いきなり異世界って理不尽だ!

みーか

文字の大きさ
53 / 185

オーガの新しい里

しおりを挟む
 スマホで検索して色々な角度から撮られた写真を徹底的に覚える。イメージが大事!
 うん、いけそうな気がする。
 『チェンジ』目の前の山をじっと見ながら呟く。

 やったーーー!成功だ!!
 トンネルを出した。かなり大きなトンネルだ。オーガの里とは反対側の山にでっかい穴が開いている。しかもトンネルなので中にはライトが付いているから明るい。
 後は貫通しているかどうか、車で走ってみるしかない。

 ゴーガもルイ君も口をあんぐりと開けたままトンネルを呆然と見ている。

「ルイ君!運転よろしく!!」
 車に乗って、なんとか復活した2人とトンネルに入る。車で3分ほど走ると外に出れた。

 結構大きな山だったんだな。谷の途中も車がギリギリ通れるような危険な場所もあったから、トンネルがあると便利だ。

 そこから、車で10分ほど走った平な場所に家を出すことにした。
 ゴーガに聞いたらだいたいが7~8人家族だそうだ。

 土地はあるんだし、二階建ての家を出す事にした。作りは新ハルー村に作った家と一緒にする。あまり寝ていないから深く考える事が出来ない。とりあえず、同じでいいけど少しドアや扉を大きくイメージする。背が高いからね。

 とりあえず20件出した。これで足りるか?
 ゴーガが皆んなを呼んでくると走って行った。時速30キロくらいで走れるらしい。足の速いオーガなら時速40キロを超すらしい。どんな脚力なんだ……。しかも、時速30キロを里から海への往復くらいなら余裕で走り続ける事が出来ると言っていた。だいたい40分くらいか?

 私とルイ君は、家の一つに入って昼寝をする。眠い……。

 2時間ほど寝たのだろうか、音がするので目が覚めた。
 走って到着したようだ。ダンドンさん達はキャンピングカーで来てくれていた。

 とりあえず風呂だ!裸足生活なので、足を洗ってからお風呂に直行!

 ダンドンさん達はキャンピングカーで寝ているから、私とルイ君とでお風呂の使い方を教えて体と髪の毛を綺麗に洗ってもらう。タオルと着替えも準備はしてある。各家にバスタオル10枚、フェイスタオル10枚、着替えのTシャツと短パンを色々なサイズで出してある。
 お風呂を上がったら、他の家に教えに行ってもらったり、まだ入ってない家族のお風呂を手伝ってもらったりした。

 家はちょーど足りたようだ。2人家族もいて、3家族が集まって一つの家にいたので、アパートも出しておいた。アパートに移った事で一つ家が空いたので、私達が今夜の宿に使う事にした。
 やはり綺麗になったオーガの皆さんは、美男美女ばかりだった。オーガ美女は、スタイル抜群で、皆んな髪の毛がサラサラストレートだ。

 ヘアゴムを沢山出して配っておいた。
 ゴーガも、同一人物??と思うほど男前になっていた。汚れてゴワゴワの髪の毛がサラッサラの赤い綺麗な髪になり、肌も綺麗なほんのり赤色。オーガの皆さんは、ドワーフみたいにムッキムキではなく、とても引き締まった体つきで、スラッとしていてモデルのようだ。

 くぅ!!顔面偏差値の高さ半端ない!!

 ハゼドンが起きてきて、晩ご飯を作ってくれた。中途半端な時にルイ君とおにぎりを食べただけだったので、お腹ペコペコだ。
 オーガの皆さんは、ここに来る直前まで食べていたとハゼドンが言っていた。どんだけ食べるんだ。

 作ってくれている間に、ここにも避難所としてデパートを出しておく。
 デパートの一階に、大量の衣類をハンガーラックにかけた状態で出して行く。ファッションセンターしま◯らをイメージして出していく。

 ゴーガを呼んで、好きに持っていって使ってほしいと伝える。デパートの大きさに驚き過ぎてカクカクカクと首振り人形のように頷いていた。
 家に戻って、美味しいご飯をいただいて、順番にお風呂に入り早く寝る事にした。

 翌朝、外に出るとオーガ達は塩作りをしていた。大きな鍋を、石で作った竈門に乗せ、掻き混ぜている。靴を穿いたおかげで走るスピードが上がったそうだ……。塩作り工場も出しておいた。これで、塩も今までより沢山作れるだろう。

 オーガは食い溜めができるらしく、昨日沢山食べたから明日くらいまでは食べなくても大丈夫。でも、食べる物があるのなら食べたいし、毎日食べれるならその方が良いと言っていた。

 ルイ君に耕運機を使って耕してもらい、野菜の苗や、芋の苗を植えたり果物の木も植えた。ユンボも出して穴を掘って大きな木を植えていると、ターガ君とお父さんが来て軽々と木を持ち上げ植えてくれる。
 ダンドンさんもライルさんも手伝ってくれて、オーガ達も手伝いに来て野菜の苗植えも、果物の木も植えられた。

