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外伝集
全ての終わりと男の追憶
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王魚、という物を実際に見た事は一度としてない。
儀式のたびに秘蔵の絵画は見せられた。
それは美しい魚人の絵だった。
それは宮殿の天井に描かれているものとは大きく異なり、いったいどちらが真実の王魚の姿なのだろうと、子供心に思い続けていた。
だが。
今は、王魚と言えばあの姿が目に浮かぶ。
燃え盛る紅蓮の髪。それは時折きらきらと黄金色に輝き、時折容赦のない高熱を思わせる白さで光った。
それがばらばらと自由気ままに翻ると、太陽のかけらが纏いついているかのように思った。
白すぎる肌。もしかしたら銀色に光るのではないか、と内心で思ってしまうほど白い肌。シミは一つもなく、触れればきっと滑らかな手触りなのだろう。
触れた事は一度もなかったけれども。
次に思うのはかの瞳だ。
色は銀と言っていい色味で、しかしただの銀ではない。
真実銀の色を知っていれば、それも納得できるだろう。銀は純度が高いほど白色に光り輝き煌くのだ。
なぜならば彼女の瞳は虹のような光が、いつも瞬いていた。
顔かたちの造作は、姉姫に勝るとも劣らない。
あの姉姫は確かに見た目だけは、よかった。彼女の人格など興味がないので知らないが。
そして儚さを強調しそうな、血色の悪い唇。ここに桃色の紅をさせば、と、化粧っ気のかけらもない女相手にそう思った事はたびたびだ。
しかし血色の悪い唇は、大胆不敵と言っていいほどの気性の激しさを示すように、よく形が変わった。
……彼女は変わった。
最初に出会った時、彼女はどこにでもいそうな目鼻立ちをしているように、思ったものだ。
姉姫と比べられれば、醜いと言われても仕方がないだろう。
それくらい平凡な形をしていた。
髪の色も瞳の色も、確かに鮮やかだが目を見張るものはなかった。
それでも好きになった。その気質が好ましかった。
守りたいものを全力で守り、やると決めた事を貫くその意思が心地よかった。
声も若干低く、魅力的な声ではなかったが、彼女が話すといつまでも聞いていたいと思った。
これが恋ならば、恋という物はなんと強欲になるのだろう。そう心の中で笑ったこともたびたびだ。
ためらいもなく人を信じるのだと、言ったあの女。
その時の目が、彼の魂をがんじがらめにとらえたのだ。
この女を、信じてみたいと思った。
そしてこの女に信じられたいと思った。
この女が信じるに値する男になりたいと、思ったのだ。
それは初めて感じる感情で、あれほど嫌っていた女だというのに思いは走った。
その彼女が、故郷を追い出されたと聞いたとき、これは契機だと判断をした。
これで彼女をさらうのに問題がなくなった。
人をやって、彼女を連れて行こうと思ったのに、彼女は転送装置の異常のために、遥か異郷まで飛ばされたのだ。
いつもそうだ、彼女は手に入れられると思ったとたん、その手をすり抜けてどこかへ行く。
まるで運命が、彼女と結ばれることを良しとしないと言うかのように。
それに抗い彼女の行方を追った。
しかし異郷、それも大陸まで違うとなれば探すのは容易ではなかった。
あきらめかけた時、彼女は現れた。
このラジャラウトスの王宮の中に。
兵士が引っ立ててきた時、これは宿命が働いているのだと思った。
彼女を手に入れられると思い、顔を合わせた時……目を疑った。
彼女は彼女であって彼女ではなかった。
見知った面影は確かにある。
だが彼女は変わっていた。
たった数か月もしくは半年程度しか離れていなかったというのに、彼女は変わっていた。
聖性を宿しているかのように、彼女は美しくなっていた。
人の美しさではなかった。
