28 / 36
間章 彼らの話
ヤード・クリバリー
雪の妖精かと思った。
紫の国にはいくつかの街や村が存在する。国土自体は広くないが、山脈が連なっている地形というのもあって場所によって気候や文化が異なる。その国の中でも環境が厳しいとされる町がある。
標高の高い山の中腹より少し上にある、冬になれば雪で全てが閉ざされる町、ボノム。
夏でも温度は高くなく、冬になれば流した涙もたちまち凍るとされる極寒の町から、その子はやってきたらしかった。
癖の無い雪と同じ真っ白な髪に、青空をそのまま切り取ったみたいな澄んだ水色の目。小さな鼻に白い肌ではよく目立つ薄く色付いた唇。同性のはずなのに華奢な体のせいか初めて見た時は女の子なんじゃないかって思った程だった。
「あのっ、名前は…っ?」
入学式が行われた絢爛豪華な広間。天井があんまり高くて見上げていたら首が痛くなる程だった。そんな場所で同じ年の子供たちがひしめく中、その子だけは内側から発光しているように見えた。あんまりにも可愛い子だと思った。
少なくともぼくが今まで会ってきた子の中で、一番可愛い子だった。
だから話し掛けた。緊張して声は上擦ってしまったし、なんならちょっと吃ってしまって格好悪かったけど、誰よりも早くこの子のことを知りたくて話し掛けたんだ。
するとその子がぼくを見た。ガラス玉みたいな綺麗な目でぼくをじっと見て、それで小さく首を傾げた。短いけどサラサラな髪が揺れるのにもぼくは目が離せなかった。
「人に名前を聞くときはまず自分からだぞ」
「え」
豆鉄砲を喰らったような顔をしていたと思う。
一切表情を変えずに、ちょうどいいアルトの声がまっすぐにぼくを貫いた。
「…ヤード・クリバリー」
「僕はアルデバラン・スタクだ。よろしく」
内心びくびくしながら名前を伝えたら、拍子抜けするくらいあっさり答えてくれたことにちょっと驚いた。そして、ぼくはその時ようやくこの子が同じ男だとわかって目を見開いたんだ。
「え、男⁉︎」
「そうだ。王都に来てからそればかり言われる。僕はそんなに男らしくないのか?」
アルデバラン・スタクは想像していたような性格とは少し違っていた。
ぼくはまずこの子は女の子だと思っていたし、性格も大人しくてなんなら気弱でびくびくとしている、ぼくと同じタイプだと思っていた。それなのに人と話す時は目を逸らさないし、声ははっきりとしているし、態度だって、なんというか真っ直ぐだ。
気が強い子なんだと、ぼんやり認識した。
ぼくは気の強い子が苦手だった。ぼくは何かを選ぶ時いつも迷いがちで大体最後まで時間を掛けていて、そんなぼくが気に入らないとよく気の強い人たちから詰られていたから。
だからこの子もそうなんだとわかった時、今までのぼくなら距離を取ろうと思うはずなのに、この時はそうじゃなかった。
綺麗な青い目に見られていると思うだけで心臓が駆け足になるし、暑くもないのに背中にじわりと汗が出た。もしかしたら顔も赤くなっていたかもしれない。
初めての体の異変にぼくは全然理解が追い付いていなくて、それからその子と何を話したかは覚えていない。ただいつの間にか入学式が終わっていて、ぼくたちは教官の後に続いて学園の中を歩いていた。
学園の中も入学式をした広場と同じくらいに広くて、綺麗で、キラキラとしていた。全体的に白っぽくて、柱にはたまに金色で飾り付けがしてある。壁にも凝った装飾がされているし、ぼくにはよくわからないけど綺麗な額に入った絵だって何個も飾ってあった。
その頃にはぼくのよくわからない心臓のドキドキも治まっていて、初めて見る王立の魔法学園の凄さに圧倒されていた。何もかもが輝いて見えていたし、これから始まる『選ばれた自分』の未来に胸を踊らせていた。期待していた。
「ここが今日からあなたたちのクラスですよ」
教官の足が止まって、教室の扉をスライドする。途端に感じたのは“圧”だった。
