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47 嘘吐き
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『お前らなんか最初から信用してないからな!』
「トーマスさん!!」
「わかった!」
また撃とうとしたので透明な膜を立て籠っている人達の所まで伸ばした。
『チッ!!余計な事を。おい、トーマスだろ!さっさと出て来い!お前の家族がどうなってもいいのか!!』
『嫌です。出て行きません。それに、私の家族はアニマ国で元気に暮らしています。嘘は通用しませんよ。』
『ふははははは!本当に無事か??俺が1人で来ていると思うか?さっさと出てきたほうがいいぞ。今ならまだ無事だろう。』
『………信じません。私は、アニマ国の皆さんを信じています。必ず守ってくださいます。あなたの言葉は全て嘘です。』
『………本当にそうかな?後悔する事になるぞ!』
『大丈夫です。私の妻と娘は今、食事の後片付けをしていますよ。ほら。』
トーマスさんの監視カメラで孤児院の様子は見ることができる。大急ぎで確認して、それを大きな画面にして空に映す。
『くっ………。早く戻って来い。国王様がお前には特別に褒美を渡すと言っていた。シオン、お前もいるんだろう??お前のお父さんじゃないか!我が子が可愛いのだろう、とても心配していらっしゃったぞ。時期国王になる大切な息子だから、必ず無事に連れ戻すように何度も涙ながらに頼まれた。』
「絶対嘘だな。」
「間違いないね。あの王が私達を気にかけるなんてありえないからね。シオン君にした事を考えたら嘘だとわかるのに、今更何を言っても無駄だよ。」
「だな!」
『お前たちにした事を凄く後悔しておられ、心を入れ替えておられる。シオン様を守ってくれたトーマスにも感謝して、これからは2人を大切にすると神に誓っておられる。』
「げっ、シオン様だって!!気持ち悪い。」
「何を言ってもさっきまでの事があるからね。信じられる要素は全く無いよね。」
『そんな言葉、信じるわけないだろ!』
『あんなに優しい王様は他にはいない。何が信じられないんだ?』
『自分の子ども達を平気で食べ物の為に殺してしまう王のどこが優しいんだ?』
『それは誤解だ。国民の為に苦渋の決断をして食料を確保していらっしゃったのだ。』
『国民は、皆んな飢えてガリガリだったけど?』
『それは仕方ない。いくら優しい王様でも1人の力では限界があるからな。』
『もういいよ。話す事はもう無い。さっさと帰れ!』
『………くっ!……まぁいい。お前達の考えはよくわかった。帰る事にしよう。しかし、本当に俺が帰っていいのか?おい!そこの役立たずども、お前らの家族が無事だと思うなよ!お前らは失敗した!もちろん罰は家族に与えられる。』
『そ、そんな!!』
『あまりに酷いじゃないか!』
『頼むから娘を返してくれ!!』
『俺はお前らがしっかりと約束を果たすかどうか見に来ただけだ。ありのままを王様に伝える。なんとかしてほしければ、シオンとトーマスを連れてこい!!』
『そんな!!』
『すみません、勝手な事を言ってるのはわかってます。お願いします!!シオン君、トーマスさんニーン国に帰ってください。お願いします!!』
『私からもお願いします!!本当に、シオン君やトーマスさんに酷い事はしないのですね??』
『あぁ、もちろんだ。』
ニヤニヤしながら兵士が頷いているけど、絶対嘘だ。
『悪いけど、信用できない。俺は牢屋に入れられて魔力を取るからと気を失うほどの激痛を何度も受けた。食事もまともにもらえず、閉じ込められていた。今さら、大切にするとか、心配するとか言われても信用する事ができると思うか?』
『……そ、それは…。』
『ふ、ふはははは!!それみろ!それがそいつらの本性だ!!自分さえ良ければ良い、国民への食料確保さえ自分の事が可愛くて拒絶するような奴なんだ!目を覚ませ!!ニーン国からアニマ国にお前らを連れて来たのも、最初は優しくして飼いならして奴隷のようにこき使う為だ!騙されるな!!』
『……そ、そんなはず……。』
『では、なぜお前たちだけ塀の外なんだ?お前達はどうなってもいいからだ!戻って来い。今なら優しい国王様は何も罰を与える事はない。貴族達が、酷い事をしていた事に気付かず、やっと現実がわかり心を痛めておられる。戻れば王様より褒美があるだろう。』
ニーン国民がザワザワしだした。
本当にくちだけは上手い奴だ!!