 洗濯機の使い方を教えたり、エアコンの使い方や、冷蔵庫、オーブンなどの説明をする。
 ハゼドンは、オーガ美女軍団に囲まれて料理を教えてくれている。
 鼻の下が伸びている………。特に若い女の子に「すご~い!」とか言われて、もぅデレンデレンになっている。

 しばらく持つように、山のように食料を出しておく。避難所のデパートの一階に業務用の冷凍庫も冷蔵庫もかなりの数を出して、冷凍品、冷蔵品を出していく。
 他にも日持ちするものを片っ端から出して置いておく。食べる量がすごいから、これでもいつまで持つか分からない。
 一応、ハゼドンに美女軍団を連れてきてもらい、食品の食べ方を説明する。カップ麺でも作り方が分からなければ食べられないしね。
 絵を描いて貼っておく。袋麺も鍋と一緒に置いてある。冷凍品の使い方も教えて、麦茶や緑茶の作り方などもハゼドンに説明してもらった。

 夕方頃、帰る事にする。一応、車を5台ほど出して、ガソリンスタンドも出しておく。
 オーガ達は走るから問題ないと言ってたけど、もし何かあればハルー村まで来てほしいと伝える。走れメロスが頭をチラつく………。出来れば車で来てほしいと言ってある。
 塩をもらいに来る時に食べ物も持って来るよと約束して出発した。

 今夜は9時頃まで走って、そこに家を出す予定だ。オーガの里までの間に、2箇所ほど家やガソリンスタンドを出しておきたい。
 休憩する場所は必要だからね……。特に走って来たりしたら、休憩場所が無かったら悲惨だ。行き倒れになってそうで怖い!
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです

yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~ 旧タイトルに、もどしました。 日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。 まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。 劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。 日々の衣食住にも困る。 幸せ?生まれてこのかた一度もない。 ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・ 目覚めると、真っ白な世界。 目の前には神々しい人。 地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・ 短編→長編に変更しました。 R4.6.20 完結しました。 長らくお読みいただき、ありがとうございました。

巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?

サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。 *この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。 **週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**

転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜

家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。 そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?! しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...? ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...? 不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。 拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。 小説家になろう様でも公開しております。

幼女と執事が異世界で

天界
ファンタジー
宝くじを握り締めオレは死んだ。 当選金額は約3億。だがオレが死んだのは神の過失だった! 謝罪と称して3億分の贈り物を貰って転生したら異世界!? おまけで貰った執事と共に異世界を満喫することを決めるオレ。 オレの人生はまだ始まったばかりだ!

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?

火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…? 24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

モブっと異世界転生

月夜の庭
ファンタジー
会社の経理課に所属する地味系OL鳳来寺 桜姫(ほうらいじ さくらこ)は、ゲーム片手に宅飲みしながら、家猫のカメリア(黒猫)と戯れることが生き甲斐だった。 ところが台風の夜に強風に飛ばされたプレハブが窓に直撃してカメリアを庇いながら息を引き取った………筈だった。 目が覚めると小さな籠の中で、おそらく兄弟らしき子猫達と一緒に丸くなって寝ていました。 サクラと名付けられた私は、黒猫の獣人だと知って驚愕する。 死ぬ寸前に遊んでた乙女ゲームじゃね?! しかもヒロイン(茶虎猫)の義理の妹…………ってモブかよ! *誤字脱字は発見次第、修正しますので長い目でお願い致します。

異世界に来たからといってヒロインとは限らない

あろまりん
ファンタジー
※ようやく修正終わりました!加筆&纏めたため、26~50までは欠番とします(笑)これ以降の番号振り直すなんて無理! ごめんなさい、変な番号降ってますが、内容は繋がってますから許してください!!!※ ファンタジー小説大賞結果発表!!! \9位/ ٩( 'ω' )و \奨励賞/ (嬉しかったので自慢します) 書籍化は考えていま…いな…してみたく…したいな…(ゲフンゲフン) 変わらず応援して頂ければと思います。よろしくお願いします! (誰かイラスト化してくれる人いませんか?)←他力本願 ※誤字脱字報告につきましては、返信等一切しませんのでご了承ください。しかるべき時期に手直しいたします。      * * * やってきました、異世界。 学生の頃は楽しく読みました、ラノベ。 いえ、今でも懐かしく読んでます。 好きですよ?異世界転移&転生モノ。 だからといって自分もそうなるなんて考えませんよね? 『ラッキー』と思うか『アンラッキー』と思うか。 実際来てみれば、乙女ゲームもかくやと思う世界。 でもね、誰もがヒロインになる訳じゃないんですよ、ホント。 モブキャラの方が楽しみは多いかもしれないよ? 帰る方法を探して四苦八苦? はてさて帰る事ができるかな… アラフォー女のドタバタ劇…?かな…? *********************** 基本、ノリと勢いで書いてます。 どこかで見たような展開かも知れません。 暇つぶしに書いている作品なので、多くは望まないでくださると嬉しいです。

処理中です...