【完結】推しを死亡フラグから救済したら溺愛ルートに入りました⁉︎

白(しろ)

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第二章

幼馴染のエスタ

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 とても綺麗な女性だと思う。主人公だとか、幼馴染だとか、そういうのを抜きにしてエスタは素晴らしい女性だ。誰の横に立っていても、エスタは絵になる。

 でもオレはどうだろう。

 確かにオレは公式キャラで、だからビジュだってちゃんとしてる。これが本当にゲームの世界で、ifストーリとしてリアスとルークが繋がる世界線だったなら、オレは多分喜んだ。
 ルークが幸せになるなら相手なんて、余程のことがない限り誰でもいいからだ。
 でもオレはダメな気がする。だってオレは確かにこの世界に生きてはいるけど、それでもオレは部外者だ。
 オレという人格が入ったリアスでは、ルークの隣に立ってはいけない気がするのだ。

「ていうか」

 オレは息を吸い込んだ。

「そもそもあいつがオレをどう思ってるかわかんねえし」
「ねえリアス」

 静かな声に思わず背筋を正した。

「今日に至るまでその方にされたことをもう一度説明して」
「はい」

 ルークという名前や、一緒に住むようになった経緯をぼかしつつ今日まであったことをもう一度エスタに話す。
 最近はスキンシップも増えているとまで伝えると、エスタは聖女らしからぬ溜息を吐いた。

「脈アリよ」
「聖女が脈アリとか言うな」
「今は聖女じゃなくてリアスの幼馴染のエスタだもの」

 テーブルに両肘をつき、手に顎を乗せる仕草は確かに親しみのある幼馴染のものだ。

「大体、好きじゃなきゃキスなんてしないわ」
「……キスとか言うな」
「リアス、あなた散々私に「このタイミングで迫れ!」とか言っていたくせに」
「だって自分ごとじゃねえもん」
「あなた友達いないのそういうところよ」
「うるせえな。オレにはエスタがいてくれたらいいんだよ」

 溜息を吐いてテーブルに突っ伏す。

「ねえリアス、その方に好きだって言われたらどうするの?」
「冗談だろって返す」
「ひどい冗談ね、それ」

 エスタが溜息を吐いた。
 オレはエスタに自分の前世のことを話していない。だからどうしてオレがルークを受け入れられないのか、多分理解できないんだと思う。

「でも私賭けてもいいのだけど」

 静かな声に視線を上げる。
 すると穏やかな湖のような青い瞳がオレを見ていた。

「リアス、あなた絶対その方に落とされるわ」

 絶対的な自信を持って発せられた言葉に、思わず顔の中心に皺が寄った。

「なんでそう思うんだよ」
「恋をしている顔だもの」

 ふふん、と楽しそうに笑う顔はとてもかわいい。エスタは元から可愛いが、王太子という婚約者ができてさらに魅力が磨かれたような気もする。

「恋ってあなたが思っているよりずっと制御不能なのよ。そうやってうだうだ考えているうちに、きっと全部絡め取られるわ」
「……怖えこと言うな」
「だって本当だもの。私がギルバート様への恋を自覚した時のことを思い出して?」

 そう言われて素直に思い出す。
 確かに王太子であるギルバートに好意を抱き、それが恋だと確信した時のエスタはそれは凄まじかった。暴風雨のような激しさでギルバートのハートを勝ち取ったのだ。
 確かにオレがかなりサポートをしたのもあるけれど、行動をしたのはエスタだ。

「もしその方がまだリアスへの気持ちを自覚していないのだとしたら、すごいのはきっとこれからよ」

 にこにこと、とても楽しそうにエスタが笑っている。

「ちなみにその方はどんな人なの? 身長は? 体型は? 趣味とか得意なこととか、あとあと」
「待ってくださいエスタさんちょっと待って」
「待たない。根掘り葉掘り聞いてやるんだから!」

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