仲良しのもふもふに理不尽な婚約破棄を愚痴ったら、国が崩壊することになりました

柚木ゆず

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第14話 関係者のその後 その1・残された4人Side~類は友を呼ぶ~ 俯瞰視点(2)

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「う、うそだろ……? うそ、だよな……?」
「なんなのよ、これ……。なんなのよ…………」
「ありえん……。ありえん…………」
「夢よ……。ぜんぶ夢よ…………」

 オーギュスタン、アリス、国王ルーカス、王妃メリー。4人は呆然と立ち尽くし、パクパクと口を開閉させていました。
 こうして放心状態となっている理由、それは――

 ここから見えていた山が、一瞬にして消し飛んだから。

 空からやって来た、悪魔のような禍々しい姿をした異形。反乱によって神界の怒りを買い、すっかり容姿が変質した者達。その中のリーダー格の神が漆黒の槍を投げると、突き刺さった山は大爆発。十数キロ離れているにも関わらず爆音が響くほどの出来事が、起きたからです。

「「「「………………。……………………」」」」
「よう、人間ども。これがオレ達の力だ。抵抗なんて無意味だって、分かったよな?」
「「「「……っ。っっ!」」」」

 コクコクコクコク。言葉を失っているため、4人は高速で頷き――降り立った化け物はあまりにも危険だと認識したため、4人全員が四肢を震わせながら傅きました。

「ここは、王城。とすると、そこの髭面のデブ。お前がこの国の王だな?」
「…………………………」
「おい。お前が、王なんだな?」
「ひぃいぃぃぃっぃ!! そっ、そうでございます!!」

 堕ちた下級神・デネリオス。彼が不機嫌に舌を鳴らすと別の仲間が弓を射り、今度は別の山が消し飛んでしまいました。そのため喋る余裕がなくとも喋らないといけなくなり、ルーカスは声を裏返らせながら返事をしました。

「今日からこの国のボスは、オレだ。これより一度この地を無として、オレらの理想郷を創造する。文句はないな?」
「ごっ、ございません!」

 本音はもちろん、ある、です。
 彼ら王族はこれまでたっぷりと甘い汁を吸っていて、それらを手放したくはありませんでした。けれど逆らえば今度は自分達が山となるため、即座に首肯しました。

「よし、じゃあ準備に取り掛かかる。この国の人間は全員、オレらの駒、奴隷だ。国内にいる聖女を使ってその事実を知らしめ、安全地帯この周辺に集結させ――…………。ん? こいつは…………」
「ど、どっ、どうなされたのでございますか!?」
「…………ここ――違う、ここだけじゃないっ。この世界には、お前達以外の生命反応がない!」

 デネリオスは下級とはいえ、神です。そのためすぐソコに気付いてしまい、その結果――。
 オーギュスタンやアリス達4人を、更なる悲劇が襲うことになるのでした。

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