婚約者と幼馴染が浮気をしていたので、チクチク攻撃しながら反撃することにしました

柚木ゆず

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第4話 4日後 証拠その2を得るための接触と、抱いた違和感(3)

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『来月の8日は、ソフィーの母親ミラリス殿の命日。今年は娘の記念すべき年故に、1本だけ祝福の意味のある花も添えたい。それは許してもらえるだろうか?』

 私達たちの父親同士も仲が良く、おじ様は毎年献花をしてくだっている。私はそんな温かい言葉と配慮に嬉し涙と感謝と頷きを返し、カーラの部屋に戻った。

「ソフィー。おかえりなさい」

 そうしたらソコにあったのは、おじ様とは真逆の、悪意溢れる瞳。にこやかだけれど、目の奥には黒い光が――憎悪が、宿っていた。

「お父様ったら、わたくしに伝言をしてくれればよかったのに。それではいけないお話だったの?」
「そうだね。おじ様としては、どうしても直接したかったお話だったと思う。嬉しくって、つい泣いちゃった」
「そう。じゃあ、外へと出てしまった水分を補給しないとね。貴方の足音が聞こえてきたから、紅茶を淹れておいたわ」

 カーラはやけに優しい目をして、私が使うカップを一瞥した。
 やっぱり、私の予想は的中。今まで先に注がれていたことなんてないから、私が飲む方には何かを混ぜられている。

((……だったら……))

 こちらも、動く。私は、新たな作戦をスタートさせた。

「その間に、タルトも追加しているわ。そっちもどう?」
「うん、タルトももらうよ。まずは紅茶を――あ、そうそうっ。さっき物置部屋の前を通っていた時、中で大きめの音がしたの。念のため、チェックしておいた方がいいかも」
「そうね。頼んでおくわ」

 幼馴染だから知っている情報、物置部屋にはカーラの私物が多く入っている。なので彼女は気になって、扉を開けて近くにいた使用人さんに声をかける――私から、視線が外れてしまう。

((この隙に……っ))

 手早くかつ静かに2つのソーサーを動かし、私の前にはカーラ、カーラの前には私が飲む予定だったカップを置く。

「特に、3つ目の棚の確認をお願い。少しでも異常があったら、すぐに連絡をして頂戴ね」
「畏まりました。お嬢様」

 カーラは引き続き使用人さんと話をしていて、入れ替えに気付いていない。私が何事もなかったかのように座っていると戻ってきて、

「お待たせ。待っていてくれてありがとう」
「私も待たせちゃったから、お相子だよ。いただきます」

 私達は揃って、カップに口をつけたのでした。

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