う。
ルイの声はよく通り、客席のみんなが聞き惚れているように見えた。
大道具は既に所定の位置にあるようで、裏手にいる僕は小道具の方を手伝った。
舞台袖に置かれた使用済みの物を運び、新たなものを置く場所を空ける。
指示通りに身体を動かしながら、頭の中では別のことを考えていた。
あの夜の相手は、間違いなくフェリルだ。
どうして今まで思い出せなかったのか。
それは恐らく、予想通り水魔法の威力だろう。
フェリルにその力があるのかどうか僕は知らないけれど、彼なら水魔法も使えるのかもしれない。
あのフェリルが、僕にキスをしたなんて想像できない。だが、指先の感触や肌の質感、体温、香り、声。僕の五感が、あの人がフェリルで間違いないと告げている。
キスの感触がまざまざと蘇り、今や霞んでいた表情まで思い出せる。
彼が、あんな穏やかな眼差しで僕を見つめ、触れてきていたなんて信じられない。
そうして思い返しているうちに、大きな拍手が沸き起こった。
公演が無事成功したのだと、僕はホールの外で片付けをしながら知る。
「ノア、ここはいいよ。あとは服の方を頼む」
舞台で使った衣装が、まとめて置かれていた。
それをランドリーに運ぶために、素材で分けて袋に詰める作業だ。
黙々と数人で分けていると、笑い声がした。
ルイとエルビーが話していて、すぐ傍にフェリルもいた。
はにかんで笑うルイの頭に、エルビーがぽんぽんと触れている。
フェリルはそんな二人の様子を、目元を細めて眺めていた。
その光景を見ているうちに胸が痛み出し、息が苦しくなる。
僕は、胸元をさすり、袋を担いでランドリーに行った。
その後も数度往復し、作業が終わった頃には、ステージ上もバラされていた。
「このあと、プリフェクトで集まってパーティーを行う。一旦部屋に帰って、着替えてくるように」
全寮代表のマシューの言葉を合図に、ぞろぞろと生徒は寮に向かって帰り始めた。
僕もその波に加わって部屋に戻り、静かに扉を閉める。
途端に抑えていた感情が吹き出した。
僕は、ようやく理解した。
あの夜の人がなぜ記憶を消し、沈黙していたのか。
フェリルだったなら仕方がない。
僕にキスをして身体に触れたことを、彼ならなかったことにしたいだろう。
特定の生徒と接触したなんて、たとえ治療だったとしても、彼にとっては不名誉なことだ。場合によっては誤解されて、生徒代表を失脚することだって有り得る。
アレン先生もそれがわかっていたからこそ、事実を隠すことに賛同し、協力した。
あの行為に、本当に治療以外の意味はなかった。
彼なら、あの夜の出来事を振りかざして、僕に迫ってくることもない。
僕のように力のないちっぽけな存在の弱みを握る必要なんて、彼にはないからだ。
安心していいはずなのに、なぜ僕は泣いているのだろう。
涙が後から後から溢れてきて、止められそうにない。
「う……っく……」
終いには、しゃくりあげて泣いていた。
自分の感情がわからず、コントロールできないなんて。
僕は自室から出ることができず、プリフェクトのパーティーを欠席した。
打ち上げ花火の音も聞こえていたが、ベッドに伏して泣き続けていたため、その光を見ることはなかった。
ただじっと、僕の瞳を見ていただけだ。
何か言葉をかけることもない。
やがて、もう一方の手も伸ばしてきたが、僕は呆然としてその手を掴むことができずにいた。
僕とフェリルの時間は数秒止まってしまっていたが、割って入った声で動き出す。
「どうした?」
そう訊ねたのは、フェリルの後ろから現れた黒髪の人物だ。
「うさぎが転がっていた」
「何だ、そのおかしな状況は」
フェリルの言葉を聞いて眉間に皺を刻み、足元に転んでいる僕を見る。
「本当に転がっているな」
そう言って、緑の瞳を細めて笑う。
エルビー・クリプランド。
生徒監督生である彼も、たまたまここに通りかかったのか。
僕を見て笑う顔は、僕が抱いていたイメージよりも人間臭さがある。
二人は僕に手を貸して立たせ、エルビーは着ぐるみの頭を拾い上げる。
土埃を軽く払い、頭を僕に返した。
「被らない方がいい。また転ぶ」
僕が被ろうとしたのを、どうして察したんだろう。
フェリルに釘を刺される形となり、僕は両手に抱えた。
二人は、まだ僕の様子を覗っていて、気を遣われているのだと感じた。
「大丈夫です。一人で戻れます」
既にバルーンとプログラムは配り終えていたし、あとは裏手を回って休憩所に戻れば済む。
すると、エルビーが腕を胸の前で組んで僕に言った。
「お前、プリフェクトだろう。公演はいいのか?」
そう問われて、僕は思い出した。
開演時間をすっかり忘れていた。
もしかしたら、もう劇は始まっているのかもしれない。
頭を下げて、着ぐるみの頭を抱え直して彼らから急いで離れる。
「走るな」