ふわりと、風も吹いていないのに前髪が浮いた。あれだけ気分が高揚していたのに、崖から落とされたみたいに冷や汗が背筋を伝ったのを覚えている。でも、それに気付いていたのは多分ぼくだけだった。だって他の人はなんてことない顔をしていたから。
なんで。ぼくがおかしいのかな、なんでみんな普通にしているんだろう。だってこんなにも怖いのに。どうして、なんで、みんな待って。
「うわ! お前すっげえキラキラしてる!」
「は?」
人に押されながら入った教室で最初に見た光景は、光と光の衝突だった。
シリウス・ルーヴ。それが圧の正体だった。
父親は騎士団長、母は大貴族の娘。兄と姉が一人ずついて、二人とも成績優秀で兄に至っては国の中枢を担う才能があるとかなんとかで既に王宮で働いている。つまり、生まれながらにしてのエリート。
ぼくが初日に感じた圧の正体は信じ難いことにシリウス・ルーヴから放たれた魔力だったらしい。
「クリバリーの年齢でルーヴの魔力を検知できるなんてすごいぞ。お前も優秀な魔法使いになれる」
圧について教官に聞いた時、ぼくはそう言われた。
『優秀な魔法使い』という言葉が純粋に嬉しかった。だからぼくはその時はこう思っていた。
「たくさん練習して一番の魔法使いになってやるんだ!」
ぼくは、多分、優秀だった。
出身は王都から少し離れた街だけど、王都が近いっていうのもあってそれなりに栄えていた。ぼくはその街で教師をしている親の元に生まれた至って普通の人間で、きっとこのまま両親と同じような大人になるんだろうと幼いながらにぼんやり思っていた。
けど、魔力測定でぼくの人生はガラリと変わった。ぼくは普通よりもずっとたくさんの魔力を持っているらしかった。
魔力量も理解力も、身長も(ぼくの両親は二人とも大きい)多分このクラスの中では上から数えた方が早い。だから勉強もわからないところもほとんど無かったし、魔法の実技授業でも出来なかった魔法は無かった。
ぼくは多分、優秀だった。
だけどぼくは、自分が胸を張って優秀だって言えなかった。
「一番大きな火球が作れたのはルーヴ君でした。皆さんも頑張りましょうね」
「いいかお前達、魔法使いは体力も必要だ。案外肉弾戦も多いからな。だからお前達もルーヴを見習って体を鍛えていくように!」
「今回の攻撃魔法の応用テスト、実技の部門の最優秀はシリウス・ルーヴ君でした。みんな彼に拍手を」
敵うわけがないと思った。
ルーヴは異常だった。魔力量も成長スピードも吸収力も何もかもが異常だった。
ぼくが三日でマスターする魔法をルーヴは一日でマスターする。三日後には応用できるほど自分の中に落とし込んでる。対人の授業でもそうだ。
ぼくの方が体が大きいのに、ルーヴは平気な顔をしてぼくを倒す。負けなんか知らないって顔でぼくの上を駆け足で通り過ぎていく。
誰しもがシリウス・ルーヴを天才だと認めていた。
あれはバケモノだ。自分たちとは違う。あれは天才だから。だから、自分たちができなくてもしょうがない、それが普通だと思っていた。
そう思っていたのに、一人だけそうじゃない人がいた。
「おいルーヴ、お前さっきの火球を同時に出すやつ、あれどうやったんだ」
白くて丸い頭が不機嫌なのを隠そうともせずにルーヴに話しかけていた。それは入学初日にぼくがあまりの可愛さに話しかけてしまったアルデバラン・スタクで、彼もまた優秀な生徒だった。
「スタク! えっとな、あれは火の魔法をグーってやってぽぽぽってやってドーン! だ!」
「……真面目に言ってるのか」
「? うん!」
「お前に聞いた僕が間違いだった」
たったそれだけの会話を交わしてスタクはルーヴの側から去っていった。
二人の関係は、そのころはまだただのクラスメイトだったように思う。
紫の国にはいくつかの街や村が存在する。国土自体は広くないが、山脈が連なっている地形というのもあって場所によって気候や文化が異なる。その国の中でも環境が厳しいとされる町がある。
標高の高い山の中腹より少し上にある、冬になれば雪で全てが閉ざされる町、ボノム。
夏でも温度は高くなく、冬になれば流した涙もたちまち凍るとされる極寒の町から、その子はやってきたらしかった。
