仲良しのもふもふに理不尽な婚約破棄を愚痴ったら、国が崩壊することになりました

柚木ゆず

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第11話 2つの異変と、聖女アリスの企み 俯瞰視点(2)

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「オーギュスタン様……!? どうして空にオーギュスタン様が……!?」

 青空一杯に広がる、有り得ない光景。それを目の当たりにして目を見開いたアリスですが、すぐにそれどころではなくなってしまいます。
 なぜならば――


《皆様もご存じの…………サーラ・ガレッテスとの婚約ですが……。あれは、俺が王家の力を使って無理やり行わさせたものなのです……》

《今から3か月前のことです……。俺は公務の都合で聖女アリスと半日行動を共にすることになりまして……。その際に聖女アリスから積極的なアプローチを受けていて……。アリスに心変わりをし、婚約および結婚をしたいと考えるようになりました……》

《そこでアリスに相談をして、アリスの助言をもらって……。アリスへの悪質な行為を理由として、婚約者サーラとの婚約を破棄しようとしておりました……》

《その際には……。お、俺達は一切の無関係なのですが! 現在行方不明になっているらしいガレッテス卿、侯爵夫人、妹のメリッサっ。3人と結託し、サーラの名を奪ったうえで国内の僻地、もしくは国外に追放する計画を立てておりました……》

《我々はとある出来事によって、それを反省、後悔するようになりまして……。こうして、『疎通の鏡』を用いて告白した次第でございます……》


 ――空一杯に映し出されたオーギュスタンや国王達が、自らの罪を白状し始めたからです。

「せ、聖女アリス……。貴方様は、そのようなことを……」
「ちっ、違いますわっ! 違いますわ司祭長っ! 身に覚えがないものですわっ!」

 出発直前だったためアリスの周囲には、沢山の神殿関係者がいました。そのため多くの白い目を浴びるようになり、慌てて首を大きく左右に振りました。

「悪心を抱く可能性のある者は、聖女に選ばれはしない! ですわっ! わたくしはこうして聖女に選ばれたのですからっ、濡れ衣ですわっ!!」
「お、仰る通りではありますが……。王太子殿下や国王陛下が、あのように仰られておりますので――」
「あれは何かの間違いですわっ!! わっ、わたくしも混乱しておりましてっ!! 今すぐ王城へと向かい直接確認をしてまいりますわ!!」

 あの男が反省なんてするはずがない! なんの目的があるの!?
 あんな『疎通の鏡』は見たことがない! どうやったの!?
 とある出来事ってなんなのよ! 何も思い付かない!!

 そんな多くの謎を解明するべく、そして――。軌道を修正して自身の野望を達成させるため、アリスは馬車に飛び乗ったのでした。

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