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第17話 13日目 予想外の幸福と不幸~突然カーラが来てくれた、けど……~ エドゥアル視点(1)

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「エドゥアル。お前にお客様だぞ」

 カーラと楽しいデートを行った、2日後。書斎を利用して父さんから与えられた書類に目を通していたら、その父さんがやって来た。
 客……? 今日は誰とも会う約束はしていないし、友人知人はそれぞれ忙しいはず。誰だ……?

「父さん。客人は、誰なんだ?」
「カーラ・オグタル嬢。ソフィー君の幼馴染の、彼女だよ」
「カーラが――ああいやっ! 幼馴染のカーラさんが来てるだって!?」

 それを聞いて、思わず飛び上がってしまった。
 最愛の人の来訪。これは、何よりの嬉しいサプライズだ。しかしながら計画に支障をきたさないよう、先日のようにグループ以外での接触は行わないようにしている。いったいどうしたんだ……?

「と、父さん。用事はなんなんだ? 彼女は、カーラさんは、なんと言っているんだ?」
「……? エドゥアル。なにをオドオドしているんだ?」
「い、いや、大したことはないよ。ソフィー抜きで会った経験がないから、ビックリしていただけさ。彼女は、なんて言ってるの?」
「再来月にある誕生日に渡す、ソフィー君へのプレゼントで相談があるそうだ。所謂かぶりを防止する為に、確認しておきたいのだろう」
「ああ、なるほど。分かった。すぐ向かうよ」

 すでにプレゼントの打ち合わせ面倒な行為は済んでいて、この理由は嘘。となると…………アレだ。会いたくなって、来てくれたに違いない。

((一昨日のデートは最高に盛り上がって、別れが名残惜しかった))

 かくいう俺も、ずっと会いたかったからな。我慢が限界になって、顔を見たいと思ってくれているんだな。

((今日は1日のほとんどを家で過ごすようになっていて、最悪な日が確定していた。ありがとう、カーラ))

 やっぱり、君は地上に舞い降りたミューズ。俺の女神だ。

((途端に、一日が色付く。最高の日と化したな……っ))

 興奮とにやけを必死に隠しながら廊下を進み、客間の前へと着いた。運悪く近くには使用人がいたため、

「ゴホン」

 咳払いとノックで感情を抑え込み、ノブを回して入る。そうするとそこには、今日も美しい愛する人がいて――

「来てくれてありがとう。歓迎するごぶぅっ!?」

 ――えっ!? なっ!? なっっ⁉
 無言のまま、思い切りビンタをされたのだった。

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