癖の無い雪と同じ真っ白な髪に、青空をそのまま切り取ったみたいな澄んだ水色の目。小さな鼻に白い肌ではよく目立つ薄く色付いた唇。同性のはずなのに華奢な体のせいか初めて見た時は女の子なんじゃないかって思った程だった。
「あのっ、名前は…っ?」
入学式が行われた絢爛豪華な広間。天井があんまり高くて見上げていたら首が痛くなる程だった。そんな場所で同じ年の子供たちがひしめく中、その子だけは内側から発光しているように見えた。あんまりにも可愛い子だと思った。
少なくともぼくが今まで会ってきた子の中で、一番可愛い子だった。
だから話し掛けた。緊張して声は上擦ってしまったし、なんならちょっと吃ってしまって格好悪かったけど、誰よりも早くこの子のことを知りたくて話し掛けたんだ。
するとその子がぼくを見た。ガラス玉みたいな綺麗な目でぼくをじっと見て、それで小さく首を傾げた。短いけどサラサラな髪が揺れるのにもぼくは目が離せなかった。
「人に名前を聞くときはまず自分からだぞ」
「え」
豆鉄砲を喰らったような顔をしていたと思う。
一切表情を変えずに、ちょうどいいアルトの声がまっすぐにぼくを貫いた。
「…ヤード・クリバリー」
「僕はアルデバラン・スタクだ。よろしく」
内心びくびくしながら名前を伝えたら、拍子抜けするくらいあっさり答えてくれたことにちょっと驚いた。そして、ぼくはその時ようやくこの子が同じ男だとわかって目を見開いたんだ。
「え、男⁉︎」
「そうだ。王都に来てからそればかり言われる。僕はそんなに男らしくないのか?」
アルデバラン・スタクは想像していたような性格とは少し違っていた。
ぼくはまずこの子は女の子だと思っていたし、性格も大人しくてなんなら気弱でびくびくとしている、ぼくと同じタイプだと思っていた。それなのに人と話す時は目を逸らさないし、声ははっきりとしているし、態度だって、なんというか真っ直ぐだ。
気が強い子なんだと、ぼんやり認識した。
ぼくは気の強い子が苦手だった。ぼくは何かを選ぶ時いつも迷いがちで大体最後まで時間を掛けていて、そんなぼくが気に入らないとよく気の強い人たちから詰られていたから。
だからこの子もそうなんだとわかった時、今までのぼくなら距離を取ろうと思うはずなのに、この時はそうじゃなかった。
綺麗な青い目に見られていると思うだけで心臓が駆け足になるし、暑くもないのに背中にじわりと汗が出た。もしかしたら顔も赤くなっていたかもしれない。
初めての体の異変にぼくは全然理解が追い付いていなくて、それからその子と何を話したかは覚えていない。ただいつの間にか入学式が終わっていて、ぼくたちは教官の後に続いて学園の中を歩いていた。
学園の中も入学式をした広場と同じくらいに広くて、綺麗で、キラキラとしていた。全体的に白っぽくて、柱にはたまに金色で飾り付けがしてある。壁にも凝った装飾がされているし、ぼくにはよくわからないけど綺麗な額に入った絵だって何個も飾ってあった。
その頃にはぼくのよくわからない心臓のドキドキも治まっていて、初めて見る王立の魔法学園の凄さに圧倒されていた。何もかもが輝いて見えていたし、これから始まる『選ばれた自分』の未来に胸を踊らせていた。期待していた。
「ここが今日からあなたたちのクラスですよ」
教官の足が止まって、教室の扉をスライドする。途端に感じたのは“圧”だった。
ふわりと、風も吹いていないのに前髪が浮いた。あれだけ気分が高揚していたのに、崖から落とされたみたいに冷や汗が背筋を伝ったのを覚えている。でも、それに気付いていたのは多分ぼくだけだった。だって他の人はなんてことない顔をしていたから。
なんで。ぼくがおかしいのかな、なんでみんな普通にしているんだろう。だってこんなにも怖いのに。どうして、なんで、みんな待って。
「うわ! お前すっげえキラキラしてる!」
「は?」
人に押されながら入った教室で最初に見た光景は、光と光の衝突だった。
シリウス・ルーヴ。それが圧の正体だった。