内心で仰天していれば、彼女は王魚を斃したと語った。
そして王魚の血脈だと語った。
そこで自分は納得したのだ。
王魚は彼女の中に宿ったのだと。
おとぎ話によくある話だ。斃した相手に呪いという名前の祝福を与える神の存在は。
彼女もそれを受けたのだ。それも王魚と呼ばれる神の最高位ともいえる相手の祝福を。
それとも。
神の力が、彼女を変えたのだろうか。
最も。彼は唇だけで思いだして笑う。
あの魂は何も変わらなかった。他者を愛して他者を守り、己の欲求をそうだと勘違いする若干の阿呆は。
彼女の笑顔を一番近くで見たかったというのに。
彼女は自分を置いて行った。やる事があるのだと言わんばかりに。
そして彼女は再び自分の前から、姿を消した。
……あの男が居場所を教えてくれなければ、また見つけ出すのに時間がかかっただろう。
あの男。
瑪瑙の髪と硫酸銅の青の瞳。
何一つ変わらない、そのあでやかな色合い。
危険な色を内包する輝き。
死んだはずの男を目の前にして、どこかで安堵したのは事実だ。
生きてくれていた。やはりあの程度であの男を殺す事は出来なかったと思うと、驚きながらもほっとした。
追えと言ったあの男。彼の……兄。
兄はもとより人並み外れた美貌だったのに、再会した兄の姿は月明かりに瞬く炎のようだった。その背後に、紅蓮の炎が見えた。
水を貴ぶラジャラウトス、強いてはこの北の大陸で炎を宿すなど、命懸けだというのに。
炎を宿した兄は、彼女の居場所を伝え、笑った。
その笑顔は今まで見たどんな表情よりも、楽し気で呆れていた。
執務の大半を弟に引き継ぎ、彼は女を追うために駆けた。
そして知った。兄と彼女が、何かしら信頼関係を持っていたという事を。
兄がああまで気に掛ける女など初めて見た。
そして彼女は、あの男との会話のやり取りを受け入れていた。
そのさまは遠慮のある自分などよりもよほど、親しげだった。
最後、魔王を斃す時。名前を呼ばれて意識の遠のいた時見えたのは、兄が焦燥感を抱いた表情であの女を見やった姿だった。
それは兄が見せた初めての、人間らしい表情だった。
あの女は兄の表情すら、人にするのか。
そんな事も思って意識は暗転し、気付けばバスチアの治療院に転がっていた。
魔法の溶けた手足は重く、倦怠感のようなものに支配されていた。それでも女が気になった。
兄はどうなったのか以上に、あの女が気になった。
だが治療院の誰もそれを知らず、彼は父王の部下に強制的に引きずられ、バスチアを後にした。
故郷に帰ってげんなりとしたものだ。
弟はそれなりにできると聞いていたのに、執務はとんでもない事になっていたのだから。
父がなぜ、弟に目をかけないのかも理解してしまった。これはひどい。
そして弟は遊蕩の限りを尽くしていた。いまだ皇太子は彼だというのに、己が未来の王だと言わんばかりに。
その後始末のために馬車馬のように働き……日は流れた。
女の事は聞いていた。
何が起きたのかは知らないが、魔王を斃したのに泣き暮らしているとも。
何故なのか、全く分からなかった。魔王を斃したというのに。
世界に平和を与えたというのになぜと思い、ある男の影がよぎった。
あの女が誰よりも信を置いていた男だ。二人の間には色めいたものは何もなかったが、そこには信頼という名前の固い絆が確かにあった。
あの男を助けると言っていなかっただろうか。
もしや手遅れで、あの男を失ったのか。
ならば余計に、こちらへ迎え入れよう。あの国には恐らく思い出がありすぎるだろうから。
そう思っていた矢先だった。
兄が女を連れて現れたのは。
死んだはずの兄だったがゆえに、誰もが慌てふためいた。
その中でも兄は平然とし、違う名前を名乗った。
星を冠していた名前とは違う、夜明けを冠して。
それは夜明けの瑪瑙の色によく似た、兄の髪の色によく似合う名前だった。夜明けの青の空を切り取ったような瞳とも似合う名前だった。