「トーマスさん!!」
「わかった!」
また撃とうとしたので透明な膜を立て籠っている人達の所まで伸ばした。
『チッ!!余計な事を。おい、トーマスだろ!さっさと出て来い!お前の家族がどうなってもいいのか!!』
『嫌です。出て行きません。それに、私の家族はアニマ国で元気に暮らしています。嘘は通用しませんよ。』
『ふははははは!本当に無事か??俺が1人で来ていると思うか?さっさと出てきたほうがいいぞ。今ならまだ無事だろう。』
『………信じません。私は、アニマ国の皆さんを信じています。必ず守ってくださいます。あなたの言葉は全て嘘です。』
『………本当にそうかな?後悔する事になるぞ!』
『大丈夫です。私の妻と娘は今、食事の後片付けをしていますよ。ほら。』
トーマスさんの監視カメラで孤児院の様子は見ることができる。大急ぎで確認して、それを大きな画面にして空に映す。
『くっ………。早く戻って来い。国王様がお前には特別に褒美を渡すと言っていた。シオン、お前もいるんだろう??お前のお父さんじゃないか!我が子が可愛いのだろう、とても心配していらっしゃったぞ。時期国王になる大切な息子だから、必ず無事に連れ戻すように何度も涙ながらに頼まれた。』
「絶対嘘だな。」
「間違いないね。あの王が私達を気にかけるなんてありえないからね。シオン君にした事を考えたら嘘だとわかるのに、今更何を言っても無駄だよ。」
「だな!」
『お前たちにした事を凄く後悔しておられ、心を入れ替えておられる。シオン様を守ってくれたトーマスにも感謝して、これからは2人を大切にすると神に誓っておられる。』
「げっ、シオン様だって!!気持ち悪い。」
「何を言ってもさっきまでの事があるからね。信じられる要素は全く無いよね。」
『そんな言葉、信じるわけないだろ!』
『あんなに優しい王様は他にはいない。何が信じられないんだ?』
『自分の子ども達を平気で食べ物の為に殺してしまう王のどこが優しいんだ?』
『それは誤解だ。国民の為に苦渋の決断をして食料を確保していらっしゃったのだ。』
『国民は、皆んな飢えてガリガリだったけど?』
『それは仕方ない。いくら優しい王様でも1人の力では限界があるからな。』
『もういいよ。話す事はもう無い。さっさと帰れ!』
『………くっ!……まぁいい。お前達の考えはよくわかった。帰る事にしよう。しかし、本当に俺が帰っていいのか?おい!そこの役立たずども、お前らの家族が無事だと思うなよ!お前らは失敗した!もちろん罰は家族に与えられる。』
『そ、そんな!!』
『あまりに酷いじゃないか!』
『頼むから娘を返してくれ!!』
『俺はお前らがしっかりと約束を果たすかどうか見に来ただけだ。ありのままを王様に伝える。なんとかしてほしければ、シオンとトーマスを連れてこい!!』
『そんな!!』
『すみません、勝手な事を言ってるのはわかってます。お願いします!!シオン君、トーマスさんニーン国に帰ってください。お願いします!!』
『私からもお願いします!!本当に、シオン君やトーマスさんに酷い事はしないのですね??』
『あぁ、もちろんだ。』
ニヤニヤしながら兵士が頷いているけど、絶対嘘だ。
『悪いけど、信用できない。俺は牢屋に入れられて魔力を取るからと気を失うほどの激痛を何度も受けた。食事もまともにもらえず、閉じ込められていた。今さら、大切にするとか、心配するとか言われても信用する事ができると思うか?』
『……そ、それは…。』
『ふ、ふはははは!!それみろ!それがそいつらの本性だ!!自分さえ良ければ良い、国民への食料確保さえ自分の事が可愛くて拒絶するような奴なんだ!目を覚ませ!!ニーン国からアニマ国にお前らを連れて来たのも、最初は優しくして飼いならして奴隷のようにこき使う為だ!騙されるな!!』
『……そ、そんなはず……。』
『では、なぜお前たちだけ塀の外なんだ?お前達はどうなってもいいからだ!戻って来い。今なら優しい国王様は何も罰を与える事はない。貴族達が、酷い事をしていた事に気付かず、やっと現実がわかり心を痛めておられる。戻れば王様より褒美があるだろう。』
ニーン国民がザワザワしだした。
本当にくちだけは上手い奴だ!!
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