父親は騎士団長、母は大貴族の娘。兄と姉が一人ずついて、二人とも成績優秀で兄に至っては国の中枢を担う才能があるとかなんとかで既に王宮で働いている。つまり、生まれながらにしてのエリート。
ぼくが初日に感じた圧の正体は信じ難いことにシリウス・ルーヴから放たれた魔力だったらしい。
「クリバリーの年齢でルーヴの魔力を検知できるなんてすごいぞ。お前も優秀な魔法使いになれる」
圧について教官に聞いた時、ぼくはそう言われた。
『優秀な魔法使い』という言葉が純粋に嬉しかった。だからぼくはその時はこう思っていた。
「たくさん練習して一番の魔法使いになってやるんだ!」
ぼくは、多分、優秀だった。
出身は王都から少し離れた街だけど、王都が近いっていうのもあってそれなりに栄えていた。ぼくはその街で教師をしている親の元に生まれた至って普通の人間で、きっとこのまま両親と同じような大人になるんだろうと幼いながらにぼんやり思っていた。
けど、魔力測定でぼくの人生はガラリと変わった。ぼくは普通よりもずっとたくさんの魔力を持っているらしかった。
魔力量も理解力も、身長も(ぼくの両親は二人とも大きい)多分このクラスの中では上から数えた方が早い。だから勉強もわからないところもほとんど無かったし、魔法の実技授業でも出来なかった魔法は無かった。
ぼくは多分、優秀だった。
だけどぼくは、自分が胸を張って優秀だって言えなかった。
「一番大きな火球が作れたのはルーヴ君でした。皆さんも頑張りましょうね」
「いいかお前達、魔法使いは体力も必要だ。案外肉弾戦も多いからな。だからお前達もルーヴを見習って体を鍛えていくように!」
「今回の攻撃魔法の応用テスト、実技の部門の最優秀はシリウス・ルーヴ君でした。みんな彼に拍手を」
敵うわけがないと思った。
ルーヴは異常だった。魔力量も成長スピードも吸収力も何もかもが異常だった。
ぼくが三日でマスターする魔法をルーヴは一日でマスターする。三日後には応用できるほど自分の中に落とし込んでる。対人の授業でもそうだ。
ぼくの方が体が大きいのに、ルーヴは平気な顔をしてぼくを倒す。負けなんか知らないって顔でぼくの上を駆け足で通り過ぎていく。
誰しもがシリウス・ルーヴを天才だと認めていた。
あれはバケモノだ。自分たちとは違う。あれは天才だから。だから、自分たちができなくてもしょうがない、それが普通だと思っていた。
そう思っていたのに、一人だけそうじゃない人がいた。
「おいルーヴ、お前さっきの火球を同時に出すやつ、あれどうやったんだ」
白くて丸い頭が不機嫌なのを隠そうともせずにルーヴに話しかけていた。それは入学初日にぼくがあまりの可愛さに話しかけてしまったアルデバラン・スタクで、彼もまた優秀な生徒だった。
「スタク! えっとな、あれは火の魔法をグーってやってぽぽぽってやってドーン! だ!」
「……真面目に言ってるのか」
「? うん!」
「お前に聞いた僕が間違いだった」
たったそれだけの会話を交わしてスタクはルーヴの側から去っていった。
二人の関係は、そのころはまだただのクラスメイトだったように思う。
あなたにおすすめの小説
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。
新しい道を歩み始めた貴方へ
mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。
そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。
その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。
あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。
あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……?
