いきなり異世界って理不尽だ!

みーか

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リーダー3人

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 シェアハウスを出して一晩休む。朝ものんびりと用意をして出発し、昼前にまたシェアハウスを出して色々なものを揃え、もぅ1箇所シェアハウスを出してハルー村に帰った。
 トイレとは別の場所に作ったから車で走っていると1時間毎にトイレかシェアハウスがある感じだ。
 ハルー村に帰って、オーガに出会って塩の取り引きをして来たと報告すると、ビックリされた。

 デジカメで撮ったオーガの写真を見せると、想像と違ったようで若い女の子達からはキャー!と黄色い声が上がる。
 おじさま達はボンキュッボンのスタイルに鼻の下びろーーん。
 とりあえず、明日1日は食べ物やハルー村産の色々を車に積む日にして、明後日、もぅ一度オーガの里に行く予定にしてある。中継地点のシェアハウスの合鍵も渡さないと使えないしね。
 後、道路も出せるかチャレンジしたい。トンネルが成功したんだから道路も出せそう!アスファルトの道路が出来たら道路を辿るだけでオーガの里に着くし、車も走りやすい。

 次の日、道路を少し出してみる。かなり広い道路にした。日本のルールをそのまま使って左側通行にする。
 なんとなくのイメージで、プラレールの線路を繋ぐ感じで出していくと綺麗に繋がった。

 荷物の積み込みに戻って、ハルー村産の美味しい野菜や果物、お酒なんかも積んでいく。パンやシフォンケーキ、パウンドケーキなど日持ちしそうな物も用意した。他にも、鍋やフライパン、マグカップやお茶碗などハルー村産の物ばかりだ。
 せっかく作ってもハルー村以外に見てもらうことさえなかったから、なんとなく嬉しそうな誇らしそう顔で積み込み作業を手伝ってくれた。

 朝になり、今回もルイ君、ダンドンさん、3バカトリオを連れて行く事にした。
 今回は普通のワンボックスカーと大型のトラックで行く。
 ワンボックスカーに私とルイ君とヒナドン、ハイドン。トラックにハゼドンとダンドンさん。
 ワンボックスカーの助手席に乗ってひたすら道路を出して行く。休憩しながらだったけど、道路のおかげでスムーズに進む事ができた。
 今回は、朝出発して2時頃には着く。道が分かっている事もあり早かった。
 ゴーガに合鍵を渡そうと、探していると疲れた顔をして避難所から出てきた。
「あぁ、助かった!どうしようかと悩んでた所だった!」
「何かありましたか?」
「そうなんだ。他のオーガの集団が押しかけて来て、家を奪おうとするし、食べ物を盗んで行ったりして大変なんだ。」
「え?他にもオーガの里があったの?」
「そうなんだ。トンネルの山の中にも里があったし、その向こうの山の洞窟にも住んでいたようだ。」
「ここに一緒に暮らす事は出来ますか?」
「家は鍵がかかっていて入れなかったが、畑の野菜は盗られてしまった。俺達は一緒に暮らしても良いと思っているが、相手はどうだろう……。」
「じゃあ、リーダーを集めてください。盗んだ事も怒りませんから、一度話し合いがしたいと伝えてください。」

 しばらくしてオーガのリーダー達が集まってきた。
 リーダーは3人。男2人となんと女1人だ。

「集まってくれてありがとうございます。」
 私が声をかけると、睨んでくる。
「はっ?人間のくせに偉そうにして!お前はなんだ??」
「俺は、ここのリーダーと話しをつけにきた!お前のような人間に用はない!帰れ!!」
「そこのちんちくりの、おブスちゃん。あなたに用はないのよ。」
 ゴーガが、私をチラッと見て赤い顔を青くさせる。

「そうですか。じゃあ話し合いは無かった事にしましょう。ゴーガ、帰ってもらって。そうそう、沢山のお土産を持って来たんだ~。早く食べましょう。」
「あっ、あぁ。……お前ら、この人間がここにある全てを俺達に用意してくれたんだ。陽菜が怒ると困る……帰ってくれ。」

「えっ?人間がここを作ったって本当だったの??」
「お……おい、冗談だよな?」
「しかも、こんな若い人間の女が?信じられん!」
 はぁー、ぶつぶつうるさい!どーせちんちくりんのブスですよ!腹立つーー!!!

 ダンドンさんや3バカトリオも、顔を引き攣らせている。
「はっ、陽菜は、ブスじゃない!!可愛いじゃないか!俺達を助けてくれた優しい人なんだ!!それ以上失礼な事言ったら俺が許さないからな!!!」
 ルイ君が叫んでくれる。
 もぅーーー、なんて良い子なの。
「ルイ君、ありがとう。でも、大丈夫だよ。このオーガさん達は帰るようだから、とっとと帰ってもらいましょう。」
「……やっぱり怒ってる。おい、お前ら、陽菜に謝れ!!俺達も最初酷い事をしてしまって、全員で土下座して謝った。謝ればきっと許してくれる。」
 ゴーガが、必死に説得している。

 私は、知らん顔でテーブルと椅子を出して、ハゼドンにお茶を入れてもらいシフォンケーキを生クリームをつけて出してもらう。
「さっ、ゴーガ。一緒に食べよう。そこのオーガ達は、人間のちんちくりんの女とオヤツなんて食べたくないみたい。他にも美味しいものいっぱいあるよ!」
「俺も食べたいな。運転で疲れたから珈琲が飲みたい。ハゼドンお願いしてもいいか?」
 ルイ君ものってくれる。ハゼドンが桃と蜜柑を剥いて、シフォンケーキに添えてくれる。
 その場で淹れてくれるから紅茶や珈琲のいい香りが広がり、蜜柑の爽やかな香りと桃の甘い香りも広がっていく。
 リーダー3人は、ヨダレを流しながらケーキを見ている。
 でも無視!!気にしてる事を言われたから嫌がらせだ。

 ゴーガも気にしながら椅子に座る。
 せっかく用意してくれたので、シフォンケーキを食べる。最高に美味しい!しかも、桃がめっちゃ食べ頃でほっぺが落ちそうだ!
 私が食べたのを見て、ゴーガも食べ始める。

「……ぅおおおおおおおお!!!なんだこれ!!こんな美味しいもの食べた事ない!!あぁ、無くなった。もっと食いたい。はぁー、甘くて幸せな味だった~!」
 そう言いながら、珈琲を一口。

「ふぉああああああああ!!初めての味だ!癖になるな!スッキリする。」
 心の中で、にんまりする。ゴーガは素直だから美味しい物食べたら感動すると思ったんだ。

 チラッと3人を見ると、もぅ滝のようにヨダレが流れている。ヨダレって大人になってからあんなにも出るものなの??
 ちょっと可哀想になってきた。

 意地悪しすぎたかなぁ~。だって、人間を馬鹿にして最初から見下して、話そうともしないんだもん。
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