婚約者と幼馴染が浮気をしていたので、チクチク攻撃しながら反撃することにしました

柚木ゆず

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第10話 11日目 証拠その4の確保と、カーラへの仕込み 俯瞰視点

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((……まずは…………。1枚目))

 エドゥアルが心身ともに疲弊し、カーラには大量のストレスが溜まってしまったパーティーから、2日後の午前11時過ぎ。深く帽子をかぶったマリユはカーラの自宅オグタル邸付近の物陰に潜んでおり、馬車に乗り込むカーラの姿を写真に収めました。
 カーラは念のため出発時から、伊達メガネとウィッグなどをつけている――しっかりと変装をしていますが、侍女を従えて家から出る瞬間を撮れば『本人』だという証拠になります。なので彼はそのタイミングでシャッターを切り、カーラの馬車を追って移動。隣街にあるレストランまで追跡し、

((………2枚目))

 そこで合流したエドゥアルとカーラを1枚の写真に収め、仲良く食事をする姿も激写。その後も引き続き尾行を行い、公園で3枚目と4枚目と5枚目を、アクセサリーショップで6枚目と7枚目と8枚目を確保しました。

((隣街と万全の変装で安心しているようだけれど、残念だったね。証拠は、しっかりと撮らせてもらったよ))

 手を繋ぐ姿や、噴水の傍で口づけを交わす姿。決定的なものを撮影した彼は満足げに頷き、この作戦の仕上げに入ります。

「今日は、最近の挽回を出来てよかったよ。カーラ、またデートしよう」
「ええ、また。5日後を楽しみにしてるわ、エドゥ」

 マリユの視線は別れたエドゥアルへと注がれており、彼が馬車に乗るところを撮影。そして帰路を追いかけ、エドゥアルの自宅ライン邸に入る瞬間を写真に収めました。
 これによって変装をした男は、この家の長男エドゥアル・ラインと確定。変装しているため2人の素顔は撮れませんが、素顔ありの写真に相当する『力』を持つ写真となったのでした。

((…………証拠その4は、完了。これだけあれば、問題はないね))

 マリユは改めて自分が持つ知識と照らし合わせ、100%の出来だと確認。それが済むと彼は傍に停めていた馬車に入り、わが家へと帰り――はしません。
 その車内には簡易のデスクが設置されており、マリユは便箋の上でペンを走らせ始めました。

「カーラとエドゥアルは手紙を使い、こっそりやり取りをしていた。そんな手紙はその場に本人がいない為、その気になれば簡単に偽装を出来てしまう」

 筆跡鑑定を行われてしまえば瞭然ですが、その手紙は日常的なもの。そんなチェックは行われません。

「だから――。こうすれば、1日くらいは・・・・・・容易くかき乱せて、一悶着起こす事ができる。明日は君の番だよ、カーラ・オグタル」

 彼はその瞳に静かな怒りを含ませ、完成した手紙を投函。差出人が『カラブ・エタナル』となった手紙は、やがてカーラのもとへと運ばれたのでした。

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