※沢山のお気に入り登録ありがとうございます。深く感謝申し上げます。
巣ごもりオメガは後宮にひそむ【続編完結】
晦リリ@9/10『死に戻りの神子~』発売
BL
後宮で幼馴染でもあるラナ姫の護衛をしているミシュアルは、つがいがいないのに、すでに契約がすんでいる体であるという判定を受けたオメガ。
発情期はあるものの、つがいが誰なのか、いつつがいの契約がなされたのかは本人もわからない。
そんななか、気になる匂いの落とし物を後宮で拾うようになる。
第9回BL小説大賞にて奨励賞受賞→書籍化しました。ありがとうございます。
処刑エンドの悪役公爵、隠居したいのに溺愛されてます
ひなた翠
BL
目が覚めたら、やり込んだBLゲームの悪役公爵になっていた。
しかも手には鞭。目の前には涙を浮かべた美少年。
——このままじゃ、王太子に処刑される。
前世は冴えない社畜サラリーマン。今世は冷徹な美貌を持つ高位貴族のアルファ。
中身と外見の落差に戸惑う暇もなく、エリオットは処刑回避のための「隠居計画」を立てる。
囚われのオメガ・レオンを王太子カイルに引き渡し、爵位も領地も全部手放して、ひっそり消える——はずだった。
ところが動くほど状況は悪化していく。
レオンを自由にしようとすれば「傍にいたい」と縋りつかれ、
カイルに会えば「お前の匂いは甘い」と迫られ、
隠居を申し出れば「逃げるな」と退路を塞がれる。
しかもなぜか、子供の頃から飲んでいた「ビタミン剤」を忘れるたび、身体がおかしくなる。
周囲のアルファたちの視線が絡みつき、カイルの目の色が変わり——
自分でも知らなかった秘密が暴かれたとき、逃げ場はもう、どこにもなかった。
誰にも愛されなかった男が、異世界で「本当の自分」を知り、運命の番と出会う——
ギャップ萌え×じれったさ×匂いフェチ全開の、オメガバース転生BL。
婚約破棄させた愛し合う2人にザマァされた俺。とその後
結人
BL
王太子妃になるために頑張ってた公爵家の三男アランが愛する2人の愛でザマァされ…溺愛される話。
※男しかいない世界で男同士でも結婚できます。子供はなんかしたら作ることができます。きっと…。
全5話完結。予約更新します。
その首輪は、弟の牙でしか外せない。
ゆずまめ鯉
BL
養子ゆえに、王位継承権を持たないオメガで長男のレイン(24)は、国家騎士団として秘密裏に働き、ただ義弟たちを守るためだけに生きてきた。
第一継承権を持つアルファで次男のリオール(19)は、そんな兄に「ごく潰し」と陰口を叩く連中を許せなかった。自分を犠牲にしてまで守る価値はないと思っていた。なにかと怪我の多い国家騎士団を辞めさせたかった。
初めて訪れた発情期のとき。約束をすっぽかされたリオールが不審に思い、兄の部屋へ行くと、国家騎士団の同僚──グウェンソード(28)に押し倒されるところを目撃して激高する。
「今すぐ部屋から出ろ!」
独占欲をあらわにしたリオールは、グウェンソードを部屋から追い出し、兄であるレインを欲望のままに抱いた。
翌朝、差し出されたのは特注の首輪──外せるのはリオールのみ。
「俺以外に触らせるな」
そう囁かれたレインは、何年も首輪と弟の執着に縛られ続けてきた。
弟には婚約者がいるのに、こんな関係を続けてもいいのか。
本当にこのままでもいいのか。
ひたすら執着して独占したがる弟と、罪悪感に苛まれる兄。
その首輪は、いつか弟の牙で血に染まるのか──。
どうにかしてレインを落としたいリオールと、弟との関係に悩むレインのオメガバースです。
リオール・グランケット(19)×レイン・グランケット(24)
※この作品は2015年頃に本文を書き、2017年頃にオメガバースに改稿、さらに2026年に手直しした作品になります。読みにくいかもしれません。ご了承ください。
三人称ですが攻めだったり受けだったり視点がよくかわります。攻め視点多めです。
ゲーム世界の貴族A(=俺)
猫宮乾
BL
妹に頼み込まれてBLゲームの戦闘部分を手伝っていた主人公。完璧に内容が頭に入った状態で、気がつけばそのゲームの世界にトリップしていた。脇役の貴族Aに成り代わっていたが、魔法が使えて楽しすぎた! が、BLゲームの世界だって事を忘れていた。