そして女は、泣きはらした顔で笑っていったのだ。
「お世話になります」
と。
儀式のたびに秘蔵の絵画は見せられた。
それは美しい魚人の絵だった。
それは宮殿の天井に描かれているものとは大きく異なり、いったいどちらが真実の王魚の姿なのだろうと、子供心に思い続けていた。
だが。
今は、王魚と言えばあの姿が目に浮かぶ。
燃え盛る紅蓮の髪。それは時折きらきらと黄金色に輝き、時折容赦のない高熱を思わせる白さで光った。
それがばらばらと自由気ままに翻ると、太陽のかけらが纏いついているかのように思った。
白すぎる肌。もしかしたら銀色に光るのではないか、と内心で思ってしまうほど白い肌。シミは一つもなく、触れればきっと滑らかな手触りなのだろう。
触れた事は一度もなかったけれども。
次に思うのはかの瞳だ。
色は銀と言っていい色味で、しかしただの銀ではない。
真実銀の色を知っていれば、それも納得できるだろう。銀は純度が高いほど白色に光り輝き煌くのだ。
なぜならば彼女の瞳は虹のような光が、いつも瞬いていた。
顔かたちの造作は、姉姫に勝るとも劣らない。
あの姉姫は確かに見た目だけは、よかった。彼女の人格など興味がないので知らないが。
そして儚さを強調しそうな、血色の悪い唇。ここに桃色の紅をさせば、と、化粧っ気のかけらもない女相手にそう思った事はたびたびだ。
しかし血色の悪い唇は、大胆不敵と言っていいほどの気性の激しさを示すように、よく形が変わった。
……彼女は変わった。
最初に出会った時、彼女はどこにでもいそうな目鼻立ちをしているように、思ったものだ。
姉姫と比べられれば、醜いと言われても仕方がないだろう。
それくらい平凡な形をしていた。
髪の色も瞳の色も、確かに鮮やかだが目を見張るものはなかった。
それでも好きになった。その気質が好ましかった。
守りたいものを全力で守り、やると決めた事を貫くその意思が心地よかった。
声も若干低く、魅力的な声ではなかったが、彼女が話すといつまでも聞いていたいと思った。
これが恋ならば、恋という物はなんと強欲になるのだろう。そう心の中で笑ったこともたびたびだ。
ためらいもなく人を信じるのだと、言ったあの女。
その時の目が、彼の魂をがんじがらめにとらえたのだ。
この女を、信じてみたいと思った。
そしてこの女に信じられたいと思った。
この女が信じるに値する男になりたいと、思ったのだ。
それは初めて感じる感情で、あれほど嫌っていた女だというのに思いは走った。
その彼女が、故郷を追い出されたと聞いたとき、これは契機だと判断をした。
これで彼女をさらうのに問題がなくなった。
人をやって、彼女を連れて行こうと思ったのに、彼女は転送装置の異常のために、遥か異郷まで飛ばされたのだ。
いつもそうだ、彼女は手に入れられると思ったとたん、その手をすり抜けてどこかへ行く。
まるで運命が、彼女と結ばれることを良しとしないと言うかのように。
それに抗い彼女の行方を追った。
しかし異郷、それも大陸まで違うとなれば探すのは容易ではなかった。
あきらめかけた時、彼女は現れた。
このラジャラウトスの王宮の中に。
兵士が引っ立ててきた時、これは宿命が働いているのだと思った。
彼女を手に入れられると思い、顔を合わせた時……目を疑った。
彼女は彼女であって彼女ではなかった。
見知った面影は確かにある。
だが彼女は変わっていた。
たった数か月もしくは半年程度しか離れていなかったというのに、彼女は変わっていた。
聖性を宿しているかのように、彼女は美しくなっていた。
人の美しさではなかった。
内心で仰天していれば、彼女は王魚を斃したと語った。
そして王魚の血脈だと語った。
そこで自分は納得したのだ。
王魚は彼女の中に宿ったのだと。
おとぎ話によくある話だ。斃した相手に呪いという名前の祝福を与える神の存在は。