後ろから厳しく命じられて、僕はぴたりと足を止めた。
やはり、フェリルの声には力がある。
どうしても逆らえなくなってしまうのだ。
仕方なく僕は、二人の後ろをついて行った。
「教室の方はどうだ?」
「いくつか揉め事はあったが、大したことはない。俺の出る幕はなかったよ」
カレッジヘッドのうちの二人が並んで歩いているというだけで、周囲の視線が集中する。その上、その後ろを着ぐるみの頭を抱えた人間が歩いているとなれば、更に視線を浴びる。
僕は顔を俯けて、大人しく二人について行き、休憩所の前で別れた。
「ありがとうございました」
「慌てなくていいから、傷があるようなら手当てしてもらえ」
フェリルはそう言って、ステージのあるホールの中へと入っていく。
エルビーが僕を振り返り、苦笑してから軽く手を振った。
休憩所の中には幸い誰もいなくて、僕は急いで着ぐるみを脱いだ。
少し汚れていたが、穴は空いていない。
ホッとして、脱いでいた上着を身に着けてから、ステージの裏手に行く。
役者たちは既にステージ上にいて、演技を始めていた。
姫役のルイはドレスを身にまとい、長い金髪のかつらまでつけている。
体格のいい王子と並んで立つと、背の高いルイが華奢に見えるほどだ。
王子と姫は手と手を取り合い、愛を囁き合っていた。
だがこの後、二人は引き離され、悲恋の物語が始まる。
台本は頭に入っていたが、やはり実際に見るのと読むのとではまるで違う。
ルイの声はよく通り、客席のみんなが聞き惚れているように見えた。
大道具は既に所定の位置にあるようで、裏手にいる僕は小道具の方を手伝った。
舞台袖に置かれた使用済みの物を運び、新たなものを置く場所を空ける。
指示通りに身体を動かしながら、頭の中では別のことを考えていた。
あの夜の相手は、間違いなくフェリルだ。
どうして今まで思い出せなかったのか。
それは恐らく、予想通り水魔法の威力だろう。
フェリルにその力があるのかどうか僕は知らないけれど、彼なら水魔法も使えるのかもしれない。
あのフェリルが、僕にキスをしたなんて想像できない。だが、指先の感触や肌の質感、体温、香り、声。僕の五感が、あの人がフェリルで間違いないと告げている。
キスの感触がまざまざと蘇り、今や霞んでいた表情まで思い出せる。
彼が、あんな穏やかな眼差しで僕を見つめ、触れてきていたなんて信じられない。
そうして思い返しているうちに、大きな拍手が沸き起こった。
公演が無事成功したのだと、僕はホールの外で片付けをしながら知る。
「ノア、ここはいいよ。あとは服の方を頼む」
舞台で使った衣装が、まとめて置かれていた。
それをランドリーに運ぶために、素材で分けて袋に詰める作業だ。
黙々と数人で分けていると、笑い声がした。
ルイとエルビーが話していて、すぐ傍にフェリルもいた。
はにかんで笑うルイの頭に、エルビーがぽんぽんと触れている。
フェリルはそんな二人の様子を、目元を細めて眺めていた。
その光景を見ているうちに胸が痛み出し、息が苦しくなる。
僕は、胸元をさすり、袋を担いでランドリーに行った。
その後も数度往復し、作業が終わった頃には、ステージ上もバラされていた。
「このあと、プリフェクトで集まってパーティーを行う。一旦部屋に帰って、着替えてくるように」
全寮代表のマシューの言葉を合図に、ぞろぞろと生徒は寮に向かって帰り始めた。
僕もその波に加わって部屋に戻り、静かに扉を閉める。
途端に抑えていた感情が吹き出した。
僕は、ようやく理解した。
あの夜の人がなぜ記憶を消し、沈黙していたのか。
フェリルだったなら仕方がない。
僕にキスをして身体に触れたことを、彼ならなかったことにしたいだろう。
特定の生徒と接触したなんて、たとえ治療だったとしても、彼にとっては不名誉なことだ。場合によっては誤解されて、生徒代表を失脚することだって有り得る。
アレン先生もそれがわかっていたからこそ、事実を隠すことに賛同し、協力した。
あの行為に、本当に治療以外の意味はなかった。
彼なら、あの夜の出来事を振りかざして、僕に迫ってくることもない。
僕のように力のないちっぽけな存在の弱みを握る必要なんて、彼にはないからだ。
安心していいはずなのに、なぜ僕は泣いているのだろう。
涙が後から後から溢れてきて、止められそうにない。
「う……っく……」
終いには、しゃくりあげて泣いていた。
自分の感情がわからず、コントロールできないなんて。
僕は自室から出ることができず、プリフェクトのパーティーを欠席した。
打ち上げ花火の音も聞こえていたが、ベッドに伏して泣き続けていたため、その光を見ることはなかった。
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