いきなり異世界って理不尽だ!

みーか

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仕事の楽しさ

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 朝早く起きて、ドワーフやエルフにハゼドン特製の朝食を食べてもらう。
 念のために、昨日来た人達には全員オーガの里の食べ物を中心に食べてもらう。
 ハイドンに中間の村やハルー村で採れた物を運んで来てくれるように頼んでおいた。

 ルイ君は人間なので私に着いて来てもらう事にして、ライルさんやダンドンさんヒナドン、リリガに頼んで畑仕事を教えるように頼む。素直にしてくれるといいんだけど……。
 苗を沢山出しておく。かなり育った状態の物を多くしてある。

 川向こうから来た人達が集まっている避難所に行くと、嫌な予想が当たっていた。

 私が布団などを出しに来てから、こっそりと奴隷を運んできたようだ。
 奴隷を駐車場に集めて、やりたい放題だ!人間と獣人族が奴隷だった。
 しかも、奴隷交換しよう、こいつはここを蹴ると喜ぶ、俺はこんな酷い事をした、いや俺の方が負けてない、などの吐き気がするような話しがあちこちで聞こえてくる。

 オーガの皆んなに来てもらって正解だった!
 駐車場の中に檻を出して、片っ端から入れていく。
 まだ寝ているドワーフやエルフは入り口に防犯シャッターを下ろして出られないようにした。 
 もちろん奴隷は、中には入れてもらえず、駐車場のコンクリートの上で裸で寝かされていた。足に重りがつけられて、自由に動けないようになっている。

 8階から順番に檻に閉じ込め、10階まで行く。10階の駐車場は奴隷で溢れかえっている。
 鎖を切って歩ける人達は歩いてシャワールームまで降りてもらい、動けない人はオーガが背負ってくれる。
 檻の中から、勝手な事をするな!俺の奴隷だ、返せ!など、叫んでいる。

 傷の手当てなどをしてもらい、新しい服を着て、バスでオーガの里まで送ってもらう。
 人数が多いからオーガの里からもバスで迎えに来てもらった。
 ルイ君はバスの運転をすると言ってくれた。すごく辛そうな顔だ。
 皆んな畑で働くエルフやドワーフに怯えている。

 ハゼドンと届いた食材を持って避難所に行き、ワーガやゴーガと一緒にハゼドンが作った野菜スープを飲ませていく。
 10階までスープを配るのに半日かかった。
 檻から避難所の中に移動してもらい、果物やハルー村産の米や野菜で作ったカレーライスなどを食べてもらう。

 落ち着いた所で、話しを聞くと、だいたい同じような話しだった。

 まだ川向こうには村があるらしい。オーガが住んでいる村は、自分達がこっちに来たから、行きたくないと残っている。

 さらに奥には山があり、かなりの山が連なっていて魔物がすごく多く、とても住める状態ではないと言っていた。
 どうやら、そこの山の中で1番高い山にあの方と呼ばれている悪魔がいるようだ。派遣神も捕まって洗脳されているようで、夢のお告げをあちこちにしているらしい。

 今日も、ここに泊まってもらい、明日の朝も食事をしてもらう事にする。
 私はオーガの里までワーガと行き、中間の村までの間に3階建てシェアハウスやマンション、アパートなどを出しまくった。

 シェアハウスに戻ったのは夜中だった。
 ハゼドンの料理を食べながら、ダンドンさん達に仕事の様子を聞く。
 オーガ達は、ほとんど奴隷の救出や手当てを手伝ってくれていて、エルフとドワーフだけが畑仕事をしていたが、文句を言う事もなく、汗を流して働くのは気持ちいいと頑張っていたようだ。
 奴隷に悪い事をした、なんであんな酷い事をしたんだろう、と言ってる人もいた。
 少し洗脳が解けてきたようだ。

 お風呂に入って、寝る。明日は川向こうにオーガ達を迎えに行く予定だ!

 とてもじゃないけど足りないから、マンションに、シェアハウス、アパートなどをあちこちに出して、畑も広げてもらえるように頼み肥料や苗を出してから出発する。

 ライルさんには、蚊取り線香や蟻の駆除剤、蜂の駆除剤、殺虫剤、ワンプッシュで蚊がいなくなるスプレーや、電気で薬剤を広げるタイプの物、虫除けスプレーに、虫除けにもなるハッカ油など、色んな物を渡してある。
 私達が来てから、減ってはいるが時々見かけるから徹底的に駆除だ!

 ハゼドンとリリガを中心に料理をお願いした。食べる毎に、まともな思考になっていっている。次々に野菜や果物が届いている。

 オーガには半分残って畑仕事をしてもらい半分は、着いて来てもらう事にした。
 バスを20台ほど用意して、それぞれ運転できる人に頼んだ。
 ワーガが運転するバスを先頭にして橋を渡り道路を出しながら進んで行くと、ビックリしたオーガがこっちを見ている。

 ワーガと一緒に降りて、リーダーと話したいとお願いして会わせてもらう。
 事情を説明した。
「なので、一緒に暮らしませんか?もぅ奴隷だった人達も違う場所で手当て受けてますし、エルフやドワーフ達も洗脳が解けて来ています。」
 一緒に来てくれていたオーガ達も、もぅ大丈夫だと言ってくれる。
「わかりました。では、一緒に行く事にします。」
「他にもオーガが住んでいる村があると聞いたんですが、知っていますか?」
「あぁ、ここら辺は我々だけですが、もっと山に近い辺りにいくつかの村があるはずです。あっちの方角ですよ。」
 この村の人達にはバスで帰ってもらい、私達は、山の方を目指して進む。
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