彼女もそれを受けたのだ。それも王魚と呼ばれる神の最高位ともいえる相手の祝福を。
それとも。
神の力が、彼女を変えたのだろうか。
最も。彼は唇だけで思いだして笑う。
あの魂は何も変わらなかった。他者を愛して他者を守り、己の欲求をそうだと勘違いする若干の阿呆は。
彼女の笑顔を一番近くで見たかったというのに。
彼女は自分を置いて行った。やる事があるのだと言わんばかりに。
そして彼女は再び自分の前から、姿を消した。
……あの男が居場所を教えてくれなければ、また見つけ出すのに時間がかかっただろう。
あの男。
瑪瑙の髪と硫酸銅の青の瞳。
何一つ変わらない、そのあでやかな色合い。
危険な色を内包する輝き。
死んだはずの男を目の前にして、どこかで安堵したのは事実だ。
生きてくれていた。やはりあの程度であの男を殺す事は出来なかったと思うと、驚きながらもほっとした。
追えと言ったあの男。彼の……兄。
兄はもとより人並み外れた美貌だったのに、再会した兄の姿は月明かりに瞬く炎のようだった。その背後に、紅蓮の炎が見えた。
水を貴ぶラジャラウトス、強いてはこの北の大陸で炎を宿すなど、命懸けだというのに。
炎を宿した兄は、彼女の居場所を伝え、笑った。
その笑顔は今まで見たどんな表情よりも、楽し気で呆れていた。
執務の大半を弟に引き継ぎ、彼は女を追うために駆けた。
そして知った。兄と彼女が、何かしら信頼関係を持っていたという事を。
兄がああまで気に掛ける女など初めて見た。
そして彼女は、あの男との会話のやり取りを受け入れていた。
そのさまは遠慮のある自分などよりもよほど、親しげだった。
最後、魔王を斃す時。名前を呼ばれて意識の遠のいた時見えたのは、兄が焦燥感を抱いた表情であの女を見やった姿だった。
それは兄が見せた初めての、人間らしい表情だった。
あの女は兄の表情すら、人にするのか。
そんな事も思って意識は暗転し、気付けばバスチアの治療院に転がっていた。
魔法の溶けた手足は重く、倦怠感のようなものに支配されていた。それでも女が気になった。
兄はどうなったのか以上に、あの女が気になった。
だが治療院の誰もそれを知らず、彼は父王の部下に強制的に引きずられ、バスチアを後にした。
故郷に帰ってげんなりとしたものだ。
弟はそれなりにできると聞いていたのに、執務はとんでもない事になっていたのだから。
父がなぜ、弟に目をかけないのかも理解してしまった。これはひどい。
そして弟は遊蕩の限りを尽くしていた。いまだ皇太子は彼だというのに、己が未来の王だと言わんばかりに。
その後始末のために馬車馬のように働き……日は流れた。
女の事は聞いていた。
何が起きたのかは知らないが、魔王を斃したのに泣き暮らしているとも。
何故なのか、全く分からなかった。魔王を斃したというのに。
世界に平和を与えたというのになぜと思い、ある男の影がよぎった。
あの女が誰よりも信を置いていた男だ。二人の間には色めいたものは何もなかったが、そこには信頼という名前の固い絆が確かにあった。
あの男を助けると言っていなかっただろうか。
もしや手遅れで、あの男を失ったのか。
ならば余計に、こちらへ迎え入れよう。あの国には恐らく思い出がありすぎるだろうから。
そう思っていた矢先だった。
兄が女を連れて現れたのは。
死んだはずの兄だったがゆえに、誰もが慌てふためいた。
その中でも兄は平然とし、違う名前を名乗った。
星を冠していた名前とは違う、夜明けを冠して。
それは夜明けの瑪瑙の色によく似た、兄の髪の色によく似合う名前だった。夜明けの青の空を切り取ったような瞳とも似合う名前だった。
そして女は、泣きはらした顔で笑っていったのだ。
「お世話になります」
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